ケイン・コスギがジライヤ役に決まった背景には、父親の存在、幼少期からの武道経験、そして日本で俳優として活動したいという本人の希望がありました。
父ショー・コスギの影響で忍者俳優を志した
ショー・コスギ
ケイン・コスギの父親。海外で忍者映画やアクション作品に出演し、国際的に知られるアクション俳優です。
ケイン・コスギは1974年10月11日、アメリカ・ロサンゼルス生まれです。公式プロフィールによると、身長180cmで、英語・日本語・中国語を話します。
幼い頃から父親の作品に親しみ、1歳半で空手を始めました。
2022年の文春オンラインのインタビューでは、6~7歳の頃に父親が主演した映画『燃えよNINJA』を見たことが、アクション俳優を志すきっかけになったと振り返っています。
8歳の頃には、父親が出演する映画『ニンジャ II 修羅ノ章』で父親の演じる役の息子役として出演。俳優としての経験を積み始めました。
日本での活動を選んだ理由ケインが日本で本格的に活動する転機となったのは、父親がNHK大河ドラマ『琉球の風』に出演することになった時期です。
本人のインタビューによると、アメリカの高校を卒業する際、大学へ進学するか、すぐに俳優を目指すかで悩んでいました。
そのタイミングで父親とともに『琉球の風』へ出演することになり、日本へ行くことを決断します。
その後、主演作『ウルトラマンパワード』に出演。撮影のために一度アメリカへ戻ったものの、終了後は再び日本へ戻りました。
本人は、映画だけでなくテレビドラマやバラエティー番組にも俳優が出演する日本の芸能界に魅力を感じていたと語っています。
こうした経緯を経て決まったのが『忍者戦隊カクレンジャー』への出演でした。
日本語の習得途上だったことが役柄に反映された実は、ジライヤのアメリカ育ちという設定には、制作上の理由もありました。
ケイン本人が文春オンラインで明かしたところによると、当時はまだ日本語を十分に習得していなかったため、プロデューサーがキャラクターを「アメリカ忍者」という設定にしたそうです。
その結果、ジライヤは本人の生い立ちと重なる人物になりました。
出演シーンではアクションが中心となり、セリフも比較的少なく設定されていました。
これは、本人の身体能力を生かしながら、日本語の習得状況にも配慮したキャラクター設計だったと考えられます。
興味深いのは、当初の言語面の制約が、結果的にキャラクターの個性を生み出したことです。演じる俳優と役柄の境界が近かったからこそ、ジライヤには独特のリアリティーが生まれました。
【撮影秘話】「ザシキアラシ事件」とショー・コスギとの親子共演

ケイン・コスギのインタビューには、現在のファンにも興味深い撮影エピソードがいくつも登場します。
なかでも印象的なのが、日本語のセリフを覚えるために行っていた工夫です。
台本をローマ字に変換してセリフを覚えていた当時のケインは、朝から晩まで撮影が続いており、日本語を勉強する時間を十分に取れませんでした。
そこで、マネージャーが台本を読み、セリフをローマ字に変換。それを見ながら発音や言い回しを覚えていたといいます。
しかし、この方法が思わぬハプニングを生みました。
「座敷わらし」というセリフをローマ字にした際、マネージャーが本来の「ZASHIKIWARASHI」を「ZASHIKIARASHI」と誤記。
ケインはそのまま覚えてしまい、本番で「ザシキアラシ!」と叫んでしまったそうです。
本人が笑いながら振り返った、当時ならではのエピソードです。
鶴姫の決めゼリフを真似してしまったもう一つ有名なのが、ニンジャホワイト/鶴姫とのエピソードです。
カクレンジャーのアクションシーンでは、鶴姫が「行くわよ!」と言った後、ほかのメンバーもそれぞれ決めゼリフを続ける流れがありました。
ところが、当時のケインは日本語を十分に理解できていませんでした。
そこで鶴姫の言葉を真似すればよいと考え、自分も「行くわよ!」と発言。
現場のスタッフや共演者が驚いて、思わず反応に困ってしまったと本人が明かしています。
こうした失敗談からも、当時のケインが日本の特撮撮影に慣れていく過程が伝わってきます。
一方で、本人は現場スタッフやほかの4人のメンバーが支えてくれたため、撮影で大きな苦労を感じることは少なかったとも振り返っています。
ショー・コスギとの親子共演は第28話・第29話『カクレンジャー』を語るうえで外せないのが、父ショー・コスギとの共演です。
ショー・コスギは、テレビシリーズの第28話「超大物・来日!!」と第29話「史上初の超対決(スーパーバトル)」に、ガリ役で出演しました。
ガリはジライヤの武道の師匠であり、育ての親でもある人物です。
つまり、現実では父と息子である2人が、作品内では師匠と弟子という関係で共演したことになります。
親子それぞれが長年培ってきたアクションの技術を、同じ作品の中で披露した貴重な機会でした。
この共演は単なるゲスト出演以上の意味を持っています。幼少期から父親のアクションを見て育ったケインが、俳優として成長した姿を父親と同じ特撮作品の中で見せたからです。
