「今を抱きしめて」は誰の曲なのか。答えは、女優の仙道敦子と俳優の吉田栄作によるデュオNOA(ノア)の楽曲です。1993年11月3日にシングルとして発売され、作詞は白鳥瞳、作曲・編曲はYOSHIKIが担当しました。TBS系ドラマ「徹底的に愛は…」の主題歌として知られ、第36回日本レコード大賞では優秀賞を受賞しています。
発売から30年以上が経過した2026年現在も、デュエットの定番曲として知られる一方、jyA-Meによるカバーや、フィーナ(生天目仁美)、さとうもかによる同名楽曲との混同も見られます。それぞれの作品の関係を整理しながら、原曲の誕生背景、歌詞に込められたメッセージ、現在のカラオケ配信状況まで詳しく紹介します。
【まず答え】「今を抱きしめて」は誰の曲?NOAと制作陣を解説

「今を抱きしめて」は、1993年に結成された音楽デュオNOAの楽曲です。メンバーは、女優の仙道敦子(せんどう・のぶこ)と俳優の吉田栄作。それぞれ俳優として活動していた2人が、ドラマ出演をきっかけに歌手としても共演しました。
単独の歌手NOAが歌っているわけではなく、男女2人の声を組み合わせたデュエット作品です。この男女の掛け合いが、楽曲の恋愛感情や切なさを表現する大きな特徴になっています。
白鳥瞳が作詞、YOSHIKIが作曲・編曲を担当本作の制作陣も大きな注目ポイントです。作詞者としてクレジットされているのは白鳥瞳。そして作曲・編曲・プロデュースを担当したのが、X JAPANのメンバーとしても知られるYOSHIKIです。
日本作曲家協会の第36回日本レコード大賞の記録にも、歌唱NOA、作詩・白鳥瞳、作曲・編曲・プロデューサーYOSHIKIとして掲載されています。
YOSHIKIらしいドラマチックな旋律と、恋愛の切実さを表現する歌詞が組み合わさっていることが、この曲の魅力です。ロックバンドの活動で知られるYOSHIKIが、男女のデュエットバラードを手掛けたという点も、当時の音楽ファンにとって印象的な組み合わせでした。
1993年11月3日に発売された8cmCDシングル原曲の発売日は1993年11月3日です。レーベルはファンハウス、規格品番はFHDF-1329。発売当時の音楽ソフトとしては、懐かしい8cmCDシングルの形態でした。
収録内容には表題曲のほか、男性ボーカル用、女性ボーカル用、通常版のオリジナルカラオケが含まれています。最初から男女それぞれが歌える構成になっていた点にも、デュエット曲としての企画意図が表れています。
【ドラマとの関係】「徹底的に愛は…」の主題歌として誕生した背景
「今を抱きしめて」は、単独で企画された楽曲というより、テレビドラマとの結びつきが深い作品です。タイアップしたのは、1993年にTBS系の金曜ドラマ枠で放送された「徹底的に愛は…」です。
同作は1993年10月から12月にかけて放送された恋愛ドラマで、脚本を大石静が担当。主演は仙道敦子と吉田栄作でした。つまり、ドラマの中心人物を演じた2人が、その作品の主題歌もNOAとして歌ったという構図です。
主演俳優が主題歌を歌うという相乗効果この企画の魅力は、ドラマの出演者と主題歌の歌い手が一致していることです。
ドラマの中で描かれる恋愛や人間関係を見届けた視聴者にとって、エンディングで主演2人の歌声が流れることには、物語の余韻を深める効果がありました。
また、仙道敦子と吉田栄作の声が重なることで、単なるソロのラブバラードとは異なる印象が生まれています。男女の異なる声質が、歌詞に描かれる孤独や再会への願いを立体的に感じさせます。
Apple TVの作品紹介でも、YOSHIKIがドラマのために楽曲を制作し、主演2人がNOAとして歌ったことが紹介されています。
ドラマと楽曲の関係を知ると印象が変わる現在、曲だけを聴くと、過去の恋人を思うバラードとして受け取る人も多いでしょう。しかし、ドラマの主題歌という背景を踏まえると、男女の声が交互に響く構成にも納得できます。
