2026年、歌舞伎俳優の尾上松也は、伝統芸能の舞台に加え、映画、実写ディズニー作品、現代劇など幅広いジャンルで存在感を発揮している。主演映画『八つ墓村』では名探偵・金田一耕助を演じ、舞台『桶狭間の義経』では源義経役に挑戦。加えて、2027年には城田優とのダブル主演となるミュージカル『RRR』も控えている。
1985年1月30日生まれ、2026年11月現在41歳。二代目尾上松也として5歳で初舞台を踏んでから、歌舞伎界で経験を積み、映像やミュージカルへと活動の幅を広げてきた。父は六代目尾上松助。伝統を受け継ぎながら、自ら新しい表現の場を切り開いてきた俳優でもある。
この記事では、公式プロフィールや松竹の作品情報、2026年の公演発表、インタビュー記事をもとに、尾上松也の経歴、父との関係、現在の出演作品、今後の予定を整理する。
【尾上松也のプロフィール】年齢・本名・父・二代目としての経歴

尾上松也は、歌舞伎を活動の中心に据えながら、映画、テレビドラマ、ミュージカル、舞台演出などにも取り組む俳優だ。
松竹エンタテインメントの公式プロフィールによると、基本情報は次のとおり。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 芸名 | 二代目 尾上松也 |
| 生年月日 | 1985年1月30日 |
| 年齢 | 41歳(2026年11月現在) |
| 出身地 | 東京都 |
| 身長 | 178cm |
| 父 | 六代目尾上松助 |
| 初舞台 | 1990年5月 |
| 初舞台の演目 | 『伽羅先代萩』 |
| 初舞台の役 | 鶴千代 |
| 所属 | 松竹エンタテインメント |
尾上松也が初舞台を踏んだのは1990年5月。演目は『伽羅先代萩』で、鶴千代役を演じた。
このとき二代目尾上松也を名のり、歌舞伎俳優としてのキャリアをスタートさせた。
幼少期から舞台に立ってきた経験は、現在の表現力の土台になっている。歌舞伎特有の発声、身体の使い方、視線の配り方、観客に役柄を伝える技術を、長い年月をかけて身につけてきた。
父は六代目尾上松助尾上松也の父は、六代目尾上松助。七代目尾上菊五郎率いる菊五郎劇団で活躍した歌舞伎俳優である。
父の松助は、二代目尾上松緑に師事して芸を磨いた人物で、歌舞伎界では名脇役として知られていた。
尾上松也は、歌舞伎の名門の大看板をそのまま受け継いだ俳優というより、父の芸の道を出発点として、自分自身の実績を積み上げてきた存在だ。
2026年10月の『週刊文春』のインタビューでは、父の襲名披露公演をきっかけに、自身の初舞台が決まった経緯も紹介されている。
幼いころから歌舞伎の世界に身を置いていたものの、その後の評価を決めたのは、古典作品への挑戦や新しい舞台での実績だった。
尾上松也の主な経歴・転換点| 年代 | 主な出来事・作品 | キャリア上の意味 |
|---|---|---|
| 1990年 | 『伽羅先代萩』で初舞台 | 二代目尾上松也を名のる |
| 2009年 | 自主公演「挑む」を開始 | 自ら企画する歌舞伎公演に挑戦 |
| 2012年 | 『ボクの四谷怪談』 | 蜷川幸雄演出の舞台でお岩役 |
| 2014年 | コクーン歌舞伎『三人吉三』 | お坊吉三役で注目を集める |
| 2015年 | ミュージカル『エリザベート』 | ルイジ・ルキーニ役 |
| 2017年 | NHK大河ドラマ『おんな城主 直虎』 | 今川氏真役で映像作品でも注目 |
| 2023年 | 新作歌舞伎『刀剣乱舞』 | 企画・主演・演出に参加 |
| 2026年 | 『八つ墓村』『桶狭間の義経』など | 映画・舞台・歌舞伎で活躍 |
特に転機となったのが、2014年のコクーン歌舞伎『三人吉三』だ。中村勘九郎、中村七之助と共演し、お坊吉三を演じた。
また、2009年から2021年まで自主公演「挑む」を計10回開催。与えられた役を演じるだけでなく、自分から舞台を作る姿勢も示してきた。
2023年の新作歌舞伎『刀剣乱舞』では、企画・主演に加えて演出にも携わっている。こうした経験が、現在の多面的な活動につながっている。
【尾上松也の現在】2026年の歌舞伎公演と舞台『桶狭間の義経』
2026年の尾上松也を語るうえで外せないのが、歌舞伎の大役と、全国各地を巡る舞台『桶狭間の義経』だ。
