時代劇『水戸黄門』で、水戸光圀のお供を務める「格さん」こと渥美格之進。助さんと並ぶ重要人物であり、悪人との立ち回りでは力強さを見せ、物語のクライマックスでは印籠を掲げるおなじみの存在だ。1969年の放送開始から2011年の第43部まで、格さん役は横内正、大和田伸也、伊吹吾郎、山田純大、合田雅吏、的場浩司の6人が受け継いできた。
加えて、2017年にはBS-TBS版で荒井敦史が渥美格之進を担当。2025年の新作スペシャル、そして2026年12月に放送予定の新作でも続投が発表されている。つまり、2026年現在の格さんを知るには、TBS系列の本編43部と、BS-TBSの新シリーズ・スペシャルを分けて見ることが大切だ。
【歴代キャスト一覧】水戸黄門の格さんを演じた俳優は本編6人!

まず押さえておきたいのが、TBSの『水戸黄門』本編43部における歴代キャストの順番だ。
格さんの正式な役名は渥美格之進。初代の横内正から6代目の的場浩司まで、約42年間にわたって6人の俳優が演じてきた。
交代のタイミングは、基本的にシリーズの部が切り替わる節目と一致している。特に伊吹吾郎は第14部から第28部まで出演しており、歴代の中でも非常に長い期間、格さんを担当した。
以下が、本編の歴代キャストと出演部、放送時期の一覧である。
| 代 | 俳優名 | 出演部 | 放送期間 | 主な共演時代 |
|---|---|---|---|---|
| 初代 | 横内正 | 第1~8部 | 1969年~1978年 | 杉良太郎・里見浩太朗の助さん時代 |
| 2代目 | 大和田伸也 | 第9~13部 | 1978年~1983年 | 里見浩太朗の助さん時代 |
| 3代目 | 伊吹吾郎 | 第14~28部 | 1983年~2000年 | 里見浩太朗・あおい輝彦の助さん時代 |
| 4代目 | 山田純大 | 第29~31部 | 2001年~2003年 | 岸本祐二の助さん時代 |
| 5代目 | 合田雅吏 | 第32~41部 | 2003年~2010年 | 原田龍二の助さん時代 |
| 6代目 | 的場浩司 | 第42・43部 | 2010年~2011年 | 東幹久の助さん時代 |
| BS-TBS版 | 荒井敦史 | 2017年版・新作SP | 2017年・2025年・2026年 | 財木琢磨の助さん時代 |
この一覧の基礎となる出演部の切り替わりは、TBS公式コンテンツ「水戸黄門大学」のドラマ年表で確認できる。第9部で大和田伸也、第14部で伊吹吾郎、第29部で山田純大、第32部で合田雅吏、第42部で的場浩司へと交代した記録が残っている。
なお、表のBS-TBS版は本編43部の続きとして数えたものではない。キャストを一新した別シリーズとして整理するのが正確だ。
【初代から6代目まで】歴代格さんの出演部と俳優の特徴
初代・横内正|第1部~第8部(1969年~1978年)初代格さんを演じたのは俳優の横内正。1969年8月4日に始まった『水戸黄門』の第1部から、第8部まで出演した。
横内正が演じた格さんは、シリーズの基本イメージを形づくった初代である。水戸光圀に仕える水戸藩士として、助さんとともに旅をし、困っている人々を助ける役割を担った。
初代の時代は、黄門様を東野英治郎、助さんを杉良太郎が演じた時期から、里見浩太朗が助さんを引き継ぐ時期にまたがる。
1969年の第1部では全32話が放送され、1977年開始の第8部まで、横内正は初期の水戸黄門を支え続けた。
長期シリーズの出発点となった初代格さんという意味で、横内正は歴代キャストを語るうえで欠かせない存在だ。
2代目・大和田伸也|第9部~第13部(1978年~1983年)1978年8月に始まった第9部から、格さん役を引き継いだのが大和田伸也だ。
第9部は1978年8月7日から1979年2月5日まで放送。第13部の1983年4月まで、合計5部にわたって格さんを担当した。
大和田伸也の時代は、東野英治郎が黄門様を演じていた時期と重なる。初代から続く作品の雰囲気を引き継ぎながら、新しい格さんとして視聴者に親しまれた時期である。
この時期には、助さん役の里見浩太朗とのコンビも定着していた。助さんが剣の腕と軽快な行動力を見せる一方、格さんは実直さと力強さを担うという基本的な役割分担が続いた。
3代目・伊吹吾郎|第14部~第28部(1983年~2000年)歴代格さんの中でも、特に長い出演期間を持つのが伊吹吾郎である。