特に、過去の出来事を引きずりながらも、相手の存在をもう一度受け止めようとする歌詞は、恋愛ドラマのエンディングにふさわしい余韻を持っています。
【年代別に整理】NOAの発売・受賞・カバーの重要な出来事
「今を抱きしめて」の歩みを理解するには、原曲の発売だけでなく、レコード大賞での評価や後年のカバーも押さえておく必要があります。
特に重要なのは、1993年の発売から1994年の受賞、2013年のjyA-Meによる再カバーという流れです。
| 年月 | 出来事 | 内容・関係者 |
|---|---|---|
| 1993年10月 | ドラマ放送開始 | TBS系「徹底的に愛は…」。主演は仙道敦子と吉田栄作。 |
| 1993年11月3日 | 原曲発売 | NOA名義で8cmCDシングルを発売。レーベルはファンハウス。 |
| 1994年 | 日本レコード大賞 | 第36回日本レコード大賞の優秀賞を受賞。 |
| 2006年11月22日 | 同名楽曲発売 | フィーナ(生天目仁美)が歌う別作品の「今を抱きしめて」を収録。 |
| 2013年8月7日 | カバーバージョン発売 | jyA-Meのアルバム「With.Me -Duet Cover-」に吉田栄作とのデュエットを収録。 |
| 2026年 | カラオケ配信継続 | JOYSOUNDでNOAの原曲を選曲できる。 |
本作は1994年に開催された第36回日本レコード大賞の優秀賞を受賞しています。
ここで注意したいのは、優秀賞と日本レコード大賞そのものは別の賞だという点です。1994年の大賞を受賞したのはMr.Childrenの「innocent world」。NOAの「今を抱きしめて」は、大賞の候補となる優秀賞作品として評価されました。
この受賞は、ドラマのタイアップ曲という枠を超えて、楽曲そのものが音楽業界で評価されたことを示す実績です。
2013年には20年の時を経て再び歌われた2013年には、歌手jyA-Meがデュエットカバーアルバム「With.Me -Duet Cover-」を発売。その収録曲として「今を抱きしめて with 吉田栄作」が登場しました。
注目すべきなのは、原曲の男性ボーカルを担当した吉田栄作本人がカバーに参加したことです。発売に先立つ2013年7月には、吉田とjyA-Meがライブで本作を披露したことも報じられています。
原曲の女性ボーカルは仙道敦子でしたが、このバージョンではjyA-Meが新たに歌唱を担当。原曲への敬意を残しながら、異なる世代の歌声によって再構成された作品となりました。
【歌詞の意味を考察】「今を抱きしめて」に込められた愛と再出発
この曲の歌詞を読み解くうえで重要なのは、単純に幸せな恋愛を描いた作品ではないということです。全体を通して、孤独、後悔、忘れられない思い、そして再び相手と向き合おうとする気持ちが描かれています。
前半は孤独とすれ違いを描いている冒頭では、道に迷い、ひとりで涙を流すような心細い状況が描かれています。会いたい人がいるのに、素直になれなかったり、自分の気持ちをうまく伝えられなかったりする葛藤が中心です。
ここで表現されているのは、相手を愛していないから離れているのではなく、愛しているのに距離が生まれてしまった状態だと解釈できます。
恋愛では、気持ちがあっても言葉にできないことがあります。意地や不安、タイミングのずれによって、相手との関係が変わってしまうこともあるでしょう。前半の歌詞は、そうした誰にでも起こり得る感情をすくい取っています。
過去の言葉を忘れられないという未練中盤では、過ぎ去った季節に相手が残した言葉が、今も心の中に残っている様子が描かれます。
ここで重要なのは、過去そのものを美化するだけではなく、現在もなお相手への思いが続いているという点です。
