2026年の日韓サッカーを語るうえで、大きな節目となったのが10月3日に愛知・豊田スタジアムで開催されたアジア競技大会男子決勝だ。U-21日本代表はU-23韓国代表と対戦し、後半61分にオム・ジソンが決勝ゴールを決め、韓国が1-0で勝利。韓国は男子サッカーで大会4連覇を達成した。
ただし、この結果だけで日本と韓国のサッカーの実力関係を判断するのは早い。今回の決勝は年代別代表による大会であり、ワールドカップなどで戦うA代表同士の国際Aマッチとは、選手の年齢、招集条件、チーム編成が異なる。歴代の日韓戦の通算成績も、集計対象によって数字が変わるため注意が必要だ。
この記事では、2026年アジア大会の決勝を起点に、EAFF E-1サッカー選手権2025の結果、歴代の名勝負、国際Aマッチの対戦記録、両国代表の特徴を整理する。年代別代表とA代表を混同せず、日韓戦の本当の競争関係を読み解いていく。
【2026年最新】アジア大会男子決勝で日本は韓国に0-1!敗戦の全容

2026年10月3日、第20回アジア競技大会(愛知・名古屋大会)の男子サッカー決勝が豊田スタジアムで行われた。
対戦カードはU-21日本代表対U-23韓国代表。開催国として金メダルを狙う日本と、過去3大会連続優勝を果たしてきた韓国による決勝だった。
試合結果と決勝ゴールを整理試合は前半を0-0で折り返した。日本は韓国の攻撃に対応しながら、相手ゴールを脅かす場面を作ったものの、得点には結び付かなかった。
均衡を破ったのは後半16分、試合開始から61分のことだった。
韓国のオム・ジソン(厳智星)が左足でシュートを決め、韓国が先制。その1点が決勝点となり、韓国は日本を1-0で下した。
日本は最後まで同点ゴールを目指したが、韓国の守備を崩せず試合終了。U-21日本代表は銀メダルとなった。
オム・ジソンの決勝ゴールが持つ意味決勝点を挙げたオム・ジソンは、イングランドのスウォンジー・シティでプレーする韓国の攻撃的な選手だ。
国際大会の決勝では、わずかな好機を得点に変えられるかどうかが結果を左右する。今回の韓国は、試合の流れが日本に傾く時間帯があっても、決定的な場面で得点を奪う勝負強さを示した。
アジアサッカー連盟の大会報告でも、日本が試合の大部分で主導権を握った一方、韓国がオム・ジソンの得点を守り切ったことが伝えられている。
韓国代表はアジア大会男子サッカー4連覇韓国の優勝は今回限りの快挙ではない。
2014年仁川大会で金メダルを獲得した韓国は、2018年ジャカルタ・パレンバン大会、2022年杭州大会、2026年愛知・名古屋大会でも優勝。これにより、男子サッカーで4大会連続の金メダルを達成した。
特筆すべきは、2018年、2022年、2026年の3大会連続で決勝の相手が日本だったことだ。韓国は3大会すべてで日本を退けている。
今回の敗戦は日本にとって悔しい結果だが、韓国が年代別の国際大会で長期的な競争力を維持していることも示した。
【通算成績を検証】日本代表と韓国代表は何勝何敗?集計方法で数字が変わる理由
日韓戦の歴代勝敗記録を調べると、情報源によって試合数や勝敗数が異なることに気付く。
これは単純な計算ミスではない。日本サッカー協会と韓国サッカー協会で、過去の一部の試合を国際Aマッチとして認定する基準が異なるためだ。
日本側の集計では79試合、16勝23分け40敗2025年7月15日のEAFF E-1選手権終了時点で、日本側の集計による国際Aマッチ通算成績は次のとおりだ。
日本の16勝23分け40敗、合計79試合。
数字を見ると韓国が大きく勝ち越している。ただし、日韓共催となった2002年ワールドカップ以降に限ると、日本は7勝6分け5敗と勝ち越している。
つまり、歴史全体では韓国が優位である一方、2000年代以降は日本も十分に対抗してきたという二つの側面がある。
韓国側の集計では82試合になる一方、韓国サッカー協会の集計では、2025年7月15日時点の通算記録は日本の17勝23分け42敗、合計82試合となる。
日本側より3試合多く、勝敗の合計にも違いが生じている。
その理由として、過去の次の3試合が挙げられる。
- 1967年8月1日のアジアカップ予選
- 1988年12月6日のアジアカップ
- 1998年12月7日のアジア大会
