「進撃の巨人」のアニメは、なぜ何度も放送が延期されたように見えるのでしょうか。特に話題になったのが、2023年に放送された「The Final Season 完結編」です。当初は一度の放送で完結する予定でしたが、制作会社MAPPAが制作作業量の大幅な増加を公表し、前編・後編の2部構成に変更されました。
実際には、制作上の都合による構成変更、NHK総合の特別編成による放送休止、Blu-ray・DVDの発売延期という、性質の異なる出来事が重なっています。2026年11月現在の公式情報も踏まえ、2013年の第1期から2023年11月5日の最終回まで、延期の理由と放送スケジュールの実態を整理します。
【結論】進撃の巨人のアニメが延期された最大の理由はMAPPAの制作作業量増加

進撃の巨人のアニメ延期について、最も明確な説明が公表されたのは2023年1月17日です。
この日、アニメーション制作を担当するMAPPAは、「The Final Season 完結編」を前編・後編の2部構成で放送すると発表しました。
もともと制作側は、2023年3月3日に完結編のすべてを放送することを目標としていました。しかし、制作を進める過程で想定を大幅に上回る作業量となり、製作委員会各社と相談した結果、二部構成への変更が決まりました。
MAPPAが公表した説明の核心は次の部分です。
「制作を進める過程で想定より大幅に作業量が膨れ上がってしまい」
この説明から分かるのは、単純に放送枠が取れなかったのではなく、予定していた制作計画と実際に必要となった作業量に大きな差が生じたということです。
また、変更はMAPPAだけで決定したものではありません。製作委員会各社との相談を経て、前編・後編に分ける形が採用されました。
当初の予定と実際の放送はどう変わった?当初の構想では、3月3日に完結編を一度に放送して物語を締めくくる予定でした。
変更後は、前編を2023年3月4日午前0時25分(3月3日深夜)にNHK総合で放送。後編は2023年中の放送予定として発表され、最終的に11月5日午前0時(11月4日24時)に放送されました。
つまり、完結編の二部構成化は、制作作業量の増加に対応するための判断です。前編の放送が取り消されたわけでも、作品そのものが未完成のまま打ち切られたわけでもありません。
2023年1月の公式発表で、製作委員会は完結を待つ視聴者に向けて謝罪し、引き続き作品の完成に取り組む姿勢を示していました。
【歴代放送スケジュール】進撃の巨人アニメは2013年からどう変化した?
延期の経緯を理解するには、シリーズ全体の放送スケジュールを振り返る必要があります。
テレビアニメ「進撃の巨人」は2013年4月に放送を開始しました。Season 1からSeason 3まではWIT STUDIOが制作を担当し、The Final SeasonからはMAPPAへと制作会社が変更されています。
以下は、公式ポータルサイトに掲載されている放送期間を中心に整理した歴代スケジュールです。
| 作品・時期 | 放送期間 | 制作・主な経緯 |
|---|---|---|
| Season 1 | 2013年4月〜9月 | WIT STUDIO制作。全25話。 |
| Season 2 | 2017年4月〜6月 | WIT STUDIO制作。全12話。 |
| Season 3 Part 1 | 2018年7月〜10月 | WIT STUDIO制作。全22話の前半。 |
| Season 3 Part 2 | 2019年4月〜7月 | WIT STUDIO制作。Season 3の後半。 |
| The Final Season Part 1 | 2020年12月〜2021年3月 | MAPPA制作。全16話。 |
| The Final Season Part 2 | 2022年1月〜4月 | MAPPA制作。全12話。第87話は特別編成で放送日変更。 |
| 完結編(前編) | 2023年3月4日 | 当初の一括放送計画を変更し、前後編の前編として放送。 |
| 完結編(後編) | 2023年11月5日 | NHK総合で放送。テレビアニメ本編が完結。 |
特に注目したいのは、The Final Seasonが2020年12月から2023年11月まで、足かけ約3年間にわたって放送された点です。
「Final Season」という名称から、短期間で最終回まで放送されると期待した視聴者も少なくありませんでした。しかし、実際にはPart 1、Part 2、完結編という段階的な構成になりました。
WIT STUDIOからMAPPAへの制作会社変更も転換点制作体制の変化も、Final Seasonを理解するうえで要点です。
第1期から第3期までの制作を担当したのはWIT STUDIOです。一方、第4期にあたるThe Final SeasonではMAPPAがアニメーション制作を担当しました。
MAPPA版では、監督に林祐一郎、シリーズ構成に瀬古浩司、キャラクターデザインに岸友洋が参加しています。
制作会社の変更は、映像表現や制作体制が切り替わったことを意味します。ただし、制作会社の交代そのものが2023年の完結編延期を引き起こしたと公式が説明した事実はありません。
延期の直接的な理由としてMAPPAが示したのは、あくまで想定を超えた制作作業量でした。
【MAPPAの制作事情】なぜ完結編の作業量はそこまで増えたのか?
