ホーム 映画・ドラマ 映画『南極料理人』のロケ地は南極ではない?網走の撮影場所と東宝スタジオを2026年最新解説

映画『南極料理人』のロケ地は南極ではない?網走の撮影場所と東宝スタジオを2026年最新解説

高杉 葵 高杉 葵 • 更新: • 公開: • 読了約 18 分
目次

映画『南極料理人』のロケ地は、本当に南極なのでしょうか。実は、劇中の雪原や極寒の屋外シーンは北海道網走市で撮影され、隊員たちが生活するドームふじ基地の内部は東京都世田谷区の東宝スタジオに再現されたセットで撮影されています。網走市観光公式サイトのロケ実績にも、能取岬と網走スポーツトレーニングフィールドが作品の撮影場所として掲載されています。

加えて、沖田修一監督はインタビューで、隊員たちが雪原で野球をするシーンを網走湖で撮影したことを明かしています。つまり、この映画のロケ地を正確に理解するには、網走の屋外ロケ地、東京のスタジオセット、そして実際に訪問できる観光スポットを区別する必要があります。

【撮影場所の真相】『南極料理人』のロケ地は本物の南極ではなく北海道網走市

南極料理人ロケ地

最初に押さえておきたいのは、映画『南極料理人』の撮影が実際の南極大陸で行われたわけではないという事実です。

本作は、実際に第38次南極地域観測隊の料理人を務めた西村淳のエッセイを原作とする作品です。堺雅人演じる料理人・西村と、極限環境で生活する隊員たちの人間関係を、食事や日常の出来事を通して描いています。

制作を担当した東京テアトルの西ヶ谷寿一プロデューサーは、撮影場所の選定について、ドームふじ基地の気候や地形に近い条件を持つ場所を北海道で探し、調査を重ねて網走に決定したと説明しています。

制作準備には時間がかかり、2009年1月24日から3月8日まで撮影が行われました。南極を表現する屋外シーンと基地内部の撮影を分けることで、現実的な制作体制と作品の世界観を両立させたのです。

なぜ北海道網走市が選ばれたのか

網走が選ばれた理由は、単に北海道の雪景色が美しかったからではありません。

沖田修一監督は原作者の西村淳と北海道各地を巡り、ドーム基地の雰囲気に近い場所を探していました。その結果、強い風が吹き、体感温度が低くなる能取岬がイメージに合致したと語っています。

当時のインタビューでは、能取岬について、風の強さによって南極より寒く感じるほどだったという撮影時の印象も紹介されています。

また、制作プロデューサーによると、ロケーション探しでは予算との兼ね合いも大きな課題でした。気候、地形、撮影条件、制作費を総合的に考えた結果、網走という選択に至っています。

【屋外ロケ地①】能取岬と網走スポーツトレーニングフィールドを解説

北海道網走市観光公式サイトの「ロケ実績・ロケ地ガイド」には、2009年公開の映画『南極料理人』の撮影場所として、能取岬と網走スポーツトレーニングフィールドの2か所が掲載されています。

どちらも網走の冬らしい景観を持つ場所ですが、特徴は異なります。

1. 能取岬|南極を思わせる強風と広大な雪景色

能取岬(のとろみさき)は、北海道網走市美岬に位置するオホーツク海に突き出た岬です。

視界を遮る建物が少なく、周囲には広大な海と空が広がっています。冬には流氷が接岸し、白い氷と荒涼とした海岸線が独特の景観を生み出します。

沖田監督がロケ地選定について語った際にも、能取岬はドーム基地の雰囲気に合っていた場所として挙げられています。

網走市観光公式サイトによると、能取岬の灯台は1917年(大正6年)に初点灯しました。映画『南極料理人』以外にも、『子ぎつねヘレン』など複数の映画やCMの撮影場所として知られています。

能取岬の基本情報

  • 所在地:北海道網走市美岬
  • 網走市中心部から車で約20分
  • 駐車場:あり
  • 最寄り駅:JR網走駅
  • 問い合わせ:網走市観光協会

冬季は風が非常に強くなるため、防寒着だけでなく防風性の高い上着や手袋も準備したいところです。11月から3月の公衆トイレの開設時間は9時から16時までとなっています。

