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マルマン株式会社の主力商品|図案スケッチブック・ニーモシネ・クロッキーの違い

水沢 陽菜 水沢 陽菜 • 更新: • 公開: • 読了約 20 分
目次

マルマンの競争力を理解するには、代表的な商品を比較するのが分かりやすい。ブランドごとに利用者と用途が異なり、紙質や製本方法にも明確な特徴がある。

1. 図案スケッチブック|マルマンを象徴するロングセラー

「図案スケッチブック」は、1958年に量産が始まったマルマンの代表的ブランドである。

黄色と深緑の表紙は、現在では同社を象徴するデザインになっている。2008年には量産開始60周年を迎え、公式紹介では累計販売数が約9,000万冊以上に達したとされている。

特徴は、画用紙の表面にある適度な凹凸と、描画材への対応力だ。

- 水彩絵の具を使った表現に対応する吸水性
- 鉛筆やマーカーなど幅広い筆記・描画材との相性
- 消しゴムを使っても毛羽立ちにくい表面強度
- 中性紙による保存性への配慮

例えば、公式掲載のA4サイズ(品番S131)は、本文24枚、画用紙並口126.5g/㎡、税込506円という仕様だ。

子どものお絵描きから美術の授業、イラスト制作、仕事のアイデア出しまで用途が広い。単に知名度が高いだけでなく、紙の性能がブランドの基盤になっている。

2. ニーモシネ|ビジネスパーソン向けの高機能ノート

ニーモシネは、2004年に誕生したビジネスノートブランドだ。

ブランド名は、ギリシャ神話に登場する記憶の女神ムネモシュネに由来する。紙に書く行為を記憶や思考につなげるというコンセプトが込められている。

主な特徴は次のとおり。

- マルマン独自の筆記用紙を採用
- ボールペンや万年筆などに対応する滑らかな筆記感
- 特殊メモリ入り7mm横罫による情報整理のしやすさ
- タイトルや日付を書き込めるレイアウト
- 方眼罫やドット罫などの選択肢

特に、会議の記録やタスク管理、企画書の構想など、仕事で情報を整理する用途に適している。

ニーモシネは2009年に日本文具大賞のデザイン部門グランプリを受賞した。図案スケッチブックが「描く」ための商品であるのに対し、ニーモシネは「考える」「整理する」ための商品として位置づけられている。

3. クロッキーブック|素早く描くためのスケッチ用品

クロッキーブックは、人物や物体の形を素早く捉え、短時間で描く練習に適した商品だ。

図案スケッチブックとは、用紙の厚さや用途が異なる。

例えば、公式掲載のB4サイズでは、クリームクロッキー紙60g/㎡、本文50枚という仕様がある。B3サイズの白クロッキー紙モデルでは52.3g/㎡、本文60枚だ。

柔軟な表紙とスパイラル製本によって開きやすく、デッサンや人物クロッキーの練習に使いやすい。

図案スケッチブックが比較的しっかりした画用紙を使った作品制作にも向くのに対し、クロッキーブックは日常的な素描やアイデアスケッチに適している。

4. ルーズリーフ・バインダー|学生から社会人まで幅広く対応

マルマンは、スケッチブックだけでなく、ルーズリーフやバインダーにも長い歴史を持つ。

1967年にプラスチックバインダーを開発し、翌1968年にはルーズリーフを発売した。

現在の製品では、A4・B5・A5・ミニサイズなどを展開し、プラスチックバインダーやメタルバインダー、インデックス、ポケット類などを組み合わせられる。

ノートを一冊使い切る形式とは異なり、必要なページだけを追加・交換できることが利点だ。

授業ごとの資料整理、資格試験の学習、仕事のプロジェクト管理など、利用者の目的に応じたカスタマイズができる。

主力商品の比較表
ブランド・商品 主な用途 特徴 向いている人
図案スケッチブック 絵画・イラスト しっかりした画用紙 子ども・学生・画家
ニーモシネ 仕事・会議 高品質筆記用紙、独自罫線 ビジネスパーソン
クロッキーブック 素描・デッサン 薄手で柔らかな紙 美術学生・イラスト制作者
ルーズリーフ 学習・資料整理 ページの追加・交換 学生・社会人
バインダー 書類・ノート管理 サイズや収納方法が豊富 資料を整理したい人
ヴィフアール 水彩・イラスト 国産水彩紙、3種類の紙肌 水彩画を楽しみたい人

