若元春を語るうえで欠かせないのが、兄の若隆元と弟の若隆景です。
3人は全員、福島県福島市出身で、荒汐部屋にゆかりを持つ力士です。本名の姓が大波であることから、相撲ファンや報道では「大波三兄弟」と呼ばれています。
福島市の公式ホームページでも、3人は郷土を代表する大相撲力士として紹介されています。
三兄弟のプロフィールと関係性
長兄:若隆元(わかたかもと)
本名:大波渡
- 1991年12月29日生まれ
- 最高位:東幕下七枚目
- 2026年5月に現役引退
- 現在は若者頭として協会に残る
次兄:若元春(わかもとはる)
本名:大波港
- 1993年10月5日生まれ
- 最高位:関脇
- 荒汐部屋所属
- 2026年11月場所は東前頭七枚目
三男:若隆景(わかたかかげ)
本名:大波渥
- 1994年12月6日生まれ
- 最高位:関脇
- 荒汐部屋所属
- 2026年5月場所で幕内優勝
若元春が兄で、若隆景が弟です。
若元春は三兄弟の次男にあたり、若隆景は末っ子です。年齢差は約1年2か月。ともに福島で育ち、幼いころから相撲に親しんできました。
福島市の公表資料によると、3人は吉井田小学校時代からわんぱく相撲教室に通っていました。小学生時代から同じ環境で相撲の基礎を学んできたことが、現在の力士としての歩みにつながっています。
2026年5月、長兄の若隆元が引退2026年の大きな出来事として、長兄の若隆元が5月27日に現役引退を発表しました。
日本相撲協会の発表を伝えた日刊スポーツによると、若隆元は今後も協会に残り、若者頭を務めることになりました。
若隆元は幕下七枚目が最高位で、関取昇進には届きませんでした。一方、弟2人は関脇まで昇進しており、それぞれ異なる道を歩んできたことが分かります。
弟・若隆景は2026年5月場所で2度目の幕内優勝2026年5月場所では、三男の若隆景が25場所ぶり2度目の幕内優勝を達成しました。
福島市の発表によれば、5月24日の千秋楽に優勝決定戦を制し、地元福島でも大きな歓声が上がりました。
同年6月6日には、若隆景の優勝パレードが福島駅東口周辺で開催され、若元春と引退した若隆元も参加。沿道には約1万5000人が集まりました。
兄弟3人がそろって故郷の人々の前に姿を見せたこの出来事は、大波三兄弟と福島との結び付きを象徴するものになりました。
3人の四股名には、毛利元就の教えとして知られる「三本の矢」にちなんだ由来があります。兄弟がそれぞれの立場で相撲界に関わり続けていることも、この名前の象徴性を感じさせます。
【得意技と相撲スタイル】若元春の左四つ・寄りが強い理由

若元春の相撲を理解するうえで重要なのが、得意技の「左四つ」と「寄り」です。
左四つとは、相手と組んだ際に左手を内側に差して組む形のことです。相手との組み手を有利にし、そこから前に出て攻める相撲につなげます。
若元春は日本相撲協会の公式アンケートでも、自分が相撲界で一番だと思うものとして「左四つ」を挙げています。本人が自信を持つ技術であることが分かります。
代表的な決まり手は寄り切り日本相撲協会が公表している過去6場所の決まり手傾向では、次のような数字になっています。
| 決まり手 | 割合 |
|---|---|
| 寄り切り | 38% |
| 押し出し | 13% |
| 押し倒し | 8% |
| その他 | 41% |
最も多いのは寄り切りです。
これは若元春の相撲の特徴をよく表しています。相手をつかまえ、組み手を整え、前に出て勝負を決める形が中心です。
一方、押し出しや押し倒しも決まり手に含まれています。組む相撲だけに限定されず、状況に応じて前進する攻めも持ち合わせています。
若元春の相撲を見るときの注目ポイント- 立ち合い: 相手に先手を取られず、自分の得意な組み手を作れるか。
- 左四つ: 左手を差して有利な体勢を確保できるか。
- 前に出る圧力: 組んでから相手を後退させ、寄り切りにつなげられるか。
- 攻めの継続性: 一度攻めを止められた後も、自分の形を作り直せるか。
若元春の持ち味は、単純な体格の大きさだけではありません。186cm、149kgという体格を土台に、組み手と前進力を組み合わせられる点にあります。
特に左四つからの寄りは、対戦相手にとって警戒すべき攻めです。11月場所でも、この得意形をどれだけ多く作れるかが成績を左右するでしょう。
【受賞歴・金星】若元春は何個の金星を獲得している?