1983年10月31日に始まった第14部から2000年の第28部まで、実に15部にわたって渥美格之進を演じた。
伊吹吾郎の出演開始と同じ第14部では、黄門様も東野英治郎から西村晃へ交代している。つまり、この部は格さんと黄門様の両方が新しい俳優に引き継がれた節目だった。
その後、第18部では助さんが里見浩太朗からあおい輝彦に交代。伊吹吾郎は、異なる黄門様や助さんとの組み合わせを経験しながら格さんを演じ続けた。
第20部は1990年から1991年にかけて1年間放送された記念シリーズで、全48話という大きな節目でもあった。
伊吹吾郎の出演期間は1983年から2000年まで。昭和から平成へと時代が変わる中で、格さんのイメージを長く支えた俳優として記憶されている。
4代目・山田純大|第29部~第31部(2001年~2003年)2001年4月に始まった第29部からは、山田純大が4代目格さんに就任した。
第29部は2001年4月2日から9月17日まで放送され、黄門様は石坂浩二、助さんは岸本祐二という新しい組み合わせだった。
第30部を経て第31部まで、山田純大は3部にわたって格さんを担当。第31部では黄門様が里見浩太朗に交代し、シリーズは再び大きな転換点を迎えた。
山田純大の時代は、2000年代に入ってキャスト構成が変わった時期に当たる。長く続いた伊吹吾郎の格さんから、次世代の格さんへとバトンが渡された時期でもある。
5代目・合田雅吏|第32部~第41部(2003年~2010年)第32部から格さんを演じたのは合田雅吏。2003年7月28日から始まった第32部で5代目として登場した。
合田雅吏の出演は第41部まで続き、2003年から2010年までの10部に及ぶ。
第32部では、助さん役も岸本祐二から原田龍二に交代。黄門様は里見浩太朗が演じており、里見浩太朗・原田龍二・合田雅吏という組み合わせが長く続いた。
2003年12月15日には通算1000回を記念した3時間スペシャルも放送され、歴代レギュラーが集結した。シリーズの長い歴史を振り返るうえでも象徴的な出来事である。
合田雅吏は、第32部から第41部までの長期出演によって、平成期の格さんを代表する俳優の一人となった。
6代目・的場浩司|第42部・第43部(2010年~2011年)本編最後の格さんを務めたのが的場浩司だ。
2010年10月11日スタートの第42部で6代目として登場し、第43部まで出演した。
この交代では、助さん役も原田龍二から東幹久に変更されている。里見浩太朗が黄門様を務める中、東幹久と的場浩司が新しい助さん・格さんのコンビを組んだ。
第42部は全21話で、2011年3月21日まで放送。続く第43部は2011年7月から12月まで放送され、本編の最終シリーズとなった。
TBSの最終回スペシャルは2011年12月19日に放送。1969年8月4日のスタートから42年にわたるシリーズの歴史に一区切りがついた。
的場浩司は、長く続いたTBS本編の最後の格さんを担当した俳優という位置づけになる。
【助さん・黄門様との関係】歴代格さんの交代で何が変わった?
格さんの歴代キャストを理解するには、格さんだけでなく、助さんと黄門様の交代にも注目したい。
『水戸黄門』の面白さは、単独の主人公だけで成立しているわけではない。黄門様を中心に、助さんと格さんがそれぞれ異なる役割を担うことで、一行のバランスが生まれている。
助さんと格さんは役割が異なる相棒助さんの正式な役名は佐々木助三郎。格さんの正式な役名は渥美格之進である。
一般的な人物設定では、助さんは剣術に優れた行動派で、明るさや軽快さも持ち味。一方の格さんは実直で責任感が強く、腕力や格闘を生かして一行を守る役割を担う。
この違いがあるため、助さんと格さんは単なる同じ役割の護衛ではない。性格や行動の違いが、旅の中で起こる出来事に変化を与えている。
歴代助さんとの組み合わせにも注目格さん役の交代に合わせて、助さん役も何度か変わっている。
初期の助さんは杉良太郎。第3部から里見浩太朗、第18部からあおい輝彦が引き継いだ。その後、第29部から岸本祐二、第32部から原田龍二、第42部から東幹久へと交代している。
このように、格さんの歴代キャストを確認するときは、同じ時期に誰が助さんを演じていたかも一緒に見ると、当時の作品の雰囲気を把握しやすい。
俳優の交代は作品の世代交代でもあった歴代6人の交代は、単なる出演者の変更にとどまらない。
