アイラインをきれいに描くために、最初から目頭から目尻まで一本の線を引こうとする必要はありません。初心者が意識したいのは、まつ毛の隙間を埋めながら、短い線を少しずつつなぐことです。
資生堂のヘアメイクアップアーティストも、小刻みに描き進める方法を紹介しています。手元が安定しない人は、ひじを机につけるだけでも描きやすさが変わります。
基本のアイラインの引き方5ステップ
STEP1:まぶたの油分を軽く抑える
目元にスキンケアやファンデーションの油分が残っている場合は、ティッシュで軽く押さえます。必要に応じてフェイスパウダーを薄くなじませましょう。
STEP2:鏡を少し下に置く
上まぶたを描くときは、鏡を目線より下に持ちます。視線を落とすとまつ毛の生え際が見えやすくなります。
STEP3:まつ毛の隙間を埋める
ペンシルを使い、まつ毛とまつ毛の間に点を置くように描きます。一度に長い線を引かず、数ミリずつ進めるのがコツです。
STEP4:目尻まで自然につなげる
まつ毛の生え際に沿って少しずつ線をつなぎます。目尻は最初から長くせず、目の形に合わせて短く仕上げます。
STEP5:左右のバランスを確認する
顔を正面に向け、目を開いた状態で左右をチェック。濃さや目尻の長さを整え、必要ならブラウンのアイシャドウで軽くぼかします。
- 芯を出しすぎない:繰り出し式のペンシルなら、まず2〜3mm程度を目安にする。
- 力を入れすぎない:強く押すと線が太くなり、まぶたへの負担にもつながる。
- 目を閉じた状態だけで判断しない:実際に人と向き合うときの目元は、目を開けた状態が基本。
特に大切なのが、描き終わった後に目を開けて確認することです。伏し目ではきれいに見えても、正面から見るとラインが隠れていたり、左右の太さが違っていたりすることがあります。
【徹底比較】ペンシル・リキッド・ジェルはどれがいい?

アイライナー選びで迷ったときは、仕上がりの好みだけでなく、描きやすさや修正のしやすさも考える必要があります。
資生堂が2025年5月に公開したヘアメイクアップアーティスト西森由貴さんの解説では、3種類それぞれの特徴と使い分けが紹介されています。
アイライナー3種類の特徴比較ペンシルタイプは、アイラインに慣れていない人におすすめです。
芯を少しだけ出し、まつ毛の生え際に沿って小刻みに動かします。まつ毛の隙間を埋めるように描くと、線が多少不均一になっても自然になじみます。
より柔らかい印象に仕上げたい場合は、描いた直後に綿棒や細いブラシで軽くぼかします。
ペンシルが向いている人
- アイラインを引くと手が震える人
- くっきりした線より自然な目元が好きな人
- 失敗したときに自分で修正したい人
ただし、柔らかい芯は描きやすい反面、まぶたの油分や摩擦で色移りする場合があります。皮脂が多い人は、密着性や耐水性も確認しましょう。
② リキッドアイライナーの引き方リキッドタイプは、くっきりしたラインを描きたい人に適しています。
筆先を寝かせすぎず、細い部分を使って目のキワに沿わせるのがポイントです。
おすすめの手順は次のとおりです。
1. 目の中央から目尻に向かって線を引く。
2. 目頭から中央に向かって描き足す。
3. 目尻の長さや角度を整える。
4. 目を開けてラインが見えるか確認する。
最初から一本の線を完璧に描こうとすると、手元がぶれやすくなります。中央と目尻を先に描き、その後に目頭側をつなぐ方法も有効です。
資生堂のプロ向け解説では、目尻より約5mm長く伸ばす方法も紹介されています。ただし、これは目元を横長に見せたい場合の目安であり、すべての目に適した長さではありません。
③ ジェルアイライナーの使い方ジェルアイライナーは、ペンシルのような描きやすさと、リキッドに近い発色を両立しやすいアイテムです。
製品によって繰り出し式のペンシルタイプと、容器からブラシで取るタイプがあります。
ペンシル型なら、まつ毛の隙間を埋めるように小刻みに描きます。ブラシ型なら、筆先に少量ずつ取り、目尻から中央へ向かって線をつなぐとコントロールしやすくなります。
注意したいのは、描いた後の乾燥時間です。ジェルは製品によって乾く前ならぼかせますが、乾燥後は修正しにくくなるものもあります。使用方法は製品表示を確認しましょう。
結局どれを選べばいい?目的別の判断基準- 初めて挑戦するなら: ペンシル