日本側は、1967年と1988年の試合ではB代表に近い編成、1998年の試合ではU-21世代の代表が出場したことなどから、これらを国際Aマッチの通算記録に含めていない。
一方、韓国側は自国代表がA代表として参加した試合として集計している。双方の集計方針が異なるため、記録に3試合の差が生まれた。
したがって、日韓戦の通算成績を比較するときは、単に数字だけを見るのではなく、どちらの協会の集計なのかを確認する必要がある。
【関係性を一覧比較】A代表・U-21・U-23では何が違う?日韓戦の重要データ
日本韓国サッカーの記録を正確に理解するためには、代表チームのカテゴリーを区別することが欠かせない。
2026年アジア大会決勝と、2025年E-1選手権の日韓戦は、同じ国同士の対決でも代表編成と競技上の位置付けが異なる。
日本代表・韓国代表の関係と試合記録| 対象・大会 | 代表編成 | 試合結果・記録 | 位置付け |
|---|---|---|---|
| 2026年アジア大会 | U-21日本・U-23韓国 | 韓国1-0日本 | 年代別代表の決勝 |
| 2025年E-1選手権 | 日本A代表・韓国A代表 | 韓国0-1日本 | 国際Aマッチ |
| 2022年E-1選手権 | 日本A代表・韓国A代表 | 日本3-0韓国 | 国際Aマッチ |
| 2021年国際親善試合 | 日本A代表・韓国A代表 | 日本3-0韓国 | 国際Aマッチ |
| 2011年アジアカップ準決勝 | 日本A代表・韓国A代表 | 2-2、PK戦で日本勝利 | 国際公式大会 |
| 1998年アジア大会 | U-21日本・韓国A代表経験者を含む編成 | 韓国2-0日本 | 通算記録の集計差に関係 |
A代表とは、年齢による出場制限を設けない各国のトップカテゴリーの代表チームを指す。ワールドカップやアジアカップなどで戦う日本代表、韓国代表がこれに該当する。
一方、U-21やU-23は選手の年齢を基準に編成する年代別代表だ。育成年代の国際経験を積ませ、将来的なA代表やオリンピック代表につなげる役割を担っている。
2026年アジア大会では、日本がU-21代表、韓国がU-23代表として参加した。したがって、今回の決勝結果をそのままA代表の実力差に置き換えることはできない。
なぜ日本はU-21、韓国はU-23だったのか両国の大会参加カテゴリーが異なったことは、今回の決勝を分析するうえで要点だ。
日本はU-21のチームで大会に臨み、韓国はU-23のチームで出場した。選手の年齢構成が異なれば、国際経験、身体的な成熟度、試合運びにも差が生まれる可能性がある。
ただし、年齢が若いことだけを敗因とするのも適切ではない。日本は決勝まで勝ち上がり、韓国と優勝を争った。韓国の勝利は、実際の試合で決定機を得点に結び付けた結果でもある。
両国の育成方針や年代別代表の編成を比較する場合は、単一の決勝結果だけでなく、複数大会での成績や選手の成長も合わせて見る必要がある。
【直近のA代表対決】2025年E-1選手権と2026年の実力比較
2026年のアジア大会決勝だけを見れば韓国が勝者だが、A代表同士の直近の対戦では日本が勝っている。
その試合が2025年7月15日に韓国で開催されたEAFF E-1サッカー選手権の最終戦だ。
2025年7月15日、日本が韓国に1-0で勝利開催地は韓国の龍仁ミル・スタジアム。日本と韓国はともに2連勝で最終戦を迎えた。
試合が動いたのは前半8分。相馬勇紀の左サイドからのクロスにジャーメイン良が左足で合わせ、日本が先制した。
後半は韓国が攻勢を強め、日本が守備に回る時間も長くなった。それでもGK大迫敬介を中心に粘り強く対応し、最後までリードを守り切った。
結果は韓国0-1日本。日本は3戦全勝で大会連覇を達成し、通算3度目の優勝を飾った。
加えて、この勝利は日本にとって韓国相手の国際Aマッチ史上初の3連勝という記録にもなった。2021年3月の親善試合、2022年7月のE-1選手権での3-0勝利に続く白星だった。
2026年ワールドカップの結果から見る両国の現在地2026年のA代表の実力を考えるうえでは、ワールドカップの成績も参考になる。
FIFAワールドカップ2026で、日本はグループFを2位で通過した。チュニジアに4-0で勝利し、オランダとは2-2、スウェーデンとは1-1で引き分けた。しかし、決勝トーナメント1回戦に当たるラウンド32でブラジルに1-2で敗れた。