思い出は時間とともに薄れていくこともありますが、心に深く刻まれた言葉や出来事は、何年経っても忘れられない場合があります。この曲は、そうした記憶の強さを恋愛感情と結びつけています。
タイトルの意味は過去ではなく現在を大切にすることタイトルの「今を抱きしめて」には、この曲のメッセージが凝縮されています。
過去の後悔や未来への不安にとらわれるのではなく、目の前にある愛情や、今この瞬間に存在する相手の気持ちを受け止める。そうした姿勢がタイトルから読み取れます。
歌詞の終盤では、会いたいという思いが行動へと変わり、2人で新しい道へ進もうとする方向性が見えてきます。
つまり、この曲は失恋の悲しみだけを描いたものではありません。過去のすれ違いを抱えながらも、もう一度相手と向き合い、未来へ歩き出そうとする愛の物語として解釈できます。
男女デュエットだから伝わる感情の重なりNOAの原曲で見逃せないのが、男女2人の歌声です。
ソロ歌唱の場合、ひとりの主人公が相手を思い続ける構図になりやすいものです。しかし本作では、男女それぞれの声が楽曲を構成するため、2人の気持ちが交差しているような印象を与えます。
YOSHIKIが手掛けたドラマチックな旋律も、この感情表現を支える重要な要素です。静かな切なさから盛り上がりへ向かうメロディーが、歌詞の持つ再会への願いを強く印象づけています。
【カバー曲を比較】jyA-Me・フィーナ・さとうもかの違い
「今を抱きしめて」で検索すると、NOA以外の歌手名が表示されることがあります。しかし、同じタイトルだからといって、すべてがNOAのカバーというわけではありません。
jyA-Me版は吉田栄作と共演した正式なデュエットカバーNOAの原曲をカバーした作品として、特に注目されるのがjyA-Meのバージョンです。
2013年8月7日発売の「With.Me -Duet Cover-」に収録され、曲名は「今を抱きしめて with 吉田栄作」。原曲の男性ボーカルである吉田栄作が再び参加しています。
Billboard JAPANの商品情報でも、同アルバムはデュエットカバー作品として紹介され、収録曲に本作が掲載されています。
原曲との違いは、女性ボーカルが仙道敦子からjyA-Meへと変わったことです。吉田栄作の参加によって原曲とのつながりを保ちながら、新しい歌唱表現を楽しめる点が魅力です。
フィーナ(生天目仁美)版はタイトルが同じ別の楽曲アニメ関連の検索で見つかるのが、フィーナ(CV:生天目仁美)の「今を抱きしめて」です。
この曲は、テレビアニメ「夜明け前より瑠璃色な Crescent Love」のエンディングテーマCDに収録された作品です。2006年11月22日に発売されたCDのカップリング曲として掲載されています。
重要なのは、NOAの楽曲をカバーしたものではないことです。TBSのアニメ公式商品情報によると、フィーナ版の作詞は森由里子、作曲・編曲は澤野弘之。NOA版の白鳥瞳・YOSHIKIとは制作陣が異なります。
同名の楽曲ではありますが、歌詞もメロディーも異なる別作品です。
さとうもか版もNOAのカバーではないもうひとつ混同されやすいのが、シンガーソングライターのさとうもかが歌う「今を抱きしめて」です。
JOYSOUNDの楽曲情報では、さとうもか自身が作詞・作曲を担当した作品として登録されています。
歌詞のテーマも、NOA版とは異なります。日常の中にある小さな幸せや、過去の思い出、自分の気持ちを大切にすることなどが描かれています。
タイトルには共通点がありますが、1993年のNOAの作品とは別のオリジナル曲です。
検索するときは、歌手名と発売年、作詞・作曲者をセットで確認すると、同名異曲を取り違えずに済みます。
【2026年最新】JOYSOUNDで「今を抱きしめて」は歌える?