- 自然な目元にしたいなら: ブラウンのペンシルまたはジェル
- 目尻をシャープに仕上げるなら: リキッド
- 描きやすさと発色を両立したいなら: ジェル
- にじみが気になるなら: ウォータープルーフ・スマッジプルーフなどの表示を確認
大切なのは、価格や人気だけで選ばないことです。自分のまぶたの状態と、どんな目元に仕上げたいかを基準にすると、アイライナー選びで失敗しにくくなります。
【目の形別】一重・奥二重・二重に似合うアイラインの引き方
アイラインが隠れてしまう、太く描くと目が小さく見える、二重幅がつぶれてしまう。こうした悩みは、目の形に合った引き方に変えることで改善しやすくなります。
同じアイライナーでも、ラインを見せる場所や太さを変えるだけで印象は変化します。
一重:黒目の上と目尻を意識する一重の場合、目を閉じて描いたラインが、目を開けると上まぶたに隠れてしまうことがあります。
この場合、目を閉じた状態でまぶた全体に太い線を引く方法はおすすめできません。
要点は、目を開けた状態でラインが見える位置を確認することです。
具体的な方法は次のとおりです。
1. 正面を向き、目を開けた状態で鏡を見る。
2. 黒目の上部分を少し強調する。
3. 目尻の見える位置に短いラインを引く。
4. 目の形に合わせて、まつ毛の生え際とつなげる。
黒目の上を少し強調すると、目の縦幅が強調された印象になります。
資生堂の2025年12月公開のアイメイク解説でも、一重向けの方法として、目を開けた状態で目尻のラインを設定し、目のキワにつなげる手法が紹介されています。目尻の延長線上に5mm〜1cm程度のラインを設定するのが目安です。
奥二重:目尻を中心に細く描く奥二重は、目頭から中央部分にかけてまぶたが重なり、アイラインが隠れやすいことがあります。
そこで意識したいのが、目尻を中心にラインを入れる方法です。
おすすめの引き方
1. 目を開けて、二重のラインが見える位置を確認する。
2. 目頭から中央にかけては太く描かない。
3. 目尻側の見える部分から細いラインを引く。
4. 目尻から3mm程度外側へ自然に伸ばす。
色はブラック一色にこだわらず、ブラウンやベージュブラウンも選択肢に入れましょう。
濃いラインをまぶた全体に広げると、二重幅が見えにくくなることがあります。奥二重では、目尻を生かした横方向の仕上げがポイントです。
資生堂の解説でも、目頭から中央を避けて目尻を中心に描く方法や、目尻を約3mm伸ばすテクニックが紹介されています。
二重:二重幅を残して細く仕上げる二重の場合は、ラインを太く描きすぎると、せっかくの二重幅が狭く見えてしまうことがあります。
自然に仕上げるなら、まつ毛の隙間を埋める細いラインを基本にしましょう。
おすすめの引き方
- まつ毛の生え際を中心に細く描く。
- 二重のラインまで塗りつぶさない。
- 黒目の上は必要に応じて少しだけ強調する。
- 目尻は目の形に沿って2〜5mm程度伸ばす。
- 濃くなった部分はブラウンのアイシャドウでなじませる。
二重の幅や目の横幅は人によって違います。太さを固定するよりも、目を開けたときに二重のラインがきれいに見えるかを基準に調整してください。
目の形別・おすすめテクニック早見表| 目の形 | ラインの中心 | おすすめの仕上げ |
|---|---|---|
| 一重 | 黒目の上・目尻 | 見える位置にラインを設定 |
| 奥二重 | 目尻 | 細く長めに横方向を強調 |
| 二重 | まつ毛の生え際 | 二重幅を残して繊細に |
| たれ目 | 目尻 | 下向きの角度を生かす |
| つり目 | 目尻 | 自然な水平ラインで柔らかく |
なお、一重・奥二重・二重という分類だけで最適なメイクが決まるわけではありません。目の横幅、まぶたの厚み、目尻の角度なども考慮すると、より自分に合った仕上がりになります。
【印象を自由に変える】目尻アイラインの引き方4パターン
目元の印象を変えるうえで、特に重要なのが目尻です。
目頭から中央までは同じように描いても、目尻の角度や長さを変えるだけで、優しい印象にもシャープな印象にも仕上げられます。
① ナチュラルアイライン
目の形に沿って目尻を2〜3mmほど伸ばします。ブラウンを選ぶとラインがなじみやすく、オフィスメイクにも使いやすい仕上がりです。
② 垂れ目アイライン
