吉岡里帆(よしおか・りほ)は、京都府出身の俳優。NHK連続テレビ小説「あさが来た」で演じた「のぶちゃん」役をきっかけに知名度を高め、「カルテット」「きみが心に棲みついた」「御上先生」などのドラマや、「ハケンアニメ!」「正体」といった映画で幅広い役柄に挑戦してきた。2025年には映画「正体」で第48回日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を受賞し、演技力でも高い評価を獲得している。
2026年11月現在は、NHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」で主人公・豊臣秀長の正妻である慶(ちか)を演じているほか、映画「シャドウワーク」にも主演。加えて、12月公開予定の映画「SUKIYAKI 上を向いて歩こう」や、2027年1月スタート予定のNHKドラマ10「デンジャラス」への出演も控える。親しみやすい存在感と、複雑な感情を表現する繊細な演技を兼ね備えた吉岡里帆のプロフィール、芸能活動の歩み、代表作、受賞歴、現在の活動を整理する。
【プロフィール】吉岡里帆は京都府出身の33歳!生年月日・所属事務所・女優デビューの経緯

吉岡里帆は、柔らかな雰囲気と芯の強さを感じさせる演技が特徴の俳優だ。テレビドラマ、映画、舞台、CM、声の仕事など活動領域は幅広い。
吉岡里帆の基本プロフィール所属事務所FLaMmeの公式プロフィールで公表されている基本情報は以下のとおり。
- 名前:吉岡里帆(よしおか・りほ)
- 生年月日:1993年1月15日
- 年齢:33歳(2026年11月6日現在)
- 出身地:京都府
- 血液型:B型
- 身長:158cm
- 所属事務所:FLaMme(フラーム)
- 職業:俳優
京都府で生まれ育った吉岡は、幼い頃から書道に親しんでいた。本人が過去のインタビューで語ったところによると、小学生の頃に書道を始め、当初は書家を目指して大学に進学したという。
俳優としてのキャリアを歩む前には、書道という芸術分野に深く関心を寄せていた。この経験は、表現に対する感覚や、一つの作品を丁寧に作り上げる姿勢にもつながっていると考えられる。
女優を目指したきっかけは18歳の映画エキストラ吉岡里帆が俳優を志すようになったきっかけは、18歳の頃に経験した映画のエキストラ出演だった。
UR都市機構のインタビューでは、映画監督を目指していた知人から映画制作に誘われたことが、演技の世界に興味を持つきっかけになったと振り返っている。実際に映画制作に関わることで、映像作品が多くの人の手によって作られる過程に魅力を感じたという。
その後、京都で大学生活を送りながら、東京の演劇スクールにも通うようになる。大学の授業や課題、演劇活動、アルバイトをこなし、夜行バスで東京に移動してオーディションやレッスンを受ける生活を続けた。
本人によれば、このような京都と東京を往復する生活は約5年間に及んだ。華やかな芸能活動の裏側には、地道な下積みと、オーディションに挑戦し続けた時間があった。
「どんなお仕事でもやります」
これは、当時の苦労を振り返ったインタビューで語られた言葉だ。仕事を得られることへの感謝と、役者として成長しようとする姿勢が表れている。
所属事務所FLaMmeと現在の活動基盤2026年11月現在、吉岡里帆の所属事務所はFLaMmeである。同事務所の公式プロフィールでは、映画、ドラマ、CM、舞台などの出演情報が紹介されている。
出演作品だけでなく、日清食品のどん兵衛CMやIndeedのテレビCMなど、広告分野でも活動を続けている。映像作品で培った知名度を広告やナレーションなどにも広げている点は、現在の活動を理解するうえで押さえておきたい。
【芸能活動の経歴】「あさが来た」から「カルテット」までの転機を年表で整理
