2021年の批判で大きな焦点となった問題
2018年の歌詞騒動から約3年後、のぶみ氏は再び大きな批判を受ける。
今度の問題は、本人の自伝に記された学生時代の行為だった。
教師に腐った牛乳を飲ませた記述2021年7月、過去の著作に記された教師への行為がSNSなどで拡散された。
問題になったのは、主に次の2つのエピソードだ。
1. 中学生時代、担当教師に腐った牛乳を飲ませたという記述。
2. 専門学校時代、授業の進め方をめぐって女性教師を恫喝したという記述。
特に腐った牛乳のエピソードは、単なる学生時代の悪ふざけとして扱ってよいのかという批判を集めた。
FNNプライムオンラインは2021年7月26日、のぶみ氏本人と東ちづるさんへのインタビューを掲載している。
本人は取材に対し、教師に腐った牛乳を飲ませたことについて事実だと認めた。
当時の教師の厳しい指導に対する抵抗だったと説明した一方、正当化するつもりはなく、自伝に書いたこと自体が未熟だったと振り返っている。
また、女性教師への行為についても、若い頃は人への伝え方が分からず、恫喝と受け取られるようなことをしてしまったことを悔やんでいると説明した。
「逮捕歴33回」は事実なのか?のぶみ氏について検索すると、「逮捕歴33回」という情報が出てくることがある。
しかし、これは本人の説明と異なる。
FNNのインタビューで本人は、33回という数字は逮捕回数ではなく補導された回数だと説明している。
また、補導された理由についても、学校のプールへの侵入や神社の敷地でのいたずらなど、仲間との悪ふざけだったと語り、前科はないと説明した。
したがって、次のように整理する必要がある。
- 33回の逮捕:本人の説明では事実ではない。
- 33回の補導:本人が取材で説明した内容。
- 教師への腐った牛乳の行為:本人が事実と認めている。
この区別をしないまま「逮捕歴33回」と紹介するのは正確ではない。
東京2020 NIPPONフェスティバルの出演辞退2021年7月20日、のぶみ氏が東京2020 NIPPONフェスティバルの公式文化プログラム「MAZEKOZEアイランドツアー」への出演を辞退したことが発表された。
この企画は、ジェンダー、年齢、国籍、障害の有無などの違いを超えた共生社会をテーマとする映像作品だった。
総合構成、演出、監督、総指揮を担当していたのは俳優の東ちづるさん。
のぶみ氏は、アーティストらがライブペイントを披露するパートへの出演を予定していた。
ところが、自伝に記された教師への行為などが批判され、出演辞退に至った。
大会組織委員会は、本人から辞退したいとの報告を受け、これを受け入れたと説明している。また、辞退によってプログラムの実施に大きな支障はないとの見解も示した。
東ちづるの起用問題と本人の説明この騒動で注目されたのが、のぶみ氏を起用した東ちづるさんの判断だった。
東さんは2021年8月16日の試写会で、のぶみ氏を起用した経緯について説明した。
東さんは2015年からのぶみ氏と交流があり、2018年の「あたし、おかあさんだから」については個人的に問題を感じていたという。
しかし、過去の失敗を理由に社会全体で人を排除するのではなく、再び活動する機会を持てる社会も多様性の一つだと考え、出演を依頼した。
一方、実際には想像以上の批判が起こり、キャスティングについて自身の判断の甘さを認めた。
この発言からも、今回の問題が出演者一人の過去だけでなく、共生や多様性を掲げる企画に誰を起用するのかという、主催側の判断にも及んでいたことが分かる。
2021年7月26日、本人が語った悔恨と謝罪出演辞退後、FNNのインタビューでのぶみ氏は、関係者に迷惑をかけたことへの謝罪を述べた。
また、過去の教師への行為について、若い頃の未熟さを振り返り、正当化しない姿勢を示した。
本人は、幼少期からいじめを受け、自殺未遂を経験したとも説明している。その経験と教師への行為をどのように捉えるかについて、本人は自分がいじめを行うことはないという認識を示した。
ただし、過去にいじめを受けた経験があることと、他者に対する行為の責任は別の問題である。
本人の説明を理解することと、実際に行った行為を評価することは、分けて考える必要がある。
【胎内記憶と過去の作品評判】批判はなぜ続いたのか?