目尻の延長線上に沿って、少し下向きにラインを伸ばします。角度をつけすぎず、目の丸みを生かすことがポイントです。
③ 跳ね上げアイライン
目尻の先に小さな点で終点を決め、そこへ向かってラインを伸ばします。目尻からこめかみ側へ角度をつけると、シャープな印象になります。
④ 切れ長アイライン
目尻から水平に近い方向へラインを伸ばします。目の横幅を強調したいときにおすすめです。
垂れ目メイクは、柔らかく親しみやすい印象を作りたいときに向いています。
目頭から目尻までは上まぶたのカーブに沿わせ、目尻から先を少し下向きに伸ばします。
ただし、下げすぎると目元全体が重く見えることもあるため、まずは短いラインから試しましょう。
跳ね上げアイラインの描き方跳ね上げラインで失敗しやすいのは、左右の角度がそろわないことです。
おすすめは、最初に目尻の終点を決める方法です。
1. 鏡を少し離して顔全体を見る。
2. 左右それぞれの目尻に、仕上がりの終点をイメージする。
3. 目尻から終点へ細い線を引く。
4. 上まぶたのラインとつなぐ。
5. 三角形になった部分を必要に応じて埋める。
最初から太い線を描くのではなく、細い線を重ねていくと調整しやすくなります。
資生堂の美容情報でも、跳ね上げラインの終点を先に決めてから描く方法が紹介されています。
ナチュラルアイラインを成功させるコツ自然な目元を作りたい場合、アイラインを目立たせる必要はありません。
- ブラックよりブラウン系を選ぶ。
- まつ毛の隙間を中心に描く。
- 目尻は短く仕上げる。
- 下まぶた全体を囲まない。
- 必要ならアイシャドウでぼかす。
特におすすめなのが、隠しアイラインです。まつ毛の生え際に点を置くように描くことで、アイラインの存在感を抑えながら目元を引き締められます。
【にじみ・失敗を解決】アイラインをきれいに保つ修正方法
朝はきれいに描けたのに、夕方になると目の下が黒くなる。あるいは、目尻だけ線が太くなってしまう。
こうしたトラブルは、描き方だけでなく、目元の皮脂や涙、化粧品の油分なども関係しています。
アイラインがにじまないための4つの対策1. アイラインを描く前に油分を抑える
目元に乳液やクリームなどの油分が多く残っていると、ラインがにじみやすくなる場合があります。
スキンケア後に軽くティッシュで押さえ、必要ならフェイスパウダーを薄く使いましょう。
2. ウォータープルーフだけでなく皮脂への強さも確認する
ウォータープルーフは水や涙への耐性、スマッジプルーフは摩擦やこすれへの耐性を示す表示として使われます。
汗や涙で崩れやすい人と、まぶた同士が触れて色移りしやすい人では、重視したい機能が異なります。
3. アイシャドウを重ねてなじませる
アイラインを描いた後、濃いブラウンのアイシャドウを細いブラシで重ねる方法もあります。
ラインが自然になじみ、パウダーによって崩れにくくなることが期待できます。
4. 目の下もさらさらに保つ
上まぶただけでなく、下まぶたの皮脂や油分も確認しましょう。目の下に余分な油分が残っていると、上のアイラインが色移りすることがあります。
資生堂の美容情報でも、フェイスパウダーで油分を抑えることや、アイラインの上からアイシャドウを重ねる方法が紹介されています。
アイラインの失敗別・修正方法
失敗①:線がガタガタになった
乾く前なら綿棒で軽くぼかします。乾いた後なら、ポイントリムーバーを少量含ませた綿棒で部分的に整えましょう。
失敗②:目尻が長くなりすぎた
綿棒で余分な部分を取り、コンシーラーやファンデーションで輪郭を整えます。左右を一度に直すのではなく、片目ずつ確認しましょう。
失敗③:ラインが太くなりすぎた
目尻側から少しずつ余分な部分を取り除きます。無理に全体を消すより、目のキワに沿って細く整える方が自然です。
失敗④:目の下が黒くなった
綿棒にポイントリムーバーや乳液を含ませて、色移りした部分を優しく拭き取ります。その後、油分を抑えて薄くベースメイクを整えます。
資生堂のメイク直し解説では、はみ出したアイラインは乾く前にこすらず、まず乾燥を待ってから乳液やオイルを含ませた綿棒などで優しく取り除く方法が紹介されています。
やってはいけない修正方法- 指で何度もこする。
- 乾いていないラインを強く拭き取る。
- アイラインの上からファンデーションを厚く重ねる。
- 左右のバランスを確認せず、一方だけ何度も描き足す。
