CM女優の人気を具体的に理解するには、どの企業が誰を起用しているのかを比較する方法も有効だ。
2026年上半期の公開データから、代表的な女優と企業の関係を整理した。
| 女優 | 2026年上半期の起用社数(エム・データ) | 主な出演企業・ブランド |
|---|---|---|
| 川口春奈 | 18社 | ENEOS、JCB、はま寿司、ライオン、LIFULL |
| 今田美桜 | 16社 | Indeed、任天堂、キリンビール、楽天モバイル、P&G |
| 芦田愛菜 | 15社 | 味の素、スズキ、SBI証券、ワイモバイル、山崎製パン |
| 浜辺美波 | 個別社数の掲載なし | 花王、キリンビール、シャープ、JR東日本、ロッテ |
| 綾瀬はるか | 個別社数の掲載なし | ユニクロ、マツダ、アリナミン製薬 |
出典:エム・データ2026年上半期ランキング、ビデオリサーチ2026年上半期調査。企業名は公表された起用企業から抜粋。
川口春奈:幅広い業種から支持されるCM女王
2026年上半期・ニホンモニター17社、エム・データ18社
食品、金融、通信、住宅、不動産、エネルギーなど、多様な業界で広告に出演。
川口春奈の強みは、特定の商品ジャンルだけに限定されない広告展開だ。
はま寿司や森永乳業といった食品関連企業から、ENEOS、日本製鉄、JCB、LIFULLなどの異なる業種まで起用が広がっている。
一つの企業イメージに固定されず、日常生活に身近な商品から社会インフラに関係するサービスまで対応できることが、起用社数の多さにつながっていると考えられる。
2025年の年間ランキングでも21社で単独首位。年間王者3連覇を達成したことも、安定した広告需要を示す実績だ。
今田美桜:CM露出量で存在感を発揮
2026年上半期・13,136回
食品、化粧品、生命保険、求人、通信、ゲームなどで広告出演。
今田美桜は、2026年上半期の放送回数ランキングで他の女優を大きく引き離した。
主な企業には、Indeed、第一生命グループ、AOKI、コーセーコスメポート、ニチレイ、任天堂、楽天モバイルなどがある。
特に注目したいのは、広告ジャンルの広さだ。
美容関連のCMだけでなく、求人サービスや金融、食品、ゲームといった幅広い分野で起用されている。
2026年上半期は前年同期比でCM出稿秒数が約1.9倍に伸びたことも公表されている。今田美桜は、2026年のCM市場における最も勢いのある女性タレントの一人だ。
芦田愛菜:信頼感と親しみやすさが強み2026年上半期・15社
食品、保険、教育、家電、自動車などの広告に出演。
芦田愛菜は、子役時代から積み重ねてきた知名度と、落ち着いたイメージが特徴だ。
味の素、スズキ、SBI証券、SBI損害保険、山崎製パン、ワイモバイルなど、生活に密着した企業の広告で起用されている。
幅広い年代に知られていることは、企業にとって大きな利点になる。
また、2025年には20社で年間2位を記録。2026年上半期も15社で上位を維持しており、継続的な広告需要が確認できる。
浜辺美波・綾瀬はるか:異なる強みを持つ実力派2026年上半期・起用社数ランキング12社
花王、コーセーコスメポート、シャープ、ファンケル、ロッテなど。
浜辺美波は、化粧品や食品、家電などの広告で存在感を見せている。清潔感や透明感を感じさせるビジュアルと、幅広い作品で培った認知度が特徴だ。
2026年上半期・CM露出タレント2位
ユニクロ、マツダ、アリナミン製薬など。
綾瀬はるかは、長期的に安定した広告露出を維持している女優の代表格だ。
2024年のエム・データ調査では、女性のCM放送回数1位を獲得。16,207回という実績を残した。
2026年上半期もCM露出ランキング2位に入り、長年にわたる広告市場での存在感を保っている。
【CM好感度】女優の人気と広告作品の評価は別物

CM好感度ランキングを調べる際に注意したいのが、広告作品の評価と出演タレントの評価は必ずしも一致しないことだ。
例えば、好きな女優が出演しているCMでも、商品への関心が薄ければ広告そのものへの評価は高くならない場合がある。
反対に、出演者よりもストーリーや音楽、演出が評価されるCMもある。
2025年度のCM好感度ではマクドナルドが4年連続首位CM総合研究所が2026年4月15日に公表した2025年度の企業別CM好感度ランキングでは、日本マクドナルドが総合1位を獲得した。
同社は4年連続でベスト・アドバタイザーに選ばれている。
注目されたCMには、次のような作品がある。
- 伊藤沙莉とHANAのメンバーが出演した「三角チョコパイ」
- 柳楽優弥と宮﨑あおいが出演した「月見ファミリー」