吉岡里帆のキャリアを振り返ると、2015年の朝ドラ出演が知名度を高める転機となり、2017年のドラマ出演によって俳優としての個性が広く認識されるようになった。その後、主演作品や映画で演技の幅を広げ、映画賞の受賞へとつながっていく。
吉岡里帆の主な経歴・出演作品一覧| 時期 | 作品・出来事 | 役柄・実績 |
|---|---|---|
| 2013年 | 俳優活動を開始 | 演劇スクールやオーディションを通じて活動を本格化 |
| 2014年 | 映画「マンゴーと赤い車椅子」 | 映画出演歴の初期を代表する作品 |
| 2015年 | NHK「あさが来た」 | のぶちゃん役で注目を集める |
| 2016年 | 「ゆとりですがなにか」 | 佐倉悦子役 |
| 2017年 | 「カルテット」 | 来杉有朱役。個性的な演技で話題に |
| 2017年 | 「ごめん、愛してる」 | 三田凜華役 |
| 2018年 | 「きみが心に棲みついた」 | 連続ドラマ初主演・小川今日子役 |
| 2018年 | 「健康で文化的な最低限度の生活」 | 主演・義経えみる役 |
| 2019年 | 「見えない目撃者」「パラレルワールド・ラブストーリー」 | 映画出演。翌年、日本アカデミー賞新人俳優賞 |
| 2022年 | 「ハケンアニメ!」 | 主演・斎藤瞳役。日本アカデミー賞優秀主演女優賞 |
| 2024年 | 映画「正体」 | 安藤沙耶香役 |
| 2025年 | 「御上先生」「イクサガミ」 | テレビドラマとNetflixシリーズに出演 |
| 2025年 | 第48回日本アカデミー賞 | 「正体」で最優秀助演女優賞 |
| 2026年 | 「豊臣兄弟!」「シャドウワーク」 | 大河ドラマ出演、映画ダブル主演 |
| 2026年12月予定 | 「SUKIYAKI 上を向いて歩こう」 | 黒柳徹子役で出演予定 |
| 2027年1月予定 | NHK「デンジャラス」 | 主演・重子役 |
吉岡里帆の名前が多くの視聴者に知られるようになった作品が、2015年から2016年にかけて放送されたNHK連続テレビ小説「あさが来た」だ。
演じたのは、主人公の周囲に登場する田村宜、通称「のぶちゃん」。眼鏡をかけた親しみやすいキャラクターで、出演をきっかけに視聴者から認識されるようになった。
本人はUR都市機構のインタビューで、初めて役名で呼んでもらえた作品が「あさが来た」だったと振り返っている。スタジオを出た際に「のぶちゃん」と声をかけられ、涙が出るほどうれしかったというエピソードも紹介された。
単に出演した作品というだけでなく、俳優として名前を覚えてもらう喜びを実感した重要な転換点だった。
「カルテット」で見せた強烈な個性2017年のTBSドラマ「カルテット」は、吉岡里帆の演技力を語るうえで欠かせない作品だ。
松たか子、満島ひかり、高橋一生、松田龍平らが出演した本作で、吉岡は来杉有朱(きすぎ・ありす)を演じた。
有朱は、一見すると愛らしく控えめな印象を持ちながら、内面には計算高さや冷徹さを秘めた人物。視聴者の予想を裏切る言動や、場面ごとに変わる表情が強い印象を残した。
「あさが来た」の親しみやすい少女役とは異なる人物像を演じたことで、吉岡里帆は単純な清純派の枠に収まらない俳優として存在感を示した。
【代表作・出演ドラマ一覧】映画・ドラマで見せた演技の幅と役柄の変化
吉岡里帆の出演作品には、恋愛ドラマ、社会派ドラマ、サスペンス、コメディー、時代劇など、さまざまなジャンルがある。作品を年代順に見るだけでなく、どのような人物を演じてきたかに注目すると、俳優としての変化が分かりやすい。
代表的なテレビドラマ「ゆとりですがなにか」(2016年)