1960年代末に始まった作品は、昭和、平成を経て、放送枠や制作環境、視聴者層も変化してきた。その中で、格さん役は同じ人物設定を保ちながら、異なる俳優へと受け継がれた。
特に第14部、第29部、第32部、第42部は、格さんの交代に加えて、黄門様や助さんのキャストにも変化が見られる節目である。
歴代の演技を比較するときは、俳優個人の印象だけで優劣を決めるのではなく、共演者やシリーズの時代背景も含めて見ると、より立体的に楽しめる。
【印籠と決め台詞】格さんが『水戸黄門』で担う重要な役割
格さんと聞いて多くの視聴者が思い浮かべるのが、クライマックスで印籠を掲げる姿だ。
悪人たちとの騒動が最終局面を迎えると、格さんが印籠を取り出し、葵の御紋を見せる。そして、おなじみの決め台詞が飛び出す。
「この紋所が目に入らぬか!」
この場面は『水戸黄門』を象徴する演出の一つであり、格さんという人物の存在感を決定づけている。
印籠を管理するのは格さん興味深いのは、印籠の持ち主と、旅の途中で管理する人物が異なる点だ。
TBS公式の「水戸黄門大学」によると、印籠の持ち主は水戸光圀だが、道中では格さんが預かっている。
つまり、印籠を掲げる場面は単なる決めポーズではない。黄門様の身分や権威を示す重要な役割を格さんが任されているという設定に基づいている。
印籠にも制作上のこだわりがあるTBS公式資料では、第35部から輪島塗の五代目・若島宗斉が製作した印籠を使用したと紹介されている。
撮影用にはアップ撮影用などを含む計3個が用意され、1個の制作期間は約7か月。素材や装飾にもこだわりが込められていた。
印籠は単なる小道具ではなく、長年続いた作品の象徴的なアイテムでもある。
格さんが印籠を出す場面が特別な意味を持つのは、人物設定、物語の構成、視覚的な演出が一体になっているからだ。
【2017年・2025年・2026年】BS-TBS版の格さんは荒井敦史
TBS本編の第43部が終了した後も、『水戸黄門』の格さんが完全に姿を消したわけではない。
2017年にはBS-TBSで新しい『水戸黄門』が制作され、渥美格之進役には荒井敦史が起用された。
2017年版は武田鉄矢・財木琢磨・荒井敦史の新体制2017年版は、2017年10月4日から12月6日までBS-TBSで放送された新シリーズだ。
主な出演者は次のとおり。
- 水戸光圀:武田鉄矢
- 佐々木助三郎:財木琢磨
- 渥美格之進:荒井敦史
- 風車の弥七:津田寛治
本編43部とは出演者が一新され、武田鉄矢を中心とする新しい一行が構成された。
BS-TBS公式の人物紹介では、荒井敦史が演じる格之進は、素手での格闘に秀でた真面目で一本気な性格とされている。また、光圀から印籠を任される人物として紹介されている。
これは歴代の格さんが受け継いできた基本的な役割を保ちながら、新しいキャストで作品を再構成したものだ。
2025年12月には約7年ぶりの新作スペシャル2017年版の後、2025年12月28日にはBS-TBS開局25周年企画として『水戸黄門スペシャル』が放送された。
約7年ぶりのテレビドラマ新作で、舞台は輪島・金沢。武田鉄矢が水戸光圀を演じ、助さんには財木琢磨、格さんには荒井敦史が再び起用された。
加えて、篠田麻里子の詩乃、津田寛治の風車の弥七、袴田吉彦の柳沢吉保などが登場。剛力彩芽、榎木孝明、加藤雅也らもゲスト出演した。
2017年に格さんを演じた荒井敦史が、時間を経て再び同じ役に戻ったことも、このスペシャルの見どころだった。
2026年12月の新作でも荒井敦史が続投2026年10月7日、BS-TBSは新作2時間スペシャル『水戸黄門スペシャル~岡崎・尾張~』の2026年12月放送を発表した。
今回も荒井敦史が渥美格之進を担当する。助さん役は財木琢磨、水戸光圀役は武田鉄矢で、2017年版から続くキャストの組み合わせが継続される。
BS-TBSの公式発表によると、2026年版の格之進は不器用で真面目な人物。路銀や印籠の管理を任され、暴走しがちな助さんを制止する場面も多い。人情に厚く、必要なときには行動で示す人物像として紹介されている。
荒井敦史は公式コメントで、初めて印籠を出したのが約9年前だったことを振り返り、再び作品に戻れる喜びを語っている。
「初めて震えながら印籠を出したのが約9年前のことで、時の流れの早さをしみじみと感じております。」
今回の舞台は岡崎・尾張。徳川御三家の筆頭である尾張徳川家ゆかりの土地で、老公一行の新たな旅が描かれる。