- 多部未華子が出演した「コク旨ビーフデミグラコロ」
このほか、日清食品や花王も上位に入った。
同調査は2025年4月度から2026年3月度までを対象とし、関東1都6県の一般モニター男女3,000人による月例調査を集計している。
CM女優の好感度を判断する3つの視点CM出演女優の評価を確認するときは、次の3点を分けて考えるとわかりやすい。
① タレント自身の好感度
視聴者が女優に対してどのような印象を持っているか。認知度、親しみやすさ、信頼感などが関係する。
② CM作品の好感度
ストーリー、音楽、映像、演出、出演者などを含めた広告作品全体への評価。
③ 商品・企業への好感度
広告を見たことで商品に興味を持ったか、購入してみたいと感じたかという視点。
CM総合研究所の調査では、これらに関連するデータを企業・商品・作品・CMタレントなどの集計軸で確認できる。
そのため、CM好感度1位の企業に出演している女優が、そのまま人気女優ランキング1位になるわけではない。
【歴代CM女優ランキング】2020年から2026年までの変遷
CM女優の勢力図は、数年間で大きく変化している。
特に起用社数ランキングでは、川口春奈、芦田愛菜、今田美桜などが長期にわたって上位争いを続けてきた。
年代別に見るCM女優のトップ争い- 2020年: 今田美桜と広瀬すずが、それぞれ14社で首位。
- 2021年: 本田翼が16社でトップ。
- 2022年: 芦田愛菜が17社で1位。
- 2023年: 川口春奈が21社で1位。
- 2024年: 川口春奈が24社でトップ。
- 2025年: 川口春奈が21社で年間首位。
- 2026年上半期: 川口春奈が引き続き首位。今田美桜も上位を維持。
2020~2023年の順位はニホンモニターの調査を紹介したマイナビニュース、2024年はエム・データ、2025年はニホンモニターの公表結果を参考にしている。
かつてのCM女王・本田翼の存在2021年には起用社数16社で首位を獲得。2020年代前半のCM市場を代表する女優の一人だった。
本田翼は、親しみやすいキャラクターとファッション・美容分野との親和性などを背景に、CM出演で大きな存在感を発揮した。
2021年のトップ獲得は、当時のCM女優の人気を象徴する実績だ。
継続して上位に入る女優と新世代の台頭歴代のデータを見ると、短期的な話題性だけでなく、複数年にわたって上位を維持する女優が存在する。
川口春奈や芦田愛菜は、その代表例だ。
一方、今田美桜は2025年から2026年にかけて放送回数を大きく伸ばした。
また、浜辺美波、出口夏希、畑芽育など、次世代を担う女優にも広告出演の機会が広がっている。
2026年上半期のランキングは、従来の人気女優が安定した強さを見せる一方、新しい世代にも企業の関心が向かっていることを示している。
【専門分析】CM起用が多い女優に共通する5つの特徴
CM出演社数が多い女優には、いくつかの共通点が見られる。
これは企業側の非公開の選考基準を断定するものではなく、公開されている起用実績と広告展開から読み取れる傾向だ。
1.幅広い年代に認知されているテレビCMは、特定のファン層だけでなく、幅広い視聴者に商品やサービスを知ってもらうための広告手段だ。
川口春奈や芦田愛菜のように、年代を超えて名前や顔が知られているタレントは、複数の業種で広告に出演しやすい。
2.清潔感や信頼感を伝えられる金融、保険、食品、医薬品などの広告では、商品の品質や企業の信頼性を伝える必要がある。
出演者のイメージがブランドの方向性と一致していることは、広告表現において重要な要素になる。
3.ジャンルを問わず演じ分けられる食品CMでは明るく親しみやすい表情、美容CMでは商品の魅力を引き出す表現力、金融CMでは落ち着きや安心感が求められることがある。
女優としての演技力や表現の幅は、広告の企画に対応するうえで強みになる。
4.話題性と安定感を両立しているドラマや映画で話題になった女優がCMでも注目されるケースは多い。
ただし、話題性だけでは長期的な起用にはつながらない。
毎年のランキングで上位を維持する女優は、知名度だけでなく、継続して広告に出演する実績も持っている。
5.企業のブランドイメージと相性が良い企業が求める人物像は業界によって違う。
例えば、若年層向けサービスなら親近感やトレンド感、長く使う商品や金融サービスなら信頼感や安心感などが重視される可能性がある。
CM女優の人気は単純な知名度だけではなく、企業と出演者のイメージがどれほど一致するかによっても左右される。
【プロの結論】2026年のCM女優ランキングは何を基準に見るべき?