カクレンジャー出演がキャリアの転換点にケイン・コスギにとって、カクレンジャーは日本の芸能界で経験を積む重要な作品でした。
本人は、撮影を通してアクションだけでなく、日本語や日本の芸能界の習慣も学んだと語っています。
また、作品放送中には後楽園ゆうえんちで開催されたヒーローショーにも参加。家族連れの観客が集まり、子どもたちからファンレターを受け取ったことも嬉しい思い出として挙げています。
その後、1997年に『芸能人スポーツマンNo.1決定戦』へ初出場。身体能力の高さが広く知られるようになり、俳優としての活動に加え、スポーツバラエティーでも人気を獲得しました。
カクレンジャーで築いたアクション俳優としての基盤が、その後の幅広い活動につながっています。
【30周年の再集結】第三部・中年奮闘編とニンジャ・エクササイズ
2024年、『忍者戦隊カクレンジャー』は放送開始30周年を迎えました。
この節目に発表されたのが、30年ぶりの新作『忍者戦隊カクレンジャー 第三部・中年奮闘編』です。
2024年5月11日に開催された30周年記念ファンミーティングで制作が発表され、同年8月4日に東映特撮ファンクラブ(TTFC)で配信が始まりました。
ケイン・コスギがジライヤ役として再出演新作には、オリジナル作品の主要メンバー5人が再集結しました。
| キャラクター | 出演者 |
|---|---|
| サスケ/ニンジャレッド | 小川輝晃 |
| 鶴姫/ニンジャホワイト | 広瀬仁美 |
| サイゾウ/ニンジャブルー | 土田大 |
| セイカイ/ニンジャイエロー | 河合秀 |
| ジライヤ/ニンジャブラック | ケイン・コスギ |
加えて、オリジナル作品で貴公子ジュニアを演じた遠藤憲一も再出演。
新時代妖怪として、木下彩音、青島心、橋渡竜馬も加わりました。吾郎役にはMrs. GREEN APPLEの大森元貴が起用されています。
第三部・中年奮闘編のストーリー物語の舞台は、かつての戦いから30年が経過した令和の時代です。
かつて妖怪大魔王を封印したカクレンジャーのメンバーは、それぞれ異なる人生を歩んでいました。
そんな中、鶴姫の招集によって、吾郎の誕生日を祝うために仲間たちが集まります。
しかし、平穏な再会の裏では新たな妖怪たちが動き始めていました。
作品の大きな特徴は、現代社会のSNSを物語に取り込んだことです。
東映の公式あらすじでは、デジタル社会の進化とともに人間の悪意や憎しみも新たな形で生まれていることが、新たな妖怪の登場につながる設定として説明されています。
30年前の敵とは異なる、現代ならではの問題を妖怪という存在に重ねているのです。
なお、本作は全1話、約32分の作品です。監督・アクション監督は坂本浩一、脚本は下亜友美が担当しました。
ケイン考案の「ニンジャ・エクササイズ」とは?30周年企画でもう一つ注目されたのが、ケイン・コスギが考案した「ニンジャ・エクササイズ」です。
これは単なる宣伝用のダンスではありません。
30年ぶりの新作を撮影するにあたり、キャストの体力づくりを目的として考案された全身運動です。
東映特撮ファンクラブの2024年5月31日付公式発表によると、次のような特徴があります。
- ケイン・コスギがエクササイズを考案。
- 監督・アクション監督の坂本浩一が監修。
- 自宅でも取り組める全身運動として構成。
- カクレンジャー世代のファンも楽しみながら運動できる内容。
- 東映特撮YouTube Officialで無料配信。
- TTFCではオリジナルメンバーへのレッスン風景も公開。
特に面白いのは、ケインが小川輝晃、広瀬仁美、土田大、河合秀に動きを教える練習風景です。
30年前に同じチームとして戦った仲間が、今度はケインからエクササイズを教わるという構図になっています。
かつての戦隊アクションを、現在の身体づくりという形で再び共有した企画でした。
第三部・中年奮闘編はどこで見られる?初回の配信先は東映特撮ファンクラブ(TTFC)です。
2024年8月4日に配信がスタートし、その後、東映ビデオからBlu-ray・DVDも発売されました。
| 項目 | 情報 |
|---|---|
| 作品名 | 忍者戦隊カクレンジャー 第三部・中年奮闘編 |
| 初回配信日 | 2024年8月4日 |
| 初回配信サービス | 東映特撮ファンクラブ |
| 話数 | 全1話 |
| 収録時間 | 約32分 |
| Blu-ray・DVD発売日 | 2025年3月12日 |
2026年に視聴する場合は、TTFCの現行配信状況や各販売サービスの取り扱いを確認するのが確実です。
【ケイン・コスギの現在2026】カクレンジャー後も続くアクション俳優としての活動
1974年10月11日生まれのケイン・コスギは、2026年11月現在52歳です。
現在も俳優・タレントとして活動しており、特撮やアクション作品との縁も続いています。
2026年は新作NINJA WARSにも出演2026年の出演作として注目されるのが、『NINJA WARS ~BLACKFOX VS SHOGUN'S NINJA~』です。
坂本浩一監督によるアクション時代劇で、ケインは服部半蔵役を演じています。