このように、マルマンは紙製品をひとまとめに販売するのではなく、用途ごとに紙質や製品構造を変えている。ここに、長く文具市場で支持されてきた理由の一つがある。

マルマン株式会社の2026年最新情報|新商品と現在の事業展開

マルマン株式会社

2026年11月5日更新情報を反映

2026年のマルマンは、従来のロングセラーを維持しながら、学生向けの収納用品、カスタマイズできるルーズリーフ、創作活動向けの画材などを積極的に展開している。

公式ニュースには2026年11月5日付の新製品情報も掲載されている。

2026年の主な新商品・展開



ZIPPLE(ジップル)

2026年2月13日発売
学生の意見をもとに開発されたB5サイズのバインダー。周囲を閉じられるジッパー、マルチケース、表紙裏のポケットを備え、文具やプリントをまとめて持ち運べる。税込2,200円。



kAkesel(カケセル)

2026年10月16日出荷開始
書いて消せるインデックス付きバインダー。2026年10月にはライトパープルとピンクの新色が追加された。税込660円。



SESSiON(セッション)

2026年10月16日出荷開始
従来のラインアップにA4スリムサイズを追加。クリアポケット3枚とインデックスを備え、プリントや書類を整理しやすくした。税込1,100円。



ルーズリーフミニのアクセサリー

2026年10月16日出荷開始
シール台紙、硬質カードケース、ゴムバンド、ペンホルダー付き下敷き、インデックスの5アイテム。推し活や写真・シールの整理にも使える。



キャンソン「ブックマーク」シリーズ

2026年11月5日発表
フランスの老舗製紙メーカー、キャンソンの新製品。水彩紙やミ・タントなどを使った、描いて飾る・シェアする楽しみを提案する。11月13日から順次出荷、11月20日から公式オンラインショップで販売予定。



2026年の新商品から見えるマルマンの戦略

特に注目したいのは、ZIPPLEとルーズリーフミニの展開だ。

ZIPPLEは、従来のバインダーが持つ「紙を整理する」という機能に、バッグインバッグのような収納機能を加えた商品である。

一方、ルーズリーフミニのアクセサリーは、勉強用のノートという従来の用途から、写真やシール、推し活の記録などへ使い方を広げている。

つまり、マルマンは紙を使って文字を書くことだけを商品価値にしていない。紙を使って自分の生活や趣味を整理し、表現することまでを商品開発の対象にしている。

この方向性は、創業以来の紙へのこだわりを保ちながら、デジタル時代におけるアナログ文具の役割を再定義する動きとして捉えられる。

会社の業績と事業規模はどう変化している?

2026年の企業研究では、商品情報だけでなく、売上規模も確認しておきたい。

マイナビ2028に掲載された会社データでは、2025年9月期の売上高は37億1,600万円、経常利益は1億2,000万円となっている。

決算期 売上高 経常利益
2022年9月 30億7,300万円 1億6,700万円
2023年9月 31億9,700万円 5,900万円
2024年9月 34億7,400万円 2,000万円
2025年9月 37億1,600万円 1億2,000万円

出典:マイナビ2028掲載の企業データ。採用媒体掲載情報であり、上場企業の有価証券報告書に基づく数値とは区別が必要。

売上高は2022年9月期から2025年9月期まで増加している。一方、経常利益は年度ごとに変動しており、売上拡大と利益水準は分けて見る必要がある。

また、同社公式会社概要では、2025年9月時点の社員数を209名としている。大規模な総合文具メーカーとは異なる規模ながら、複数のブランドと海外事業を持つ企業である。

マルマン株式会社の評判・採用情報・年収|就職先としての実態

マルマン株式会社について調べる人には、商品を購入したい消費者だけでなく、就職や転職を検討している人もいる。

会社の評判を考える際は、商品ブランドとしての評価と、勤務先としての評価を分けることが大切だ。

商品・ブランドとしての評判

マルマンの代表的な強みは、長年にわたり継続してきた製品開発と、紙の品質へのこだわりにある。

客観的な評価材料としては、次の実績が挙げられる。

- 2008年:図案スケッチブックがグッドデザイン・ロングライフデザイン賞を受賞。
- 2009年:ニーモシネのノートパッド&ホルダーが日本文具大賞デザイン部門グランプリを受賞。
- 2010年:書きやすいルーズリーフ ワイドが日本文具大賞機能部門優秀賞を受賞。
- 2013年:セプトクルールのルーズリーフパッド&ホルダーが日本文具大賞機能部門グランプリを受賞。

