2026年の日本では、熊本県熊本地方で最大震度7を観測した「令和8年熊本地震」をはじめ、岩手県沖のM7.2の地震、千葉県北東部のM5.5の地震など、各地で規模の大きな地震が発生しています。特に7月28日の熊本地震はM7.1、最大震度7を記録し、広い範囲で強い揺れを観測しました。
直近では10月29日にも千葉県北東部でM5.5・最大震度5弱の地震が発生しています。11月5日時点の情報を踏まえ、2026年の主な地震を発生日・震源地・マグニチュード・最大震度で比較するとともに、熊本の余震活動、岩手県沖の地震と津波、南海トラフ巨大地震の発生確率、今後の防災対策まで整理します。
【2026年の大きな地震一覧】日本で最近起きた地震はいつ・どこ?

2026年に発生した地震のなかで、特に注目されるのが、島根県東部、三陸沖、岩手県沖、熊本県熊本地方、千葉県北東部を震源とする地震です。
地震調査研究推進本部が公表している2026年の主な地震活動の評価と、気象庁の個別発表を照合すると、発生時期や震源地によって地震の特徴が異なることが分かります。
代表的な地震を時系列で整理すると、次のとおりです。
| 発生日 | 震源地 | マグニチュード | 最大震度 |
|---|---|---|---|
| 1月6日 | 島根県東部 | M6.4 | 5強 |
| 4月20日 | 三陸沖 | M7.7 | 5強 |
| 6月25日 | 岩手県沖 | M7.2 | 6強 |
| 7月28日 | 熊本県熊本地方 | M7.1 | 7 |
| 10月29日 | 千葉県北東部 | M5.5 | 5弱 |
※マグニチュードと震度は気象庁・地震調査研究推進本部の公表値に基づきます。2026年の全地震を網羅した一覧ではなく、主な地震活動を抜粋しています。
2026年で特に規模が大きかったのは三陸沖のM7.72026年4月20日16時52分ごろ、三陸沖の深さ約20kmを震源とするM7.7の地震が発生しました。
青森県階上町で最大震度5強を観測したほか、北海道から近畿地方にかけて揺れが広がりました。
この地震では津波も観測され、岩手県久慈港で79cm、北海道浦河で39cmの津波が記録されています。気象庁は津波警報を発表し、北海道・三陸沖後発地震注意情報も発表しました。
ここで注目したいのは、M7.7という大きな地震でありながら、最大震度は5強だったことです。地震の規模と各地で感じる揺れは必ずしも比例しません。
2026年の地震活動は東北・九州だけではない1月6日には島根県東部でM6.4・最大震度5強の地震が発生しました。発震機構は横ずれ断層型で、地震後も活動が続き、1月6日から31日までに震度1以上の地震が58回観測されています。
また、4月27日には十勝地方南部でM6.2・最大震度5強、5月15日には宮城県沖でM6.4・最大震度5弱、6月26日には山梨県東部・富士五湖でM5.6・最大震度6弱の地震が発生しました。
2026年の地震活動を振り返ると、特定の地域だけに注目するのではなく、日本列島の広い範囲で地震が発生していることを理解する必要があります。
【令和8年熊本地震】M7.1・最大震度7の発生状況と余震の最新情報
2026年の国内地震で最も強い震度を観測したのが、7月28日に発生した「令和8年熊本地震」です。
気象庁によると、地震の発生時刻は7月28日16時27分。震源は熊本県熊本地方で、当初の速報値から更新されたマグニチュードはM7.1、震源の深さは16kmでした。
熊本県宇城市と氷川町で最大震度7を観測し、北陸地方から九州地方にかけて震度6強から1の揺れが観測されました。
熊本地震の発生後、余震活動が活発化本震の直後から、熊本県とその周辺では複数の地震が発生しました。