歌舞伎から離れて映像作品だけに活動を移したわけではない。むしろ、古典歌舞伎を継続しながら、現代劇にも出演するという活動スタイルが明確になっている。
2026年の歌舞伎出演2026年6月には歌舞伎座の「六月大歌舞伎」に出演した。
新作歌舞伎『子連れ狼』では柳生軍兵衛を演じ、通し狂言『盟三五大切』ではAプロの笹野屋三五郎、Bプロの薩摩源五兵衛という異なる役に挑んだ。
続く7月の「七月大歌舞伎」では、次の役を務めている。
- 『時今也桔梗旗揚』:小田上総介春永
- 『御浜御殿綱豊卿』:徳川綱豊卿(Bプロ)
古典の人物を演じ分ける経験は、俳優としての基礎を維持するうえでも重要だ。
12月は南座「吉例顔見世興行」に出演2026年の歌舞伎で、これから観劇を考えている人に注目してほしいのが、京都・南座の「吉例顔見世興行東西合同大歌舞伎」だ。
出演する役は次の2つ。
- 昼の部『正札附根元草摺』:曽我五郎時致
- 夜の部『新版歌祭文 野崎村』:丁稚久松
『正札附根元草摺』は、父の仇を討とうとする曽我五郎と小林朝比奈の力比べを描いた舞踊。荒事の力強さと華やかな様式美が見どころだ。
一方、『新版歌祭文 野崎村』は、久松、お染、お光を中心とした恋模様を描く世話物。異なる趣向の演目で松也の演技を楽しめる。
公演期間は12月1日から24日まで。チケット発売は11月9日予定となっている。
舞台『桶狭間の義経』では源義経役2026年の舞台出演で大きな注目を集めているのが、鈴木おさむ脚本・演出の『桶狭間の義経』だ。
尾上松也は源義経役を務め、北山宏光、北乃きいらと共演する。
本作の設定は、歴史上の人物を大胆に組み合わせたタイムスリップ時代劇だ。
物語は、1185年の壇ノ浦の戦いを終えた源義経が、兄・源頼朝の刺客に襲われたことから始まる。陰陽師の助言で「時の祠」に向かった義経は、誤って1559年の戦国時代へタイムスリップする。
そこで織田信長と出会い、その才能を見込まれて家臣として仕えることになる。
源義経という歴史上の人物を、歌舞伎俳優である松也がどのように表現するかが見どころだ。
2026年11月6日時点の公演日程は次のとおり。
| 公演地 | 日程 | 会場 |
|---|---|---|
| 大阪 | 10月29日~11月3日 | COOL JAPAN PARK OSAKA TTホール |
| 仙台 | 11月6日・7日 | 電力ホール |
| 東京 | 11月11日~20日 | EX THEATER ROPPONGI |
| 福岡 | 11月24日・25日 | キャナルシティ劇場 |
大阪公演は終了し、仙台公演は11月6日から開幕。東京公演は11月11日から始まる。
東京公演では、北山宏光、北乃きい、納谷健、中村莟玉、大地洋輔(ダイノジ)らとの共演も見逃せない。
伝統芸能で培った身体表現を、現代のエンターテインメント作品にどう生かすのか。『桶狭間の義経』は、松也の俳優としての幅を知るうえでも注目したい舞台だ。
【尾上松也の映画出演】『八つ墓村』の金田一耕助と『モアナ』のマウイ
2026年の尾上松也は、映画でも異なるタイプの役柄を演じている。
特に注目されるのが、横溝正史原作の『八つ墓村』と、ディズニー実写映画『モアナと伝説の海』だ。
映画『八つ墓村』で金田一耕助役に抜擢尾上松也は主演として、名探偵・金田一耕助を演じる。
原作は横溝正史の同名小説。監督はホラー映画で知られる清水崇で、共演者には奥智哉、堀田真由、佐野岳、高島礼子、滝藤賢一らが名を連ねる。
物語の中心となるのは、母親の訃報を受けて岡山県の山奥にある八つ墓村を訪れる大学生・井川辰弥だ。
名家・田治見家の遺産相続をめぐり、村では不可解な連続殺人事件が発生。辰弥は金田一耕助とともに、村に隠された秘密に巻き込まれていく。
今回の金田一耕助には、従来の映像作品とは異なる人物像が与えられている。
2026年9月18日のシネマトゥデイのインタビューで、松也は清水監督とキャラクターの衣装や人物設定について話し合い、現代的な金田一像を作り上げた過程を明かしている。
特に興味深いのは、考え事をするときに耳を触るという仕草だ。これは松也自身の癖を役柄に取り入れたものだという。
石坂浩二や古谷一行らが演じてきた金田一耕助とは違う、新しい解釈を加えた点が本作の特徴になっている。