なお、2026年11月6日時点で公表されている放送情報は「2026年12月」。具体的な放送日は、BS-TBSの追加発表を待つ段階だ。
【プロの結論】歴代格さんを比較するときに押さえたい3つのポイント
歴代格さんを振り返ると、同じ渥美格之進という人物でありながら、出演した時代や共演者、作品の制作環境は大きく異なっている。
比較するときに重要なのは、単に誰が一番有名だったかを決めることではない。どの時期の格さんなのか、どの黄門様や助さんと組んでいたのか、そして本編とBS-TBS版のどちらなのかを整理することだ。
ポイント1:出演部で俳優を特定する歴代格さんを調べる際に最も確実なのは、放送された部数から確認する方法だ。
- 第1~8部:横内正
- 第9~13部:大和田伸也
- 第14~28部:伊吹吾郎
- 第29~31部:山田純大
- 第32~41部:合田雅吏
- 第42・43部:的場浩司
特に第28部と第29部、第31部と第32部、第41部と第42部は交代の境目として覚えておくと便利だ。
ポイント2:本編とBS-TBS版を混同しない横内正から的場浩司までの6人は、TBS本編の第1部から第43部までの歴代格さんである。
一方、荒井敦史は2017年のBS-TBS版で登場した別シリーズの格さんだ。2025年と2026年の新作スペシャルにも出演するため、2026年現在の最新キャストを知りたい場合には荒井敦史を確認する必要がある。
ポイント3:最長出演と最新出演を分けて考える長期間の出演という視点では、伊吹吾郎の第14~28部が大きな特徴となる。一方、最新作の格さんという視点では、荒井敦史が2025年・2026年のBS-TBS作品で続投している。
したがって、歴代の代表的な格さんを知りたい人には伊吹吾郎や横内正の出演期が重要な一方、現在の作品展開を追いたい人には荒井敦史の出演情報が重要となる。
この2つの視点を分けることが、歴代キャストを正確に理解するための判断基準になる。
【水戸黄門の格さん歴代】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:水戸黄門の格さんを演じた歴代俳優は全部で何人?
A1:TBS本編の第1部から第43部まででは6人。横内正、大和田伸也、伊吹吾郎、山田純大、合田雅吏、的場浩司の順に担当した。BS-TBS版では別枠で荒井敦史が演じている。
Q2:歴代で最も長く格さんを演じた俳優は誰?
A2:伊吹吾郎。第14部から第28部までの15部に出演し、1983年から2000年まで格さんを担当した。
Q3:横内正は何代目の格さん?
A3:初代。1969年の第1部から1978年の第8部まで出演した。
Q4:伊吹吾郎は何部から何部まで出演した?
A4:第14部から第28部まで。1983年10月開始の第14部で登場し、2000年の第28部まで出演した。
Q5:2017年の水戸黄門で格さんを演じたのは誰?
A5:荒井敦史。武田鉄矢が水戸光圀、財木琢磨が助さんを演じたBS-TBS版で渥美格之進を担当した。
Q6:2026年現在の最新の格さん役は誰?
A6:荒井敦史。2025年の『水戸黄門スペシャル』に続き、2026年12月放送予定の『水戸黄門スペシャル~岡崎・尾張~』でも渥美格之進役を務める。
Q7:格さんの決め台詞は何?
A7:「この紋所が目に入らぬか!」。格さんが印籠を掲げて葵の御紋を示す、作品を象徴する名場面である。
『水戸黄門』の格さんこと渥美格之進は、1969年の放送開始から2011年の第43部まで、横内正、大和田伸也、伊吹吾郎、山田純大、合田雅吏、的場浩司の6人によって受け継がれてきた。
その後、2017年のBS-TBS版では荒井敦史が新しい格さんに就任。2025年の新作スペシャルでも同役を演じ、2026年12月の『水戸黄門スペシャル~岡崎・尾張~』にも続投することが決まっている。
歴代を振り返ると、横内正は初代としての礎を築き、伊吹吾郎は15部という長期出演を記録。山田純大、合田雅吏、的場浩司へと時代が移り、荒井敦史が新しい世代の格さん像を担っている。
格さんの魅力は、俳優が変わっても、真面目さ、力強さ、仲間を守る責任感、そして印籠を預かる重要な役割が受け継がれていることにある。
2026年の新作では、荒井敦史と財木琢磨による助さん・格さんのコンビが再び旅に出る。昭和から平成、そして令和へ。格さんという人物がどのように演じ継がれていくのか、今後の『水戸黄門』にも注目したい。