2026年シーズン、広島東洋カープの鈴木健矢は、35試合登板、3勝2敗、防御率2.50という成績を残した。NPB(日本野球機構)の公式記録で確認すると、投球回は68回1/3。前年の2025年に記録した防御率1.89から数字は変化したものの、登板数と投球回を大きく増やし、チームの投手運用を支える存在となった。
鈴木健矢は、北海道日本ハムファイターズでプロ生活をスタートさせ、2024年の現役ドラフトを経て広島へ移籍した右投左打のアンダースロー投手だ。木更津総合高校、JX-ENEOSを経てプロ入りした経歴に加え、独特の投球フォーム、緩急を使った配球、テンポの速い投球にも特徴がある。2026年の成績から、現在の評価と移籍後の変化を読み解く。
- 2026年成績: 35試合登板、3勝2敗、2ホールド、防御率2.50。
- 現在の所属: 広島東洋カープ。背番号41を着用する右投左打の投手。
- 経歴: 木更津総合高校、JX-ENEOS、北海道日本ハムファイターズを経て広島へ移籍。
- 投球スタイル: アンダースローから繰り出すストレート、シンカー、スライダーなどの緩急が持ち味。
- 移籍の経緯: 2024年12月9日の現役ドラフトで広島東洋カープへの移籍が決定。
【2026年最新】鈴木健矢は広島でどんな役割を担った?成績を徹底分析

2026年シーズンの鈴木健矢は、救援を中心としながら先発登板にも対応する、柔軟な投手起用が特徴だった。
NPB公式の個人年度別成績によると、2026年の主な記録は次のとおりだ。
2026年シーズン・広島東洋カープ35
登板数2.50
防御率3勝2敗
勝敗68.1
投球回
32
奪三振
2
ホールド
16
与四球
出典:日本野球機構・2026年シーズン終了時の個人年度別成績。
2026年の成績で注目したいのは、登板数だけでなく投球回の増加だ。
2025年と比較すると、以下のようになる。
| 項目 | 2025年 | 2026年 |
|---|---|---|
| 登板数 | 24 | 35 |
| 勝利 | 2 | 3 |
| 敗戦 | 0 | 2 |
| 投球回 | 33回1/3 | 68回1/3 |
| 防御率 | 1.89 | 2.50 |
出典:NPB公式記録。
2026年は登板数が11試合増え、投球回は前年の約2倍に達した。
防御率だけを見ると前年より悪化している。しかし、前年より多くのイニングを任されながら2点台の防御率を維持した点は評価できる。
また、2026年の成績集計では先発6試合、救援29試合という内訳も確認できる。つまり、単純なワンポイントリリーフではなく、先発と救援の両方に対応する役割を担っていた。
勝ちパターン専任ではない柔軟な存在2026年のホールドは2、セーブは0だった。
この数字から、鈴木が抑えを専門とする投手ではなく、試合展開に応じて起用されるタイプだったことが分かる。
特に68回1/3という投球回は、35試合登板の救援投手としては複数イニングを任される機会が多かったことを示している。
広島にとっては、先発投手が早い回で降板した場合や、通常の勝ちパターンとは異なる投手運用が必要な場合に、選択肢となる投手だったと評価できる。
【プロフィール・経歴】木更津総合高校から日本ハム、そして広島へ
鈴木健矢の野球人生は、決して一直線ではなかった。
高校時代には投球フォームを変更し、社会人野球で経験を積んでからプロ入り。日本ハムで5年間プレーした後、現役ドラフトによって広島へ移籍している。
鈴木健矢の基本プロフィール| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名前 | 鈴木健矢(すずき・けんや) |
| 生年月日 | 1997年12月11日 |
| 2026年の年齢 | 28歳 |
| 出身地 | 千葉県 |
| 身長・体重 | 176cm・80kg |
| 投打 | 右投左打 |
| ポジション | 投手 |
| 現所属 | 広島東洋カープ |
| 背番号 | 41 |
| ドラフト | 2019年・日本ハム4位 |
出典:NPB公式選手情報。
年代別キャリアと転換点| 時期 | 所属・出来事 | 主なポイント |
|---|---|---|
| 高校時代 | 木更津総合高校 | 投球フォームをサイドスローへ変更 |
| 2016年 | JX-ENEOS入社 | 社会人野球で経験を積む |
| 2019年 | 日本ハムからドラフト4位指名 | プロ入りが決定 |
| 2020年 | 北海道日本ハム | プロ1年目 |
| 2022年 | 日本ハム | プロ3年目、アンダースローへ転向 |
| 2023年 | 日本ハム | 24試合登板、6勝4敗、防御率2.63 |
| 2024年12月 | 現役ドラフト | 広島への移籍が決定 |
| 2025年 | 広島東洋カープ | 24試合登板、防御率1.89 |
| 2026年 | 広島東洋カープ | 35試合登板、防御率2.50 |
