NHK連続テレビ小説『エール』の主題歌は、4人組ボーカルグループGReeeeN(グリーン)が歌う「星影のエール」です。2020年3月30日の放送開始に合わせて初披露されたこの曲は、人と人との出会いや支え合いを星の光になぞらえた、温かいメッセージソングとして話題になりました。
注目したいのは、主題歌を担当したGReeeeNと、ドラマの主人公のモデルである福島県出身の作曲家・古関裕而との縁です。GReeeeNも福島県で結成されたグループであり、メンバーは楽曲制作にあたって古関裕而記念館を訪問。そこで得たインスピレーションが「星影のエール」の誕生につながりました。
【まず答え】朝ドラ『エール』の主題歌はGReeeeNの「星影のエール」

『エール』の主題歌を歌っているのは、HIDE、navi、92、SOHの4人からなるGReeeeNです。楽曲のタイトルは「星影のエール」。GReeeeNがNHK連続テレビ小説の主題歌を担当したのは、これが初めてでした。
2020年2月17日、ユニバーサルミュージックを通じて主題歌担当が正式発表されました。同年3月30日に放送が始まった『エール』のために書き下ろされた楽曲で、ドラマの世界観に合わせて制作されています。
『エール』は、昭和の激動期に数々の名曲を生み出した作曲家と、その妻の人生を描いた作品です。主人公・古山裕一を窪田正孝、妻の関内音を二階堂ふみが演じました。古山裕一のモデルは福島県出身の作曲家・古関裕而、音のモデルは妻の金子です。
主題歌は番組のタイトルバックとともに流れる楽曲として使用されました。なお、第1回では通常とは異なる演出が採用され、タイトルバックと「星影のエール」がエンディングで初披露されたことも特徴です。
2026年現在、GReeeeNはGRe4N BOYZとして活動ここで注意したいのが、アーティスト名の変化です。
「星影のエール」が発表された2020年当時のグループ名はGReeeeNでした。しかし、2024年3月19日、メンバーは新たなグループ名をGRe4N BOYZ(グリーンボーイズ)に変更することを発表しています。
そのため、2026年現在の活動名はGRe4N BOYZですが、「星影のエール」の当時のアーティスト表記や作品のクレジットはGReeeeNです。
昔の曲を探すときにはGReeeeN、新しい活動情報を探すときにはGRe4N BOYZという名前を使い分けると、情報を見つけやすくなります。
【基本情報を整理】「星影のエール」の作詞・作曲・配信開始日と発売日
「星影のエール」は、GReeeeNが作詞・作曲を担当したオリジナル楽曲です。編曲には島田昌典が参加しています。
楽曲はドラマの放送開始と同時に初めて聴けるようになったわけではありません。テレビでの初披露と、音楽配信の開始、CDシングルの発売にはそれぞれ異なる日付があります。
楽曲の基本データ| 項目 | 内容 | 詳細・関係性 |
|---|---|---|
| 楽曲名 | 星影のエール | NHK連続テレビ小説『エール』主題歌 |
| 歌唱アーティスト | GReeeeN | 2024年3月にGRe4N BOYZへ改名 |
| 作詞 | GReeeeN | メンバーによる書き下ろし |
| 作曲 | GReeeeN | ドラマの世界観を踏まえたオリジナル楽曲 |
| 編曲 | 島田昌典 | 楽曲のアレンジを担当 |
| 主題歌担当発表 | 2020年2月17日 | ユニバーサルミュージックが発表 |
| テレビ初披露 | 2020年3月30日 | 朝ドラ『エール』第1回 |
| デジタル配信開始 | 2020年5月11日 | 午前0時から配信開始 |
| CDシングル発売 | 2020年6月24日 | 通常盤などを発売 |
| 紅白初出場 | 2020年12月31日 | 第71回NHK紅白歌合戦の特別企画 |
GReeeeNの公式ファンクラブサイトは2020年5月10日に配信開始を告知し、翌11日午前0時からダウンロード・ストリーミング配信を開始すると発表しました。
配信先にはApple Music、Spotify、LINE MUSIC、Amazon Music、AWA、YouTube Musicなどの主要音楽サービスが含まれていました。
一方、CDシングルの発売日は2020年6月24日です。公式ディスコグラフィーに掲載されている通常盤には、「星影のエール」のほか、「ハロー グッバイ by “STAY HOME”」「福ある島」「贈る言葉」などが収録されています。
つまり、検索時に「発売日」とだけ入力すると、デジタル配信開始日とCD発売日が混同されることがあります。配信で聴き始めた日を知りたいなら5月11日、CDを購入できるようになった日を知りたいなら6月24日が正解です。
【歌詞の意味を解説】「星影のエール」に込められた人と人とのつながり