岡田将生、松坂桃李、柳楽優弥らが出演した宮藤官九郎脚本のドラマ。吉岡は佐倉悦子役を演じた。日常的な人間関係の中で生まれる恋愛感情や価値観の違いを描く作品で、若手俳優としての存在感を発揮した。
「カルテット」(2017年)
来杉有朱役を担当。人物の裏表を感じさせる表情や、何気ない会話に潜む緊張感が印象的だった。吉岡里帆の出演ドラマを語る際、特に重要な作品の一つである。
「ごめん、愛してる」(2017年)
長瀬智也主演のTBS日曜劇場で、三田凜華を演じた。恋愛感情や家族関係を軸にした物語の中で、感情の揺れを表現した。
「きみが心に棲みついた」(2018年)
吉岡にとって連続ドラマ初主演となった作品。自己評価が低く、他人の前で挙動不審になってしまう主人公・小川今日子を演じた。
明るく振る舞おうとしながらも、過去の経験によって自信を失っている女性という難しい役柄だった。従来の親しみやすいイメージとは違う、弱さや葛藤を抱える人物像に挑戦した作品でもある。
「健康で文化的な最低限度の生活」(2018年)
フジテレビ系の連続ドラマで、主人公の新人ケースワーカー・義経えみるを演じた。生活保護制度や貧困問題など、社会的なテーマを扱ったヒューマンドラマだ。
人の生活に向き合う仕事を通じて成長していく主人公を演じ、社会派作品でも主演を務められる俳優として活動の幅を広げた。
「御上先生」(2025年)
TBS日曜劇場で松坂桃李が主演した学園ドラマ。吉岡は是枝文香役を演じた。
教育現場を舞台に、学校制度や社会の問題を問い直す物語であり、教師や生徒たちの関係性が重要な要素となっている。若手俳優との共演を通じて、作品全体を支える役割を担った。
映画での代表作と出演歴映画分野でも吉岡里帆は着実にキャリアを積み重ねている。
- 「マンゴーと赤い車椅子」(2014年):映画出演初期の作品。
- 「STAR SAND 星砂物語」(2017年):歴史を背景にした映画作品。
- 「パラレルワールド・ラブストーリー」(2019年):複雑な人間関係を描く作品。
- 「見えない目撃者」(2019年):サスペンス映画。日本アカデミー賞新人俳優賞の対象作品。
- 「ハケンアニメ!」(2022年):アニメ制作の現場を描いた映画。主演を務めた。
- 「島守の塔」(2022年):沖縄戦を背景にした作品。
- 「正体」(2024年):安藤沙耶香役で最優秀助演女優賞を受賞。
- 「シャドウワーク」(2026年):奈緒とダブル主演を務めるサスペンス映画。
Netflixシリーズ「イクサガミ」は、今村翔吾の小説を原作とする時代アクション作品。岡田准一が主演を務め、明治時代を舞台に命を懸けたゲームに参加する人々を描いている。
吉岡が演じたのは、岡田准一演じる主人公・嵯峨愁二郎の妻、嵯峨志乃。主人公を慕う妻という役柄で、病や子どもの問題を抱える家族の場面にも登場する。
2025年11月13日にNetflixで世界独占配信されたシーズン1は全6話。2025年12月にはシーズン2の制作も発表された。ただし、吉岡本人は志乃が続編に登場するか分からない旨をコメントしており、2026年11月時点で出演継続が確定したとはいえない。
アクション中心の作品において、主人公の戦いを支える家族の感情を表現した点も、これまでの出演作とは異なる役柄の一つだ。
【映画「正体」と受賞歴】日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を獲得した理由
吉岡里帆の俳優人生における大きな節目となったのが、2024年公開の映画「正体」だ。
藤井道人監督が染井為人の同名小説を映画化した本作は、殺人事件の容疑者として逮捕され、死刑判決を受けた主人公・鏑木慶一が脱走し、さまざまな場所で別人のような姿を見せながら逃亡を続けるサスペンス作品である。
