2026年の巨人でレギュラーシーズンの4番を最も多く務めたのは、ボビー・ダルベック(B.ダルベック)だ。
巨人の歴代4番打者データによると、ダルベックは2026年に4番で119試合に先発出場。4番打者としての成績は次のとおりだ。
- 打率:.249
- 本塁打:22本
- 打点:71
- 打数:441
- 安打:110
2026年3月27日の阪神戦で巨人の第97代4番打者として初めて4番に入り、その後も主軸を担った。
ただし、119試合という数字はシーズン全体の出場試合数ではなく、4番で先発した試合数である。
日本野球機構(NPB)のシーズン終了時の公式個人成績では、ダルベックの2026年シーズン全体の成績は以下のとおり。
| 項目 | 2026年シーズン全体 |
|---|---|
| 試合 | 135 |
| 打率 | .252 |
| 安打 | 124 |
| 本塁打 | 25 |
| 打点 | 81 |
| 出塁率 | .315 |
| 長打率 | .457 |
| OPS | .772 |
| 三振 | 181 |
4番での成績とシーズン全体の成績を区別すると、数字の違いが理解しやすい。
また、2026年の巨人は4番をダルベックだけに固定していたわけではない。大城卓三が18試合、T.キャベッジが5試合、岸田行倫が1試合、4番で先発している。
つまり、ダルベックが主軸を担いながらも、状況に応じて打順を調整していたことが分かる。
2026年のポストシーズンでは4番が変わったレギュラーシーズン後のクライマックスシリーズでも、4番の起用には変化があった。
2026年10月10日のDeNA戦ではダルベックが4番で先発。しかし、翌11日の第2戦では大城卓三が4番に入り、ダルベックは6番に下がった。
巨人はDeNAに2連敗し、ファーストステージで敗退。レギュラーシーズンの主軸がダルベックだった一方、短期決戦では大城を4番に据える選択も行われた。
したがって、2026年の巨人の4番を一人の選手だけで説明するのは正確ではない。
シーズンを通じた中心はダルベック、ポストシーズンでは大城も4番を任されたというのが実態だ。
【数字で検証】ダルベックの4番適性と岡本和真との違い

2026年のダルベックの成績を評価する際、注目したいのは打率だけではない。
打率.249という数字は、歴代の巨人の4番打者と比較して突出した高打率ではない。しかし、4番で22本塁打、71打点を記録したことは、得点を生み出す役割を一定程度果たしたことを示している。
特に本塁打と打点は、4番打者を評価するうえで欠かせない指標だ。
ダルベックの強みと課題ダルベックは右投右打の内野手で、身長191センチ、体重102キロ。アリゾナ大学を経てレッドソックス、ホワイトソックスでプレーした経歴を持つ。
NPB公式プロフィールにも、長身の右打者として登録されている。
2026年の打撃成績では、25本塁打、81打点を記録した一方、三振は181個だった。
この数字から読み取れるのは、長打力を持つ反面、確実性には課題を残したということだ。
4番打者は本塁打だけを打てばよいわけではない。走者を置いた場面で安打を放つこと、四球で出塁すること、相手投手に簡単に勝負させないことも求められる。
ダルベックのOPSは.772。長打率.457に対し出塁率は.315であり、長打力を生かしながら出塁面を改善できるかが今後の評価材料になる。
岡本和真の2025年と比較する近年の巨人の4番を語るうえで、岡本和真の存在は外せない。
岡本は2018年6月2日のオリックス戦で初めて4番に座った。巨人の第89代4番打者であり、その後、長期間にわたってチームの中軸を担った。
2025年の4番先発時の成績は以下のとおり。
- 4番先発:66試合
- 打数:240
- 安打:78
- 打率:.325
- 本塁打:15本
- 打点:49
同年はT.キャベッジも4番で39試合に先発し、打率.263、6本塁打、26打点を記録した。
岡本の4番での打率.325は、ダルベックの2026年の4番打率.249を大きく上回る。
一方、ダルベックは2026年に4番で119試合に先発しており、起用の継続性という面では大きな存在感を示した。
両者の違いを整理すると、次のようになる。
| 比較項目 | 岡本和真(2025年) | B.ダルベック(2026年) |
|---|---|---|
| 4番先発試合 | 66 | 119 |
| 打率 | .325 | .249 |
| 本塁打 | 15 | 22 |
| 打点 | 49 | 71 |
| 打数 | 240 | 441 |
この比較から、岡本は高打率と長打力を兼ね備えた4番、ダルベックは長打と打点を重視した4番という違いが見えてくる。
なお、岡本は2025年に故障の影響を受けながらも、出場69試合で打率.327、15本塁打、49打点を記録した。
岡本和真が巨人を離れた理由岡本の巨人退団は、2026年の4番交代を理解するうえで重要な出来事だ。
2025年10月22日、岡本はポスティングシステムを利用してMLBに挑戦する方針を発表。巨人も球団として移籍交渉を認めた。
その後、2026年1月5日、トロント・ブルージェイズが岡本との4年契約を正式発表した。
これにより、巨人は長年4番を務めてきた生え抜きの主砲を失い、新たな中軸打者を必要とした。
ダルベックが2026年に4番として119試合に先発した背景には、こうしたチームの世代交代もある。
【歴代ランキング】巨人の4番打者は誰が最も多く務めた?
