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【2026年最新】東京のネズミは本当に大きい?公表資料から実態を検証

伊部 拓海 伊部 拓海 • 更新: • 公開: • 読了約 19 分
目次

結論からいえば、東京で目撃される大きなネズミの多くは、特別な巨大種ではなく、成長したドブネズミやクマネズミと考えられます。

東京都内で生活圏に侵入する代表的な家ネズミは、この3種類です。

- ドブネズミ:大型で、地面や水辺を中心に活動する。
- クマネズミ:比較的細身だが、建物の高所を移動する能力に優れる。
- ハツカネズミ:体長6〜9cmほどの小型種。

2026年2月10日に更新された練馬区の公式資料では、日本に生息するネズミは18種類とされ、そのうち屋内に侵入する代表的な種類として上記3種が紹介されています。

特に注目したいのは、練馬区に寄せられる相談のほとんどがクマネズミによる被害だという点です。つまり、街で大きなネズミを見かけたからといって、必ずしもドブネズミとは限りません。

東京のネズミは特別に巨大化しているのか

東京のネズミが大きく見える背景には、いくつかの要素があります。

第一に、ドブネズミという種類自体が大型です。成獣では体長20cmを超える個体も珍しくありません。

第二に、クマネズミも体長15〜20cmほどに成長します。細身であっても、長い尾や素早い動きによって実際以上に大きく感じられることがあります。

第三に、繁華街では人が少なくなる深夜に活動するため、普段は見えない個体がまとまって目撃されることがあります。

現時点で東京都内のネズミが特別な巨大化を起こしていると示す公的な調査結果はありません。目撃される大型個体と、ネズミ全体の平均的な体格は分けて考える必要があります。

【種類別に徹底比較】ドブネズミ・クマネズミ・ハツカネズミの大きさ

東京ネズミでかい

東京で見かけるネズミの種類を判断するには、体長だけでなく、耳の大きさ、尾の長さ、体つき、生息場所を組み合わせることが重要です。

3種類の体長・特徴・生息場所一覧

東京都ペストコントロール協会、中野区、練馬区の公表資料を整理すると、次のようになります。

種類 体長の目安 見た目の特徴 主な生息場所 ドブネズミ 22〜26cm(練馬区資料では20〜25cm) 太くずんぐり。耳が小さく尾が胴より短い 下水道、側溝、植え込み、地下 クマネズミ 15〜23cm(練馬区・中野区資料では15〜20cm) 細身。耳が大きく尾が胴より長い 天井裏、壁の中、ビル内部の高所 ハツカネズミ 6〜9cm 小型で耳が大きく、尾は胴より短い 畑、倉庫、物置など

出典:東京都ペストコントロール協会、中野区「ネズミの被害にご注意を」、練馬区「ねずみから家を守る」。資料によって測定値の目安には若干の幅があります。

なお、ここでいう体長は尾を含まない頭胴長です。尾まで含めた全長で見ると、目撃した人が感じる大きさはさらに変わります。

ドブネズミは東京で見かける大型ネズミの代表格


ドブネズミ

大型タイプ
- 体長:22〜26cm程度
- 体格:太く、重量感がある
- 耳:小さめ
- 尾:胴より短い

地面に近い場所を移動し、下水道や植え込み、地下空間などを利用します。

東京都ペストコントロール協会によると、ドブネズミはクマネズミより大型で、ずんぐりした体格が特徴です。

肉類から植物、種子まで幅広く食べる雑食性で、食欲も旺盛です。水辺への適応力が高く、都市の下水環境にも生息しています。

建物周辺の地面に穴があり、そこを出入りしている場合も注意が必要です。練馬区の2026年版資料でも、ドブネズミは地面に穴を掘って巣を作る種類として紹介されています。

クマネズミは小さくても存在感がある


クマネズミ

建物の高所に適応
- 体長:15〜23cm程度
- 体格:細身
- 耳:大きい
- 尾:胴より長い

天井裏や壁の内部、ビルの上層階などを移動します。

クマネズミはドブネズミより小柄ですが、木登りや配管を伝う移動が得意です。

練馬区の2026年2月の資料では、体長15〜20cmと紹介されています。また、警戒心が非常に強く、薬剤に抵抗性を持つ個体もいるため、駆除が難しいと説明されています。