気象庁の7月28日20時時点の発表では、震度1以上を観測した地震が61回に達しています。震度5弱が3回、震度4が7回、震度3が17回など、短時間に強い揺れが繰り返されました。
さらに地震調査研究推進本部の評価によると、7月28日16時から8月31日までに震度1以上を観測した地震は735回に達しました。
この地震活動では、熊本県内に存在する布田川断層帯・日奈久断層帯との関係も調査されています。特に日奈久断層帯の高野-白旗区間や日奈久区間に沿って地震活動が分布していることが報告されています。
10月30日時点の気象庁の最新見解は?気象庁が10月30日に更新した令和8年熊本地震のポータルサイトでは、地震の発生回数は平常時より多い状態が当分続くと説明されています。
一方、最大震度5弱程度以上の地震が発生する可能性は低くなり、その発生頻度は1か月に1回程度に相当する状況を下回っています。
これは地震活動が完全に終息したという意味ではありません。大きな揺れが起きる可能性が低下していても、余震や周辺地域での地震に注意する必要があります。
実際、10月31日には熊本県熊本地方でM4.1の地震が観測され、11月初旬にも熊本県内で小規模な地震活動が確認されています。
なお、今回の「令和8年熊本地震」は、2016年4月に発生した「平成28年熊本地震」とは別の地震です。名称が似ていますが、発生年も発生した地震活動も異なります。
【岩手県沖・千葉県北東部】M7.2とM5.5の地震を比較
熊本地震と並んで2026年に注目されたのが、6月25日の岩手県沖の地震です。また、10月29日には千葉県北東部でも最大震度5弱の地震が発生しています。
6月25日:岩手県沖でM7.2・最大震度6強2026年6月25日7時30分ごろ、岩手県沖の深さ約45kmでM7.2の地震が発生しました。
青森県階上町で最大震度6強を観測し、北海道から伊豆諸島にかけて震度6弱から1の揺れが観測されています。
地震調査研究推進本部によると、この地震は太平洋プレートと陸のプレートの境界で発生した逆断層型の地震と考えられています。
津波については、岩手県久慈港で0.1mの津波が観測されました。大きな津波ではありませんでしたが、海域で発生する地震では、揺れの大きさだけで津波の危険性を判断できないことを示す事例です。
地震後も活動は続き、6月25日から7月8日までに震度1以上の地震が31回発生しました。6月28日にはM6.1・最大震度5弱、7月1日にもM6.1の地震が発生しています。
10月29日:千葉県北東部でM5.5・最大震度5弱2026年10月29日0時7分ごろには、千葉県北東部を震源とするM5.5の地震が発生しました。
気象庁の発表によると、震源の深さは52km。千葉県横芝光町で最大震度5弱を観測し、東北地方から伊豆諸島にかけて震度4から1の揺れが広がりました。
この地震について、気象庁は津波の心配はないと発表しています。
また、過去の事例では、大きな地震の後に同程度の地震が発生した割合は1~2割あるとして、揺れの強かった地域では発生から1週間程度、最大震度5弱程度の地震に注意するよう呼びかけました。
特に発生後2~3日程度は規模の大きな地震が起こることが多いとされ、家具の転倒や落石、崖崩れなどへの警戒も必要でした。
11月初旬にも地震は続いている10月29日の地震だけでなく、11月1日には三重県南東沖でM6.1の地震が発生しました。震源の深さは約350kmで、最大震度は3でした。
また、11月3日には千葉県北東部でM4.8・最大震度3の地震が観測されています。
このように、マグニチュードが比較的大きくても震源が深い場合には、地表での揺れが限定的になることがあります。最新の地震情報を見る際には、Mの数字だけでなく、震源の深さと最大震度も併せて確認してください。
【地震の基礎知識】マグニチュードと震度の違いとは?