吉岡里帆が演じた安藤沙耶香とは?吉岡が演じたのは、鏑木が逃亡中に出会うフリーライターの安藤沙耶香だ。
横浜流星演じる鏑木は、潜伏先ごとに異なる人物として生活する。沙耶香は、那須という偽名で働く鏑木を信頼し、仕事を任せる女性として物語に関わる。
物語が進むにつれて、沙耶香は目の前の人物が指名手配されている逃亡犯だと気づく。しかし、彼女は自分が接してきた相手の人間性を信じようとする。
加えて、沙耶香自身も父親の冤罪を晴らそうと闘っている人物として描かれる。周囲の情報や先入観に流されず、自分が見てきたものを信じる姿勢が物語の重要な要素となっている。
日本アカデミー賞公式サイトの受賞者紹介でも、沙耶香のしなやかな強さや、鏑木にとって希望となる存在感が評価されている。
2025年の日本アカデミー賞で最優秀助演女優賞2025年3月14日に開催された第48回日本アカデミー賞授賞式で、吉岡里帆は映画「正体」により最優秀助演女優賞を受賞した。
これは日本アカデミー賞における初の最優秀賞受賞だった。それ以前にも新人俳優賞や優秀主演女優賞を受賞しており、映画界での評価を段階的に高めてきた経緯がある。
受賞時、吉岡は舞台「まつとおね」の公演で石川県七尾市に滞在していたため、授賞式にはリモートで参加した。受賞者紹介では、沙耶香という人物が持つまっすぐなまなざしと、作品に希望をもたらす存在感が評価された。
吉岡里帆の主な映画賞・受賞歴- 2017年:第7回コンフィデンスアワード・ドラマ賞 新人賞(「カルテット」)。
- 2020年:第43回日本アカデミー賞 新人俳優賞(「見えない目撃者」「パラレルワールド・ラブストーリー」)。
- 2022年:第45回山路ふみ子映画賞 女優賞(「ハケンアニメ!」)。
- 2023年:第46回日本アカデミー賞 優秀主演女優賞(「ハケンアニメ!」)。
- 2023年:第32回日本映画批評家大賞 助演女優賞(「島守の塔」)。
- 2024年:第49回報知映画賞 助演女優賞(「正体」)。
- 2025年:第48回日本アカデミー賞 最優秀助演女優賞(「正体」)。
特に注目したいのは、主演女優賞と助演女優賞の双方で評価されていることだ。主演作では物語を引っ張る役割を担い、助演作品では主人公や物語の構造に深みを与える役割を果たしている。
「正体」の受賞は、吉岡里帆が人気や知名度だけではなく、作品の中で人物を成立させる演技力を評価されていることを示す実績となった。
【2026年最新出演情報】大河ドラマ「豊臣兄弟!」から映画「シャドウワーク」まで
2026年の吉岡里帆は、テレビドラマと映画の両方で重要な役柄を担当している。特に注目されるのが、NHK大河ドラマへの出演と、社会的なテーマを扱う映画での主演だ。
NHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」では慶役2026年放送のNHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」は、仲野太賀が主演を務める戦国時代の物語。豊臣秀吉を支えた弟・豊臣秀長の視点から、兄弟が天下統一へ向かう過程を描いている。
吉岡里帆が演じるのは、主人公・羽柴小一郎秀長の正妻である慶(ちか)。秀長の人生を支える重要な女性として登場する。
共演者には、豊臣秀長役の仲野太賀、豊臣秀吉役の池松壮亮、寧々役の浜辺美波、なか役の坂井真紀、茶々役の井上和などが名を連ねる。
2026年8月には奈良市で開催された作品のトークライブにも登壇。吉岡は慶が秀長の死後も長く生きた人物であることに触れ、役柄への思いを語った。
歴史上の人物を演じる大河ドラマは、現代劇とは異なる時代背景や人物関係を理解する必要がある。これまでの現代的な女性役とは違う、時代劇での表現力が注目される。
