場面緘黙症と自閉スペクトラム症を抱えながら、パティシエとして活躍する「みいちゃん」こと杉之原みずきさん。2026年現在18歳になった彼女は、小学生時代の不登校を経て、自分の得意なお菓子作りを仕事にする道を歩んでいます。滋賀県近江八幡市に開いた「みいちゃんのお菓子工房」は、単なるケーキ店ではなく、自分らしく社会とつながるための大切な居場所です。
2026年には高校卒業後の新たな挑戦が始まり、京都橘大学での特別講義やワークショップ、MBSニュースでの特集など、活動の幅も広がりました。加えて、母・杉之原千里さんが代表を務める株式会社TANEBIの取り組みも、J300アワード準大賞や糸賀一雄記念未来賞などで評価されています。ここでは、みいちゃんの現在、幼少期からの歩み、家族の支え、受賞歴を時系列で整理します。
【2026年最新】みいちゃんこと杉之原みずきさんの現在は18歳!高校卒業後の活動

みいちゃんこと杉之原みずきさんは、滋賀県近江八幡市を拠点に活動するパティシエです。みいちゃんのお菓子工房の公式プロフィールでは、2026年現在18歳と紹介されています。
幼少期から場面緘黙症と自閉スペクトラム症の特性があり、家族以外との会話や、慣れない場所での身体の動きに困難を抱えてきました。しかし、お菓子作りという得意分野を見つけ、自分のペースで社会とつながる方法を築いてきました。
高校卒業が新しい生活への転換点に2026年春、みずきさんは高校を卒業しました。MBSニュースが2026年6月12日に掲載した特集では、18歳になった彼女の生活が紹介されています。
注目されるのは、学校生活の中では難しかった同世代との交流に変化が生まれたことです。以前からつながりのあった友人とピクニックに出かけたり、プリクラを撮ったり、一緒にお菓子を作ったりするようになりました。
また、声での会話が難しい状況でも、スマートフォンに文字を入力したり、スタンプを使ったりして意思を伝えられるようになっています。
ここで重要なのは、場面緘黙症がなくなったわけではないという点です。声によるコミュニケーションには依然として難しさがあります。それでも、文字や趣味を通じて人との関係を築けるようになったことは、大きな変化です。
現在はパティシエとしての活動に加え、社会との接点も拡大みずきさんの活動は、ケーキを製造して販売することだけにとどまりません。
2026年6月には京都橘大学で特別講義とクッキー作りのワークショップに参加。障害のある人が自分の得意なことを生かして社会参加する可能性を、作業療法を学ぶ学生たちに伝えました。
こうした活動を通じて、みずきさんはパティシエとしてだけでなく、同じような困難を抱える人たちに新しい生き方を示す存在にもなっています。
【場面緘黙症の実態】みいちゃんに見られた症状と「緘動」の意味
みいちゃんの歩みを理解するには、場面緘黙症がどのような状態なのかを知る必要があります。
場面緘黙症(ばめんかんもくしょう)は、家庭など特定の状況では話せるにもかかわらず、学校や職場など別の社会的状況では、継続的に話すことが難しくなる状態です。英語ではSelective Mutismと呼ばれます。
日本場面緘黙研究会が紹介するDSM-5の診断基準でも、ほかの状況では話せることと、特定の社会的状況で発話ができないことが特徴として示されています。
話したくても声が出ないのはなぜ?場面緘黙症は、本人が話すことを拒否している状態とは異なります。強い不安や緊張によって、話そうとしても声が出せなくなることがあります。
例えば、家族と自宅で過ごしているときには自然に会話できても、学校に入った途端に声が出なくなる場合があります。相手が先生なのか友人なのか、場所が教室なのか体育館なのかによっても状態が変わることがあります。
そのため、家庭での様子だけを見て「普通に話せるのだから、学校でも話せるはず」と判断するのは適切ではありません。
「緘動」とは?みいちゃんが経験してきた身体の動きの困難みいちゃんの事例で特に知っておきたいのが「緘動(かんどう)」です。
緘動とは、強い不安や緊張によって身体の動きまで抑制され、思うように動けなくなる状態を指す表現です。場面緘黙症の人すべてに現れるわけではありませんが、発話以外にも困難が生じるケースがあります。
日本の場面緘黙支援に関する研究や専門家の解説でも、歩く、食べる、トイレに行く、手を動かすといった動作が難しくなる場合が報告されています。