「星影のエール」の歌詞の中心にあるのは、人は誰かと出会い、互いに支え合うことで前に進んでいけるというメッセージです。
タイトルにある「星影」は、単に夜空の星を描写した言葉ではありません。暗闇の中でも光を放つ星を、人の人生を照らす存在に重ねています。
星は誰かを導き、自分もまた誰かを照らすHIDEは2023年1月に公開されたReal Soundのインタビューで、楽曲の制作背景について語っています。
HIDEの説明によれば、星の光は昔の人々が進む方向を知るための目印であり、灯台と同じように誰かを導く存在です。そこから、自分が輝くことで他者を照らし、その光が誰かの進む道を示すという発想が生まれました。
「自分自身が輝けば、誰かを照らすことになる」
この考え方が、「星影のエール」というタイトルの根本にあります。
誰かから助けてもらうことだけが人とのつながりではありません。自分自身が誰かの支えになることもあれば、知らないうちに誰かの希望になっていることもあります。
星は一つだけで夜空を照らすのではなく、無数の星がそれぞれの場所で輝いています。このイメージを人間関係に置き換えると、夫婦、親子、恋人、友人など、さまざまな関係性が一つのテーマにつながっていきます。
出会い、別れ、困難を乗り越える人生への応援歌歌詞には、命の誕生や人との出会い、未来への希望、暗闇の中で道を探す姿など、人生のさまざまな局面を連想させるテーマが盛り込まれています。
特に重要なのは、誰かを励ます側と励まされる側が固定されていないことです。
ある日は自分が大切な人を支え、別の日には自分がその人に助けられる。人間関係は一方向ではなく、互いに光を送り合うことで成り立っています。
そのため、この曲は恋愛ソングだけに分類できません。家族への感謝、長く付き合ってきた友人への思い、人生の節目で出会った恩人への気持ちなど、聴く人の立場によって受け取り方が変わる作品です。
GReeeeN自身が明かした楽曲に込めた思い2020年2月の公式発表では、GReeeeNも主題歌制作の意図を説明しています。
「そばにいる大事な人との人生を照らしあえる星影であれますように。」
さらにメンバーは、主人公の裕一と音の夫婦だけでなく、聴く人それぞれの人生に登場する大切な人を想像して制作したと説明しました。
支え合い、夢を語り、落ち込んだときには慰め合い、また前を向く。そうした人間関係を曲に込めたという説明は、歌詞の世界観と一致しています。
『エール』の物語を知ったうえで聴くと、裕一と音の関係だけでなく、視聴者自身の人生における大切な人の姿も重なってくる楽曲です。
【古関裕而との特別な縁】福島県で結成されたGReeeeNが主題歌を担当した理由
「星影のエール」の誕生を語るうえで欠かせないのが、作曲家・古関裕而とGReeeeNの福島県を通じたつながりです。
『エール』の主人公・古山裕一のモデルとなった古関裕而は、1909年に福島市大町で生まれました。日本を代表する作曲家の一人であり、戦前から戦後にかけて幅広いジャンルの音楽を手がけています。
代表作には、全国高等学校野球選手権大会の大会歌「栄冠は君に輝く」、1964年東京オリンピックの「オリンピック・マーチ」、阪神タイガースの応援歌として知られる「六甲おろし」などがあります。
福島市古関裕而記念館の公式プロフィールによると、生涯に手がけた作品は約5,000曲に及びます。
GReeeeNも福島県郡山市で結成されたGReeeeNは、メンバー全員が福島県出身というわけではありません。しかし、4人が歯科医師を目指して集まった福島県郡山市が、グループ誕生の地となりました。
HIDEとnaviが先に音楽活動を始め、2002年にGReeeNを結成。その後、2004年に92とSOHが加わり、現在につながる4人編成のGReeeeNが誕生しました。
この結成の経緯は、GReeeeNの公式ファンクラブ内のプロフィール・年表でも紹介されています。
メンバー全員が歯科医師免許を持ち、医療との両立を理由に顔を伏せた活動スタイルを続けてきたことも、グループの大きな特徴です。
2020年2月の主題歌発表時、メンバーは福島県との縁について次のように説明しました。
「僕たちGReeeeNメンバー4人は福島県で出会い、結成をしました。」
つまり、古関裕而とGReeeeNには、福島という共通の土地を通じた接点があったのです。
古関裕而記念館への訪問が「星影のエール」の出発点にさらに興味深いのは、GReeeeNのメンバーが実際に古関裕而記念館を訪れ、楽曲制作の参考にしていたことです。
2023年1月のReal Soundのインタビューで、HIDEとnaviは「星影のエール」が生まれるまでの具体的な経緯を明かしました。
メンバー4人はHIDEの車で福島市にある古関裕而記念館へ向かい、古関の楽曲を聴き、展示されていた年表などからその人生を知りました。