これらは、単なる知名度ではなく、デザイン性や機能性が評価されてきたことを示す実績だ。

一方、商品選びでは注意点もある。

例えば、図案スケッチブックは水彩にも使いやすい画用紙だが、用途によっては専用の水彩紙のほうが適している。ニーモシネも、一般的な安価なメモ帳と比べれば、筆記用紙やレイアウトへのこだわりを価格に反映した商品である。

したがって、マルマン製品の評価は、価格だけでなく、紙質・製本・使用目的を含めて判断するのが合理的だ。

マルマン株式会社の社員・元社員からの評判

転職口コミサイトには、社員や元社員による職場環境や給与に関する情報が掲載されている。

ただし、口コミは回答者の職種や勤務年数、所属部署によって評価が変わる。特定の投稿だけで会社全体の働きやすさを判断することはできない。

企業研究では、次のような項目を確認したい。

- 給与や賞与の水準
- 残業時間と休日取得の実態
- 商品開発やマーケティングに関わる機会
- 国内営業と海外営業の業務内容の違い
- 社員教育やキャリア形成の仕組み

特にマルマンの場合、製品の企画から製造、販売まで幅広く関わるため、配属部署によって仕事の性質が異なる可能性がある。

マルマン株式会社の年収は?平均給与と求人例

気になる年収については、会社公式サイトに全社員の平均年収を示す数値は掲載されていない。

参考情報として、Yahoo!しごとカタログでは、17件の回答に基づく正社員の平均年収集計が507万円となっている。ただし、これは社員回答を集計した参考値であり、会社が公表した平均給与ではない。

また、dodaに掲載された2026年の職種別求人モデルには、次のような予定年収がある。

職種 求人掲載上の予定年収
海外営業 631万~703万円
グラフィックデザイナー 479万~555万円
商品企画・サービス企画 392万~555万円
製品開発 421万~555万円

出典:dodaの2026年掲載求人。職種・経験・募集時期によって異なり、全社員の平均年収や入社時の保証額ではない。

年収を比較する際は、口コミサイトの平均値だけで判断せず、募集職種ごとの提示条件や経験要件を確認する必要がある。

2026年の採用情報と募集職種

マルマンの公式採用情報では、中途採用として次のような職種が掲載されている。

- 国内営業職
- 国内営業職(開発営業)
- 海外営業職
- マーケティング職

業務内容には、国内のルート営業、法人向けオリジナル文具の提案、ASEAN地域を中心とした海外営業、北米事業の支援、商品企画、プロモーション企画などが含まれる。

海外営業では、TOEIC750点以上と海外営業経験が応募要件として示されている。商品企画やデザイン関連職にも、消費財の企画経験や実務経験などの条件が設けられている。

待遇面では、公式採用情報に以下の制度が掲載されている。

項目 公式採用情報の内容
昇給 年1回(1月)
賞与 年2回(6月・12月)
年間休日 120日
勤務時間 8時50分~17時40分
勤務制度 時差出勤・在宅勤務
退職金 勤続2年以上
休暇 有給、育児、介護、慶弔など

給与は経験・能力を考慮して会社規程により決定される。職種によって家族手当、時間外手当、営業手当、語学手当、役職手当なども設けられている。

新卒採用についても、採用媒体に2026年の採用実績7名、2025年5名というデータが掲載されている。

マルマンへの就職が向いている人

マルマンの事業構造と募集職種を踏まえると、次のような人は仕事内容との相性を検討しやすい。

向いている可能性がある人

- 文具や紙製品の商品企画に興味がある人
- デザインやものづくりに関わりたい人
- 海外営業や海外市場の開拓に挑戦したい人
- 既存ブランドを生かした新しい商品提案に興味がある人
- 紙や画材を通じて創作活動を支援したい人

慎重に検討したい人

- 職種や配属先を限定せず、幅広い業務に対応することが難しい人
- 実務経験を求める中途採用ではなく、未経験から専門職に就くことだけを希望する人
- 給与水準を企業公式の平均年収だけで比較したい人

企業としての知名度と、実際の仕事内容や待遇は別の問題だ。応募前には募集要項や面接で具体的な業務範囲を確認することが重要になる。

【プロの結論】マルマン株式会社の強みは紙の品質とブランドを育てる開発力

マルマン株式会社を理解するうえで重要なのは、図案スケッチブックという有名商品だけに注目しないことだ。

同社の本質的な強みは、紙という素材を中心に、描く・書く・学ぶ・働くという複数の利用場面を商品化してきた点にある。

その強みは、次の3つに整理できる。

第一に、長期的に育てたブランド資産。

1958年から続く図案スケッチブックは、表紙のデザインだけでなく、紙の描き心地を含めて認知されている。ブランドの認知度と製品の実用性を両立している点が大きい。

第二に、紙と加工技術を組み合わせた商品開発。

図案スケッチブック、クロッキーブック、ニーモシネでは、それぞれ紙の厚みや表面の質感、レイアウトが異なる。単一の紙製品を大量に販売するのではなく、用途別に仕様を最適化している。