歌舞伎で培った存在感を持ちながら、映像作品ではあえて従来のイメージをなぞらない。その演技へのアプローチが、今回の出演で注目される理由の一つだ。
実写版『モアナと伝説の海』ではマウイ役もう一つの大きな出演作が、ディズニーの実写映画『モアナと伝説の海』だ。
日本では2026年7月31日に劇場公開され、尾上松也はマウイ役の日本語吹き替えを担当した。
マウイは、海と風をつかさどる半神半人の英雄。巨大な釣り針を使って姿を変える能力を持ち、主人公モアナとともに冒険を繰り広げる。
実写版でマウイを演じるのはドウェイン・ジョンソン。松也はその日本語吹き替えを担当している。
注目したいのは、単なるセリフの吹き替えにとどまらない点だ。
日本版エンドソング「旅立とう ~Along The Way~」にも参加。アニメーション版モアナ役の屋比久知奈、実写版モアナ役のTSUZUMI(ME:I)とともに歌唱している。
2026年10月7日にはデジタル配信も始まっており、劇場公開後も作品を楽しめる環境が整った。Blu-ray、DVD、4K UHDの発売予定日は12月16日となっている。
尾上松也の出演作品と評価されるポイント松也の出演作品を整理すると、歌舞伎、ミュージカル、映画、声優と、それぞれ求められる表現が異なることが分かる。
- 歌舞伎:古典の様式美、発声、身体表現
- 映画:人物の内面を映像で伝える演技
- ミュージカル:歌唱力と身体表現の融合
- 吹き替え:声だけで人物の感情や存在感を表現する技術
- 演出:作品全体を見渡し、舞台を構成する力
2026年9月のT JAPANのインタビューでも、古典歌舞伎の役に真摯に向き合いながら、自分ならではの個性を役柄に宿す姿勢が取り上げられた。
また、2013年の国立劇場優秀賞、2016年の松尾芸能賞新人賞など、歌舞伎を中心とした活動に関する受賞歴もある。
こうした経歴から見えてくるのは、単に出演ジャンルが多いということではない。異なる表現分野で経験した技術を、歌舞伎や舞台に還元できる点に松也の強みがある。
【尾上松也と城田優】ミュージカル『RRR』は2027年上演
2026年の出演情報とあわせて押さえておきたいのが、2027年に予定されているミュージカル『RRR』だ。
本作は、SSラージャマウリ監督によるインド映画『RRR』を原作としたミュージカル作品。
尾上松也と城田優がダブル主演を務めることが発表されている。
松也はビーム、城田優はラーマ役公式発表によると、配役は次のとおり。
| 項目 | 担当 |
|---|---|
| 作品 | ミュージカル『RRR』 |
| 尾上松也 | ビーム役 |
| 城田優 | ラーマ役 |
| 脚本 | 谷貴矢・城田優 |
| 演出 | 城田優・尾上松也・谷貴矢 |
| 企画・制作 | 梅田芸術劇場 |
今回の企画で興味深いのは、松也が主演だけでなく演出にも参加することだ。
歌舞伎の自主公演や新作歌舞伎『刀剣乱舞』で企画・演出に携わってきた経験が、ミュージカルという別のジャンルでも生かされる。
城田優との共同作業によって、歌舞伎俳優としての身体表現と、ミュージカルの歌唱・演出がどのように融合するのかが見どころになる。
2027年の公演日程公式サイトで発表されている公演日程は以下のとおり。
| 公演地 | 公演期間 | 会場 |
|---|---|---|
| 大阪 | 2027年3月29日~4月13日 | 梅田芸術劇場メインホール |
| 福岡 | 2027年4月21日~29日 | 博多座 |
| 東京 | 2027年5月8日~30日 | 日生劇場 |
2026年11月現在、これらは2027年の予定として発表されている。
なお、ミュージカル『RRR』を2026年の出演作品として紹介するのは正確ではない。2026年は出演決定・公演準備の段階であり、実際の上演は2027年春からとなる。
【プロの結論】尾上松也が歌舞伎界の枠を越えて活躍できる理由
尾上松也のキャリアを振り返ると、現在の幅広い活動には明確な背景がある。
それは、歌舞伎という専門分野を手放さずに、新しい表現方法を積極的に取り入れてきたことだ。
伝統を守るだけでなく、新しい観客を呼び込む歌舞伎は、長い歴史を持つ伝統芸能であり、演目や役柄、演技の様式が受け継がれている。
