好きな食べ物を考えるとき、和食・洋食・中華というジャンル分けも参考になる。ただし、博報堂の調査はジャンル単位ではなく、個別の料理名を選ぶ方式だ。そのため、各ジャンルの回答率を単純に合算して優劣を決めることはできない。
和食:寿司・刺身が圧倒的な存在感
代表的な料理:寿司、刺身、天ぷら、うどん・そば
寿司は2026年の好きな料理ランキングで1位。刺身も6位に入っている。素材の味を生かす料理が上位に並ぶ。
和食の人気を考えるうえで参考になるのが、鈴茂器工株式会社が2026年10月に公表した「日本食・寿司に関する意識調査2026」だ。
同調査では「日本食」と聞いて思い浮かぶ料理として寿司が80.0%で1位となった。天ぷら57.2%、味噌汁44.3%、うどん・そば39.0%が続いている。
寿司は好きな料理というだけでなく、日本食を代表する料理としても広く認識されている。
洋食:ハンバーグ・パスタ・ステーキが定番
代表的な料理:ハンバーグ、パスタ、ステーキ、カレーライス
洋食系の料理では、家庭でも外食でも楽しめるメニューが目立つ。子どもから大人まで好みに合わせやすい点が魅力だ。
2026年の調査ではカレーライスが4位、ステーキが8位、パスタが9位、ハンバーグが10位にランクインした。
特にカレーライスは16.5%と高い支持を集めている。家庭ごとの味付けや具材の違いがあり、外食チェーンや専門店でも幅広い選択肢がある。
中華:ラーメン・ぎょうざが存在感を示す
代表的な料理:ラーメン、ぎょうざ、チャーハン
手軽さと味のバリエーションが魅力。特にラーメンは2026年の好きな料理ランキングで3位に入った。
ラーメンは日本独自の進化を遂げた料理でもあり、地域によってスープや麺、具材が大きく異なる。
ぎょうざも11.3%で7位に入り、根強い人気を示した。
和食・洋食・中華のどれが一番人気かという問いに対して、単純なジャンル別順位を付けることは難しい。しかし、個別の料理を見ると、寿司を筆頭とする和食、ラーメンやぎょうざ、カレーやハンバーグなど、異なるジャンルの定番が共存している。
【2026年の食の好みを読み解く】寿司人気と消費者意識の関係

好きな料理のランキングには、味だけでなく、価格、食べる頻度、食事の場面なども関係している。
2026年10月に発表された鈴茂器工株式会社の調査は、寿司に対する消費者の意識を知るうえで興味深い結果を示した。
寿司は日本食の代表として幅広い世代に認識されている同調査では、日本食と聞いて思い浮かぶ料理として寿司が全年代で1位だった。
20代では68.3%、60代以上では88.3%となっており、年代による差はあるものの、どの世代でも寿司の認知度は高い。
また、海外の人におすすめしたい日本食でも寿司が68.2%で首位となった。
この結果からは、寿司が日常的な好物であるだけでなく、日本の食文化を象徴する存在として受け止められていることがうかがえる。
物価上昇で寿司の選び方にも変化同調査では、食材価格や外食価格の上昇を受けた寿司の食べ方についても質問している。
主な回答は次のとおりだった。
- 特に変化はない:35.2%
- 寿司を食べる頻度が減った:19.5%
- 外食よりスーパーや持ち帰りの寿司を選ぶことが増えた:15.3%
- 寿司店での外食を減らした:14.2%
- より価格の安い店や商品を選ぶことが増えた:12.7%
また、値上げしても維持してほしいものとして、最も多かったのは「ネタの鮮度や品質」の44.3%だった。
この結果は、価格だけで寿司の魅力が決まるわけではないことを示している。
消費者は価格を意識しながらも、品質や味を重視している。外食を持ち帰りに切り替えるなど、楽しみ方を変えることで、好きな料理を食べ続けようとする姿も見えてくる。
人気ランキングと実際に食べる頻度は別の指標好きな料理の順位が高いからといって、毎日食べられているとは限らない。
例えば寿司は、日常の食事にも特別な日の外食にも選ばれる。一方、ラーメンやカレーライスは比較的気軽に食べられるメニューとして親しまれている。
「好き」という感情と「実際に食べる頻度」は別の指標だ。
ランキングを読む際には、好感度、購入頻度、外食支出などを混同しないことが大切になる。
【好きな食べ物アンケートの見方】調査対象とランキングの注意点
2026年の好きな料理ランキングを正しく理解するには、調査方法を確認する必要がある。