のぶみ氏をめぐる議論は、歌詞や教師への行為だけではない。
特に継続的に注目されているのが、胎内記憶をテーマにした絵本やSNSでの発信だ。
胎内記憶の投稿が批判された理由胎内記憶とは、子どもが母親のお腹の中にいたときや、生まれる前のことを覚えていると語る現象を指す。
のぶみ氏は、子どもたちから聞いたとする胎内記憶のエピソードを絵本やSNSで紹介してきた。
2021年のFNNインタビューでは、サイン会に訪れた子どもの話をきっかけに、胎内記憶があるという子ども約100人から話を聞いて作品を制作したと説明している。
一方、問題視されたのは、子どもが生まれる前に自分の母親を選んだという考え方や、障害を持つ子どもが自分でその状況を選んだかのように受け取られる表現だった。
このような発信は、障害のある子どもやその家族に対して、障害を本人が選んだ、あるいは親が選ばれたという誤解を与えかねない。
FNNの取材では、のぶみ氏本人も、母親を選んで生まれてくるという趣旨の表現が障害のある人に不快感を与えたことについて、伝え方が未熟だったと謝罪している。
胎内記憶は科学的に証明されているのかここは、科学的な研究と個人の体験談を区別する必要がある。
胎児が音などの刺激に反応し、学習や記憶に関係する能力を持つことについては研究が存在する。
例えば、2000年に医学誌『The Lancet』に掲載された研究では、胎児が刺激への慣れを示し、少なくとも一定期間その反応を保持することが報告された。
しかし、こうした胎児の学習能力と、生まれる前に自分の人生や親を選んだという物語的な記憶は、同じものではない。
したがって、子どもが語る不思議な体験を家庭内の思い出として大切にすることと、それを医学的・科学的に確立した事実として広めることには違いがある。
特に、障害、虐待、離婚、家庭環境などに結びつける表現には慎重さが求められる。
『ママがおばけになっちゃった!』の評判は?のぶみ氏の代表作『ママがおばけになっちゃった!』も、発売当初から賛否が分かれた作品だ。
2015年7月に発売されたこの絵本は、母親が突然亡くなり、子どもの前におばけとなって現れるという物語。
母親の死という重いテーマを子ども向け絵本で扱ったことから、読者の評価は分かれた。
肯定的な評価では、親子の愛情や家族の大切さを考えるきっかけになること、親を亡くした経験を持つ読者の心に届くことなどが挙げられた。
一方、否定的な評価では、幼い子どもに死を強く意識させることや、内容が刺激的すぎるのではないかという懸念があった。
興味深いデータが、講談社が2016年11月8日時点で紹介したAmazonレビューの内訳だ。
- レビュー総数:431件
- 星5つ:269件
- 星1つ:93件
高評価と低評価の双方が目立っていた。講談社自身も、作品が大きな支持を集める一方、賛否両論を呼んだことを紹介している。
つまり、この作品についても、売れたことと全員から評価されたことは同義ではない。
読者の心を強く動かす作品であることが、支持と反発の両方につながったと考えられる。
2024年にはYouTubeの胎内記憶動画も話題に2024年6月には、のぶみ氏のYouTube活動をめぐって新たな議論が起こった。
同氏は、子どもの胎内記憶をもとにした話や、将来の災害などを予測する内容の動画を投稿していた。
こうした動画について、一部から不安をあおっているのではないか、霊感商法に近いのではないかという批判が出た。
2024年6月18日の日刊スポーツは、本人がYouTubeで詐欺疑惑などに反論したことを報道している。
また、ユーチュラの2024年6月17日の記事によれば、のぶみ氏はYouTubeは絵本を読んでもらうための活動でもあると説明し、オンラインサロンへの参加を強制しているわけではないと主張した。
本人は、胎内記憶の話についても視聴者から寄せられた情報を紹介しているという立場を示している。
この問題でも、批判の中心は単に不思議な話を紹介することではない。
子育て中の人が不安を感じる情報を発信する場合、その情報がどの程度確かなものなのか、どのような根拠に基づくのかを説明する責任が問われる。
【のぶみの現在2026年最新】新刊・YouTube・NHK Eテレでの活動
過去の炎上を経ても、のぶみ氏は絵本作家としての活動を続けている。
2026年には新刊が発売され、YouTubeを含む情報発信も継続している。
2026年9月28日に新刊『せかいにお金がなくなった!』発売2026年の新刊として注目されるのが、『せかいにお金がなくなった!』だ。
東京ニュース通信社が発行し、講談社が発売する絵本で、2026年9月28日発売、定価1,980円(税込)となっている。
作品では、ある日突然、世界中からお金がなくなるという設定が描かれる。
主なストーリーは次のとおり。
- 世界中のお金が突然なくなる。
- スーパーなどで働く人々の仕事がロボットに置き換わる。
- 貯金や仕事の価値が大きく変わる。
- 人間の数が減り、日本には約2,000万人の子どもたちだけが残る。
- 子どもたちが、人間にしかできないことを考え始める。
お金や仕事、経済の仕組みだけでなく、人間が生きる意味を問いかける内容だ。
出版社の新刊発表では、のぶみ氏について、代表作の累計発行部数やYouTubeでの活動も紹介されている。
