『巡るスワン』の主人公は、森田望智が演じる小松美咲(こまつ・みさき)。
長野県の架空の町・佐和市で生まれ育った女性で、警察学校を卒業した後、交番などで経験を積み、故郷の佐和警察署に勤務している。
もともとは刑事に憧れて警察官になったものの、配属されたのは生活安全課だった。
生活安全課は、事件が起きてから犯人を追う部署とは異なり、犯罪やトラブルを未然に防ぐことを使命とする。
美咲が向き合う仕事には、次のようなものがある。
- 悪徳商法や不法投棄への対応
- 行方不明者に関する相談
- 少年非行への対応
- DVやストーカーなどの問題
- 風俗営業の許認可
- 地域住民への防犯啓発活動
華やかな捜査や大きな事件の解決とは距離がある仕事だ。防犯のために自作の演劇を披露するなど、一般的な刑事ドラマでは脇役になりがちな活動も物語の中心に据えられる。
事件が起きないことこそ、仕事の成果この作品の面白さは、主人公が抱える仕事への不満と、実際に社会を支える仕事の価値とのギャップにある。
美咲は仕事に真面目に取り組む一方、休日には友人と食事や買い物を楽しみ、ときには職場の愚痴もこぼす。
つまり、特別な才能を持つヒロインが大きな夢を追いかける従来型の成功物語とは少し違う。
生活安全課の仕事は、何かが起きてから評価されるとは限らない。むしろ、事件や被害が発生しなかったことが成果になる。
この設定には、社会の目立たない場所で働く人々への視点がある。
新聞やテレビのニュースになる出来事だけが社会のすべてではない。誰かの相談に乗り、危険の芽を摘み、普通の暮らしを維持することにも大きな意味がある。
『巡るスワン』は、何も起こらない一日を守ることの価値を描く朝ドラになりそうだ。
【キャスト一覧】森田望智を囲む出演者19人と人物関係

2026年8月4日までに発表された出演者は、主演の森田望智を含めて計19人。
生活安全課の仲間だけでなく、主人公の姉や幼なじみ、警察署内の別部署の人物まで、幅広いキャストが集まっている。
主要人物・キャスト相関生活安全課のメンバーとして発表された出演者は次の通り。
- 臼田あさ美
- 岡山天音
- 吉田美月喜
- 平原テツ
- 大津尋葵
- 諏訪珠理
- 矢作兼
- 野間口徹
主人公の職場以外にも、物語を広げるキャストがそろっている。
- 志田未来:主人公の姉・有賀千夏
- 古川琴音:幼なじみ・笠原七海
- 富田望生:幼なじみ・小泉真由
- 夏帆:刑事課の北沢佳奈
- 鳴海唯
- 田村健太郎
- 音尾琢真
- 高橋努
- 大倉孝二
- 角田晃広
特に注目したいのは、主人公の職場とプライベートの両方に人間関係が用意されていること。
職場の仲間とのやり取りだけではなく、姉や幼なじみとの時間も描かれるため、警察官としての美咲と、一人の女性としての美咲を対比できる構成になっている。
なお、出演者の発表は段階的に行われており、上記は公表済みのキャスト情報である。
【主演・脚本を分析】森田望智とバカリズムの組み合わせに期待が集まる理由
森田望智は『虎に翼』から朝ドラ主演へ1996年9月13日生まれ・神奈川県出身
『全裸監督』『虎に翼』『シティーハンター』などに出演。2027年度前期の朝ドラで初主演を務める。
森田望智は、2019年のNetflixシリーズ『全裸監督』で黒木香役を演じ、広く知られるようになった俳優だ。
その後も映画やドラマで幅広い役柄を経験し、2024年にはNHK連続テレビ小説『虎に翼』に米谷花江役で出演した。
『虎に翼』では主人公の猪爪寅子を支える存在として登場。朝ドラの現場を経験した森田が、今度は物語の中心を担うことになる。
さらに2025年公開の映画『ナイトフラワー』では助演女優賞を受賞。2026年には第49回日本アカデミー賞の最優秀助演女優賞と新人俳優賞を受賞している。
演技力を評価される機会が増える中での朝ドラ主演決定は、俳優としての大きな転機になる。
今回演じる小松美咲は、強烈な個性や特殊な能力を持つ人物ではなく、仕事に悩みながらも日常を過ごす等身大の女性だ。
森田がこれまで培ってきた幅広い役柄への対応力が、長期間にわたる朝ドラの中でどう生かされるかが見どころになる。
バカリズムが初めて朝ドラ脚本を担当お笑い芸人・脚本家
『ブラッシュアップライフ』『ホットスポット』などを手がける。『巡るスワン』が朝ドラ初脚本となる。
脚本を担当するバカリズムの起用も大きな話題だ。
代表作の『ブラッシュアップライフ』では、日常の会話や人間関係を丁寧に積み重ねながら、独自の物語展開を生み出した。