若元春は最高位が関脇という実績だけでなく、三賞や金星でも結果を残しています。
日本相撲協会の2026年11月場所時点の公式記録では、受賞歴は次のとおりです。
若元春の主な受賞歴
1回
殊勲賞1回
技能賞3個
金星0回
敢闘賞
その他の優勝記録
- 幕内優勝:0回
- 幕下優勝:2回
- 序ノ口優勝:1回
殊勲賞は、横綱や大関など上位力士を破る活躍を見せた力士などに贈られる三賞の一つです。
技能賞は、相撲の技術面で優れた内容を示した力士が対象となります。
若元春が両方の賞を獲得していることは、単に勝ち星を重ねるだけでなく、上位力士との対戦や相撲の内容でも評価されてきたことを示しています。
金星3個とはどういう意味?金星とは、平幕力士が横綱に勝った場合に与えられる特別な記録です。
通常の白星とは別に記録されるため、金星の数は横綱を破った実績を知るうえで重要です。
若元春はこれまでに金星を3個獲得しています。
最高位が関脇であることと、金星を3個獲得していることは、若元春が幕内上位で長く戦ってきたことを理解するための重要な実績です。
なお、金星は幕内優勝を意味するものではありません。若元春は金星3個を獲得していますが、幕内最高優勝の回数は0回です。この2つは区別して理解する必要があります。
【プロの結論】若元春の現在の実力と今後の注目点
若元春のキャリアを振り返ると、初土俵から十両、新入幕、三役、関脇と、一歩ずつ番付を上げてきた力士であることが分かります。
2026年は1月場所で8勝7敗と勝ち越した後、3月から7月まで3場所連続で負け越しました。しかし、9月場所では10勝5敗と成績を大きく改善。11月場所では東前頭七枚目まで番付を戻しています。
ここから注目したいのは、次の3点です。
第一に、安定した勝ち越しを取り戻せるか。
9月場所の10勝は明るい材料ですが、年間成績には大きな波があります。11月場所でも勝ち越せれば、復調を裏付ける材料になります。
第二に、関脇経験を生かして上位に戻れるか。
若元春はすでに三役を経験しており、幕内上位での戦い方を知っています。前頭七枚目からさらに番付を上げるには、上位力士との対戦で白星を重ねる必要があります。
第三に、得意の左四つをどれだけ再現できるか。
若元春の強みは明確です。左四つから寄り切る形を作れるかどうかが、勝敗を見極める重要な判断材料になります。
また、弟の若隆景が2026年5月に幕内優勝を果たし、兄の若隆元が同月に引退したことで、大波三兄弟を取り巻く環境も変化しました。若元春は現役力士として、兄弟の名前を背負いながら土俵に立ち続けています。
【若元春に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:若元春は現在何歳ですか?
A1:1993年10月5日生まれで、2026年11月現在33歳です。
Q2:若元春の2026年11月場所の番付は?
A2:東前頭七枚目です。直近の9月場所では東前頭十一枚目で10勝5敗を記録し、番付を上げました。
Q3:若元春と若隆景は兄弟ですか?
A3:実の兄弟です。若元春が次男、若隆景が三男です。長兄は2026年5月に引退した若隆元です。
Q4:若元春の最高位は大関ですか?
A4:いいえ。最高位は関脇です。大関に昇進した記録はありません。
Q5:若元春の得意技は何ですか?
A5:左四つと寄りです。左手を差して組み、前に出て寄り切る相撲を得意としています。
Q6:若元春は金星を何個獲得していますか?
A6:日本相撲協会の公式記録では3個です。殊勲賞1回、技能賞1回も獲得しています。
若元春は、福島県福島市出身の荒汐部屋所属力士であり、大波三兄弟の次男です。初土俵は2011年11月場所、最高位は関脇。左四つと寄りを武器に、幕内上位で実績を積み重ねてきました。
2026年11月場所は東前頭七枚目。9月場所の10勝5敗を足掛かりに、再び上位を目指す位置にいます。
殊勲賞1回、技能賞1回、金星3個という実績も、これまでの活躍を裏付けています。
今後の若元春を応援するなら、単純な勝敗だけでなく、左四つの形を作れているか、寄り切りにつなげられているか、そして上位力士との対戦でどのような相撲を見せるかに注目すると、取組をより深く楽しめます。
兄・若隆元の引退、弟・若隆景の優勝という2026年の節目を経て、現役力士として土俵に立つ若元春。関脇経験者として再び三役を狙えるか、11月場所の15日間が今後を占う重要な舞台になります。
主な情報源:日本相撲協会公式力士プロフィール・星取表、福島市公式ホームページ、日刊スポーツ、ABEMA TIMES。