MBSの2026年の特集では、みずきさんが特別支援学校に通っていた頃、教室の洗面台の前で身体が動かず、先生の介助を受けながら手を洗っていた様子が紹介されました。
また、母親の千里さんは、緘動と緘黙について、働く経験を積みながら少しずつ訓練してきたと説明しています。
このエピソードから分かるのは、場面緘黙症が単に「人前でしゃべらない」という問題ではないことです。本人の生活全体に影響する場合があり、周囲には言葉以外の困難にも気づく視点が大切です。
自閉スペクトラム症との関係は?みずきさんは、場面緘黙症だけでなく、自閉スペクトラム症(ASD)も持っていることが、京都橘大学や工房の公式情報で紹介されています。
ASDは、対人コミュニケーションや社会的な相互作用、感覚の受け取り方、興味や行動の特徴などに関係する発達特性です。一方、場面緘黙症は特定の社会的状況で発話ができなくなる状態を中心とします。
両者は同じものではありません。ASDのある人すべてに場面緘黙症があるわけではなく、場面緘黙症の人が必ずASDを持つわけでもありません。
みいちゃんの場合は、それぞれの特性を踏まえて、本人が安心して活動できる環境を整えることが大切になってきました。
【経歴・年表】小学生時代の不登校から12歳でパティシエになるまで
みいちゃんの人生の転機は、学校生活が難しくなった時期と、お菓子作りに出会った時期が重なっていることです。
講談社のコクリコが2024年に掲載した母・千里さんへのインタビューや、MBSの取材をたどると、幼少期から工房開業までの流れが見えてきます。
みいちゃんの主な経歴と転換点| 時期 | 出来事 | 主な内容・意味 |
|---|---|---|
| 6歳ごろ | 診断 | 場面緘黙症や自閉スペクトラム症の特性が明らかになる。 |
| 小学校入学時 | 学校生活の困難 | 入学式の行進や着席など、基本的な動作にも困難が生じた。 |
| 小学2年生 | 特別支援学級へ | 学校で必要なサポートを受けながら生活する。 |
| 小学4年生 | 不登校へ | 登校をしぶるようになり、3学期から不登校に。お菓子作りを始める。 |
| 2018年 | 販売活動 | マルシェなどで手作りのお菓子を販売。 |
| 2019年4月 | スイーツカフェ開催 | 自分の作品をお客さんに届ける活動が広がる。 |
| 2020年1月 | 工房開業 | 小学6年生、12歳で店長兼パティシエになる。 |
| 2023年3月 | グランドオープン | 工房が本格的な営業体制へ。 |
| 2024年 | 友人との交流に変化 | メッセージやスタンプを通じた交流が進み、友人との外出も増える。 |
| 2026年春 | 高校卒業 | 18歳となり、新しい社会生活と活動へ。 |
| 2026年6月 | 大学で特別講義 | 京都橘大学で講義とクッキー作りのワークショップを実施。 |
みいちゃんは、就学前の6歳ごろに場面緘黙症と自閉スペクトラム症の特性が明らかになりました。
小学校に入学すると、家ではできることが学校では難しくなります。入学式では行進に参加できず、学校内では声が出ないだけでなく、身体も思うように動かせませんでした。
小学2年生で特別支援学級に移り、サポートを受けながら学校生活を続けていましたが、小学4年生になると登校をしぶるようになり、3学期には不登校となりました。
この時期に、家族が大切にしたのが、学校に通うことだけを目標にしないという考え方です。
お菓子作りとの出会いが新しい可能性を開いた小学4年生の頃、みいちゃんは独学でお菓子作りを始めました。色とりどりのフルーツを使ったタルトや、キャラクターを取り入れたケーキなど、独自の表現を重ねていきます。
作品をSNSに投稿すると反響があり、ケーキ屋さんになりたいという夢が生まれました。
2018年にはマルシェで販売を始め、翌2019年にはスイーツカフェを開催。そして2020年1月、小学6年生だった12歳のときに、自宅の一角に「みいちゃんのお菓子工房」を開きました。
ここで大きな意味を持ったのは、単に子どもの夢が実現したことではありません。学校という場所では難しかった社会との接点を、好きなお菓子作りを通じて持てるようになったことです。
【みいちゃんのお菓子工房】場所は滋賀県近江八幡市!現在の営業状況も紹介
みいちゃんのお菓子工房は、滋賀県近江八幡市にある実在の洋菓子店です。店長兼パティシエは杉之原みずきさんで、母親の杉之原千里さんがオーナーとして支えています。