HIDEによると、NHKから第1話の台本を受け取っていたものの、実際の制作では台本を読むのではなく、記念館で目にした古関の人生から発想を膨らませたといいます。
そこで浮かんだのが、星の光が誰かを照らし、導いていくというイメージでした。
また、naviはHIDEが書き上げた歌詞を読み、複数回にわたって意見を交わしながら完成度を高めていったことも明かしています。
この制作過程から見えてくるのは、単にドラマの依頼を受けて楽曲を作ったという関係ではありません。福島で活動を始めた自分たちと、同じ土地から音楽を通じて人々を励ましてきた古関裕而。その人生を重ね合わせることで、楽曲のテーマが形になったのです。
【紅白歌合戦】GReeeeNは2020年に「星影のエール」で初出場
「星影のエール」は、テレビドラマの主題歌という枠を超え、2020年の年末にも大きな注目を集めました。
GReeeeNは2020年12月31日放送の第71回NHK紅白歌合戦に初出場しています。通常の紅組・白組の歌手枠ではなく、「今こそ歌おう みんなでエール」という特別企画での出演でした。
2020年11月16日、ユニバーサルミュージックはGReeeeNの紅白初出場を正式発表。新型コロナウイルスの感染拡大で社会全体に不安が広がっていた時期に、主題歌が届けてきた希望や勇気を大みそかのステージにつなげる企画でした。
紅白では「星影のエール」と「キセキ」を披露紅白当日は、GReeeeNが「星影のエール」と代表曲「キセキ」を披露しました。
大きな話題になったのが、これまで顔を公表せずに活動してきた4人のステージ演出です。AR(拡張現実)を活用した映像表現が取り入れられ、メンバーの姿を思わせるビジュアルが登場しました。
それまでGReeeeNは、歯科医師としての仕事と音楽活動を両立するため、素顔を伏せるスタイルを続けていました。そのため、紅白での演出は視聴者の関心を集めました。
ただし、映像に登場した姿を実際のメンバーの顔の公開と同一視するのは正確ではありません。ARを使った演出として紹介された出演であり、顔出し方針そのものが変更されたという発表ではありませんでした。
なぜ「エール」の年に紅白初出場したのか紅白初出場に際して、GReeeeNは公式コメントで、2021年に東日本大震災から10年を迎えることにも触れています。
福島県で結成されたグループとして、震災から10年という節目を前に紅白の舞台に立てることへの思いを明かしました。
2020年の『エール』、福島出身の古関裕而、福島で結成されたGReeeeN、そして震災からの復興への願い。これらの要素が重なったことで、紅白の特別企画は単なる人気ドラマの主題歌披露にとどまらない意味を持つことになりました。
【2026年に知っておきたい】「星影のエール」に関する誤解と正しい情報
「エール主題歌」を調べるときには、アーティスト名や発売日の違いだけでなく、古関裕而との関係についても整理しておく必要があります。
誤解1:古関裕而が「星影のエール」を作曲した?これは誤りです。
古関裕而はドラマの主人公のモデルとなった実在の作曲家ですが、「星影のエール」の作詞・作曲を担当したのはGReeeeNです。
古関裕而は楽曲制作の直接の作者ではなく、メンバーがその人生や作品から着想を得た人物です。古関裕而の音楽とGReeeeNの新しい楽曲が、時代を超えて人々を励ますという共通のテーマで結びついています。
誤解2:GReeeeNは福島県出身のメンバーだけで構成されている?これも正確ではありません。
グループが福島県で結成されたことと、メンバー全員の出身地が福島県であることは別の話です。公式プロフィールでも、福島県で結成された4人組ボーカルグループとして紹介されています。
福島とのつながりは、出身地だけではなく、メンバーが出会い、歯科医師を目指しながら音楽活動を始めた場所にあります。
誤解3:「星影のエール」の発売日は5月11日だけ?発売・配信に関する日付には2種類あります。
2020年5月11日はデジタル配信の開始日、6月24日はCDシングルの発売日です。どちらも正しい日付ですが、何を基準にするかによって答えが変わります。
誤解4:紅白初出場でGReeeeNは正式に顔出しした?紅白ではARを活用した映像演出が話題になりましたが、これを通常の意味での顔出しとするのは適切ではありません。
グループは2024年にGRe4N BOYZへ改名した後も、公式プロフィールで医療との両立のため顔を伏せて活動していると紹介されています。
このように、過去の出来事を調べるときは、当時のグループ名、現在のグループ名、実際の発表内容を区別すると、情報の取り違えを防げます。
【よくある質問】エールの主題歌に関するFAQ
Q1:朝ドラ『エール』の主題歌を歌っているのは誰ですか?