出典:NPB公式年度別成績、ENEOS公式情報、球団発表、野球専門メディア。
木更津総合高校時代からJX-ENEOSへ鈴木は千葉県の木更津総合高校で野球に取り組んだ。
高校時代は当初、上から投げるオーバースローだったが、チーム内での競争を背景に投球フォームを変更。高校2年秋ごろにサイドスローへ転向したことが、投手としての転機になった。
高校卒業後の2016年にはJX-ENEOSへ入社。社会人野球で実力を磨き、2017年には侍ジャパン社会人代表にも選出されている。
2019年のドラフト会議では北海道日本ハムファイターズから4位指名を受け、プロ入りを果たした。
社会人時代の鈴木は、サイドスローから最速147キロのストレートを投げる投手としても知られていた。
日本ハム時代は2023年が一つのピーク日本ハムでは2020年から2024年までプレーした。
特に2023年は24試合に登板し、6勝4敗、防御率2.63を記録。65イニングを投げ、先発・救援の両方で経験を積んだ。
一方、2024年は8試合の登板にとどまり、1勝2敗、防御率2.74だった。
2023年に比べて登板機会が減少したことも、キャリアを考えるうえで押さえておきたいポイントだ。
【現役ドラフト】鈴木健矢が日本ハムから広島へ移籍した理由と経緯
鈴木健矢の所属球団が北海道日本ハムファイターズから広島東洋カープへ変わったのは、2024年12月9日に開催された現役ドラフトがきっかけだった。
北海道日本ハムファイターズの公式発表では、鈴木の広島への移籍が公表されている。
現役ドラフト2巡目で広島が獲得鈴木は現役ドラフトで広島に移籍した選手の一人であり、2024年度の現役ドラフトでは史上初となる2巡目指名での移籍としても注目された。
この制度は、出場機会が限られている選手などに新しい球団で活躍する機会を与え、選手の移動を促進する仕組みだ。
ただし、鈴木個人について、日本ハムが放出した具体的な理由や広島が獲得を決めた内部事情まで、公式に詳細が公表されているわけではない。
したがって、移籍を単純に戦力外や能力不足と結びつけるのは正確ではない。
日本ハム時代の経験を胸に新天地へ移籍決定時、鈴木はファイターズで過ごした5年間についてコメントしている。
「突然のことでびっくりしていますが、ファイターズでの5年間で様々な経験をさせてもらいました。その中でもエスコンフィールドの初勝利は一番の思い出です。」
出典:北海道日本ハムファイターズ・2024年12月9日公式発表。
新天地ではセ・リーグの打者と対戦することになった。
パ・リーグからセ・リーグへの移籍は、対戦する打者や試合環境が変わることを意味する。特に独特な投球フォームを持つ鈴木にとって、初見の打者に対する投球の組み立ては大きな武器になる。
広島で背番号41を着用広島移籍後の鈴木は背番号41を着用している。
2026年シーズン終了時点のNPB公式選手情報でも、所属球団は広島東洋カープ、背番号は41と記録されている。
【投球フォームを解説】鈴木健矢のアンダースローはなぜ打ちにくい?
鈴木健矢を語るうえで欠かせないのが、アンダースローという独特の投球フォームだ。
低い位置から腕を振り上げるように投げるため、一般的なオーバースローの投手とは異なる角度からボールが飛んでくる。
プロ3年目にアンダースローへ転向鈴木は高校時代にサイドスローへ転向し、社会人時代もそのフォームを軸にプレーしていた。
その後、日本ハムでプロ生活を送るなかで、プロ3年目にアンダースローへ転向した。
広島テレビの2025年の取材では、フォーム変更によってストレートの最速が16キロほど落ちた一方、緩急を使った投球スタイルを確立したことが紹介されている。
最速133キロのストレートと、スライダー、シンカー、カーブ、チェンジアップなどを組み合わせる投球が特徴だ。
球速だけでは測れない緩急の使い方鈴木の投球を理解するうえで重要なのが、単純な球速差だけではない。
同じような球速帯の球種でも、ボールの変化する方向を変えることで打者のタイミングをずらす。
本人も広島テレビの取材で、ストレートとシンカー、スライダーとチェンジアップの球速帯を意識しながら、それぞれ異なる方向へ変化させる投球について説明している。
つまり、打者にとっては球速だけで球種を判断しにくい構造になっている。
投球テンポも大きな武器2026年4月の週刊ベースボールの取材では、鈴木の投球テンポについても取り上げられた。
本人は次のように語っている。
「基本的にはテンポ良く投げたいです。打者に考える暇を与えないようにしたいと考えています」
出典:週刊ベースボールONLINE「広島・鈴木健矢 小気味良いテンポ感」。2026年4月7日。
この発言から分かるのは、鈴木が投球フォームだけでなく、投球間隔も含めて打者との駆け引きを考えていることだ。
アンダースローの軌道、緩急、テンポの速さが組み合わさることで、打者にとって対応しにくい投手になっている。
【現在の評価】2025年から2026年にかけて何が変わった?