『巡るスワン』でも、事件を解決する派手な展開より、警察署での会話や市民とのやり取り、休日の何気ない出来事が物語の魅力になる可能性がある。
2026年9月のクランクイン後、森田は脚本について、日常的な口語表現が多く、実際にその場で会話が起きているような感覚があると語っている。
「リアルに今そこでその会話が起きているようでワクワクしています」
このコメントからも、会話の自然さが作品の重要な要素になっていることがうかがえる。
バカリズムが得意とする日常の観察と、森田の自然体の演技が組み合わさることで、従来の朝ドラとは少し違う職業コメディーが生まれるかもしれない。
【放送開始日はいつ?】2027年春スタートと最新制作スケジュール
『巡るスワン』の放送時期について、NHK側が公表しているのは2027年春という情報だ。
| 項目 | 公表情報 |
|---|---|
| 作品名 | 巡(まわ)るスワン |
| 朝ドラの作品番号 | 第116作 |
| 放送年度 | 2027年度前期 |
| 放送開始予定 | 2027年春 |
| 放送枠 | NHK総合 午前8:00~8:15ほか |
| 主演 | 森田望智 |
| 脚本 | バカリズム |
| 舞台 | 長野県・諏訪地域をイメージした架空の佐和市 |
| 配信 | NHK ONEで同時・見逃し配信予定 |
制作面では、2026年9月2日に長野県の諏訪地域でクランクインしたことが発表されている。
9月14日には諏訪市内で取材会も実施された。
撮影では、警察署のメンバーとの場面だけでなく、主人公が姉や幼なじみと過ごすシーンも予定されていた。
舞台となる佐和市は架空の町だが、諏訪市や諏訪湖周辺をイメージしている。
このため、長野県の自然や街並みが作品の雰囲気を形づくる要素になりそうだ。
ロケ地としての諏訪地域にも注目が集まる理由は、単に美しい風景が映るからではない。主人公が生まれ育った土地で働き、暮らし続ける設定だからこそ、地域の日常そのものが物語に結びつく。
放送開始日の具体的な日付は?2026年11月6日時点で公表されているのは「2027年春」という放送予定まで。
具体的な初回放送日や最終回の日程は、今後のNHKからの番組発表を待つ必要がある。
また、NHK ONEでの同時・見逃し配信も予定されているため、テレビの放送時間に合わせられない人にも視聴機会が用意される。
【2027年度後期と比較】『なぎさの進化論』はどんな朝ドラ?
2027年度の朝ドラは前期だけではない。
後期には、脚本家・徳尾浩司が手がける『なぎさの進化論』が放送される予定だ。
『なぎさの進化論』の主人公は女性獣医師『なぎさの進化論』は、2027年度後期の第117作。
主人公は藤代なぎさという女性で、獣医学部を卒業し、大阪の大学付属動物医療センターで研修獣医師として働き始める。
人付き合いが少し苦手で、動物と向き合うために獣医師になったものの、実際の仕事では飼い主とのコミュニケーションにも苦労する。
動物の治療だけでなく、飼い主が抱える経済的な問題や家族の事情、命との別れにも向き合っていく。
加えて、物語の途中では鹿児島県の与論島が舞台となる。
大阪での研修を終えたなぎさが、畜産が盛んな島でベテラン獣医師と組み、牛の出産や急病対応などに奮闘する展開が予定されている。
獣医師を主人公に据えるのは朝ドラ史上初と発表されている。
脚本家・徳尾浩司の起用にも注目1979年4月2日生まれ・大阪府出身
『おっさんずラブ』『私の家政夫ナギサさん』『ライオンの隠れ家』などを手がける脚本家。
徳尾浩司は、日常の人間関係を描くコメディーからヒューマンドラマまで幅広く手がけてきた。
『なぎさの進化論』は、獣医療という専門性の高い仕事を題材にしながら、動物と人間の関係を描く作品になる。
なお、ヒロインはオーディションで決定する方式。2026年11月6日時点では、主演俳優の正式発表は確認できない。
『巡るスワン』と『なぎさの進化論』の違い2作品は、どちらも働く女性の成長を描くオリジナル作品だが、仕事の性質や物語の中心は異なる。
| 比較項目 | 巡るスワン | なぎさの進化論 |
|---|---|---|
| 放送時期 | 2027年度前期 | 2027年度後期 |
| 作品番号 | 第116作 | 第117作 |
| 主人公 | 小松美咲 | 藤代なぎさ |
| 職業 | 女性警察官 | 女性獣医師 |
| 主な舞台 | 長野県・諏訪地域をイメージした佐和市 | 大阪・鹿児島県与論島 |