映画「シャドウワーク」で奈緒とダブル主演2026年9月25日に公開された映画「シャドウワーク」は、佐野広実の小説を原作としたサスペンス作品。吉岡里帆と奈緒が映画で初めてダブル主演を務めた。
吉岡が演じるのは紀子。夫からの暴力を逃れ、女性たちを保護するシェルター「おうち」に身を寄せる人物だ。
奈緒は事件を追う刑事・薫を演じる。物語では、家庭内暴力や女性の居場所、支援を必要とする人々の連帯など、重い社会的テーマが扱われている。
穏やかな生活を取り戻そうとする紀子が、シェルターの中に存在する違和感に気づいていく展開が見どころだ。吉岡にとっても、心理的な揺らぎや緊張感を表現することが求められる役柄となっている。
12月25日公開予定「SUKIYAKI 上を向いて歩こう」2026年12月25日公開予定の映画「SUKIYAKI 上を向いて歩こう」にも出演する。
監督は瀬々敬久。岡田准一、松坂桃李、仲野太賀らが出演し、名曲「上を向いて歩こう」が誕生するまでの人々の出会いや葛藤を描く音楽映画だ。
吉岡の役柄は、昭和のテレビ文化を代表する人物である黒柳徹子。日本の音楽史やテレビ史に関わる人物を演じる点でも興味深い出演作となっている。
同じ2026年の大河ドラマでは戦国時代の女性を演じている一方、映画では昭和の文化人を演じる。時代も人物像も異なる作品に出演していることから、役柄の幅広さがうかがえる。
2027年1月スタート予定のNHKドラマ10「デンジャラス」2026年5月にNHK財団のメディア「ステラnet」で発表されたのが、NHKドラマ10「デンジャラス」への主演だ。
原作は桐野夏生の同名小説。谷崎潤一郎と、彼を取り巻く女性たちの愛情や欲望、複雑な人間関係を描く作品で、2027年1月から全10話で放送予定となっている。
吉岡は主人公の重子を演じる。共演は中村ゆり、オダギリジョー。谷崎潤一郎役をオダギリジョー、重子の姉で谷崎の妻・松子役を中村ゆりが務める。
重子は一見すると控えめな女性だが、内面には強い自我を秘めた人物として描かれる。吉岡がこれまで演じてきた、表面と内面のギャップを抱える役柄とも共通する部分があり、次の代表作候補として期待される。
2026年の出演・活動スケジュールまとめ- 2026年3月29日~:NHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」慶役。
- 2026年8月:「豊臣兄弟!」関連トークライブに登壇。
- 2026年9月25日:映画「シャドウワーク」公開。紀子役。
- 2026年9月:日清食品どん兵衛の新CM放送開始。
- 2026年12月25日予定:映画「SUKIYAKI 上を向いて歩こう」公開。黒柳徹子役。
- 2027年1月予定:NHKドラマ10「デンジャラス」主演・重子役。
なお、FLaMmeの公式プロフィールでは、テレビドラマ以外にもNHK「Dearにっぽん」の語りや、Eテレ「でこぼこポン!」の声の出演などが紹介されている。俳優としての活動に加えて、声を通じた表現にも取り組んでいる。
【プロの結論】吉岡里帆の演技力と評判は?実力派女優と評価される3つの理由
吉岡里帆の俳優としての強みは、親しみやすい雰囲気だけでは説明できない。作品を通じて見ると、繊細な心理描写、人物の二面性、社会的なテーマを背負う役柄への対応力が大きな特徴になっている。
1. 表情と声で人物の内面を表現できる「カルテット」の来杉有朱や「正体」の安藤沙耶香は、人物の本心がすぐには見えない役柄だ。
こうした人物を演じる場合、台詞の内容だけでなく、表情の変化、視線、声の調子、沈黙の使い方が重要になる。
吉岡の演技は、明確な感情表現だけに頼らず、何を考えているのかを観客に想像させる余地を残す。こうした表現が、複雑な人物を演じる際の強みになっている。