工房の所在地とアクセス公式サイトで公表されている店舗情報は次のとおりです。
店舗名:みいちゃんのお菓子工房
所在地:滋賀県近江八幡市上田町1257-18
最寄り駅:JR琵琶湖線・近江八幡駅南口
徒歩でのアクセス:約15〜20分
駐車場:2台
バスを利用する場合は、近江鉄道バスの上田変電所または西上田の停留所から徒歩数分です。
2026年現在の営業スタイル工房の営業日は公式サイトの営業カレンダーで案内されています。通常の営業時間は午後2時から午後4時を基本としていますが、臨時休業日やイベントによる変更もあります。
以前は来店予約制でしたが、2023年7月から来店予約制を廃止。店頭販売のほか、ホールケーキの予約販売や焼き菓子なども取り扱っています。
工房前には無人販売機「メレンゲちゃん」も設置されています。来店前には、営業日と販売商品の最新情報を確認することが大切です。
お菓子はみいちゃんにとってのコミュニケーション手段工房で作られるスイーツには、かわいらしい表情やキャラクターが取り入れられています。
これは見た目の楽しさだけが目的ではありません。MBSの過去の取材で母・千里さんは、みずきさんが話せないため、ケーキやプリンに顔を入れることが本人のメッセージになっていると説明しています。
言葉で直接伝えることが難しくても、作品を通じて気持ちを届ける。お菓子作りは、みずきさんにとって自己表現であり、社会との接点でもあります。
【母・杉之原千里さん】みいちゃんを支えた家族の取り組みと事業への発展
みいちゃんの活動を語るうえで欠かせないのが、母親の杉之原千里さんです。
千里さんは、みいちゃんのお菓子工房の代表であり、2025年9月に設立された株式会社TANEBIの代表取締役でもあります。
母親が工房を開いた理由千里さんが工房を作った背景には、娘に社会とのつながりを持ってほしいという思いがありました。
学校に通うことが難しく、外出先では身体が固まってしまうみずきさんにとって、慣れた自宅の一角にある工房は、安心して動ける環境でした。
千里さん自身も、会社員として働きながら製菓・製パン技術を学び、工房の開業に必要な食品衛生責任者の資格を取得。娘と一緒にお菓子作りを学びながら、夢の実現を支えてきました。
大切なのは、本人に周囲と同じ行動を強いるのではなく、本人が力を発揮できる環境を先につくったことです。
母親が発信する「子育てのアンラーニング」千里さんは、娘との経験を通じて、従来の子育てや教育に対する価値観を見直す「子育てのアンラーニング」を発信しています。
その考え方は、できないことを無理に克服させるのではなく、本人ができること、好きなこと、安心できることを出発点にして生活を組み立てるというものです。
また、娘との経験をまとめた書籍『みいちゃんのお菓子工房 12歳の店長兼パティシエ誕生 ~子育てのアンラーニング~』も出版しています。
この本は、みずきさん本人が執筆した自伝ではなく、母・千里さんが家族の歩みを記録した書籍です。
株式会社TANEBIが目指す新しい社会参加の形2025年9月に設立された株式会社TANEBIは、障害、不登校、ひきこもりなど、従来の学校や就労の枠組みに適応することが難しい人たちに向けた、新しい社会参加の方法を模索しています。
その中心にあるのが、本人の得意分野や興味を生かして、小さく事業を始めるという考え方です。
みいちゃんのお菓子工房で得られた経験を、ほかの若者にも広げることを目指しています。単に仕事を与えるのではなく、本人が働く量やペースを自分で選べる環境をつくるという発想です。
「稼ぐ金額は小さくても、自分の人生を自分で動かす経験は、大きい。」
出典:株式会社TANEBI・杉之原千里さんの2026年11月の発信内容
この言葉には、経済的な成果だけでは測れない自立の意味が表れています。
【2026年の受賞歴・活動】J300アワード、糸賀一雄記念未来賞、京都橘大学、MBSニュース
2026年は、みいちゃん本人の活動だけでなく、母・千里さんが進めてきた社会的な取り組みも評価された年です。
ただし、受賞歴を見る際には、誰が受賞したのかを区別する必要があります。みずきさん本人が受賞したものと、母親や株式会社TANEBIが受賞したものは同じではありません。
2026年の主な受賞歴1.J300アワード準大賞
2026年1月29日、女性社長のためのアワード「J300アワード」で、株式会社TANEBIの杉之原千里さんが準大賞を受賞しました。
