2017年7月20日にスタートした武井咲主演の連続ドラマは、同年9月14日に最終回を迎えた。原口元子は銀行から横領した1億8,000万円と借名口座の顧客情報を記した黒革の手帖を武器に、銀座でクラブ「カルネ」のママとして成功を収めていく。
しかし、元子の野望は順風満帆には進まない。楢林謙治、橋田常雄、長谷川庄治ら、社会的地位や資金力を持つ男たちとの駆け引きの中で、元子自身も追い詰められていく。
最終回で元子が手にしたもの、失ったもの最終回では、安島富夫から渡された封筒を手掛かりに、元子が長谷川との交渉に再び臨む。追い込まれた状況でも「カルネ」の権利を取り戻そうとする元子は、ついに長谷川から覚書への署名を引き出す。
その後、元子は銀座に戻り、店を占拠していた山田波子に退去を迫る。一方、楢林クリニックには国税局査察部による強制捜査が入り、周囲の人間関係も大きく動く。
ただし、元子が再び銀座で成功を手にしたからといって、すべてが解決したわけではない。テレビ朝日の2021年スペシャル公式あらすじは、連続ドラマの後に元子が横領と恐喝の容疑で逮捕され、実刑判決を受けた経緯を説明している。
この逮捕こそ、2021年版へつながる最大の転換点だった。2017年版のラストを単純な成功物語として捉えると、続編の意味を見落としてしまう。
【2021年スペシャルの全貌】『黒革の手帖~拐帯行~』で元子はどうなった?

2021年1月7日午後8時、テレビ朝日系で放送されたのが『黒革の手帖~拐帯行~』だ。武井咲にとっては約3年ぶりのドラマ復帰作でもあり、2017年版の世界観を引き継ぐ正式なスペシャルドラマとして制作された。
作品の大きな特徴は、銀座で頂点を目指した元子が、一度すべてを失った状態から物語を再スタートさせることだ。
服役後の元子は金沢へ服役を終えた元子は、出所後、スーパーのパートとして生活を立て直そうとする。しかし、かつて因縁のあった中岡市子と遭遇し、過去を知られてしまう。
東京での再出発を諦めた元子が向かったのは金沢だった。そこで再会した橋田常雄を通じて、ITビジネス企業を率いる神代グループCEO・神代周吾(渡部篤郎)と知り合う。
神代が経営する高級クラブ「アルテローズ」で働き始めた元子は、持ち前の接客力と人間観察力で頭角を現す。やがて、それまで店のママだった板橋レイナ(安達祐実)との対立が始まる。
3億円をめぐる新たな駆け引き物語の重要人物となるのが、毎熊克哉演じる森村隆志だ。森村は、神代によって両親が営んでいた喫茶店を失い、父親まで自殺に追い込まれたことから、神代への復讐を企てていた。
森村の姿にかつての自分を重ねた元子は、彼と手を組む。神代の資金力と欲望を利用した計画が進み、物語は大きな事件へと発展する。
元子と森村は、最終的に神代から3億円を手にする。しかし、その後に橋田の殺害事件が発生し、二人は逃避行を余儀なくされる。
『拐帯行』の結末と元子のその後逃避行の途中で二人が出会うのが、風間杜夫演じる佐藤良樹とその妻だ。夫婦の人生観に触れた森村は、自分の生き方を見つめ直していく。
橋田殺害の真相にも意外な人物が関係しており、事件は単純な逃亡劇では終わらない。森村が抱えていた復讐心と、元子が抱き続けてきた生への執着が対照的に描かれる。
そしてラストでは、元子が再び銀座に戻る姿が描かれる。神代に対して新たな出資を持ち掛けるなど、彼女の野心は失われていない。森村もまた、自分の人生を立て直す方向へ進んでいく。
つまり、2021年スペシャルは元子の物語を終わらせる作品ではなく、もう一度銀座へ戻るところまで描いた作品だ。さらに先の展開を想像できる余地が残されている。
【作品・人物関係を総整理】2017年から2026年までの黒革の手帖年表
続編の情報を正確に理解するには、テレビドラマ、原作小説、舞台作品を区別する必要がある。特に2026年には新しい舞台版とミュージカル版も上演されており、ドラマの新作と混同されやすい。
黒革の手帖の主要作品・関係者一覧| 時期 | 作品・人物 | 内容・位置付け |
|---|---|---|
| 1978~1980年 | 松本清張『黒革の手帖』 | 週刊新潮で連載された原作小説 |
| 2004年 | 米倉涼子版 | テレビ朝日系連続ドラマ。原口元子役 |
| 2017年7~9月 | 武井咲版 | テレビ朝日系連続ドラマ。原口元子役 |
| 2020年9月 | スペシャル制作発表 | 『拐帯行』の制作をテレビ朝日が告知 |
| 2021年1月7日 | 『黒革の手帖~拐帯行~』 | 武井咲主演。服役後の元子を描く |
| 2022年8月 | CSテレ朝チャンネル | 松本清張ドラマ作品の一挙放送企画 |
| 2026年2月 | 舞台版『黒革の手帖』 | Alexandrite Stageによる舞台化 |
| 2026年6月 | ミュージカル版『黒革の手帖』 | 三越劇場などで上演 |
| 2026年11月 | テレビドラマの新作 | 新たな制作決定・放送日の公式告知は確認できない |
この年表で注目したいのは、2021年のテレビスペシャルと2026年の舞台作品が、同じ原作を基盤としながらも別の制作展開であることだ。
新潮社の原作書誌情報によると、『黒革の手帖』は松本清張による長編小説で、文庫版は1983年1月27日に刊行された。一方、2021年スペシャルは1958年発表の短編小説『拐帯行』をもとにしている。
つまり、2021年版は単に原作小説の続きを映像化した作品ではない。松本清張の別作品を取り込み、テレビドラマ版の原口元子の人生と結び付けた構成になっている。
【歴代主演を比較】米倉涼子版と武井咲版は何が違う?