博報堂生活総合研究所の「生活定点1992-2026」は、1992年から2年に1度、同じ質問を繰り返して生活者の意識や行動を観測する長期調査だ。
2026年調査の概要は次のとおり。
- 調査期間:2026年5月7日~6月25日
- 調査対象:20~69歳の男女
- 有効回答数:2,240人
- 調査地域:首都40km圏、阪神30km圏
- 調査方法:訪問留置法
- 調査設計・分析:博報堂生活総合研究所
調査対象地域は、首都圏と阪神圏に限られている。全国47都道府県の住民を対象にした調査ではない。
注意点1:全国民の好みを示す数字ではない調査対象は20~69歳であり、19歳以下や70歳以上は含まれていない。
また、首都圏と阪神圏以外の地域の食文化や好みが、そのまま反映されているわけでもない。
したがって、42.5%という数字を「日本人全員の42.5%が寿司を好き」と解釈するのは正確ではない。
注意点2:好きな料理と好きな食べ物は質問が異なる「好きな料理ベスト3」と「好きな食べ物」は、似ているようで質問の範囲が異なる。
前者は料理を対象にしているため、寿司、焼肉、ラーメンなどが上位に並ぶ。
一方、好きな食べ物という広い質問では、果物、お菓子、アイスクリーム、チョコレートなどが候補に加わる場合もある。
質問の違いを無視してランキングを比較すると、実態を誤って理解する可能性がある。
注意点3:回答率と投票数を混同しない博報堂の調査では、料理ごとの回答率が示されている。
一方、参加型ランキングでは、ユーザーが投じた票数によって順位が決まる。
例えば10万8,864票の参加型ランキングと、2,240人を対象にした訪問留置調査は、規模も回答方法も異なる。
数字が大きいから必ず代表性が高いとは限らない。調査対象の選び方や回答方法まで確認することが、ランキングを正しく読むための基本だ。
商用媒体で掲載する際の出典利用について博報堂生活総合研究所の「生活定点」利用規約では、商用利用には事前承諾が必要とされ、AIへの入力や再生成・要約にも制限が設けられている。商業媒体への掲載時には、同社への利用許諾と転載条件の確認が必要だ。
【好きな食べ物に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:2026年に日本人が好きな食べ物の1位は何ですか?
A1:博報堂生活総合研究所の2026年調査では、寿司が42.5%で1位です。2位は焼肉の29.1%、3位はラーメンの23.3%でした。
Q2:好きな食べ物ランキングのトップ10は何ですか?
A2:博報堂の好きな料理ランキングでは、寿司、焼肉、ラーメン、カレーライス、鶏のから揚げ、刺身、ぎょうざ、ステーキ、パスタ、ハンバーグの順です。
Q3:過去20年間で好きな食べ物の順位はどう変わりましたか?
A3:寿司は2006年から2026年まで1位を維持しています。焼肉も2位を維持し、3位は2006年の刺身から、2016年以降はラーメンに変わりました。
Q4:好きな食べ物のランキングでカレーライスは何位ですか?
A4:2026年の博報堂調査では4位で、回答率は16.5%です。家庭料理としても外食メニューとしても親しまれています。
Q5:好きな食べ物ランキングは全国の人を対象にしていますか?
A5:博報堂の2026年調査は、首都圏と阪神圏に住む20~69歳の男女2,240人が対象です。全国47都道府県を対象にした調査ではありません。
2026年の好きな料理ランキングでは、寿司が42.5%で1位、焼肉が29.1%で2位、ラーメンが23.3%で3位となった。
過去20年を振り返っても、寿司は首位を維持し、焼肉も安定した人気を保っている。一方、ラーメンは刺身を上回って3位に定着した。カレーライスや鶏のから揚げ、ぎょうざなど、日常的に楽しめる料理も上位に入っている。
今回の結果から見えてくるのは、特別な日に食べたい料理と、普段から親しんでいる料理の両方が支持されていることだ。
ランキングを参考にする際は、調査対象、質問内容、回答方法を確認することも忘れたくない。好きな食べ物に絶対的な正解はない。寿司を選ぶ人も、焼肉を選ぶ人も、カレーライスやラーメンを一番に挙げる人も、それぞれの食の楽しみ方がある。
2026年のランキングは、日本の食文化に根付いた定番料理の強さと、時代とともに変化する食の好みを同時に映し出している。