2026年現在、NOAの「今を抱きしめて」はJOYSOUNDで配信されています。懐かしいデュエット曲を歌いたい人にとって、現在も選曲できることはうれしいポイントです。
JOYSOUNDの配信情報JOYSOUND公式の楽曲情報では、NOAの「今を抱きしめて」に次の配信バージョンが掲載されています。
- 通常版:曲番号3253
- 生演奏バージョン:曲番号320168
- ガイドボーカル入り:曲番号118455
- 男性ボーカル入り:曲番号118352
- 女性ボーカル入り:曲番号118351
- アンプラグド・アレンジ:曲番号23717
通常版のほか、男女それぞれのボーカル入りバージョンが用意されているため、デュエット相手がいない場合でも練習しやすい構成です。
対応機種にはJOYSOUND X1、MAX GO、MAX2、MAXなどが掲載されています。ただし、店舗や利用する機種によって配信状況が異なる場合があります。
デュエットで歌うときのポイントこの曲を2人で歌う場合は、男女それぞれのパートを事前に確認しておくと、より自然な仕上がりになります。
特に意識したいのは、単に音程を合わせるだけではなく、相手の歌声を受け止めるように歌うことです。歌詞に込められた孤独や再会への思いを、2人で表現することが楽曲の魅力につながります。
【プロの結論】原曲・カバーは目的に合わせて選ぶ「今を抱きしめて」を楽しむなら、まずは1993年のNOA版を聴くことをおすすめします。仙道敦子と吉田栄作の歌声、YOSHIKIの旋律、白鳥瞳の歌詞が一体となった原点だからです。
一方、異なる女性ボーカルによる表現を楽しみたいなら、吉田栄作とjyA-Meの2013年版が有力な選択肢になります。
また、フィーナ版やさとうもか版を探している場合は、原曲のカバーを求めているのか、同じタイトルの別作品を聴きたいのかを区別することが大切です。
この曲の価値は、単に1990年代の懐かしいヒット曲という点にとどまりません。ドラマと音楽が連動した制作背景、男女デュエットならではの表現、そして時代を超えて歌い継がれるメッセージにあります。
【今を抱きしめて】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:「今を抱きしめて」は誰が歌っている曲ですか?
A1:1993年に発売された原曲は、仙道敦子と吉田栄作によるデュオNOAの楽曲です。
Q2:「今を抱きしめて」の発売日はいつですか?
A2:1993年11月3日です。ファンハウスから8cmCDシングルとして発売されました。
Q3:白鳥瞳とYOSHIKIは何を担当していますか?
A3:白鳥瞳が作詞、YOSHIKIが作曲・編曲・プロデュースを担当しています。
Q4:「今を抱きしめて」は何のドラマの主題歌ですか?
A4:1993年にTBS系で放送された「徹底的に愛は…」の主題歌です。主演は仙道敦子と吉田栄作でした。
Q5:「今を抱きしめて」はレコード大賞を受賞していますか?
A5:1994年の第36回日本レコード大賞で優秀賞を受賞しています。日本レコード大賞そのものを受賞した作品はMr.Childrenの「innocent world」です。
Q6:jyA-Meの「今を抱きしめて」は原曲のカバーですか?
A6:はい。2013年発売の「With.Me -Duet Cover-」に収録されたカバーです。吉田栄作もデュエットに参加しています。
Q7:フィーナ(生天目仁美)の「今を抱きしめて」も同じ曲ですか?
A7:いいえ。アニメ「夜明け前より瑠璃色な Crescent Love」関連の別作品です。作詞は森由里子、作曲・編曲は澤野弘之で、NOAの原曲とは異なります。
Q8:さとうもかの「今を抱きしめて」はNOAのカバーですか?
A8:いいえ。さとうもか自身が作詞・作曲した別のオリジナル楽曲です。同じタイトルですが、NOAの作品との直接的な関係はありません。
Q9:NOAの「今を抱きしめて」はJOYSOUNDで歌えますか?
A9:はい。通常版は曲番号3253で配信されています。生演奏版や男女のボーカル入りバージョンも掲載されています。
「今を抱きしめて」は、仙道敦子と吉田栄作によるデュオNOAが1993年11月3日に発売した名曲です。白鳥瞳の作詞、YOSHIKIの作曲・編曲によって生まれ、TBS系ドラマ「徹底的に愛は…」の主題歌として多くの人に知られるようになりました。
1994年には第36回日本レコード大賞の優秀賞を受賞。2013年にはjyA-Meが吉田栄作とデュエットカバーを発表するなど、原曲の魅力は後年にも受け継がれています。
歌詞の中心にあるのは、過去の後悔や孤独を抱えながらも、目の前にある愛情を大切にして未来へ進もうとする気持ちです。「今」という時間を大切にするメッセージは、発売から30年以上が経過した2026年にも色あせていません。
また、フィーナやさとうもかによる同名曲は、それぞれ独立した作品です。原曲を聴きたい場合は、アーティスト名がNOA(仙道敦子・吉田栄作)であることを確認しましょう。ドラマ、制作陣、歌詞の意味まで知ったうえで聴けば、このデュエットバラードの魅力をより深く味わえます。
主な事実確認資料