東京の住宅やビルで問題になりやすいのは、こうした建物内部に適応した生態があるためです。

ハツカネズミは東京の繁華街では少数派


ハツカネズミ

小型タイプ
- 体長:6〜9cm程度
- 体格:非常に小さい
- 耳:丸く大きい
- 尾:胴より短い

畑やその周辺、倉庫などに生息します。

ハツカネズミは、ドブネズミやクマネズミと比較すると明らかに小型です。

中野区の2026年8月更新資料では、区内でハツカネズミはあまり見られなくなったとされています。練馬区の資料でも、区内ではほとんど見受けられないと説明されています。

【なぜ大きく見える?】東京のネズミが巨大化したように感じる4つの理由

東京のネズミが大きく見える現象には、体格だけでは説明できない要素があります。

1. 大型のドブネズミが目撃される環境がある

ドブネズミは、もともと家ネズミの中でも大型の種類です。

特に成獣は胴体に厚みがあり、頭部や後ろ足もしっかりしています。毛並みが濡れていたり、逆にふくらんで見えたりすると、印象も変わります。

街中で見かけるネズミが必ずしも小型のクマネズミとは限らないことが、巨大に感じる理由の一つです。

2. 尾まで含めると想像以上に長い

ネズミの大きさを判断するときに注意したいのが、体長と全長の違いです。

行政資料で使われる体長は、基本的に頭から胴体の末端までを指し、尾は含みません。

一方、路上で目撃した場合には、尾まで含めたシルエットが目に入ります。

そのため、体長の数字だけを見て想像したサイズより、大きく感じることがあります。

3. 夜間の暗さと動きの速さが印象を強める

ネズミは基本的に夜行性です。

中野区の資料でも、主な活動時間は夜間と説明されています。ただし、安全だと判断した環境では昼間に活動することもあります。

暗い路地で突然動くネズミを見れば、体の輪郭や実際の大きさを正確に把握するのは簡単ではありません。

4. 都市部には食べ物と隠れ場所がある

ネズミが生息するためには、餌と巣を作れる場所が必要です。

東京の繁華街には飲食店や食品を扱う店舗が集中し、建物の隙間、地下空間、植え込みなども存在します。

特に生ごみが長時間放置される場所は、ネズミにとって餌を得やすい環境になります。

重要なのは、東京のネズミが突然巨大化したという話ではなく、もともと大型の種類が都市の環境に適応しているという点です。

【東京の出没場所】歌舞伎町・練馬区・中野区で確認された実態

東京のネズミ問題を考えるうえで注目したいのが、繁華街だけでなく住宅地にも関係するようになっていることです。

歌舞伎町ではネズミの巣穴とごみの問題が確認された

新宿区は2023年度から歌舞伎町周辺のネズミ対策を強化しました。

対象となったのは、主に屋外で活動するドブネズミです。ごみの適正排出、環境調査、殺鼠剤を使用した一斉駆除などを組み合わせた取り組みです。

特に注目されるのが、2024年11月に実施された環境調査の結果です。

調査地域 ごみ出し状況の指摘箇所 ネズミの巣穴
歌舞伎町1丁目 94か所 16か所
歌舞伎町2丁目 91か所 13か所
新宿5丁目の一部 9か所 1か所

調査では、ごみ袋が路上に置かれている、ごみ箱の蓋が開いたままになっている、ごみがあふれているといった問題が確認されました。

また、夜間に出されるごみが多いことも指摘されています。

つまり、ネズミの巣穴が確認された場所と、ごみの管理に問題がある場所には関連が見られたのです。

2025年には207か所に毒餌箱を設置

新宿区の2024年度事業では、2025年1月15日から3月13日まで、歌舞伎町周辺に毒餌箱が設置されました。

- 設置箇所:207か所
- 点検回数:8回
- 毒餌の喫食量:57,720g
- 喫食量から推計した致死数:1,154匹