地震のニュースで混同されやすいのが、マグニチュードと震度です。どちらも地震の大きさを表す数字のように見えますが、意味は異なります。
マグニチュードは地震そのものの規模マグニチュードは、地震そのものの規模を表す数値です。一般的に数字が大きくなるほど、地震が放出するエネルギーも大きくなります。
マグニチュードが1大きくなると、地震のエネルギーは約32倍になります。したがって、M7の地震はM6の地震に比べて、はるかに大きなエネルギーを持っています。
震度は観測地点での揺れの強さ一方、震度は特定の場所で観測された揺れの強さを表します。
日本では震度0から震度7までの10段階で表され、震度5と震度6にはそれぞれ弱・強の区分があります。
同じ地震でも、震源からの距離や地盤の性質、震源の深さなどによって観測される震度は異なります。
例えば、2026年4月20日の三陸沖地震はM7.7でしたが、最大震度は5強でした。一方、7月28日の熊本地震はM7.1で最大震度7を記録しています。
この違いを理解すると、ニュースでMの数字だけを見て危険度を判断することが適切でない理由が分かります。
【今後の地震活動】気象庁の見通しと南海トラフ巨大地震の最新評価
2026年の大きな地震を受けて気になるのが、今後さらに大きな地震が発生する可能性です。
気象庁や地震調査研究推進本部は、過去の地震活動、地殻変動、プレートの動きなどを分析し、地域ごとに地震活動の見通しや長期的な発生確率を評価しています。
熊本では地震活動が平常時より多い状態熊本県熊本地方では、2026年7月のM7.1の地震後、地震の発生回数は大局的には緩やかに減少しています。
ただし、10月30日時点の気象庁の説明では、通常より地震発生数が多い状態は当分続くとされています。
特に重要なのは、余震が減っていることと、今後大きな地震が絶対に発生しないことは同じではないという点です。地震活動の変化を継続して確認し、強い揺れに備える必要があります。
南海トラフ巨大地震の発生確率は?南海トラフでは、フィリピン海プレートが陸側のプレートの下に沈み込むことで、プレート境界にひずみが蓄積しています。
過去には昭和東南海地震(1944年)や昭和南海地震(1946年)が発生しており、次の大規模地震に対する長期的な警戒が続いています。
地震調査研究推進本部が2025年9月に長期評価を一部改訂し、2026年1月1日時点の評価でも、南海トラフ地震の30年以内の発生確率は高いランクに位置づけられています。
具体的な数値は評価モデルによって異なります。
- すべり量依存BPTモデル:30年以内に60~90%程度以上
- BPTモデル:30年以内に20~50%
地震調査研究推進本部は、防災対策を進める際には高い方の確率である60~90%程度以上を念頭に行動するよう説明しています。
ただし、これは特定の日や月に地震が発生するという予測ではありません。長期間にわたる発生可能性を示す数値であり、発生時期を正確に予測するものではないことに注意が必要です。
日本海溝・千島海溝沿いにも注意が必要2026年4月20日の三陸沖M7.7の地震では、北海道・三陸沖後発地震注意情報が発表されました。
この情報は、北海道の根室沖から東北地方の三陸沖にかけて、M8クラス以上の巨大地震が発生する可能性が平常時より相対的に高まったことを知らせるものです。
注意情報が発表されたからといって、必ず巨大地震が発生するわけではありません。しかし、家具の固定や避難場所の確認など、日常の備えを改めて確認するきっかけにする必要があります。
【日本の地震対策】今すぐできる防災・減災の準備
地震は発生する日時や場所を正確に予測できません。そのため、地震が発生してから準備するのではなく、普段の生活のなかで対策を整えておくことが大切です。
1. 家具や家電の転倒を防ぐ大きな揺れでは、家具や家電が倒れたり、収納物が飛び出したりすることがあります。
特に寝室や子ども部屋では、ベッドの近くに背の高い家具を置かない、タンスや本棚を固定する、テレビを転倒防止器具で固定するなどの対策が有効です。
防災庁も、住宅の耐震化と家具の固定を重要な対策として呼びかけています。
2. 水・食料は最低3日、できれば1週間分大規模地震が発生すると、道路の寸断や物流の停止によって、食料や生活用品がすぐに手に入らなくなる可能性があります。
防災庁が示している備蓄の目安は、最低3日間、できれば1週間分です。
- 飲料水:1人1日3リットルを目安に確保
- 非常食:レトルト食品、缶詰、保存食など
- 衛生用品:携帯トイレ、ティッシュ、トイレットペーパー
- 生活用品:懐中電灯、予備電池、モバイルバッテリー
- その他:常備薬、救急用品、現金、身分証明書の控え
普段から多めに食品を購入し、古いものから消費して買い足すローリングストック方式を取り入れると、無理なく備蓄を維持できます。
3. 津波警報・注意報が発表されたらすぐ避難海岸付近で強い揺れや長い揺れを感じた場合は、津波警報や注意報の発表を待たず、安全な高台や避難場所へ移動することが基本です。
津波は繰り返し押し寄せることがあり、最初の波が最大とは限りません。警報・注意報が解除されるまで海岸や河口付近に戻らないようにしてください。
2026年の三陸沖地震や岩手県沖地震でも津波が観測されており、沿岸地域では揺れへの対策と津波への対策を分けて考える必要があります。
4. 気象庁の地震情報を確認する習慣をつける地震が発生した際には、気象庁が発表する地震情報や津波警報等を確認してください。
特に確認したい情報は次のとおりです。
- 地震の発生時刻と震源地
- マグニチュードと震源の深さ
- 各地の最大震度
- 津波警報・津波注意報の発表状況
- 余震活動や今後の防災上の注意事項
SNSや動画サイトでは、過去の地震映像が最新情報のように共有されることもあります。情報の発信日時と発表元を確認し、気象庁や自治体などの公式情報を優先してください。
【日本の最近の大きな地震】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年に日本で発生した最も強い地震は何ですか?