修正の基本は、失敗した部分だけを取り除いて、必要なところを描き直すことです。
【2026年版】アイラインを安全に楽しむための注意点
アイラインは目の近くに使用する化粧品です。仕上がりだけでなく、衛生面にも気を配りたいところです。
米国眼科学会(AAO)は2026年10月27日公開のアイメイクに関する注意喚起で、目の周囲に使用できる化粧品を選ぶこと、清潔なまぶたに使用すること、アイメイクを他人と共有しないことなどを挙げています。
特に覚えておきたいのは次のポイントです。
① 粘膜部分への使用を避ける
まつ毛の生え際を描く場合でも、目の内側の粘膜までアイライナーを入れる必要はありません。
AAOは、目の表面を保護する油分を分泌するまぶたの腺をふさがないよう、アイメイクはまつ毛のラインより外側に使用するよう勧めています。
② アイライナーを他人と共有しない
ペンシルやリキッドなど、タイプを問わず他人との共有は避けましょう。店頭テスターも衛生面に注意が必要です。
③ 使用期間と保管方法を守る
AAOは、感染予防の観点からアイメイク製品を3か月で交換する目安を示しています。製品ごとの使用上の注意や保管方法も確認してください。
④ 目に異常がある場合は使用を中止する
充血、痛み、かゆみ、腫れなどが出た場合は、アイメイクを中止しましょう。症状が続く場合や痛みが強い場合は眼科を受診してください。
美しいアイラインは、目元を健康に保ちながら楽しむことが基本です。
【よくある質問】アイラインの引き方に関するFAQ
Q1:アイライン初心者はペンシルとリキッドのどちらがおすすめ?
A1:最初はペンシルがおすすめです。小刻みに描けて、ぼかしや修正もしやすいためです。基本の描き方に慣れてからリキッドに挑戦すると、きれいなラインを作りやすくなります。
Q2:一重でもアイラインで目を大きく見せられる?
A2:できます。黒目の上や目尻など、目を開けたときに見える位置を意識して描くのがポイントです。まぶた全体を太く囲む必要はありません。
Q3:奥二重でアイラインが隠れるときはどうすればいい?
A3:目頭から中央にかけて太く描かず、目尻の見える部分を中心に仕上げましょう。目を開けた状態でラインの位置を確認することが大切です。
Q4:アイラインがにじまないようにするには?
A4:描く前に目元の油分を抑え、フェイスパウダーを薄く使いましょう。加えて、皮脂やこすれに強いアイライナーを選ぶと、色移りを防ぎやすくなります。
Q5:垂れ目と跳ね上げアイラインはどう使い分ける?
A5:垂れ目は目尻を少し下向きに伸ばし、柔らかい印象に仕上げます。跳ね上げは目尻を上向きに伸ばし、シャープで凛とした印象を作ります。
Q6:アイラインを失敗したら最初からやり直すべき?
A6:必ずしもやり直す必要はありません。綿棒にポイントリムーバーを含ませて失敗した部分だけを取り除き、必要な部分を描き直せば自然に整えられます。
Q7:下まぶたにもアイラインを引いた方がいい?
A7:必須ではありません。自然な仕上がりなら、下まぶたの目尻側3分の1程度に薄く入れる方法がおすすめです。目元を囲みすぎると重い印象になる場合があります。
アイラインをきれいに引くために、特別な技術や高価な化粧品が必要なわけではありません。大切なのは、自分の目の形を理解し、アイライナーの特徴に合わせて描き方を調整することです。
最後に、覚えておきたいポイントを整理します。
- 初心者はペンシルから練習する。
- リキッドは目尻やシャープなラインに活用する。
- ジェルは描きやすさと発色のバランスを重視する人におすすめ。
- 一重は黒目の上と見える目尻を意識する。
- 奥二重は目尻を中心に細く描く。
- 二重は二重幅を残して繊細に仕上げる。
- にじみ対策には目元の油分調整と適切なアイライナー選びが大切。
- 失敗したら綿棒で部分的に修正する。
【プロの結論】
アイラインの上手さは、線を太く、長く、くっきり描けるかどうかでは決まりません。
自分の目を開けたときに、どの部分を強調すれば自然に目元が引き立つのか。そのポイントを見つけることが、メイクの完成度を高める近道です。
まずはペンシルでまつ毛の隙間を埋めるところから始め、慣れてきたら目尻の角度や長さを変えてみましょう。
毎日のメイクで少しずつ調整すれば、自分の目に合った自然で美しいアイラインが見つかります。