2. 網走スポーツトレーニングフィールド|映画の屋外撮影を支えた広大な施設

もう一つの主要ロケ地が、網走市呼人にある網走スポーツトレーニングフィールドです。

網走市が管理情報を公開しているこの施設は、網走湖の近くに位置する大規模なスポーツエリアです。

敷地面積は39.37ヘクタール。天然芝のフィールド7面をはじめ、全天候型テニスコート16面、野球場、ソフトボール場、アーチェリー場、多目的屋内ドームなどを備えています。

Jリーグやラグビーのトップリーグチームが合宿に利用する施設としても知られ、映画撮影だけを目的とした場所ではありません。

網走市の公式ロケ地ガイドに作品名とともに掲載されていることから、現在も映画の撮影場所を調べるうえで重要なスポットです。

網走スポーツトレーニングフィールドの基本情報

  • 所在地:北海道網走市字呼人705-2
  • 網走市内から車で約10分
  • 女満別空港から車で約20分
  • 電話:0152-48-2726(センターハウス)
  • フィールドスポーツエリアの利用期間:5月中旬~10月下旬

注意したいのは、施設の利用期間です。フィールドスポーツエリアは芝生の状態などによって開設時期が変わる場合があり、映画のロケ地だからといって一年中自由に施設内へ入れるわけではありません。

【野球シーンの撮影場所】網走湖で撮影された雪原の野球シーン

『南極料理人』の印象的な場面の一つが、南極観測隊員たちが広大な雪原で野球を楽しむシーンです。

この場面の撮影場所については、沖田修一監督自身が2014年の映画祭でのトークイベントで明かしています。

「野球のシーン(隊員たちが大雪原で野球をする)は網走湖で撮ってます」

これはシネマカフェが2014年3月2日に報じた監督の発言です。単なるロケ地紹介サイトの推測ではなく、監督の説明によって網走湖での撮影が確認できる重要な情報です。

網走湖が映画の撮影場所として印象的な理由

網走湖は網走市街の南西に位置する広大な湖で、周囲は約42キロメートルに及びます。

冬になると湖面が凍結し、氷上でのワカサギ釣りが行われることでも有名です。雪と氷に覆われた湖面は、映画の大雪原を表現するうえで魅力的なロケーションでした。

北海道観光公式サイトでも、網走湖は冬の氷上釣りやワカサギ漁を楽しめる観光スポットとして紹介されています。

網走湖は公式ロケ地一覧にも掲載されている?

ここは情報を整理しておきたいポイントです。

網走市観光公式サイトの『南極料理人』の撮影場所一覧に掲載されているのは、能取岬と網走スポーツトレーニングフィールドです。一方、網走湖での野球シーンについては、沖田監督の2014年の発言によって確認できます。

つまり、公式のロケ地一覧に記載された施設と、監督の証言によって判明した具体的な撮影場所を合わせることで、より正確なロケ地情報が見えてきます。

網走湖のどの地点で野球シーンを撮影したのかという細かな撮影位置までは、公開情報から特定できません。湖畔の特定の場所を映画の撮影地点だと決めつけないことも大切です。

【屋内ロケ地】東宝スタジオで再現されたドームふじ基地の撮影セット

屋外シーンの撮影場所が北海道網走市である一方、隊員たちが生活する基地内部の撮影は東京都内の東宝スタジオで行われました。

映画の中で登場するドームふじ基地の食堂や生活空間は、実際の南極基地ではなく、撮影用に再現されたセットです。

2009年3月11日付のシネマトゥデイの撮影現場レポートでは、東宝撮影所で南極ドームふじ基地を再現したセットが公開されています。

その際に撮影されていたのが、堺雅人演じる西村が作った伊勢エビフライを隊員たちが食べるシーンでした。映画の象徴的な食卓が、東京のスタジオ内で撮影されていたことが分かります。

東宝スタジオの所在地は世田谷区成城

東宝スタジオは東京都世田谷区にある映画・映像制作施設です。

映画.comの2009年の撮影現場取材記事では「東京世田谷区砧」と記載されていますが、東宝スタジオ公式サイトが案内する現在の住所は、東京都世田谷区成城1-4-1です。

アクセスは小田急線の成城学園前駅南口から徒歩約10分。車の場合は用賀インターチェンジから約10分です。

ドームふじ基地のセットは現在も見学できる?