A1:最大震度で見ると、2026年7月28日の令和8年熊本地震です。M7.1で、熊本県宇城市と氷川町で最大震度7を観測しました。一方、マグニチュードでは4月20日の三陸沖地震がM7.7と、今回紹介した国内の主な地震のなかで最大です。
Q2:熊本地震の余震はまだ続いていますか?
A2:はい。気象庁の2026年10月30日更新のポータルサイトでは、平常時より地震発生数が多い状態は当分続くとされています。ただし、最大震度5弱程度以上の地震が発生する可能性は低くなっています。引き続き最新の地震情報を確認してください。
Q3:岩手県沖の地震では津波が発生しましたか?
A3:2026年6月25日の岩手県沖M7.2の地震では、岩手県久慈港で0.1mの津波が観測されました。また、4月20日の三陸沖M7.7の地震では、久慈港で79cmの津波が観測されています。
Q4:マグニチュードが大きければ震度も必ず大きくなりますか?
A4:必ずしもそうではありません。マグニチュードは地震そのものの規模、震度は特定の地点での揺れの強さを表します。震源の深さや距離、地盤の性質などによって、観測される震度は変わります。
Q5:南海トラフ巨大地震は2026年中に発生するのでしょうか?
A5:発生する具体的な時期は予測できません。2026年1月時点の地震調査研究推進本部の評価では、30年以内の発生確率は評価モデルによって60~90%程度以上、または20~50%です。日頃から地震と津波への備えを進めることが大切です。
2026年の日本では、4月20日の三陸沖M7.7、6月25日の岩手県沖M7.2、7月28日の令和8年熊本地震M7.1など、規模の大きな地震が相次ぎました。
さらに10月29日には千葉県北東部でM5.5・最大震度5弱の地震が発生し、11月初旬にも各地で地震が観測されています。
熊本では地震活動が平常時より多い状態が続くとされる一方、最大震度5弱程度以上の地震が発生する可能性は低下しています。岩手県沖や三陸沖では、地震の揺れだけでなく津波への備えも欠かせません。
また、南海トラフ巨大地震についても、長期的な発生確率は高い評価が続いています。
【プロの結論】 地震情報を見るときは、マグニチュードだけで危険度を判断せず、震源地・震源の深さ・最大震度・津波情報を総合的に確認してください。そして、地震が起きてから慌てないよう、家具の固定、水や食料の備蓄、避難経路の確認を今のうちに済ませておくことが大切です。
日本では、熊本や東北だけでなく、全国どこでも大きな地震が発生する可能性があります。最新の公的情報を確認しながら、家族や職場で防災について話し合い、日常生活のなかで備えを続けていきましょう。
主な公的根拠資料
上記の記事の事実確認には、気象庁、地震調査研究推進本部、防災庁の以下の公表資料を使用しています。
- 2026年の主な地震活動の評価
- 令和8年熊本地震の発表・余震活動・10月30日更新情報
- 岩手県沖地震・三陸沖地震の評価
- 千葉県北東部の10月29日の地震に関する発表
- 南海トラフ地震の長期評価
- 震度とマグニチュードの違い・防災備蓄の基準