巨人の4番打者の歴史を振り返ると、川上哲治、長嶋茂雄、王貞治という3人が特別な存在として浮かび上がる。
4番での先発試合数、本塁打、打点、打率を比較すると、それぞれ異なる強みを持っていたことが分かる。
巨人の4番先発試合数ランキング以下は、2026年シーズン終了時点の歴代記録を基にした主要選手の比較だ。
注:上位選手は巨人での4番先発時の通算成績。ダルベックは2026年シーズンの4番先発時の成績。歴代記録は2026年更新の歴代データに基づく。
このランキングで注目すべきなのは、川上、長嶋、王の順位が評価指標によって変わることだ。
4番での先発試合数なら川上、本塁打数なら王、打率なら川上が上位に立つ。
単純に「歴代最強」を一人に決められない理由がここにある。
川上哲治はなぜ4番試合数で1位なのか川上哲治は1939年から1958年まで巨人の4番を務め、4番で1,658試合に先発した。
4番での成績は打率.317、162本塁打、1,130打点。特に打率と打点の数字は、安定した打撃で長期間チームを支えたことを示している。
川上は単に長く在籍しただけではない。打撃の中心として、チームの攻撃を支え続けた選手だった。
巨人の4番の伝統を語るとき、川上の名前が最初期から登場するのはそのためだ。
長嶋茂雄は勝負強さと安定感が際立つ長嶋茂雄は1958年8月6日に巨人の4番として初出場した。
4番での先発は1,460試合。本塁打314本、打点1,075、打率.314という成績を残している。
王貞治とともに巨人の攻撃を支えたON時代は、日本プロ野球の歴史を代表する時代の一つだ。
長嶋は王と同じチームに在籍していたため、常に4番を独占していたわけではない。両者の打順が入れ替わることもあった。
この点は、歴代4番の出場数を理解するうえで重要だ。
王貞治は4番で392本塁打王貞治は1962年から1980年まで巨人の4番を務めた。
4番先発は1,231試合。特筆すべきは、4番で392本塁打を放ったことだ。
打率.315、1,009打点も記録しており、長打力と安定感を兼ね備えていた。
巨人の歴代4番打者の本塁打記録を比較するなら、王が最も重要な基準になる。
【時代別の変遷】川上・王・長嶋からラミレス、岡本、ダルベックへ
巨人の4番打者は、球団の歴史とともに変化してきた。
1936年に球団最初の4番打者が登場して以来、さまざまな選手がその打順を経験している。
2026年のダルベックは、第97代の4番打者にあたる。
巨人の4番打者の主な歴史主な転換点を年代順に整理すると、次のようになる。
- 1936年:永沢富士雄
巨人の初代4番打者。球団の4番の歴史が始まった。
- 1939年:川上哲治
4番の中心選手として長期間活躍。歴代最多の1,658試合を記録した。
- 1958年:長嶋茂雄
4番として初出場。王とのON時代を形成する。
- 1962年:王貞治
4番に定着し、歴代最多の4番時392本塁打を記録した。
- 1982年:原辰徳
新しい世代の主砲として登場。4番で1,066試合に先発した。
- 1995年:松井秀喜
打率.322を記録するなど、長距離打者として存在感を発揮した。
- 2008年:アレックス・ラミレス
長期間4番に座り、連続4番先発出場496試合を達成した。
- 2018年:岡本和真
生え抜きの主砲として4番を引き継ぎ、2025年まで中心打者を務めた。
- 2026年:B.ダルベック
岡本のMLB移籍後、外国人長距離打者として4番の中心を担った。
アレックス・ラミレスは、巨人の4番打者を語るうえで欠かせない存在だ。
2008年から2011年にかけて、496試合連続で4番先発出場という記録を残した。
加えて、巨人で4番に先発した通算試合数は511試合。打率.308、139本塁打、407打点という成績も残している。
ここで混同しやすいのが496試合と511試合の違いだ。
- 496試合:連続4番先発出場の記録
- 511試合:巨人での4番先発出場の通算数
同じ記録ではない。
4番という打順を長期間任され続けるには、打撃成績だけでなく、出場を続けられるコンディションやチーム内での信頼も必要になる。
ラミレスの記録は、巨人の4番における継続性という観点で特に価値が高い。
岡本和真は歴代4番の何位に位置する?岡本は4番先発938試合で、歴代5位に位置する。
4番での通算本塁打は229本、打点657、打率.274。松井秀喜やラミレスを上回る4番先発試合数を記録している。
岡本の特徴は、長期間にわたって主軸を任されてきた点にある。
2023年にはシーズン41本塁打を記録し、2018年から2023年まで6年連続で30本塁打以上を達成した。
こうした実績を考えれば、岡本が巨人の近年の4番を代表する選手だったことは明らかだ。