ここで重要なのは、1,154匹という数字は実際に捕獲して数えた個体数ではないことです。毒餌の消費量から推定された数値です。

また、同区の資料では、毒餌の喫食量が多かった上位の地点はいずれも建物のごみ置き場付近だったと説明されています。

この結果からも、単純な駆除だけでなく、ごみの管理を改善することが対策の中心になると分かります。

練馬区ではクマネズミによる住宅被害が課題

練馬区の2026年2月10日更新資料では、区に寄せられるネズミの相談のほとんどがクマネズミによるものとされています。

特に問題になるのは、屋根裏や天井裏、壁の中などです。

クマネズミは垂直方向の移動が得意で、わずか2cmほどの隙間からも侵入することがあります。

侵入経路として注意したいのは、次のような場所です。

- エアコンの配管周辺
- 通風孔
- 排水管の周辺
- 屋根や壁の隙間
- 床下の通気口

練馬区の資料は、ネズミの駆除だけでなく、侵入口を塞ぐことと餌を管理することを重視しています。

中野区は繁華街から住宅街への拡大を注意喚起

2026年8月26日、中野区は公式ホームページの「ネズミの被害にご注意を」を更新しました。

その中で、繁華街で増加したネズミが周辺の住宅街へ生息範囲を広げていると説明しています。

中野区で見かける主な種類はドブネズミ、クマネズミ、ハツカネズミの3種類です。

特に住宅街では、食品を荒らすだけでなく、建物の柱や衣類をかじる被害も問題になります。

この注意喚起は、ネズミ問題が飲食店や繁華街だけに限定されないことを示すものです。

【2026年最新データ】東京のネズミは増えている?相談件数を検証

東京のネズミが増えているという印象を、数字から検証してみましょう。

東京都保健医療局は、区市町村や保健所に寄せられたネズミ・衛生害虫などの苦情や相談を年度ごとに集計しています。

2026年8月31日に公表された令和7年度の調査結果が、2026年11月時点で確認できる最新の通年データです。

東京都のネズミ相談件数の推移

年度 ネズミ類の相談件数
令和3年度 5,954件
令和4年度 6,399件
令和5年度 7,726件
令和6年度 7,714件
令和7年度 7,223件

この数字から読み取れることは2つあります。

1つ目は、令和3年度の5,954件から令和7年度の7,223件へ、約21%増えていることです。

2つ目は、令和5年度の7,726件をピークに、令和6年度、令和7年度と減少していることです。

したがって、2026年時点で「東京のネズミが毎年増え続けている」と断定することはできません。

ただし、相談件数は依然として令和3年度より高い水準にあります。

相談件数の内訳はどうなっている?

令和7年度の種類別相談件数を見ると、次のようになっています。

種類・分類 相談件数
ドブネズミ 825件
クマネズミ 1,571件
ハツカネズミ 10件
その他・不明 4,817件
合計 7,223件

ここで見逃せないのが「その他・不明」の4,817件です。

種類が特定されていない相談が全体の大きな割合を占めています。

そのため、クマネズミの相談が1,571件だからといって、都内にいるクマネズミの個体数が1,571匹という意味ではありません。

そもそも、この統計は相談件数であり、ネズミの生息数を直接調査したものではないのです。

ネズミの相談は秋から冬に多い?

令和7年度の月別相談件数にも特徴があります。

月 相談件数
7月 450件
8月 467件
9月 609件
10月 880件
11月 886件
12月 647件

最も多かったのは11月の886件です。

夏の8月と比較すると、約1.9倍に増えています。

ただし、この増加がそのままネズミの個体数増加を意味するわけではありません。寒さを避けて屋内に入り込むことや、生活者が異変に気づいて相談することなど、複数の要因が考えられます。

