矢沢あいさんの現在を知るうえで、まず押さえておきたいのは、長期休載中の『NANA』と、現在も続いている作品関連の活動は分けて考える必要があるという点です。
2026年は、矢沢さんにとって新たな描き下ろし作品が複数発表された年になりました。なかでもサッポロビールのヱビスビールとの共同企画は、単なる過去作品の再利用ではありません。矢沢さん自身が今回の企画のために新しい美人画を制作しています。
2026年3月:ヱビスビールとの初コラボレーション2026年3月3日には、矢沢あいさんが描き下ろしたデザイン缶が数量限定で発売されました。
第1弾のテーマは「門出」。サッポロビールの公式特設サイトによると、主人公はさまざまな制約や困難の中で努力してきた30歳の専門職の女性という設定です。自分らしく生きるため、身につけていた鎧を脱いで新しい一歩を踏み出す姿が描かれています。
東京のYEBISU BREWERY TOKYOと福岡のONE FUKUOKA BLDG.では、描き下ろし作品の展示も行われました。オリジナルグッズや、作品の世界観から着想を得た限定ビールも展開されています。
矢沢さんの特徴であるファッション性の高い人物描写と、登場人物の人生を感じさせるストーリー性が、企業広告という異なる表現の場でも生かされた企画でした。
2026年7月:ヱビスコラボ第2弾は夏祭りがテーマさらに2026年7月には、ヱビスビールとのコラボレーション第2弾が実現しました。
今回のテーマは「夏祭り」。矢沢さんは浴衣姿の女性や花火、提灯などを盛り込んだ新作の美人画を描き下ろしています。デザイン缶は7月7日から数量限定で発売されました。
展示企画「ヱビスの美人画と宵祭り」は、東京のYEBISU BREWERY TOKYOで7月8日から8月31日まで、名古屋のJRゲートタワーイベントスペースで7月13日から7月20日まで開催されました。
東京会場には高さのある巨大な美人画やぐらが設置され、描き下ろし作品を立体的に楽しめる展示となりました。キャンペーンの応募期間は9月30日までで、こちらもすでに終了しています。
つまり、2026年11月現在、コラボ商品の新規販売や展示イベントが開催中というわけではありません。しかし、同年に2度の大型企画が実現したことは、矢沢さんの新しいビジュアル制作が続いていることを示す具体的な動きです。
集英社創業100周年企画にも参加もう一つ見逃せないのが、集英社の創業100周年記念企画です。
2026年8月17日更新の「マンガ家が選ぶ思い出の一話」に矢沢あいさんが登場しました。自身が選んだ『NANA』のエピソードとともに、連載を始めた当時の思い出を振り返っています。
矢沢さんは、連載前に描いた読み切り2作品について触れ、最初の作品は100ページにも及んだこと、集英社の新雑誌創刊に関わることになり、多くの読者に楽しんでもらえる作品を目指したことなどを紹介しています。
これは2026年に本人の言葉が集英社の公式企画で公開された事例です。ただし、ここで語られたのは作品誕生の背景であり、『NANA』の連載再開を告知する内容ではありません。
【NANAの休載理由】2009年から続く長期休載の真相

矢沢あいさんの現在を検索する人が最も気にしているのは、やはり『NANA』の続きと考えられます。
『NANA』は、2009年6月に作者の急病を理由として休載が発表されました。当時のオリコンニュースによると、集英社の『Cookie』編集部は、矢沢さんに数か月の治療と安静が必要であると説明しています。
2009年6月に発表された休載理由休載が発表されたのは2009年6月29日。6月26日発売の『Cookie』掲載号から連載が休止されました。
当時、編集部は矢沢さんの急病を理由に挙げ、次号以降も休載する予定であることを伝えています。連載再開のめどは立っておらず、決まり次第、公式サイトで知らせるという説明でした。
重要なのは、公式に説明された理由が急病と治療・安静の必要性だったことです。具体的な病名は公表されていません。
その後、インターネット上ではさまざまな病名や重病説が語られてきました。しかし、病名を確定できる公式発表はありません。現在の健康状態についても、具体的な医学的情報は公表されていません。
したがって、2009年の休載理由と、2026年現在の健康状態を同一視することはできません。
『NANA』は打ち切り?それとも未完結のまま休載?ここは混同されやすい部分です。
集英社の創業100周年記念特設サイトでは、『NANA―ナナ―』について、掲載誌を『Cookie』、配信巻数を21巻、コミックス刊行状況を「未完結」と掲載しています。
つまり、集英社の公式作品情報上では、完結済みの作品として扱われていません。