| 脚本 | バカリズム | 徳尾浩司 |
| 主演 | 森田望智 | オーディションで決定 |
| 中心テーマ | 日常の安全を守る | 動物と人間の幸せを考える |
興味深いのは、両作品とも、社会を支える仕事に光を当てていることだ。
『巡るスワン』では、事件を未然に防ぐ警察官の仕事が中心になる。
一方、『なぎさの進化論』では、動物の命を救うだけではなく、その動物と暮らす人間の気持ちまで考える獣医師の仕事が中心になる。
つまり、前期は地域社会の安全、後期は動物と人間の共生という違いがある。
どちらも、日常生活の中では見過ごされがちな仕事の価値を描く構成だ。
【プロの結論】2027年の朝ドラは「日常を支える仕事」が見どころ
2026年11月現在、朝ドラの放送ラインナップは次のようにつながっている。
- 第114作『風、薫る』:2026年度前期
- 第115作『ブラッサム』:2026年度後期
- 第116作『巡るスワン』:2027年度前期
- 第117作『なぎさの進化論』:2027年度後期
現在放送中の『ブラッサム』は、作家・宇野千代をモデルにした石橋静河主演の作品。2026年9月28日に放送が始まった。
その次の作品として、森田望智主演の『巡るスワン』が控えている。
ここで注目したいのは、朝ドラの題材の広がりだ。
従来の朝ドラには、実在の人物をモデルにした女性の一代記や、歴史的な時代背景を扱う作品が数多くあった。
それに対して『巡るスワン』は、現代の架空の町を舞台にした職業ヒューマンコメディー。『なぎさの進化論』も現代を舞台に、獣医療の現場を描くオリジナル作品だ。
視聴者にとっては、主人公の人生を追うだけでなく、普段は詳しく知る機会の少ない職業の現場を知る楽しみもある。
どんな人におすすめできる?『巡るスワン』に期待したい人
- バカリズム作品の自然な会話や独特のユーモアが好き
- 警察ドラマでも事件解決より人間関係を楽しみたい
- 森田望智の新しい主演演技を見たい
- 地方都市の日常や地域社会を描くドラマが好き
反対に、毎回大きな事件が起きる本格刑事ドラマや、緊迫した捜査展開を期待する人は、作品の方向性を理解しておきたい。
この作品の中心は、事件を解決することではなく、事件を起こさせないために働く人々だからだ。
【よくある質問】朝ドラ次回作に関するFAQ
Q1:2027年度前期の朝ドラ次回作は何ですか?
A1:『巡(まわ)るスワン』です。主演は森田望智、脚本はバカリズムが担当する第116作です。
Q2:『巡るスワン』の放送開始日はいつですか?
A2:2027年春スタート予定です。2026年11月6日時点では具体的な初回放送日は公表されていません。
Q3:『巡るスワン』の主演とキャストは誰ですか?
A3:主演は森田望智です。臼田あさ美、岡山天音、志田未来、古川琴音、富田望生、夏帆、矢作兼、野間口徹などの出演が発表されています。
Q4:『巡るスワン』のあらすじは?
A4:刑事に憧れて警察官になった小松美咲が、長野県警佐和警察署の生活安全課で働きながら、事件のない日常を守る仕事の意味を見つけていくヒューマンコメディーです。
Q5:『ブラッサム』の次の朝ドラは何ですか?
A5:2027年度前期の『巡るスワン』です。2026年度後期の『ブラッサム』に続く第116作となります。
Q6:2027年度後期の朝ドラは何ですか?
A6:『なぎさの進化論』です。徳尾浩司が脚本を担当し、女性獣医師・藤代なぎさの成長を描きます。ヒロインはオーディションで選ばれる予定です。
Q7:『巡るスワン』は実話や実在の人物がモデルですか?
A7:長野県の架空の町・佐和市を舞台にした現代のオリジナル作品です。実在の人物の一代記ではありません。
2027年度前期のNHK連続テレビ小説は、森田望智主演、バカリズム脚本の『巡(まわ)るスワン』に決定している。
刑事に憧れて警察官になった女性が、生活安全課という目立たない部署で働きながら、何も起こらない日常を守る意味を見つけていく物語だ。
2026年9月には長野県・諏訪地域で撮影が始まり、臼田あさ美、岡山天音、志田未来、古川琴音、富田望生、夏帆らの出演も発表されている。
さらに2027年度後期には、徳尾浩司脚本の『なぎさの進化論』が控える。
2027年の朝ドラは、警察官と獣医師という異なる仕事を通して、人々の暮らしを支える存在に光を当てる2作品が並ぶ。
『巡るスワン』の具体的な初回放送日や今後の追加キャスト、『なぎさの進化論』のヒロイン発表など、これからのNHKの公式情報にも注目したい。