米倉涼子版
2004年放送
大人の女性としての存在感と、銀座の権力者たちとの緊張感が印象的。
武井咲版
2017年放送
若さと美貌、野心を武器に、銀座の頂点を目指す新世代の元子を描く。
『黒革の手帖』は複数の俳優が原口元子を演じてきた作品だが、2004年の米倉涼子版と2017年の武井咲版は、現代の視聴者にとって特に比較されやすい二つのテレビドラマである。
二つのテレビドラマの比較| 比較項目 | 米倉涼子版 | 武井咲版 |
|---|---|---|
| 放送年 | 2004年 | 2017年 |
| 主演 | 米倉涼子 | 武井咲 |
| 元子の印象 | 成熟した強さと貫禄 | 若さと大胆な野心 |
| 主な舞台 | 銀座 | 銀座 |
| 主要な男性人物 | 仲村トオル、津川雅彦ら | 江口洋介、伊東四朗ら |
| 続編展開 | 2005年にスペシャル版 | 2021年に『拐帯行』 |
| 作品の特徴 | 原作の緊張感を生かした展開 | 若い元子の成長と転落、その後の再起 |
米倉版は2004年10月から12月まで放送され、仲村トオル、釈由美子、室井滋、津川雅彦らが出演した。テレビ朝日の動画配信作品情報でも、米倉演じる元子が銀行から資金を横領し、銀座でクラブを開く物語として紹介されている。
一方、武井版では江口洋介、仲里依紗、滝藤賢一、高嶋政伸、奥田瑛二、真矢ミキらが出演。2017年の制作発表で、テレビ朝日は武井を原口元子役に起用したことを紹介している。
武井版の大きな特徴は、2017年の連続ドラマから2021年のスペシャルまで、同じ主演俳優が元子を演じ続けたことだ。逮捕、服役、出所、金沢での再起という時間の流れを、同一の俳優で描けたことが作品の連続性につながっている。
米倉版と武井版のどちらが優れているかは、視聴者の好みによる。重厚な駆け引きや成熟した女性像を楽しみたい人には米倉版、主人公の転落と復活まで追いたい人には武井版が向いている。
【2026年の新展開】舞台版・ミュージカル版とドラマ再放送の予定
2026年の『黒革の手帖』を調べる際に、見逃せないのが舞台作品の存在だ。テレビドラマの続編が発表されていない一方で、原作を題材にした新たな舞台展開が実現している。
2026年2月には舞台版を上演Alexandrite Stageの公式プロデュース作品一覧によると、2026年2月11日から15日までシアターサンモール、2月18日から22日までCBGKシブゲキ!!で舞台版『黒革の手帖』が上演された。
脚本・演出は野口大輔。出演者には秋澤美月、金子昇、池上季実子らが名を連ねている。
6月にはミュージカル版も登場加えて、同じ制作団体は2026年6月18日から21日まで、三越劇場などでミュージカル版『黒革の手帖』を上演した。出演者には彩凪翔、合田雅吏、麻乃佳世らが参加している。
ここで注意したいのは、これらは武井咲主演のテレビドラマの続編ではないということだ。原作・松本清張の作品を別の出演者と制作陣で舞台化したものであり、テレビ朝日の連続ドラマの新作決定を意味しない。
黒革の手帖の再放送予定は?過去には2022年8月、松本清張没後30年の企画として、CSテレ朝チャンネルで関連ドラマの一挙放送が発表された。原作の映像化作品が現在も特集対象となることは、作品の知名度を示す一つの材料だ。
ただし、2026年11月時点で、武井咲版の連続ドラマや『拐帯行』について、次回の再放送日時を確定できる公式告知は確認できない。再放送と見逃し配信、定額制動画サービスでの配信も、それぞれ異なる提供形態である。
再放送を待っている人は、テレビ朝日の番組情報やCSテレ朝チャンネルの番組表を確認するのが確実だ。過去の放送実績だけを根拠に、2026年中の再放送が決まったと判断することはできない。
【プロの結論】武井咲主演の新作続編が実現する可能性は?