【被害と対策】東京のネズミを家に侵入させない方法

ネズミは見た目の不快感だけが問題ではありません。

食品への被害、建物の損傷、衛生面のリスクなど、生活に直接関係する問題を引き起こします。

ネズミが引き起こす主な被害

1. 食品や食材への被害

食品をかじったり、保管場所に入り込んだりします。食品や調理器具が汚染される可能性もあります。

2. 電気配線や建物への被害

ネズミの歯は一生伸び続けるため、硬いものをかじる習性があります。

練馬区も電線をかじることによる火災の危険性を注意喚起しています。

3. 糞尿による衛生被害

室内に糞尿が残ることで、臭いや衛生上の問題が発生します。

4. 感染症や寄生虫のリスク

ネズミは感染症を媒介することがあり、寄生するダニなどによる健康被害にも注意が必要です。

自宅でできる基本的な対策

練馬区が2026年に公開した資料では、特に重要な対策として「食べ物の管理」と「侵入口の遮断」の2つを挙げています。



食品を密閉して保管する

食材やペットフードを冷蔵庫や蓋付きの容器に収納します。段ボールやビニール袋だけで保管するのは避けましょう。


侵入口を確認する

通風孔、配管、エアコンのホース周辺などを点検します。ネズミは小さな隙間からも侵入するため、金属製の材料などで適切に塞ぐことが大切です。


生ごみを放置しない

蓋付きのごみ容器を使用し、食品の食べ残しや生ごみを長時間放置しないようにします。



東京都ペストコントロール協会に相談する選択肢

自分での対策が難しい場合は、専門業者への相談も選択肢です。

公益社団法人東京都ペストコントロール協会では、ネズミの種類や生態、防除に関する情報を公開しています。

- 団体名:公益社団法人東京都ペストコントロール協会
- 電話番号:03-3254-0014
- 主な情報:ネズミの種類、特徴、駆除・防除方法

また、練馬区では生活衛生課環境衛生監視担当係(03-5984-2485)が相談窓口となっています。区では専門業者の紹介も行っていますが、駆除費用の助成は実施していません。

殺鼠剤や捕獲器を使用する際は、子どもやペットが触れないように注意してください。

【よくある質問】東京のネズミの大きさ・種類・出没場所について

Q1:東京で見かける一番大きなネズミは何ですか?

A1:代表的なのはドブネズミです。体長は22〜26cmほどで、太くずんぐりした体格が特徴です。尾は体長に含まれないため、全体ではさらに大きく見えます。

Q2:東京のネズミは猫くらいの大きさになることがありますか?

A2:一般的な家ネズミの成獣が猫ほどの体格になるわけではありません。大型のドブネズミでも体長は20cm台が目安です。暗い場所での見え方や尾の長さによって、大きく感じられる場合があります。

Q3:東京で一番多いネズミの種類は何ですか?

A3:住宅内ではクマネズミが問題になりやすく、練馬区でも相談のほとんどがクマネズミによるものとされています。ただし、東京都全体の令和7年度統計では、種類不明の相談が4,817件あるため、都内全域の生息数で最多の種類を断定することはできません。

Q4:ネズミは昼間にも出没しますか?

A4:基本的には夜行性ですが、安全だと判断した環境では昼間にも活動します。昼間に見かけたからといって、必ずしも異常な行動ではありません。

Q5:東京のネズミは2026年に増加していますか?

A5:東京都の令和7年度相談件数は7,223件で、令和6年度の7,714件から減少しています。一方、令和3年度の5,954件と比べると約21%多く、相談が高水準であることは確かです。ただし、相談件数と実際の生息数は異なります。

Q6:練馬区や中野区ではどんなネズミが問題になっていますか?

A6:練馬区ではクマネズミによる住宅被害が多く、中野区ではドブネズミ、クマネズミ、ハツカネズミの3種類が紹介されています。中野区は2026年8月、繁華街から住宅街への生息範囲の拡大についても注意喚起しています。

東京のネズミが大きく見える理由は、ドブネズミやクマネズミという比較的大型の種類が都市環境に適応していることにあります。

特に覚えておきたいのは次の3点です。

- ドブネズミは大型で、下水道や側溝、植え込みなど地面に近い場所を好む。
- クマネズミは高所に強いため、天井裏や壁の中、ビル内部でも被害を引き起こす。
- 2026年も東京のネズミ問題は続いているが、相談件数だけで生息数の増減を判断することはできない。

練馬区の2026年資料、中野区の8月更新情報、東京都保健医療局の令和7年度統計を合わせて見ると、東京のネズミ問題は繁華街のごみ管理から住宅内部への侵入まで、複数の環境にまたがっていることが分かります。

大きなネズミを見かけたときは、体格だけで種類を判断せず、耳や尾の特徴、目撃した場所、糞やかじり跡なども確認することが大切です。

本当に重要なのは、目撃したネズミを駆除するだけで終わらせず、餌となる食品や生ごみを管理し、侵入口を塞いで住み着きにくい環境を作ることです。これが東京の住宅や店舗でネズミ被害を長期的に防ぐための基本になります。

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コンテンツディレクター 伊部 拓海
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映画・ドラマ担当。公開資料と一次報道を照合し、ネタバレの扱いには線引きルールを設けています。

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