休載が長期化していることと、作品が打ち切られたり完結したりしたことは別の問題です。読者が待ち続けている物語には、まだ公式に完結という区切りが付けられていません。
連載再開はいつ?2026年11月現在の状況2026年11月6日時点で、『NANA』の連載再開日について、集英社や『Cookie』から具体的な日程は発表されていません。
2026年の集英社100周年企画で作者本人のコメントが掲載されたことや、ヱビスビールとのコラボで描き下ろし作品が公開されたことは、現在の活動を知る重要な情報です。
ただし、これらを『NANA』本編の再開予告と解釈する根拠はありません。
連載再開を判断する際に注目したいのは、次の3つです。
- 集英社から『NANA』の連載再開に関する正式発表が出るか。
- 『Cookie』の最新号予告に掲載再開の告知が登場するか。
- 集英社の公式コミックス情報に第22巻の刊行予定が掲載されるか。
【NANA最新刊】21巻の発売日と22巻の予定を徹底確認
『NANA』の最新刊を探している読者にとって、もう一つ大きな疑問が単行本第22巻の発売日です。
最新刊は2009年3月13日発売の第21巻集英社の公式書誌情報によると、『NANA』第21巻の紙版発売日は2009年3月13日です。
デジタル版は2013年7月25日に発売されています。第21巻には第78話から第80話までが収録されています。
この第21巻では、レンとナナをめぐる展開が大きな転換点を迎え、読者に強い印象を残す内容となりました。その先の物語がどう進むのか、長年待ち望まれている理由の一つです。
第22巻の発売日は決まっている?2026年11月6日時点で、集英社から第22巻の発売日は発表されていません。
公式書誌情報で確認できる最新の通常コミックスは第21巻です。第22巻の発売日や予約開始日、収録話数についても、確定した情報はありません。
ネット上では「22巻が近いうちに出る」「発売準備が進んでいる」といった予想が見られますが、発売日が正式発表された事実とは区別する必要があります。
また、作品が未完結であることは公式に確認できますが、それだけで22巻の刊行時期まで予測することはできません。
【2025~2026年の活動年表】矢沢あいの近況を時系列で整理
ここまでの情報を整理すると、矢沢あいさんの活動は『NANA』の連載再開とは別の形で続いていることが分かります。
特に2025年から2026年にかけては、画業40周年と『NANA』連載25周年を背景に、作品を振り返る出版企画や新作イラストの発表が相次ぎました。
| 時期 | 出来事・企画 | 確認できる内容 |
|---|---|---|
| 2009年6月 | 『NANA』休載 | 急病による治療・安静のため休載を発表 |
| 2022年 | ALL TIME BEST 矢沢あい展 | 代表作の原画やイラストなど約300点を展示 |
| 2025年8月7日 | 矢沢あい『NANA』の世界 | 画業40周年・連載25周年記念ムックを発売 |
| 2026年3月3日 | ヱビスコラボ第1弾 | 「門出」をテーマにした描き下ろし美人画を発表 |
| 2026年7月7日 | ヱビスコラボ第2弾 | 「夏祭り」をテーマにした新作美人画を発表 |
| 2026年8月17日 | 集英社100周年企画 | 本人が『NANA』の思い出のエピソードと制作背景を紹介 |
| 2026年11月 | 現在の状況 | 『NANA』は未完結、最新刊21巻。再開日は未発表 |
2025年8月7日には、平凡社からムック本『矢沢あい「NANA」の世界』が発売されました。
これは矢沢あいさんの画業40周年と『NANA』連載25周年を記念した企画です。集英社と矢沢さんの全面協力のもと制作され、未公開の下絵や作画資料、描き下ろしイラスト、作者インタビューなどが収録されました。
特に注目されたのが、矢沢さん自身が回答する「110の質問」や、作画の秘密を紹介する企画です。作品を読むだけでは分からない制作の背景や、登場人物の造形に対する作者の視点を知ることができます。
発売から約1か月で大増刷となったことも、平凡社の2025年9月9日付発表で明らかになっています。
この出版企画は、単なる過去作品の再発売ではなく、作者の協力を得て作品世界を掘り下げた記念出版でした。
CookieでもNANA関連の新しい企画が展開集英社の『Cookie』公式サイトでは、『NANA』の作品紹介や関連情報が引き続き掲載されています。
また、同誌の公式サイトには「NANA BLACKSTONESマグネット」の連続特別付録第3弾が紹介され、イラストはすべて描き下ろしと案内されています。