2021年の『拐帯行』は、原口元子が銀座へ帰還するところで物語を締めくくった。そのため、ストーリー上は次の展開を作る余地が残されている。
特に、元子が新しい店を構えた後、どのような人物と対峙するのかは興味深いテーマだ。2021年版で描かれた金沢のIT企業経営者との駆け引きは、2017年版の銀座の権力闘争とは異なる種類の緊張感を生み出していた。
続編が制作されるなら注目したい3つのポイント1. 銀座に戻った元子の新たな勢力争い
2021年版のラストで再び銀座に戻った元子。その後、どのようなクラブを経営し、どのような人間関係を築いていくのかは、続編の有力な物語の軸になり得る。
2. 武井咲の原口元子としての続投
2017年版と2021年版をつないだ最大の要素は、武井咲が同じ役を演じ続けたことだ。主人公の人生を継続的に描くのであれば、武井が再び元子を演じるかどうかは大きな注目点になる。ただし、続投は発表されていない。
3. 松本清張作品としての新しい題材
『黒革の手帖』は、単なる銀座の成功物語ではない。社会的地位、金融情報、権力者の弱みをめぐる人間ドラマだ。時代に合わせて新しい社会問題を取り込めることも、映像化が繰り返されてきた理由の一つだろう。
続編情報を見極めるための判断基準| 情報の種類 | 信頼性の判断 |
|---|---|
| テレビ朝日の制作発表 | 新作決定を判断する最重要情報 |
| 公式番組ページの放送日時 | 放送日の確認に有効 |
| 出演者・所属事務所の公式告知 | 出演情報の確認に有効 |
| 新聞社・テレビ情報サイトの報道 | 公式発表との照合が必要 |
| SNSの続編予想 | ファンの期待や考察として扱う |
| 検索結果に表示される放送日 | 元の掲載媒体と発表日を確認する |
続編を待つファンにとって、最も大切なのは「続編があったらいい」という期待と「制作が決定した」という事実を分けることだ。公式発表、出演者発表、放送日発表の順に情報が具体化しているかを見ると、噂に振り回されにくくなる。
【黒革の手帖の続編】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:黒革の手帖の続編は2026年に放送されますか?
A1:2026年11月6日時点で、テレビ朝日から武井咲主演の新作ドラマの制作決定や放送日の公式発表は確認できていません。2021年の『拐帯行』が現在確認できる武井咲版の最新スペシャルドラマです。
Q2:黒革の手帖の続編『拐帯行』はいつ放送されましたか?
A2:2021年1月7日午後8時からテレビ朝日系で放送されました。武井咲にとって約3年ぶりのドラマ復帰作でした。
Q3:原口元子は最終回の後、どうなりましたか?
A3:2017年版の後、横領と恐喝の容疑で逮捕され、実刑判決を受けました。2021年版では服役を終えて金沢で再起を図り、最後には再び銀座へ戻ります。
Q4:黒革の手帖の続編に武井咲は出演しますか?
A4:2026年の新作ドラマについて武井咲の出演は発表されていません。2017年の連続ドラマと2021年のスペシャルでは、どちらも武井咲が原口元子を演じています。
Q5:黒革の手帖は2026年に再放送されますか?
A5:2026年11月時点で、具体的な再放送日時の公式発表は確認できていません。過去には2022年にCSテレ朝チャンネルで松本清張作品の一挙放送企画がありました。
Q6:米倉涼子版と武井咲版は同じストーリーですか?
A6:どちらも松本清張の小説を原作とする原口元子の物語ですが、出演者や演出、作品ごとの展開が異なります。武井咲版には2021年の『拐帯行』という独自の後日談があります。
Q7:2026年に上演された舞台版は武井咲主演の続編ですか?
A7:違います。2026年2月の舞台版と6月のミュージカル版は、Alexandrite Stageによる別の舞台化企画です。武井咲主演のテレビドラマの続編ではありません。
2026年11月現在、『黒革の手帖』の武井咲主演によるテレビドラマ新作は、制作決定も放送日も公式発表されていない。
ただし、武井咲版の物語は2017年の連続ドラマで終わったわけではない。2021年1月7日のスペシャルドラマ『黒革の手帖~拐帯行~』で、服役後の原口元子が金沢で再起を図り、最後には再び銀座へ戻る姿が描かれた。
さらに2026年には、舞台版とミュージカル版という新たな展開もあった。作品そのものが今なお舞台化される題材であることと、武井咲主演のテレビドラマが新作制作されることは、分けて考える必要がある。
今後注目したいのは、テレビ朝日からの正式な制作発表、武井咲の出演情報、そして具体的な放送日の告知だ。原口元子が再び銀座の頂点を目指す姿を見られるのか。ファンにとっては、2021年のラストシーンの先に続く物語こそ、最も気になるところだろう。