山本千尋、宮原華音、桃月なしこ、水野美紀、倉田保昭らが出演する作品です。
『BLACKFOX』と『SHOGUN'S NINJA』の世界観が交差する忍者アクション作品で、ケインが再び忍者を題材とした作品に出演している点も興味深いところです。
公式作品サイトではレンタル・購入型の配信サービスも案内されています。
2026年9月にはセンチュリー21の新CMに出演2026年9月1日からは、センチュリー21の新テレビCM「おしえて!センチュリー21」が全国で順次放映されています。
家を売る、買う、借りるといった住まいに関する疑問を紹介する内容で、ケイン・コスギがイメージキャラクターとして出演しています。
同社によると、テレビCMだけでなく、Web CMも順次展開する企画です。
長年のアクション俳優としての印象に加え、親しみやすいタレントとしての存在感も現在の活動に生かされています。
2025年にはリポビタンDのCMでも復活2025年5月には、大正製薬がケイン・コスギ出演のリポビタンD新Web CMを公開しました。
かつての代名詞ともいえる「ファイト イッパーツ!」のCMが11年ぶりに復活した企画です。
同社は、長年親しまれてきたケインのイメージを生かした広告展開を発表しています。
『カクレンジャー』で培ったアクション俳優のイメージと、スポーツバラエティーで築いた身体能力の高さ。その両方が、現在の広告出演にもつながっています。
【プロの結論】ケイン・コスギとカクレンジャーが30年を超えて愛される理由
ケイン・コスギと『忍者戦隊カクレンジャー』の関係は、単に人気俳優が昔の特撮作品に出演していたという話ではありません。
本人の生い立ち、父親から受け継いだアクションへの情熱、日本語を学びながら撮影に挑んだ経験が、ジライヤというキャラクターの個性に結びついています。
加えて、2024年の30周年企画では、かつての仲間との再共演だけでなく、ニンジャ・エクササイズという新しい形で作品の魅力を広げました。
ここから見えてくるのは、長寿特撮作品の価値が、過去の映像を懐かしむことだけにとどまらないという点です。
作品のキャラクターと出演者本人の人生が重なっているからこそ、30年後の再集結にも説得力が生まれるのです。
初めて作品を見る人には、まず1994年のテレビシリーズ全53話をおすすめします。そのうえで『第三部・中年奮闘編』を見ると、登場人物たちがどのような時間を過ごしてきたのか、より深く楽しめます。
ニンジャブラックのアクションを見たい人はジライヤの登場回、親子共演に興味がある人は第28話・第29話、現在の5人の関係を見たい人は30周年企画というように、目的に応じて作品を選ぶのもよいでしょう。
【ケイン・コスギとカクレンジャー】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:ケイン・コスギはカクレンジャーで何役を演じていた?
A1:ニンジャブラックに変身するジライヤ役です。忍者・児雷也の子孫で、アメリカ育ちという設定のキャラクターです。
Q2:ケイン・コスギがカクレンジャーに出演した理由は?
A2:『ウルトラマンパワード』などの出演を経て、日本で俳優活動を続けたいと考えていた時期に出演が決まりました。日本語の習得途上だったことから、アメリカ育ちの忍者という設定も取り入れられました。
Q3:ショー・コスギはカクレンジャーに出演していた?
A3:出演しています。第28話・第29話にガリ役で登場し、実の息子であるケイン・コスギと共演しました。
Q4:第三部・中年奮闘編にケイン・コスギは出演している?
A4:出演しています。2024年8月4日配信の新作で、再びニンジャブラック/ジライヤを演じています。
Q5:ニンジャ・エクササイズとは何?
A5:ケイン・コスギが考案した全身エクササイズです。30周年新作の撮影に向けたキャストの体力づくりと、ファンが楽しみながら運動できることを目的に制作されました。
Q6:ケイン・コスギは2026年現在も俳優として活動している?
A6:活動しています。2026年の『NINJA WARS ~BLACKFOX VS SHOGUN'S NINJA~』への出演や、センチュリー21の新CMなどが確認できます。
ケイン・コスギと『忍者戦隊カクレンジャー』の関係を振り返ると、ジライヤ役は本人の人生と深く結びついた代表的な役柄であることが分かります。
- 1994年から1995年:ニンジャブラック/ジライヤ役として出演。
- 第28話・第29話:父ショー・コスギと親子共演。
- 2024年:放送30周年を迎え、第三部・中年奮闘編で復帰。
- 2024年5月:本人考案のニンジャ・エクササイズを公開。
- 2026年:新作アクション作品やテレビCMでも活動を継続。
特に注目したいのは、30周年の再出演が単なる懐古企画ではなく、オリジナルキャストの現在を描く正統続編として実現したことです。
子どもの頃にジライヤを見ていた世代にとっても、2026年に初めてカクレンジャーを知った世代にとっても、ケイン・コスギのアクションとジライヤの物語は、今なお楽しめる作品の魅力を備えています。