韓国はグループAでチェコに2-1で勝ったものの、メキシコに0-1、南アフリカに0-1で敗戦。1勝2敗のグループ3位となり、決勝トーナメント進出を逃した。
大会終了後のFIFAランキングでも両国には差がある。2026年10月7日更新の公式ランキングでは、日本が17位、韓国が32位だった。
この時点でのランキングとワールドカップ成績を合わせると、A代表の国際的な評価では日本が優位に立っている。
2026年秋の日本代表は好調を維持日本は2026年9月から10月にかけての国際試合期間でも結果を残した。
日本サッカー協会の発表によると、ウルグアイ、ベネズエラ、ニュージーランドに勝利。エクアドルとは90分で0-0だったものの、PK戦を5-3で制した。
10月5日のキリンカップサッカー2026決勝では、上田綺世と堂安律のゴールでニュージーランドに2-1で勝利し、優勝を決めている。
こうした結果は、日本がA代表の競争力を維持していることを示す材料になる。
ただし、FIFAランキングは過去の国際試合の結果を反映する指標であり、個々の試合の勝敗を保証するものではない。日韓戦のような直接対決では、メンバー構成、戦術、コンディションが結果を左右する。
【日本対韓国の歴代名勝負】記憶に残る日韓戦と勝敗の変化
日本と韓国のサッカー対決には、単なる勝ち点以上の意味がある。両国は長い歴史の中で何度もアジアのタイトルを争い、ワールドカップやアジアカップへの道でも競い合ってきた。
2011年アジアカップ準決勝:延長戦でも決着せずPK戦へ歴代の日韓戦で特に印象深い試合の一つが、2011年1月25日のアジアカップ準決勝だ。
日本と韓国は延長戦を含めて2-2で終了。PK戦では日本が韓国のキックをすべて阻止し、決勝進出を決めた。
その後、日本はオーストラリアとの決勝を制してアジア王者となった。日韓戦の緊張感と、大会全体の行方を左右する一戦として記憶されている。
2007年アジアカップ3位決定戦:韓国がPK戦を制す2007年のアジアカップ3位決定戦でも、両国は激突した。
試合は延長戦を含めて0-0。PK戦の末に韓国が6-5で勝利した。
この試合は、日韓戦では90分の結果だけでなく、PK戦まで含めた勝負強さも大きな意味を持つことを示した。
2017年E-1選手権:韓国が日本に4-1で勝利2017年12月のE-1選手権では、日本が韓国に1-4で敗れた。
同大会は東アジアの代表チームが国内組中心の編成で争う大会としても知られている。普段のA代表とは違うメンバー構成の中で、選手層や国内リーグの競争力が試される舞台でもある。
日本にとっては厳しい敗戦だったが、こうした結果が積み重なり、日韓戦の歴史における韓国の優位を形作ってきた。
2021年・2022年・2025年:日本がA代表の日韓戦で3連勝2021年3月の国際親善試合では日本が3-0で勝利。2022年7月のE-1選手権でも3-0で韓国を下した。
そして2025年7月15日には、ジャーメイン良の決勝ゴールで1-0の勝利を収めた。
この3試合は、直近のA代表対決における日本の成長を示す重要な記録だ。特に2025年の勝利は、韓国開催の大会で決めた勝利という点でも意味が大きかった。
【プロの結論】日本と韓国のサッカーはどちらが強い?本当の実力差を分析
2026年11月時点の情報を整理すると、A代表では日本が国際的な評価や直近の大会成績で優位に立っている。一方、年代別代表の2026年アジア大会では韓国が日本を破り、4連覇を達成した。
この二つの結果は矛盾しない。代表のカテゴリーや大会の性質が違うからだ。
日本代表の強みは選手層と国際経験日本代表の強みとして挙げられるのは、海外クラブでプレーする選手の存在、複数のポジションをこなせる選手層、組織的なビルドアップと守備の連動だ。
2026年ワールドカップではグループステージを突破し、ブラジルとラウンド32で対戦した。敗退したとはいえ、世界の強豪と真剣勝負を経験したことは、次の代表強化につながる。
また、2026年秋の国際試合でも複数の相手に勝利しており、チームとしての競争力を示している。
韓国代表の強みは勝負強さと大会での継続性韓国の強みは、強度の高いプレー、攻守の切り替え、個人の突破力、そして接戦で結果を出す勝負強さにある。