評価の背景には、みいちゃんのお菓子工房の経験を基盤に、障害や生きづらさを抱える若者の自立を支援する事業モデルがあります。企業ブランディングやD&I推進、ジュニア起業家の育成などへの展開も評価対象となっています。
これは、みずきさん個人の受賞ではなく、母・千里さんと株式会社TANEBIの事業に対する評価です。
2.第29回日本自費出版文化賞・個人誌部門賞
2026年9月4日に最終結果が発表された第29回日本自費出版文化賞では、千里さんが執筆した『みいちゃんのお菓子工房』が個人誌部門賞を受賞しました。
全国824点の応募作品から選ばれた部門賞の一つです。学校に行くことが難しかった娘が、お菓子作りを通じて自分らしい道を見つけるまでの家族の記録が評価されました。
なお、同賞の大賞は山内陸平さんの『モダン・デザインの100年』です。みいちゃんのお菓子工房の書籍は大賞ではなく、個人誌部門賞に選ばれています。
表彰式は2026年11月7日に東京都のアルカディア市ヶ谷で開催予定です。
3.第12回糸賀一雄記念未来賞
2026年11月1日、株式会社TANEBIは、代表取締役の杉之原千里さんが第12回糸賀一雄記念未来賞を受賞したと発表しました。
受賞理由として挙げられたのは、障害の特性を個性の一つとして捉え、障害のある当事者が事業主となることを支援する取り組みの先進性です。株式会社という形態を通じて、新たな社会参加の仕組みを生み出した点も評価されました。
この賞も、みずきさん個人への表彰ではなく、母・千里さんが代表を務める株式会社TANEBIの取り組みを中心とした受賞です。授賞式は2026年11月28日に予定されています。
2026年の主な活動・メディア掲載受賞以外にも、みずきさんの活動は教育機関やテレビ報道を通じて広く紹介されています。
- 2026年4月6日:AERAで、場面緘黙症と向き合う18歳のパティシエとして紹介。
- 2026年5月:MBSのテレビ特集やTBS系の報道番組で活動が紹介される。
- 2026年6月12日:MBSニュースが、友人との交流や高校卒業後の生活を詳しく報道。
- 2026年6月22日:京都橘大学の作業療法学科で特別講義とワークショップを実施。
- 2026年6月26日:京都橘大学での活動が産経新聞でも紹介される。
- 2026年8月:京都新聞や産経新聞などで活動が取り上げられる。
- 2026年11月1日:株式会社TANEBIが糸賀一雄記念未来賞の受賞を発表。
2026年6月22日、京都橘大学健康科学部作業療法学科の1回生を対象に、特別講義が行われました。大学は7月2日付で開催内容を公式サイトに掲載しています。
講師として招かれたのは、みずきさんと母・千里さんです。
前半では、みずきさんがクッキー作りのワークショップを担当しました。使用した生地は、米粉とオイルを使い、保存料や着色料を使用しないもので、粘土のように形を作りやすい特徴がありました。
後半では、千里さんが娘のこれまでの歩みや家族としての葛藤、支援者に期待することなどを講演しました。
作業療法を学ぶ学生にとって、本人の得意な活動を生かすことや、環境を調整することの意味を実際の経験から学べる機会となりました。
MBSニュースが伝えた18歳のみいちゃんの変化2026年6月12日、MBSニュースは「家族以外と話せない 場面緘黙症の18歳パティシエが見つけた『居場所』と新たな挑戦」という特集記事を掲載しました。
記事では、4年前に取材した中学生時代と、18歳になった現在の姿を比較しています。
特に印象的なのは、友人との関係が少しずつ築かれていった過程です。最初はスタンプだけだったメッセージのやり取りが、次第に文字による意思表示へと変わり、一緒に遊ぶ約束もできるようになりました。
また、記事では高校卒業を社会人としての新たな出発点として取り上げています。お菓子工房で積み重ねてきた経験が、同じような困難を抱える人たちとの交流にもつながっている様子が伝えられました。
【プロの結論】みいちゃんが示した「安心できる居場所」の本当の意味
みいちゃんの歩みから読み取れる最大の要点は、本人を周囲の環境に無理に合わせるのではなく、本人の特性に合わせて環境を整えることの可能性です。
誤解1:家では話せるなら、学校でも話せるはずこれは場面緘黙症に関する代表的な誤解です。
場面緘黙症では、話す能力そのものが失われているわけではありません。特定の状況で強い不安が生じるため、発話が難しくなります。