2023年の完結編が前後編になった理由を考えるうえで、MAPPAの説明と原作者・諫山創のコメントは重要な手掛かりになります。
1. 当初の一括放送計画では制作が間に合わない状況になったMAPPAは、当初から前後編を予定していたわけではありません。2023年3月3日に完結編全体を放送することを目標に制作を進めていました。
ところが、制作過程で必要な作業量が大幅に膨らみ、当初の計画を変更する判断に至りました。
アニメーション制作では、原画、動画、背景、美術、撮影、編集、音響など、複数の工程が連動します。特に長時間の特別番組では、通常のテレビシリーズ1話とは異なる制作スケジュールの調整が必要になります。
ただし、MAPPAは作業量が増えた具体的な内訳や、工程ごとの遅延日数、人員不足の有無について詳細を公表していません。
したがって、「スタッフ不足が原因だった」「制作現場の崩壊によって延期した」といった断定は、公式説明の範囲を超えています。
2. 原作のクライマックスも作画面で難度の高い内容だった2023年11月の完結編(後編)放送を前に、原作者の諫山創も制作スタッフへのコメントを寄せています。
2023年11月1日に公開された公式コメントでは、完結編後編のクライマックスについて、原作漫画でも大変な作画だったと振り返りました。
「MAPPAさんも大変だろうな。MAPPAさんはやめてくれって思ってるだろうな。MAPPAさん、ごめんなさい。本当にごめんなさい」
諫山は、アニメでどのように表現されるかを楽しみにしているとも述べています。
このコメントは、原作のクライマックス自体に高い作画上の負荷があったことを示すものです。MAPPAが公表した作業量増加の説明とも関連する背景ですが、これだけで具体的な延期原因のすべてを説明できるわけではありません。
3. 二部構成は完成度を確保するための制作上の判断前後編への変更は、作品を途中で打ち切るための措置ではありませんでした。
2023年1月17日の発表では、製作委員会各社と相談したうえで二部構成にすることが説明されています。後編も2023年中に放送する予定として示され、同年9月には具体的な放送日時が決まりました。
この経緯から読み取れるのは、当初の一括放送計画を維持することよりも、分割した制作・放送計画に変更して完結まで届けることが優先されたという点です。
結果的に、前編から約8か月後に後編が放送され、エレンたちの物語は最後まで映像化されました。
【延期と混同注意】第87話の放送休止・放送時間変更・Blu-ray発売延期の真相
「進撃の巨人は何度も延期された」という印象を生んだ理由には、完結編以外の放送変更や商品発売日の変更も関係しています。
ただし、これらは同じ原因による延期ではありません。
第87話はなぜ1週間延期された?2022年2月16日、アニメ公式サイトはThe Final Season第84話と第87話の放送日時変更を発表しました。
第87話は、当初2022年3月27日(日)24時05分から放送予定でしたが、NHK総合の特別編成により3月27日の放送が休止となり、4月3日(日)24時05分へ変更されました。
つまり、変更されたのはテレビ局側の放送スケジュールです。公式発表には「特別編成のため3月27日は放送を休止します」と記載されています。
この件をMAPPAの制作作業量増加と直接結び付ける根拠はありません。
第84話は放送時間が10分遅くなっただけ同じ公式発表では、第84話の放送開始時間も変更されています。
- 変更前:2022年3月6日(日)24時05分
- 変更後:2022年3月6日(日)24時15分
- 変更理由:NHK総合の特別編成
こちらは放送日そのものが変更されたのではなく、開始時刻が10分遅くなったケースです。
深夜アニメは24時台や25時台の放送が多く、番組表上の日付と実際に視聴する時間帯が混同されやすい点にも注意が必要です。