ただし、新刊の発売は作家としての活動継続を示すものであり、過去の批判が解消されたことを意味するわけではない。
のぶみのYouTubeは現在も活動中?のぶみ氏は絵本の制作だけでなく、YouTubeでも情報発信を行っている。
扱うテーマは、絵本の紹介や子どもの胎内記憶、社会に関する話題など幅広い。
2024年には、胎内記憶や未来予測に関する動画をめぐって批判が起き、本人が説明や反論を行った。
2026年9月28日の東京ニュース通信社の新刊発表では、YouTubeの登録者数について24万人超と紹介されている。
これは同社が新刊発売時に掲載したプロフィール上の数字であり、2026年11月5日時点のリアルタイム集計値とは区別したい。
YouTubeを通じて作品や考え方を発信する活動は、従来の出版社やテレビ番組を中心とした絵本作家の活動とは異なる特徴を持っている。
一方で、動画は絵本よりも発信者本人の意見や主張が直接伝わる媒体だ。社会問題や健康、子育てに関わるテーマでは、作品以上に情報の根拠が問われやすい。
NHK Eテレ『みいつけた!』との関係は?のぶみ氏にはNHK Eテレの子ども向け番組に関わった実績もある。
代表的なのが『みいつけた!』の「おててえほん」コーナーだ。
出版社の2026年のプロフィールでも、同コーナーのイラストを担当したことが紹介されている。
ここで注意したいのは、2018年の「あたし、おかあさんだから」とNHK Eテレの番組出演歴を混同しないことだ。
「あたし、おかあさんだから」は、横山だいすけさんのHulu配信番組で披露された楽曲であり、NHK Eテレの『おかあさんといっしょ』で放送された曲として扱うのは正確ではない。
また、『みいつけた!』での過去の担当実績と、2026年現在の番組への継続出演も別の話である。
2026年現在、のぶみの評価は回復したのか?新刊の発売やYouTubeの登録者数だけで、世間の評価が回復したと判断することはできない。
現在の活動から確認できるのは、過去の炎上後も出版や動画配信の分野で活動を続けているということだ。
一方、過去の騒動には、本人が謝罪したもの、本人が事実と認めたもの、科学的根拠や表現方法について批判が続いたものなど、性質の違う問題が含まれている。
そのため、のぶみ氏の現在を評価する際は、次の3点を分けると理解しやすい。
1. 作品の評価: 絵本としての内容、読者の反応、子どもへの適切さ。
2. 本人の発信の評価: 子育てや胎内記憶などの情報に、どのような根拠があるか。
3. 過去の行為への評価: 本人の説明や謝罪、その後の姿勢をどう受け止めるか。
この3つを混同しないことが、現在の活動を冷静に見るためのポイントだ。
【のぶみの炎上】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:のぶみが最初に炎上したのはなぜ?
A1:広く知られるきっかけとなったのは、2018年の「あたし、おかあさんだから」の歌詞批判だ。母親の自己犠牲を美化している、母親に特定の生き方を押し付けているという批判が集まり、本人は2月8日に謝罪した。
Q2:のぶみはなぜ東京五輪の出演を辞退した?
A2:2021年7月、過去の自伝に記された教師への行為が問題視されたためだ。本人の意思で「MAZEKOZEアイランドツアー」への出演を辞退し、後日FNNの取材で教師への行為を認め、過去の記述について悔恨を語った。
Q3:のぶみは2026年現在も絵本作家として活動している?
A3:活動を続けている。2026年9月28日には『せかいにお金がなくなった!』を発売した。また、YouTubeでも発信しており、出版社の新刊発表では登録者数24万人超と紹介されている。
のぶみ氏をめぐる炎上は、一つの歌詞や過去の行動だけで説明できるものではない。
2018年の「あたし、おかあさんだから」では、母親の愛情を表現する意図と、自己犠牲を理想化していると感じた人々の受け止め方が衝突した。
2021年には、自伝に記された教師への行為が問題となり、東京2020 NIPPONフェスティバルへの出演辞退に発展した。本人は問題となった行為を認め、未熟だったと説明している。
その後も胎内記憶をめぐる発信が議論を呼んだ一方、2026年には新刊を発売し、絵本作家としての活動を続けている。
ここから考えたいのは、作品の人気と作者への信頼は、必ずしも同じではないということだ。
絵本を選ぶ保護者にとっては、作品のテーマや表現が子どもの年齢に合っているか、親子で安心して読める内容かが判断材料になる。
また、胎内記憶や未来予測などの発信を見る場合は、個人の体験談と科学的に確認された情報を区別することが大切だ。
のぶみ氏の作品を評価することと、過去の言動に対する批判を検討することは両立する。
2026年の新刊や現在の活動に注目する際も、作品そのものの価値、本人の説明、情報発信の信頼性をそれぞれ見極めることが、今回の一連の炎上を理解するうえで最も重要な判断基準となる。
主な参考資料:日刊スポーツ、J-CASTニュース、FNNプライムオンライン、ORICON NEWS、講談社公式記事、東京ニュース通信社の2026年9月28日付プレスリリース、医学誌『The Lancet』掲載研究。