A1:GReeeeNです。HIDE、navi、92、SOHの4人組ボーカルグループで、2024年3月にGRe4N BOYZへ改名しました。「星影のエール」はGReeeeN名義で発表された楽曲です。
Q2:「星影のエール」の作詞・作曲は誰ですか?
A2:作詞・作曲ともにGReeeeNです。編曲は島田昌典が担当しています。
Q3:「星影のエール」の配信開始日はいつですか?
A3:2020年5月11日です。CDシングルは2020年6月24日に発売されました。
Q4:「星影のエール」というタイトルにはどんな意味がありますか?
A4:星の光を人と人とのつながりに重ねたタイトルです。自分が輝くことで誰かを照らし、互いに支え合いながら人生を歩んでいくという意味が込められています。
Q5:古関裕而とGReeeeNにはどんな関係がありますか?
A5:古関裕而は朝ドラ『エール』の主人公のモデルで、GReeeeNは福島県で結成されたグループです。楽曲制作にあたってメンバー4人が古関裕而記念館を訪れ、古関の人生や音楽からインスピレーションを得ました。
Q6:GReeeeNは紅白歌合戦に初めていつ出場しましたか?
A6:2020年12月31日の第71回NHK紅白歌合戦です。「今こそ歌おう みんなでエール」の特別企画に初出場し、「星影のエール」と「キセキ」を披露しました。
朝ドラ『エール』の主題歌は、GReeeeNの「星影のエール」です。作詞・作曲はGReeeeN、編曲は島田昌典が担当。2020年5月11日にデジタル配信が始まり、6月24日にはCDシングルが発売されました。
この曲の魅力は、単に明るく前向きなメロディーにあるのではありません。星の光を人間関係に置き換え、自分が誰かを照らすこともあれば、誰かの光に導かれることもあるという、双方向の支え合いを描いている点にあります。
加えて、福島県出身の作曲家・古関裕而をモデルとしたドラマに、同じ福島県で結成されたGReeeeNが楽曲を書き下ろしたという背景も見逃せません。メンバーが古関裕而記念館を訪れ、その人生を知ったうえで制作したというエピソードは、作品と主題歌の結びつきをより深いものにしています。
2020年の第71回NHK紅白歌合戦では、特別企画で初出場を果たし、「星影のエール」と「キセキ」を披露。ドラマのテーマと福島への思いが、年末の大舞台でも重なりました。
2026年現在、グループはGRe4N BOYZとして活動していますが、「星影のエール」はGReeeeN時代を代表する作品の一つです。
この曲を理解するための大切な視点は、古関裕而との福島の縁、星の光に託された人間関係、そして時代を超えて受け継がれる音楽の力という3点です。ドラマを見た人も、主題歌から初めて『エール』に興味を持った人も、この背景を知ることで楽曲のメッセージをより深く受け取れるはずです。
主な情報確認資料: GRe4N BOYZ・ユニバーサルミュージック公式発表、公式ディスコグラフィー、福島市古関裕而記念館、福島県公式資料、Real SoundのHIDE・naviインタビュー。