Blu-ray・DVDの発売延期もあった実は、The Final Seasonではテレビ放送とは別に、Blu-ray・DVDの発売日も延期されています。
2021年4月8日、公式サイトはThe Final Seasonの第1巻・第2巻について、制作上の都合による発売延期を発表しました。
- 第1巻:2021年5月19日から7月7日へ変更
- 第2巻:2021年7月21日から8月4日へ変更
公式発表では、予約済みの購入者や発売を待っていたファンに対して謝罪しています。
ただし、これはパッケージ商品の発売日変更です。テレビシリーズの放送日変更とは別の出来事であり、2023年の完結編が二部構成になった理由と同一視することはできません。
3つの変更を比較すると違いが分かる- 完結編の前後編化:MAPPAが説明した制作作業量の増加。
- 第87話の放送延期:NHK総合の特別編成。
- Blu-ray・DVDの発売延期:公式発表で説明された制作上の都合。
「進撃の巨人のアニメが延期された」という情報を見た場合、まず対象がテレビ放送なのか、放送時間なのか、映像ソフトの発売なのかを確認すると、誤解を防げます。
【2026年最新】進撃の巨人アニメの続編は制作予定?現在の公式情報
2026年11月6日現在、テレビアニメ「進撃の巨人」の本編は2023年11月5日に完結しています。新たなテレビシリーズや、エレンたちの物語を続けるTVアニメ続編について、公式の放送日・制作決定発表は確認できません。
一方、作品関連の企画が終了したわけではありません。2026年には劇場上映やゲーム関連の新しい展開が発表されています。
2024年には劇場版「THE LAST ATTACK」が公開2024年11月には、テレビアニメの完結編前編・後編を再構成した劇場版「進撃の巨人 完結編 THE LAST ATTACK」が公開されました。
本作は144分の長編映画として制作され、テレビ放送された完結編を劇場向けに再構築した作品です。監督は林祐一郎が担当し、本編映像のブラッシュアップや5.1chサラウンド音響などが盛り込まれています。
そのため、劇場版の公開をテレビアニメの続編制作と混同しないことが大切です。
2026年10月には劇場版「紅蓮の弓矢」が再上映2026年の公式最新情報では、劇場版「進撃の巨人」前編~紅蓮の弓矢~が10月23日からSCREENX・4DX・ULTRA 4DXで上映されています。
加えて、劇場版「進撃の巨人 完結編 THE LAST ATTACK」についても、2027年にSCREENX・4DX・ULTRA 4DXで上映する予定が発表されました。
これらは既存作品の再上映・上映形式の拡張であり、新作テレビアニメの放送決定を意味するものではありません。
MAPPAによる新作アニメ映像の発表もあるが、テレビ続編とは別2026年6月には、ゲーム「進撃の巨人3」のオープニングアニメーションをMAPPAが制作することが発表されました。
これはゲーム向けの新作映像に関する企画です。The Final Seasonを手掛けたMAPPAが再び作品に関わるという点では注目できますが、テレビアニメの続編制作発表とは異なります。
したがって、2026年の最新情報を整理すると、次のようになります。
- テレビアニメ本編:2023年11月に完結済み。
- 新作テレビシリーズ:公式の制作・放送決定発表は確認できない。
- 劇場版:2026年に再上映企画が進行。
- 2027年:THE LAST ATTACKの特別上映が予定されている。
- ゲーム関連:MAPPA制作の新作オープニングアニメが発表済み。
今後、新しいテレビシリーズが制作される可能性を完全に否定することはできませんが、現時点で確定した続編の放送予定はありません。
【プロの結論】進撃の巨人の延期問題から分かる3つの要点
進撃の巨人のアニメ延期を振り返ると、単に放送が遅れたという話ではなく、制作計画と放送編成、商品展開がそれぞれ異なる事情で変更されていたことが分かります。
