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【新方川のカミツキガメ防除】岡山の研究所が埼玉県でも活動する理由

伊部 拓海 伊部 拓海 • 更新: • 公開: • 読了約 12 分
目次

ワニガメ生態研究所の活動を調べる際、見落とせないのが埼玉県の新方川(にいがたがわ)で行われるカミツキガメの防除だ。

岡山市にある研究所が、なぜ埼玉県の河川で外来生物対策に関わっているのか。これは、同法人が特定外来生物の取り扱いに関する専門性を持ち、行政の認定を受けて防除事業に参加しているためだ。

環境省が公示した新方川の防除認定

環境省の「新法に基づく防除の公示一覧」には、一般社団法人ワニガメ生態研究所がカミツキガメの防除主体として掲載されている。

認定された区域は、埼玉県春日部市とさいたま市岩槻区を流れる新方川および接続水路。防除期間は2024年11月11日から2033年8月24日までとなっている。

公示に記載された防除目標は、長期的には対象区域からカミツキガメを完全に排除すること。当面は生息状況を把握し、生息域の拡大を抑えることを目指している。

捕獲方法についても、情報が寄せられた河川の地点に直接入り、手捕りで捕獲を実施すると記載されている。これは環境省が公示した正式な防除計画の内容だ。

新方川の防除と岡山の終生飼養は何が違う?

ここで重要なのは、野外での防除と研究所内での保護飼養は、目的が異なるということだ。

新方川の防除は、外来生物による生態系への影響を抑え、生息域の拡大を防ぐための行政認定事業である。一方、岡山の施設で行われる終生飼養は、保護した個体を長期間にわたって管理する活動だ。

捕獲された個体がすべて研究所に引き取られるという意味ではない。防除認定の内容と、個体の引き取り・飼養については別々に確認する必要がある。

特定外来生物と特定動物の違いにも注意

ワニガメやカミツキガメをめぐる規制を理解するには、「特定外来生物」と「特定動物」という二つの制度を区別しなければならない。

特定外来生物は、外来生物法に基づき、生態系や人間の生活などへの被害を防ぐために規制される生物だ。環境省によると、対象種の飼育・保管・運搬は原則禁止され、研究目的などで適切な施設を確保した場合には許可を受けて飼養できる。

また、許可を持たない者への譲渡しや引き渡し、販売も規制される。許可を受けて飼養する場合も、定められた特定飼養等施設で管理しなければならない。

一方、特定動物は、人の生命や身体、財産に危害を与えるおそれがある動物を対象とする動物愛護管理法上の区分だ。

岡山市の特定動物リストでは、かみつきがめ科の動物のうち、一般的なカミツキガメを除く動物が対象とされている。カミツキガメについては、特定外来生物として別途許可が必要になる。

加えて、2020年6月1日から特定動物の愛玩目的での新たな飼養は禁止された。動物園や研究施設など、認められた目的で飼養する場合には、自治体の許可や施設基準の遵守が必要だ。

こうした制度があるため、ワニガメやカミツキガメを個人の判断で捕まえて持ち帰ったり、別の人に譲ったりすることはできない。野外で発見した場合も、自己判断で運搬せず、行政機関に相談することが基本となる。

【見学・一般公開・販売は?】住所と連絡先を2026年最新情報で確認

ワニガメ生態研究所

施設について調べる人が最も気になるのは、実際にワニガメやカミツキガメを見られるのか、動物を購入できるのかという点だろう。

この点については、2026年の公式発信に明確な回答がある。

一般見学・一般公開は実施していない

2026年1月8日、研究所は公式ブログで、展示および一般公開を行っていないと告知した。

つまり、観光施設のように予約して見学したり、休日に自由に入場したりすることはできない。

保護している動物には大型の爬虫類だけでなく、犬や猫などもいる。見学者の出入りや撮影が動物の生活環境に影響する可能性もあるため、一般公開を前提とした運営ではない。

一般公開なし

2022年の公式告知でも同じ方針が示されており、2026年1月の発信でも変更されていない。見学を希望して現地へ直接訪問することは避けたい。

動物販売も一切行っていない

動物の販売についても、研究所は明確に否定している。

2026年1月8日の公式ブログでは、保護・終生飼養を活動としているものの、動物の販売等は一切行っていないと説明した。

そのため、ワニガメやカミツキガメを購入したい人が問い合わせるための販売店ではない。希少な個体を譲ってもらうことや、販売目的の商談を持ちかけることも、研究所の活動方針とは合わない。

動物販売なし

また、保護活動をしているからといって、誰でも一時的に動物を預けられるわけではない。公式告知では、ペットホテルのような感覚での預け入れを控えるよう求めている。

ワニガメ生態研究所の住所・電話番号・メールアドレス

所在地と連絡先は、公式サイトに次のように掲載されている。


一般社団法人 ワニガメ生態研究所




住所

岡山県岡山市北区栢谷1453-26




電話番号

090-3742-1335

公式サイト掲載の連絡先




メールアドレス

wanigame@mx3.tiki.ne.jp




法人形態

一般社団法人


所在地・電話番号は研究所の公式サイト、メールアドレスは2025年12月の公式告知にも掲載された情報。

電話番号は公式サイトに24時間受付として掲載されているが、見学予約や動物の販売を受け付ける窓口ではない。保護されたワニガメの引き取り先に困っている行政機関や、飼育を継続できなくなった飼育者からの相談が主な対象となる。

連絡する場合は、動物の種類、現在の飼育状況、個体の大きさ、飼育許可の有無、相談に至った経緯などを整理しておくと話が進めやすい。問い合わせたからといって、必ず引き取りが決まるわけではない。