家庭で明るく話しているからといって、学校で話せないことが本人の意思や努力不足によるものとは限りません。
誤解2:不登校になったら社会とのつながりも失われる学校に通うことが難しくなったとしても、社会との接点がすべてなくなるわけではありません。
みいちゃんの場合、お菓子作りが人とのつながりをつくる入口になりました。作品を販売すること、お客さんに喜んでもらうこと、友人と趣味を楽しむことなど、学校以外にも社会参加の方法があることを示しています。
誤解3:成功すれば障害の症状がなくなるみずきさんは18歳になった現在も、場面緘黙症や緘動に関する困難を抱えています。
高校を卒業したことや、パティシエとして活動していることは、症状が完全に解消されたことを意味しません。
大切なのは、症状の有無だけで本人の成長を評価しないことです。声で話せるようになったかだけではなく、自分の意思を伝えられるか、好きな活動を楽しめるか、安心して人と関われるかという視点も必要です。
場面緘黙症の人を支えるための判断基準場面緘黙症のある子どもや若者と接する際には、次のような視点が役立ちます。
- 安心できる環境があるか:本人が落ち着いて過ごせる場所や時間を確保する。
- 言葉以外の意思表示を認めているか:筆談、スマートフォン、ジェスチャーなどを活用する。
- 本人の得意分野を生かせるか:好きな活動や興味を社会参加につなげる。
- 無理な発話を求めていないか:人前で話すことを強制せず、本人の状態に合わせて段階的に支援する。
- 専門家と連携できているか:家庭、学校、医療・心理の専門家が情報を共有する。
場面緘黙症は、本人の努力だけで解決する問題ではありません。専門家による評価や支援とともに、周囲の理解や環境調整が必要です。
みいちゃんのお菓子工房が示したのは、誰もが同じ方法で社会に参加する必要はないということです。好きなことを通じて人とつながり、自分のペースで経験を重ねる。その道筋も、自立の一つの形なのです。
【場面緘黙症のみいちゃん】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:みいちゃんこと杉之原みずきさんは2026年現在何歳ですか?
A1:2026年現在18歳です。2026年春に高校を卒業し、パティシエとしての活動や社会との新しいつながりを広げています。
Q2:みいちゃんの障害は場面緘黙症だけですか?
A2:いいえ。公式情報では、場面緘黙症に加えて自閉スペクトラム症も持っていると紹介されています。また、強い不安によって身体が動かなくなる緘動も経験しています。
Q3:みいちゃんのお菓子工房はどこにありますか?
A3:滋賀県近江八幡市上田町1257-18にあります。JR近江八幡駅南口から徒歩約15〜20分です。営業日は公式サイトのカレンダーで確認してから訪問してください。
みいちゃんこと杉之原みずきさんは、2026年現在18歳。小学生時代に場面緘黙症や自閉スペクトラム症の特性によって不登校を経験しながらも、お菓子作りという得意分野を見つけ、12歳で「みいちゃんのお菓子工房」を開業しました。
2026年には高校卒業、京都橘大学での特別講義、MBSニュースでの特集など、活動の幅がさらに広がっています。
また、母・杉之原千里さんが代表を務める株式会社TANEBIは、J300アワード準大賞、第29回日本自費出版文化賞の個人誌部門賞、糸賀一雄記念未来賞などを通じて、その社会参加支援の取り組みが評価されています。
ここで忘れてはならないのは、みずきさんの歩みが、単純な障害克服の成功物語ではないことです。困難が残る中でも、自分の好きなことを大切にし、自分に合った環境で人とつながる方法を見つけてきました。
今後は、パティシエとしての活動に加え、同じように生きづらさを抱える若者たちにどのような選択肢を広げていけるかにも注目が集まります。
みいちゃんのお菓子工房が伝えているのは、「みんなと同じようにできること」だけが自立ではないということです。本人が安心できる居場所と、得意なことを生かせる環境を持つこと。その価値は、みいちゃん自身のこれからだけでなく、社会全体の支援のあり方を考えるうえでも大きな意味を持っています。
主な照合資料:みいちゃんのお菓子工房公式サイト、MBSニュース、京都橘大学、日本自費出版ネットワーク、日本場面緘黙研究会、株式会社TANEBIの2026年発表資料。