ただし、こうした付録や関連グッズの企画は、漫画本編の新しいエピソードが掲載されたことを意味するものではありません。作品のビジュアルやキャラクターを楽しむ企画と、連載再開は分けて捉える必要があります。
【代表作と展覧会】天使なんかじゃないからParadise Kissまで
矢沢あいさんの現在の活動を理解するには、これまでの代表作と作品ごとの特徴も知っておきたいところです。
矢沢さんは1985年に『あの夏』で漫画家デビュー。少女漫画誌『りぼん』を中心にキャリアを築き、恋愛、ファッション、音楽、若者の自立などを描いてきました。
天使なんかじゃない1991年に『りぼん』で連載が始まった『天使なんかじゃない』は、矢沢あいさんの代表作の一つです。
主人公の冴島翠を中心に、学校生活や恋愛、友情、将来への不安などを描いた青春群像劇です。
登場人物の感情を細やかに表現する描写や、読者が共感しやすい人間関係が作品の魅力となっています。矢沢作品における青春と恋愛の表現を語るうえで欠かせない作品です。
ご近所物語1995年から『りぼん』で連載された『ご近所物語』は、服飾やデザインの世界を舞台にした作品です。
主人公の幸田実果子と、周囲の仲間たちが夢や恋愛に向き合う姿を描いています。
ファッションを単なる装飾としてではなく、登場人物が自分自身を表現する手段として描いている点が特徴です。
Paradise Kiss『Paradise Kiss』は、ファッションデザインの世界を背景に、主人公の早坂紫が自分の進路や人生を見つめ直していく物語です。
『ご近所物語』にも通じるファッションへのこだわりを持ちながら、より大人向けの恋愛や自己実現を描いています。
服装、表情、人物の立ち姿など、ビジュアルによってキャラクターの個性を表現する矢沢さんの作風が際立つ作品です。
ALL TIME BEST 矢沢あい展はいつ開催された?「ALL TIME BEST 矢沢あい展」は、代表作の原画やイラストなどを集めた大規模な展覧会です。
2022年7月の新宿高島屋での開催を皮切りに、大阪、横浜などでも開催されました。展示点数は約300点に及び、初公開の関連資料や過去の雑誌付録用イラストなども紹介されました。
『天使なんかじゃない』『ご近所物語』『下弦の月』『Paradise Kiss』『NANA』など、幅広い作品を一度に振り返れる内容でした。
なお、2025年の『矢沢あい「NANA」の世界』は平凡社の記念ムックであり、ALL TIME BESTの展覧会とは別の企画です。2025年に同じ展覧会が開催されたという意味ではありません。
【噂と事実を検証】矢沢あいの引退説・病気説・現在の活動
長期休載が続いているため、矢沢あいさんについてはさまざまな情報が出回っています。ここでは、公式情報や過去の報道と照らし合わせて、混同しやすい点を整理します。
漫画家を引退したという情報は本当?引退を正式に発表したという情報は確認できません。
2025年には本人協力による『NANA』関連ムックが刊行され、2026年にはヱビスビールとの共同企画で複数の描き下ろし作品が発表されています。
2026年8月には集英社の公式企画にも参加しています。少なくとも、公に確認できる活動からは、漫画家としての活動を完全に終了したとは判断できません。
現在も病気で療養している?2009年の休載理由は急病でしたが、具体的な病名は公表されていません。
2026年現在の健康状態や通院状況についても、本人や出版社から詳しい説明は出ていません。過去の病気に関する報道を、そのまま現在の状態に当てはめることはできません。
2026年にNANAの連載が再開した?再開したという公式発表はありません。
ヱビスとのコラボ、描き下ろしイラスト、記念出版、Cookieの付録企画は実際に確認できる活動ですが、いずれも『NANA』の本編連載が再開したことを示すものではありません。
今後の活動で注目すべきポイント今後の動きを判断するなら、次のように情報を区別すると分かりやすくなります。
- 新作イラスト:本人による新しいビジュアル制作の動き。
- 作品関連企画:過去作品の出版、展示、付録、企業コラボレーション。
- 本編連載再開:『Cookie』や集英社からの正式な掲載告知。
- 単行本刊行:集英社公式書誌に掲載される第22巻の発売情報。
この4つは関連していても、同じ意味ではありません。特に『NANA』の再開を待っている読者は、描き下ろしイラストの発表と新しい漫画原稿の掲載を混同しないことが大切です。
【矢沢あいの現在】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:矢沢あいさんは2026年現在も漫画家として活動していますか?