第三に、アナログ文具の新しい市場を開拓する姿勢。

2026年のZIPPLEやルーズリーフミニの展開を見ると、同社は従来の勉強や仕事だけでなく、持ち物の整理や推し活、創作活動といった生活シーンも商品開発に取り込んでいる。

今後の注目点は、こうした新しい利用者を獲得しながら、図案やニーモシネなどの既存ブランドの価値を維持できるかどうかだ。

紙を使う理由が多様化するなか、マルマンにとっては、単に紙の製品を売るのではなく、紙を使う体験そのものを提案することが成長の鍵になる。

マルマン株式会社に関するよくある質問(FAQ)

Q1:マルマン株式会社は何を作っている会社ですか?

A1:スケッチブック、クロッキーブック、ノート、バインダー、ルーズリーフなどの製造販売を行う文具メーカーです。画材用品の輸入販売も手がけ、キャンソン社やリラ社の日本代理店も務めています。

Q2:マルマン株式会社はいつ創業しましたか?

A2:1920年(大正9年)です。初代井口興一氏が東京・神田で創業しました。2020年には創業100周年を迎えています。

Q3:マルマン株式会社の代表取締役社長は誰ですか?

A3:2026年11月現在、井口泰寛氏です。2020年に代表取締役社長に就任しています。

Q4:マルマン株式会社の本社はどこにありますか?

A4:東京都中野区中央2-36-12です。郵便番号は〒164-0011です。

Q5:図案スケッチブックはいつ発売されましたか?

A5:1958年に量産が始まりました。黄色と深緑の表紙が特徴で、マルマンを象徴するロングセラー商品です。

Q6:ニーモシネと一般的なノートの違いは何ですか?

A6:ニーモシネは2004年に誕生したビジネス向けノートブランドです。独自の筆記用紙や特殊メモリ入り7mm横罫など、会議や情報整理に適した設計が特徴です。

Q7:マルマン株式会社の平均年収はいくらですか?

A7:会社公式の平均年収は公表されていません。Yahoo!しごとカタログでは社員回答17件に基づく平均507万円という参考値がありますが、公式な給与統計ではありません。職種別の求人予定年収も確認する必要があります。

Q8:2026年のマルマンにはどのような新商品がありますか?

A8:ZIPPLE、カケセル、セッション、ルーズリーフミニのアクセサリー、ヴィフアールの新製品などがあります。また、2026年11月5日にはキャンソンのブックマークシリーズなどの新製品が発表されました。

Q9:マルマン株式会社と長野県の味噌メーカーは同じ会社ですか?

A9:別会社です。ここで紹介しているマルマン株式会社は、東京都中野区に本社を置く1920年創業の文具メーカーです。長野県飯田市には同じ社名を持つ味噌・発酵食品メーカーが存在します。

マルマン株式会社は、1920年の創業以来、紙製品を中心に事業を発展させてきた日本の老舗文具メーカーである。

図案スケッチブックやクロッキーブックによって画材市場でブランドを確立し、ニーモシネによってビジネス向けノート市場にも進出。加えて、ルーズリーフやバインダー、海外画材ブランドの取り扱いなど、幅広い商品領域を持っている。

2026年はZIPPLEやカケセル、ルーズリーフミニの新しいアクセサリー、キャンソンの新製品など、従来の文具の使い方を広げる動きが目立つ。

同社の価値は、長い歴史そのものではなく、紙の品質と製品開発の蓄積を新しい需要につなげている点にある。

マルマン株式会社は、単なるスケッチブックメーカーではない。書くこと、描くこと、考えることを支える総合的な紙製品メーカーである。 100年以上続くブランドをどのように次世代へ引き継ぎ、海外市場や新しいライフスタイルに適応させていくのか。今後の商品開発と事業展開にも注目したい。

主な参照資料:マルマン株式会社公式会社概要・沿革・製品情報・採用情報・2026年新製品発表、マイナビ2028、doda、Yahoo!しごとカタログ。

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水沢 陽菜

美容・健康カテゴリを担当。引用元の研究・公的機関の資料を確認したうえで、誰にでも読める形に整えます。

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