ここは聖地巡礼を計画する人が注意したい点です。

東宝スタジオは一般的な観光施設ではなく、映画や映像作品を制作するための施設です。公式の来所案内でも、入所には事前の連絡や受付手続きが必要とされています。

そのため、映画のドームふじ基地セットを一般観光客が自由に見学できる場所として考えるのは適切ではありません。網走の屋外ロケ地とは異なり、東宝スタジオは撮影の舞台裏を知るための場所として理解しておくのがよいでしょう。

【ロケ地の関係一覧】南極料理人の撮影場所と確認できる事実を比較

ここまで紹介した撮影場所を整理すると、映画の舞台と実際の撮影場所の関係が明確になります。

場所・施設 映画との関係 確認できる情報・現在の状況
北海道網走市・能取岬 南極の屋外風景のロケ地 網走市観光公式サイト掲載。現在も訪問できる観光スポット。
網走スポーツトレーニングフィールド 屋外撮影場所 網走市の公式ロケ地一覧に掲載。スポーツ施設として運営。
網走湖 隊員たちの野球シーン 沖田修一監督が2014年のインタビューで撮影場所と明言。
東宝スタジオ ドームふじ基地内部の撮影 東京都世田谷区の撮影施設。基地を再現したセットを使用。
南極大陸 映画の物語の舞台 実際の映画撮影場所ではない。

この比較で分かるのは、作品の舞台と撮影場所は必ずしも一致しないということです。

『南極料理人』は、網走の自然環境を屋外撮影に活用し、基地内部はスタジオセットで再現するという制作方法を採用しています。屋外と屋内を別々の場所で撮影したことが、南極という特殊な舞台を現実的な制作条件の中で表現する鍵になりました。

【2026年最新】南極料理人のロケ地は現在どうなっている?聖地巡礼アクセスガイド

2026年現在も、網走の主要ロケ地は訪問できる場所として残っています。ただし、映画の撮影当時と同じ風景が常に見られるわけではありません。

網走のロケ地を巡るなら車での移動がおすすめ

能取岬、網走スポーツトレーニングフィールド、網走湖は、それぞれ網走市内にあります。複数の撮影場所を一度に巡る場合は、レンタカーなど車での移動が便利です。

主なアクセスの目安は次のとおりです。

  • 能取岬:JR網走駅から車で約20分。駐車場あり。
  • 網走スポーツトレーニングフィールド:網走市街から車で約10分。住所は網走市字呼人705-2。
  • 網走湖:JR網走駅から車で約10分、女満別空港から約20分。無料駐車場あり。

これらの所要時間は各施設の公式案内をもとにした目安です。季節や道路状況によって変わるため、冬季は余裕を持った移動計画を立ててください。

2026年の網走湖はワカサギ釣りの営業期間にも注意

網走湖はロケ地巡りだけでなく、冬の観光スポットとしても人気があります。

ただし、2026年シーズンの呼人浦ワカサギ釣り会場は、ワカサギ資源の保護を目的として営業期間が短縮されました。

網走市観光公式サイトが2025年11月22日に発表した案内では、2026年1月5日から2月11日までの営業とされています。例年より短い期間となった背景には、確認されたワカサギの減少や漁業資源保護の取り組みがありました。

2026年11月現在、次のシーズンに関する営業日程は、訪問前に網走市観光協会の最新案内で確認するのがおすすめです。

2026年11月13日から4Kリマスター版が公開

2026年の『南極料理人』を語るうえで見逃せないのが、4Kリマスター版の劇場公開です。

東京テアトル創立80周年記念のファン投票企画「あなたが選ぶテアトル映画」では、2009年公開の『南極料理人』が第1位を獲得しました。

東京テアトルの公式発表によると、2026年6月25日から7月15日まで実施された投票では、回答総数4,043票、のべ得票数8,669票を集計し、『南極料理人』が964票で1位となりました。

その結果を受けて4Kリマスター化が進められ、2026年11月13日(金)から全国公開されることが決定しています。テアトル新宿やテアトル梅田などでの上映も案内されています。

作品の再上映は、ロケ地への関心を改めて高めるきっかけにもなりそうです。映画を見直してから網走を訪れれば、雪原の風景や食卓の場面がどのように作られたのか、より具体的に感じられるでしょう。