【専門家の視点】巨人の4番に求められる役割と起用理由
なぜ巨人は、これほどまでに4番打者を重視するのか。
その理由は、単に本塁打を打てる選手が必要だからではない。
4番は、打線の中で得点を完成させる役割を担うことが多い。1番や2番が出塁し、3番が好機を広げたとき、4番には走者をホームに返す打撃が求められる。
もちろん、現代野球では打順の考え方も変化している。
巨人の4番に求められる4つの条件1. 長打力
4番打者の代表的な役割は、長打によって一気に得点を生み出すことだ。
王貞治の392本塁打や長嶋茂雄の314本塁打は、その象徴的な記録である。
2. 得点圏での対応力
走者がいる場面で、適切な打撃を選択できることも重要だ。
本塁打だけでなく、適時打や犠牲フライなどで得点を生み出せる打者が理想となる。
3. 出塁能力と選球眼
4番が簡単にアウトになれば、後続打者に与える負担も大きくなる。
四球を選び、相手投手に球数を投げさせる能力も重要だ。
4. 継続して出場できること
ラミレスの496試合連続先発や、川上哲治の1,658試合という記録が示すように、長期的に4番を任されること自体が大きな価値を持つ。
4番は必ずチームで最も優れた打者なのか?実は、必ずしもそうではない。
現代野球では、出塁率の高い打者を2番に置いたり、最も打撃能力の高い選手を3番に配置したりする戦術も一般的になっている。
4番には長打力だけでなく、前後の打者との相性や相手投手の左右、チームの得点パターンなども関係する。
2026年の巨人がダルベックを中心に起用しながら、大城やキャベッジにも4番を任せたことは、打順が固定的なものではないことを示している。
【プロの結論】歴代4番は何を基準に評価すべきか巨人の歴代4番を評価する際には、次の3つの基準を分けて考えると理解しやすい。
- 継続性を重視するなら川上哲治: 1,658試合という歴代最多の4番先発記録。
- 本塁打を重視するなら王貞治: 4番で392本塁打という圧倒的な実績。
- 近年の長期的な主軸として評価するなら岡本和真: 938試合の4番先発と229本塁打。
そして、2026年のダルベックは、長打と打点を中心に評価すべき選手だ。
打率だけで歴代の名打者と比較するのではなく、出場試合数、本塁打、打点、出塁率などを組み合わせることで、4番としての実力をより正確に把握できる。
【FAQ】巨人の4番に関するよくある質問
Q1:2026年現在、巨人の4番は誰ですか?
A1:2026年レギュラーシーズンで最も多く4番を務めたのはB.ダルベックです。119試合に4番で先発し、打率.249、22本塁打、71打点を記録しました。ポストシーズンでは大城卓三も4番に起用されています。
Q2:巨人の歴代4番で最も多く試合に出場したのは誰ですか?
A2:川上哲治です。巨人の4番で1,658試合に先発出場しており、歴代最多記録を保持しています。
Q3:巨人の4番で最も多くホームランを打ったのは誰ですか?
A3:王貞治です。4番先発時の本塁打数は392本で、歴代最多です。
Q4:巨人の4番を最も長く連続で務めたのは誰ですか?
A4:アレックス・ラミレスです。2008年から2011年にかけて496試合連続で4番先発出場しました。
Q5:岡本和真は巨人の歴代4番で何位ですか?
A5:4番先発試合数では歴代5位です。938試合に先発し、4番で229本塁打、657打点、打率.274を記録しています。
Q6:巨人の初代4番打者は誰ですか?
A6:永沢富士雄です。1936年7月1日の試合で4番を務め、巨人の4番の歴史をスタートさせました。
2026年の巨人の4番を最も多く務めたのはB.ダルベックだった。
4番先発119試合、打率.249、22本塁打、71打点という数字は、岡本和真が中心だった時代から新しい主軸へと移行したことを示している。
一方、巨人の歴史を振り返れば、川上哲治の1,658試合、長嶋茂雄の1,460試合、王貞治の392本塁打など、現在も色あせない記録が並ぶ。
そして、岡本和真のMLB移籍によって、巨人は新たな4番像を模索する段階に入った。
巨人の4番を評価するときに大切なのは、打率や本塁打の一つの数字だけで判断しないことだ。出場試合数、打点、長打力、継続性を総合的に見る必要がある。
川上の継続性、王の本塁打力、長嶋の総合力、ラミレスの安定感、岡本の長期的な実績。 それぞれが異なる形で巨人の4番の歴史を築いてきた。
2026年のダルベックが、その長い歴史の中でどのように評価されていくのか。そして次に巨人の4番を長期間任される日本人打者が現れるのか。今後のチーム編成と若手打者の成長が、新しい時代の4番を決めることになる。