2026年アジア大会では、U-23代表がU-21日本代表を破って優勝した。さらに2014年から4大会連続で金メダルを獲得した実績は、年代別の国際大会で継続的に結果を残してきたことを示している。
一方、2026年ワールドカップではグループステージ敗退となった。A代表の国際的な評価という点では、日本との間に差が見られる。
勝敗を判断するときに見るべき4つの基準日韓戦の勝敗や実力を比較する際は、次の4点を押さえておきたい。
- 代表カテゴリー: A代表同士なのか、U-21・U-23などの年代別代表なのか。
- 大会の種類: ワールドカップ、アジアカップ、E-1選手権、親善試合のどれなのか。
- 出場選手: 海外組を含むフルメンバーなのか、国内リーグ中心の編成なのか。
- 集計基準: 日本サッカー協会と韓国サッカー協会のどちらの通算記録を採用しているのか。
この4点を確認すれば、単純な勝敗だけに引きずられず、試合の背景まで理解できる。
とりわけ、2025年E-1選手権の1-0勝利と2026年アジア大会の0-1敗戦を比較するときは、A代表と年代別代表の違いを忘れてはならない。
【日本韓国サッカー】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:日本代表と韓国代表のサッカー通算成績は?
A1:2025年7月15日時点の日本側の国際Aマッチ集計では、日本の16勝23分け40敗、合計79試合。韓国側の集計では17勝23分け42敗、合計82試合となる。過去3試合のAマッチ認定の違いが理由だ。
Q2:2026年アジア大会の日韓戦はどちらが勝った?
A2:2026年10月3日の男子決勝でU-23韓国代表がU-21日本代表に1-0で勝利した。61分にオム・ジソンが決勝点を挙げた。
Q3:韓国はアジア大会で何連覇した?
A3:2026年大会の優勝で男子サッカー4連覇を達成した。2014年、2018年、2022年、2026年の4大会連続優勝となる。
Q4:日本と韓国のA代表が最後に対戦したのはいつ?
A4:2025年7月15日のEAFF E-1サッカー選手権だ。日本がジャーメイン良のゴールで韓国に1-0で勝利した。2026年アジア大会の決勝は年代別代表の試合であり、A代表同士の対戦ではない。
Q5:2026年現在、日本と韓国はどちらが強い?
A5:A代表の国際的な評価では日本が優位だ。2026年10月7日更新のFIFAランキングでは日本が17位、韓国が32位だった。ただし、年代別代表や個別の大会では韓国が優勝するなど、両国の競争は続いている。
Q6:2025年のE-1選手権で日本が韓国に勝ったスコアは?
A6:韓国0-1日本。前半8分にジャーメイン良が得点し、日本は3戦全勝で大会2連覇を達成した。
2026年10月3日のアジア大会男子決勝では、U-21日本代表がU-23韓国代表に0-1で敗れた。オム・ジソンの61分の決勝ゴールによって韓国が金メダルを獲得し、男子サッカー4連覇という歴史的な記録を打ち立てた。
しかし、A代表の直近の直接対決では2025年7月に日本が韓国を1-0で破っている。さらに2026年のワールドカップ成績やFIFAランキングでも、日本が上位に位置している。
通算成績についても、日本側は79試合、韓国側は82試合と数字が異なる。過去の3試合を国際Aマッチとして扱うかどうかという集計基準の違いが背景にある。
日本と韓国のサッカーは、単純に歴代の勝ち数だけで優劣を決められる関係ではない。A代表では日本の国際競争力が目立つ一方、年代別代表では韓国が大会連覇を続けている。
今後の日韓戦をより深く楽しむためには、試合結果だけでなく、代表カテゴリー、出場メンバー、大会の位置付け、通算記録の集計方法まで確認することが大切だ。長い歴史を持つ両国のライバル関係は、次の直接対決でもアジアサッカーの大きな見どころであり続ける。
主な事実確認資料
- 日本サッカー協会・2026年アジア大会決勝記録
- アジアサッカー連盟・韓国の4連覇と決勝レポート
- EAFF・2025年E-1選手権公式試合記録
- 日刊スポーツ・日韓戦通算成績と集計差の解説
- FIFA・2026年ワールドカップ最終順位、AFC・FIFAランキング