【プロの結論】南極料理人の聖地巡礼で知っておきたい3つのポイント

『南極料理人』のロケ地を調べる際に大切なのは、映画の舞台、実際の撮影場所、現在の観光スポットを混同しないことです。

特に、インターネット上では「南極で撮影された」「網走湖だけがロケ地」「東宝スタジオで基地の内部を見学できる」といった誤解につながりやすい情報があります。

ポイント1:南極の風景は網走の自然とスタジオ撮影で作られた

本作の魅力は、実際の南極に行って撮影したことではなく、厳しい自然環境と人間の生活空間を別々の撮影場所で表現した点にあります。

能取岬の強風や網走の雪景色は、南極という舞台に説得力を与えました。一方、基地内部のセットは、隊員たちの食事や会話、共同生活を丁寧に描くための空間になっています。

ポイント2:聖地巡礼では公式ロケ地と監督証言を組み合わせる

訪問先を決める際には、網走市観光公式サイトのロケ地ガイドを基本にすると便利です。能取岬と網走スポーツトレーニングフィールドは公式掲載の撮影場所です。

加えて、網走湖の野球シーンについては沖田監督の発言を参考にできます。こうした情報を組み合わせることで、単に映画に登場した景色を眺めるだけではない、背景まで理解した聖地巡礼になります。

ポイント3:訪問目的に合わせて行き先を選ぶ

映画の風景を実際に見たい人には、能取岬がおすすめです。広大な景観や冬の流氷など、映画の世界観に近い自然を体感できます。

撮影場所そのものを確認したい人には、網走スポーツトレーニングフィールドや網走湖が候補になります。ただし、スポーツ施設は利用期間や管理上の制限があるため、事前確認が欠かせません。

一方、ドームふじ基地の内部セットを見たい人は注意が必要です。東宝スタジオは制作施設であり、一般向けの見学スポットではありません。

このように、実際に訪問できる場所と撮影の舞台裏を知るための場所を分けて計画することが、満足度の高い聖地巡礼につながります。

【南極料理人のロケ地】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:映画『南極料理人』は本当に南極で撮影されたのですか?
A1:いいえ。屋外シーンは北海道網走市で撮影され、基地内部は東京都世田谷区の東宝スタジオに再現されたセットで撮影されました。実際の南極大陸は撮影場所ではありません。

Q2:野球シーンの撮影場所はどこですか?
A2:北海道網走市の網走湖です。沖田修一監督が2014年の映画祭でのトークイベントで、隊員たちが大雪原で野球をする場面を網走湖で撮影したと明かしています。

Q3:2026年現在、映画のロケ地を実際に訪問できますか?
A3:能取岬と網走湖は現在も訪問できる観光スポットです。網走スポーツトレーニングフィールドは管理されたスポーツ施設のため、利用期間や立ち入り条件を確認してください。東宝スタジオは一般観光向けの施設ではなく、自由に入場できません。

映画『南極料理人』の撮影場所は、北海道網走市と東京都の東宝スタジオに大きく分かれています。

屋外シーンの主要ロケ地は能取岬と網走スポーツトレーニングフィールド。隊員たちの野球シーンは網走湖で撮影されました。そして、ドームふじ基地の内部は東宝スタジオのセットで再現されています。

制作陣が網走を選んだ背景には、南極のドームふじ基地に近い気候や地形を探し続けたロケハンがありました。沖田修一監督や西ヶ谷プロデューサーの証言からも、自然環境と撮影条件を重視した制作過程がうかがえます。

2026年11月13日には4Kリマスター版の公開も予定されており、作品を改めて楽しむ絶好の機会です。

映画を見てから網走を訪れれば、能取岬の風、網走湖の雪景色、広大なスポーツフィールドなど、スクリーンの向こう側にあった風景を実際に感じられます。

『南極料理人』の聖地巡礼では、南極そのものを探すのではなく、映画の世界を支えた北海道網走市の自然と、東京のスタジオ撮影という二つの舞台を知ることが、作品をより深く味わうためのポイントです。

同じカテゴリの記事

高杉 葵

アイドル・グラビア担当。所属事務所の公式発表を一次情報とし、憶測は書きません。

おすすめの関連記事