一方で、新しい観客を獲得するためには、時代に合わせた企画や作品作りも必要になる。
松也が参加した新作歌舞伎『刀剣乱舞』は、その代表例だ。
ゲームなどの現代コンテンツと歌舞伎を融合させることで、従来の歌舞伎ファンだけではない層にも作品を届けることができる。
加えて、自主公演「挑む」を長年続けてきたことからも、作品を受け取るだけでなく、舞台を作る側に立つ意識がうかがえる。
映画や吹き替えで得た経験を舞台に生かす『八つ墓村』の金田一耕助と『モアナと伝説の海』のマウイは、まったく異なる人物だ。
前者ではミステリーの中心に立つ探偵として、後者では歌やユーモアを交えた英雄として表現する必要がある。
こうした経験は、歌舞伎とは異なる演技の引き出しを増やすことにつながる。
また、2027年の『RRR』では演出にも参加するため、俳優としての活動だけでなく、作品全体を作る立場での活躍も期待される。
尾上松也の作品を見るなら、どこに注目すべきか初めて松也の出演作品に触れる場合、目的によっておすすめの作品は変わる。
- 歌舞伎の実力を知りたい人: 『三人吉三』や『御浜御殿綱豊卿』など、古典の大役に注目。
- 俳優としての新しい一面を知りたい人: 映画『八つ墓村』がおすすめ。
- 親しみやすい作品から入りたい人: 実写版『モアナと伝説の海』のマウイ役が入り口になる。
- 舞台上の存在感を楽しみたい人: 『桶狭間の義経』や2027年の『RRR』に注目。
- 演出家としての能力も知りたい人: 新作歌舞伎『刀剣乱舞』やミュージカル『RRR』の取り組みが参考になる。
一つの作品だけで尾上松也の魅力を判断するより、歌舞伎と映像作品を見比べることで、表現の違いや俳優としての幅がより明確になる。
【尾上松也に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:尾上松也は2026年現在何歳ですか?
A1:1985年1月30日生まれで、2026年11月現在41歳です。5歳だった1990年に『伽羅先代萩』で初舞台を踏み、二代目尾上松也を名のりました。
Q2:尾上松也の父親は誰ですか?
A2:父親は六代目尾上松助です。菊五郎劇団で活躍した歌舞伎俳優で、松也は父の芸の道を身近に感じながら育ちました。
Q3:尾上松也は2026年に何に出演していますか?
A3:主な出演作品は、映画『八つ墓村』の金田一耕助役、実写版『モアナと伝説の海』のマウイ役、舞台『桶狭間の義経』の源義経役です。また、2026年12月には南座の「吉例顔見世興行東西合同大歌舞伎」に出演予定です。
Q4:尾上松也と城田優は共演するのですか?
A4:はい。2027年上演予定のミュージカル『RRR』でダブル主演を務めます。松也がビーム役、城田優がラーマ役です。さらに2人は谷貴矢とともに演出にも参加します。
Q5:尾上松也は歌舞伎だけで活動しているのですか?
A5:いいえ。歌舞伎のほか、映画、テレビドラマ、ミュージカル、舞台、アニメーションや実写映画の日本語吹き替えなど、幅広い分野で活動しています。
尾上松也は、1985年生まれの41歳。父・六代目尾上松助のもと、1990年に二代目尾上松也を名のって初舞台を踏み、歌舞伎俳優として長年経験を積んできた。
2026年は、主演映画『八つ墓村』で金田一耕助を演じ、実写版『モアナと伝説の海』ではマウイの日本語吹き替えを担当。舞台『桶狭間の義経』では源義経役に挑み、12月には南座の歌舞伎公演も控えている。
加えて、2027年には城田優とのダブル主演によるミュージカル『RRR』が大阪、福岡、東京で上演される予定だ。
尾上松也の魅力は、歌舞伎という伝統を土台にしながら、新しい作品や表現方法に挑戦し続けている点にある。
2026年の活動を見ると、単なる出演作の増加ではなく、俳優としての表現領域そのものが広がっていることが分かる。今後も歌舞伎の舞台でどのような役を演じ、映像やミュージカルでどんな新しい顔を見せるのか。その両方を追いかけることが、尾上松也という俳優をより深く楽しむ方法になる。
主な情報確認資料: 尾上松也公式プロフィール・出演情報、松竹エンタテインメント公式プロフィール、松竹映画作品データベース、歌舞伎美人、ディズニー公式、テレビ朝日公演情報、シネマトゥデイの2026年9月インタビュー。