A1:はい。2026年にはヱビスビールとのコラボレーションで新作美人画を描き下ろし、集英社の創業100周年企画にも参加しています。ただし、『NANA』の連載再開は発表されていません。
Q2:NANAの最新刊は何巻ですか?
A2:2026年11月現在、最新刊は第21巻です。紙版は2009年3月13日発売で、第22巻の発売日は未発表です。
Q3:NANAの連載再開はいつですか?
A3:具体的な再開日は決まっていません。集英社や『Cookie』から正式な再開告知が出るのを待つ必要があります。
Q4:矢沢あいさんの休載理由は何ですか?
A4:2009年6月、急病による治療と安静が必要との理由で休載が発表されました。病名は公表されていません。
Q5:2025年の「NANAの世界」とALL TIME BEST矢沢あい展は同じイベントですか?
A5:別の企画です。「ALL TIME BEST 矢沢あい展」は2022年に開催された原画展で、2025年8月発売の『矢沢あい「NANA」の世界』は平凡社の記念ムックです。
2026年11月現在、矢沢あいさんは漫画家としての活動を完全に終えたわけではありません。2025年の『NANA』関連ムック、2026年のヱビスビールとの2度のコラボレーション、集英社創業100周年企画への参加など、作品やイラストを通じた活動が確認できます。
一方、『NANA』は2009年から長期休載が続いており、最新刊は第21巻。第22巻の発売日も連載再開日も、2026年11月6日時点では発表されていません。
今回の動向から見えてくるのは、矢沢あいさんの作品世界が現在も新しい形で発信されていることです。漫画の連載だけでなく、イラスト、ファッション、出版、展示、企業との共同企画など、作品の魅力を伝える表現の場は広がっています。
【プロの結論】矢沢あいさんの現在を評価する際には、「漫画家として活動しているか」と「NANAの連載が再開するか」を分けて見ることが重要です。前者については2025~2026年の公式企画が具体的な活動を示していますが、後者についてはまだ発表がありません。
『NANA』の完結を待ち望む読者にとって、再開の知らせがない状況はもどかしいものです。それでも、2026年の新しい描き下ろし作品や作者本人のコメントは、矢沢あいという作家の表現に現在も触れられる貴重な機会となっています。今後は集英社と『Cookie』の公式発表を中心に、作品の新展開を見守りたいところです。
主な確認資料(公式発表・報道)
- 集英社「SHUEISHA MANGA EXPO」矢沢あい紹介・2026年8月17日更新
- 集英社『NANA』公式書誌情報・Cookie公式サイト
- サッポロビール「ヱビス×矢沢あい」2026年3月・7月特設サイト
- 平凡社「矢沢あい『NANA』の世界」2025年9月9日発表
- オリコンニュース「矢沢あいさんが急病―『NANA』長期休載の可能性も」2009年6月29日
- ALL TIME BEST 矢沢あい展の開催資料