広島移籍後の鈴木は、1年目から結果を残した。
2025年は24試合に登板し、2勝0敗、防御率1.89。J SPORTSの選手紹介でも、ロングリリーフを中心にチームを支えたことが紹介されている。
特に移籍後初勝利や7試合連続無失点などが、カープでの存在感を示す出来事となった。
2026年は登板機会と投球回が増加2026年は前年より11試合多い35試合に登板した。
投球回も33回1/3から68回1/3に増加している。
これは単純に登板機会が増えただけではなく、試合のなかでより長いイニングを任される場面があったことを示す。
防御率は1.89から2.50へ変化したものの、登板数と投球回が増えた状況で2点台を維持した点には意味がある。
評価する際に注目したい3つのポイント1. 複数イニングを任せられる対応力
35試合で68回1/3を投げた実績は、1イニング限定ではない投手運用に対応できることを示している。
2. 三振だけに依存しない投球
奪三振は32個。奪三振率は4.21であり、圧倒的な三振数を積み上げるタイプとは異なる。独特の投球角度と緩急、配球によって打者を攻略するスタイルが特徴だ。
3. 左打者への対応
2025年の広島移籍初年度には、左打者への対応力が課題として紹介されていた。二軍での調整を経て改善したことも報じられている。
アンダースロー投手にとって、左右の打者への投球の組み立ては重要な評価ポイントだ。今後もこの部分は注目したい。
【プロの結論】鈴木健矢の価値は防御率だけでは判断できない
鈴木健矢の2026年シーズンを評価する際、最も重要なのは、単に防御率が前年より上がったかどうかではない。
2025年は防御率1.89で救援投手として存在感を示し、2026年には35試合、68回1/3という登板実績を残した。
この変化は、広島での役割がより幅広くなったことを示す材料になる。
プロ野球では、160キロ近い速球を投げる投手や、圧倒的な奪三振能力を持つ投手が注目されやすい。しかし、チームの投手運用では、異なるタイプの打者に対応できる投手や、複数イニングを任せられる投手にも大きな価値がある。
鈴木はまさに、そうした役割を担える特徴を持つ。
今後の評価では、次の点に注目したい。
- 登板数を維持しながら防御率2点台前半を目指せるか。
- 先発と救援の両方で安定した投球を続けられるか。
- 左打者に対する投球の精度をさらに高められるか。
- アンダースロー特有の緩急とテンポを長いシーズンで維持できるか。
鈴木健矢の強みは、単なる珍しい投球フォームではない。自分の身体的特徴と投球スタイルを生かし、プロの世界で生き残る方法を模索してきた点にある。
【FAQ】鈴木健矢に関するよくある質問
Q1:鈴木健矢の2026年の成績は?
A1:NPB公式記録では、35試合登板、3勝2敗、2ホールド、68回1/3、防御率2.50、32奪三振を記録している。
Q2:鈴木健矢は現在どこの球団に所属している?
A2:2026年シーズン終了時点では広島東洋カープに所属している。背番号は41。
Q3:鈴木健矢はなぜ日本ハムから広島に移籍した?
A3:2024年12月9日の現役ドラフトによる移籍。広島への移籍が決定したが、両球団が公表した情報からは、個別の選手選択理由までは明らかになっていない。
Q4:鈴木健矢はいつアンダースローに転向した?
A4:日本ハムでのプロ3年目にアンダースローへ転向した。高校時代にはオーバースローからサイドスローへの変更も経験している。
Q5:鈴木健矢の出身高校と社会人時代の所属先は?
A5:木更津総合高校を卒業後、JX-ENEOSに入社。2019年のドラフト会議で北海道日本ハムファイターズから4位指名を受けた。
Q6:鈴木健矢の背番号は?
A6:広島東洋カープでの背番号は41。日本ハム時代は47を着用していた。
鈴木健矢は、木更津総合高校、JX-ENEOS、北海道日本ハムファイターズを経て、現役ドラフトで広島東洋カープに加入した投手だ。
2025年は防御率1.89、2026年は35試合登板、3勝2敗、防御率2.50という成績を残した。
2026年は投球回が68回1/3まで増え、先発と救援の両方に対応する柔軟性も見せている。
アンダースローという希少性に加え、ストレートとシンカー、スライダーなどを組み合わせた緩急、そして打者に考える時間を与えないテンポの良さが鈴木の持ち味だ。
鈴木健矢を評価するうえで見るべきなのは、防御率だけではなく、どのような場面で起用され、何イニングを任され、どれだけ安定してアウトを積み重ねられるかという点である。
日本ハム時代に培った経験と、広島移籍後に広がった役割。2026年シーズンの実績は、鈴木が独自の投球スタイルを武器に、プロ野球で存在感を発揮し続けていることを示している。