2026年10月にはなりすましメールへの注意喚起も

2026年10月30日、研究所は公式ブログで重要な注意喚起を行った。

研究所や荻野氏の名前をかたり、LINEグループの作成やQRコードの送信を求める不審な業務連絡メールが、不特定多数に送信されているという。

研究所は、このようなメールを送信していないと説明し、届いた場合には返信やLINE登録をせず削除するよう呼びかけた。

研究所への連絡や支援を考えている人は、本人や法人を装った不審な連絡に注意したい。

【評判を検証】ワニガメ生態研究所が評価される理由と知っておきたい注意点

ワニガメ生態研究所の評判を考える際、インターネット上で目立つ荻野氏の外見や珍しい動物の写真だけで判断するのは適切ではない。実際の活動内容や第三者による評価を確認する必要がある。

獣医師会からの表彰という第三者評価

2024年11月7日付のまいどなニュースは、荻野氏が施設のある県の獣医師会から「優良飼育者」として表彰されたことを紹介した。

同記事によれば、25年以上にわたる保護・終生飼養の活動が評価されたという。SNSでも表彰を伝える投稿に祝福や活動を称える反応が寄せられた。

これは、単に珍しい動物を飼っている人物として注目されたのではなく、長期間にわたる飼育管理の実績が専門団体から評価された事例だ。

メディアへの露出が少ない理由

荻野氏は過去の取材で、テレビ番組の撮影による動物へのストレスや、番組制作側との保護方針の違いなどを理由に、取材を断るようになったと説明している。

2025年3月には、施設へのテレビクルーの訪問をめぐるトラブルが報道された。報道によると、施設側は犬への影響を懸念して撮影を控えるよう求めたが、取材をめぐって対立が生じたという。

こうした経緯からも、同研究所が積極的なメディア露出や一般向けの集客を活動の中心にしていないことがうかがえる。

利用・問い合わせを検討する際の判断基準

研究所の活動に関心がある場合、目的によって問い合わせの適否を判断したい。

相談先として適している人

  • ワニガメやカミツキガメの飼育継続が難しくなった人
  • 野外で捕獲された個体の引き取り先に困っている行政機関
  • 警察や自治体などで保護個体の取り扱いに困っている担当者
  • 研究所の保護活動を理解し、公式に案内されている方法で支援したい人

目的が合わない人

  • 大型ワニガメを直接見たい観光客
  • 一般公開イベントや動物展示を探している人
  • ワニガメやカミツキガメを購入したい人
  • 旅行や出張の間だけ爬虫類を預けたい人
  • 保護された動物を無条件で引き取ってもらえると考えている人

研究所の活動を評価するうえで重要なのは、見学できるかどうかではなく、長期間にわたって飼育が難しい動物を管理し続ける仕組みがあるかどうかだ。

【よくある質問】ワニガメ生態研究所の現在に関するFAQ

Q1:ワニガメ生態研究所は2026年現在も活動していますか?
A1:活動しています。2026年11月2日の公式ブログにはカミツキガメの飼育状況が掲載されており、同年10月にはワニガメの生態記録や越冬準備についても報告されています。

Q2:ワニガメ生態研究所は一般人でも見学できますか?
A2:できません。2026年1月8日の公式告知で、展示・一般公開を行っていないと明記されています。予約なしの訪問も避けてください。

Q3:ワニガメ生態研究所ではカメを販売していますか?
A3:販売していません。研究所は動物販売を一切行っていないと公式に発表しています。活動の中心は保護と終生飼養です。

Q4:飼育できなくなったワニガメやカミツキガメを引き取ってもらえますか?
A4:公式サイトでは、飼育を断念した人や行政機関からの相談に応じると案内しています。ただし、必ず引き取ってもらえるという意味ではありません。まずは公式連絡先に相談し、法令に従って対応してください。

Q5:新方川のカミツキガメ防除は岡山の施設で行われているのですか?
A5:いいえ。防除対象は埼玉県の春日部市とさいたま市岩槻区を流れる新方川と接続水路です。一般社団法人ワニガメ生態研究所が環境省の認定を受けた防除事業です。

Q6:ワニガメ生態研究所の住所と電話番号は?
A6:岡山県岡山市北区栢谷1453-26です。公式サイトに掲載されている電話番号は090-3742-1335、メールアドレスはwanigame@mx3.tiki.ne.jpです。見学や販売の窓口ではありません。

ワニガメ生態研究所は、岡山県岡山市を拠点に、ワニガメやカミツキガメなどの保護・終生飼養を続ける一般社団法人だ。荻野要氏が長年積み重ねてきた飼育研究を基盤とし、行政機関からの相談や警察を通じた保護にも対応している。

2026年11月時点でも公式ブログには日常の飼育管理や個体ごとの生態記録が掲載されている。加えて、埼玉県の新方川では、環境省の認定を受けたカミツキガメ防除事業にも関わっている。

一方、一般見学・一般公開は行っておらず、動物販売やペットホテルのような一時預かりも受け付けていない。この点は、訪問や問い合わせを考える前に理解しておきたい。

今後注目したいのは、長期間の保護飼養を支える資金や設備の確保、個体ごとの生態データの蓄積、そして新方川での外来生物防除の進展だろう。

ワニガメ生態研究所の本質は、珍しい動物を展示することではない。人間の都合によって行き場を失った動物を受け入れ、その命を長期的に管理することにある。施設の評判や活動を理解するには、見た目の話題性よりも、こうした継続的な取り組みと実際の活動実績に目を向けることが大切だ。

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コンテンツディレクター 伊部 拓海
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映画・ドラマ担当。公開資料と一次報道を照合し、ネタバレの扱いには線引きルールを設けています。

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