ポイント1:完結編の前後編化はMAPPAが公表した制作上の判断最も重要なのは、2023年の完結編についてMAPPA自身が作業量の増加を説明している点です。
一部で語られるスタッフ不足や制作現場の問題などを、公式に認められた延期原因として扱うことはできません。確認できる直接的な説明は、制作過程で想定を大幅に超える作業量になったというものです。
ポイント2:NHKの放送休止とアニメ制作の遅延は別問題第87話の延期はNHK総合の特別編成によるものです。第84話も同じ特別編成の影響で開始時刻が変更されました。
このように、放送局の編成による変更を制作会社の問題と結び付けると、実際の経緯を誤って理解することになります。
ポイント3:2023年11月5日をもってテレビアニメ本編は完結している完結編は前編・後編に分かれたものの、後編が予定された2023年中に放送され、原作の結末までアニメ化されました。
2026年現在の劇場上映やゲーム関連の新作映像は、シリーズの関連展開として注目すべき情報です。しかし、それを理由にテレビアニメの続編が決定したと判断することはできません。
視聴者が最新情報を確認するときは、作品公式サイトの「NEWS」「MOVIE」「放送情報」を区別して見ることが、正確な情報を得る近道です。
進撃の巨人アニメ延期なぜ?に関するよくある質問(FAQ)
Q1:進撃の巨人の完結編はなぜ前編・後編に分かれたのですか?
A1:MAPPAが、当初の一括放送を目指して制作していたものの、制作過程で想定より大幅に作業量が増加したと説明しています。製作委員会各社との相談を経て、二部構成に変更されました。
Q2:進撃の巨人の完結編後編はいつ放送されましたか?
A2:2023年11月5日午前0時です。NHK総合では11月4日(土)24時から放送されました。
Q3:第87話が放送延期になった理由は何ですか?
A3:NHK総合の特別編成が理由です。当初の2022年3月27日から4月3日へ変更されました。制作上の延期ではありません。
Q4:The Final SeasonのBlu-ray・DVDも延期されたのですか?
A4:はい。2021年に第1巻が5月19日から7月7日へ、第2巻が7月21日から8月4日へ変更されました。公式発表では制作上の都合と説明されています。
Q5:2026年現在、進撃の巨人のアニメ続編は決定していますか?
A5:2026年11月6日現在、新しいテレビシリーズの制作決定や放送日は公式発表されていません。劇場版の再上映やゲーム向け新作アニメ映像などの関連企画は進行しています。
Q6:進撃の巨人のアニメは2023年11月5日に完全終了したのですか?
A6:テレビアニメ本編は同日に完結しました。その後も2024年の劇場版「THE LAST ATTACK」や2026年の劇場上映企画など、既存作品を楽しめる展開は続いています。
進撃の巨人のアニメが延期された理由は、すべて同じではありません。
2023年の完結編が前後編になった最大の理由は、MAPPAが公表した制作作業量の大幅な増加です。一方、2022年の第87話の放送延期はNHK総合の特別編成によるものであり、Blu-ray・DVDの発売延期も別の事案でした。
シリーズは2013年に放送を開始し、制作会社の変更や複数回の放送スケジュール調整を経て、2023年11月5日にテレビアニメ本編の最終回を迎えました。
2026年現在は劇場版の再上映やゲーム関連企画が展開されていますが、新しいテレビアニメの続編は正式発表されていません。
「延期」という一つの言葉だけで判断せず、制作上の変更なのか、放送局の都合なのか、商品発売日の変更なのかを区別することが、進撃の巨人の放送履歴を正しく理解するポイントです。
主な情報確認先:「進撃の巨人」公式サイト・公式ポータルサイト、MAPPAの2023年発表を報じたITmedia NEWS、ポニーキャニオン公式ニュース、コーエーテクモゲームス公式発表。