2026年のCM女優ランキングを正しく理解するには、1つの順位だけで人気を判断しないことが大切だ。
今回のデータから、次の3つの評価軸が見えてくる。
- 企業からの支持を知りたい人: CM起用社数ランキングを見る。
- テレビでの露出量を知りたい人: CM放送回数・出稿秒数ランキングを見る。
- 視聴者からの広告評価を知りたい人: CM好感度ランキングを見る。
特に注目したいのが、川口春奈と今田美桜の違いだ。
川口春奈は複数の調査で起用社数トップを記録している。企業から選ばれる数という意味で、2026年のCM女王候補として非常に強い実績を持つ。
一方、今田美桜は放送回数で突出した数字を残した。テレビCMへの露出という意味では、2026年上半期を象徴する存在だ。
芦田愛菜は企業数と放送回数の双方で上位に入り、継続的な人気を示している。綾瀬はるかは長期的な広告露出と安定した知名度が強みだ。
なお、2026年11月6日時点では、2026年の年間ランキングはまだ確定していない。上半期の結果を年間順位として扱うことはできない。
広告業界で本当に強い女優とは、単にCMの出演数が多い人ではなく、複数の企業から選ばれ、広告の露出を確保し、視聴者からも好意的に受け止められる人だ。
この3つの条件を分けて評価することが、CM女優ランキングを読み解くうえで最も要点になる。
【CM女優ランキング】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年のCM女優ランキング1位は誰ですか?
A1:指標によって異なる。2026年上半期のニホンモニターのCM起用社数ランキングでは川口春奈が17社で1位。エム・データのCM放送回数ランキングでは今田美桜が13,136回で1位となっている。
Q2:2026年に最もCM出演本数が多い女優は誰ですか?
A2:CM放送回数を出演頻度の目安とする場合、エム・データの2026年上半期調査では今田美桜が13,136回で女性1位。ただし、放送回数は異なるCM作品の種類や本数とは別の数字だ。
Q3:CM起用社数とCM出演本数は何が違いますか?
A3:起用社数はCMを放送した企業の数、出演本数と呼ばれる数字は一般にCMの放送回数を指す場合がある。企業数が多い女優と、テレビで頻繁に見かける女優が一致するとは限らない。
Q4:歴代のCM女王には誰がいますか?
A4:2020年代では、本田翼、芦田愛菜、川口春奈、今田美桜、綾瀬はるかなどが代表的な存在だ。起用社数では川口春奈、放送回数では綾瀬はるかや今田美桜が年間・上半期の上位に入っている。
Q5:CM好感度が高い女優は誰ですか?
A5:CM好感度は広告作品全体への評価と、出演タレントへの評価を区別する必要がある。CM総合研究所にはCMタレント好感度の集計項目もあるが、企業別CM好感度ランキングをそのまま女優個人の順位として扱うことはできない。
Q6:2026年の年間CM女優ランキングはいつ確定しますか?
A6:年間ランキングは各調査会社の対象期間が終了した後に公表される。2026年11月6日時点では上半期の結果が主要な比較材料となり、年間の最終順位は今後の発表を待つ必要がある。
2026年のCM女優ランキングでは、川口春奈、今田美桜、芦田愛菜の3人が特に目立っている。
川口春奈は企業からの起用社数、今田美桜はCM放送回数、芦田愛菜は幅広い企業からの継続的な起用という点で、それぞれ異なる強みを持つ。
また、綾瀬はるか、浜辺美波、上戸彩、菜々緒、石原さとみ、吉岡里帆なども、2026年のCM市場で存在感を示している。
今後の年間ランキングでは、上半期の勢いを維持できるか、新たな企業との契約やCM放送が増えるかが注目点となる。
CM女優の人気を比較するときは、起用社数だけでなく、放送回数、露出秒数、CM好感度を組み合わせて判断したい。そうすることで、単なるテレビでの見かけやすさを超えた、2026年の広告市場における本当の人気と実力が見えてくる。