2. 清純な印象にとどまらない役柄の振れ幅「あさが来た」ののぶちゃんのような親しみやすい役から、「カルテット」の有朱のようなクセの強い人物まで、演じるキャラクターは多様だ。
さらに「きみが心に棲みついた」では自己評価の低い女性、「健康で文化的な最低限度の生活」では社会問題に向き合う新人ケースワーカー、「シャドウワーク」では家庭内暴力から逃れた女性を演じている。
役柄によって印象が大きく変わることは、俳優としての重要な能力だ。特定のイメージだけに依存せず、作品ごとに異なる人物像を作り上げている。
3. 映画賞という客観的な評価実績演技力を評価する際、知名度やSNSでの話題性だけでは十分ではない。作品の完成度、役柄への適性、演技の説得力など、複数の観点から見る必要がある。
吉岡里帆の場合、日本アカデミー賞新人俳優賞、優秀主演女優賞、そして最優秀助演女優賞と、異なるカテゴリーで評価されてきた実績がある。
特に「正体」での最優秀助演女優賞は、主演俳優を支えながら作品の感情的な軸を担う演技が評価された結果だ。
吉岡里帆の作品を選ぶなら、どこに注目すべきか吉岡里帆の出演作品を初めて見る人には、目的に応じて次のような選び方がおすすめだ。
- 俳優としての出発点を知りたい人:「あさが来た」。初期の親しみやすい役柄を確認できる。
- 演技の振れ幅を見たい人:「カルテット」。人物の二面性を表現する演技が印象的。
- 主演俳優としての実力を見たい人:「ハケンアニメ!」。映画制作の現場を舞台にした熱量の高い作品。
- 受賞につながった演技を見たい人:「正体」。繊細な感情表現と人物の信念に注目したい。
- 近年の新しい挑戦を見たい人:「御上先生」「イクサガミ」「シャドウワーク」「豊臣兄弟!」。
反対に、特定のジャンルだけを期待して作品を選ぶと、印象が異なる場合もある。吉岡は恋愛ドラマだけでなく、社会派作品や心理サスペンス、歴史ドラマにも出演しているため、作品ごとのテーマや役柄を確認して選ぶことが大切だ。
吉岡里帆を評価する際の本質的な要点は、人気女優としての華やかさと、役柄に応じて自分の印象を変えられる演技力を分けて考えることにある。受賞歴だけでなく、実際に異なるジャンルの作品を見比べることで、俳優としての成長をより具体的に理解できる。
【吉岡里帆の現在】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:吉岡里帆は何歳?生年月日はいつ?
A1:1993年1月15日生まれ。2026年11月6日現在は33歳。出身地は京都府である。
Q2:吉岡里帆が女優になったきっかけは?
A2:18歳の頃に映画のエキストラを経験したことがきっかけ。映画制作に興味を持ち、京都で大学生活を送りながら東京の演劇スクールに通い、オーディションやレッスンを重ねた。
Q3:吉岡里帆の代表作は何?
A3:「あさが来た」「カルテット」「ごめん、愛してる」「きみが心に棲みついた」「ハケンアニメ!」「正体」などが代表作として挙げられる。
Q4:吉岡里帆は日本アカデミー賞を受賞している?
A4:受賞している。2020年に新人俳優賞、2023年に優秀主演女優賞を受賞。2025年3月14日には映画「正体」で第48回日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を受賞した。
Q5:2026年の大河ドラマ「豊臣兄弟!」で何役を演じている?
A5:主人公・豊臣秀長の正妻である慶(ちか)役。仲野太賀演じる秀長を支える重要な人物として出演している。
Q6:吉岡里帆の所属事務所はどこ?
A6:2026年11月現在、所属事務所はFLaMme(フラーム)。公式プロフィールで出演作品やCMなどの活動情報を確認できる。
Q7:吉岡里帆の2027年の出演予定作品は?
A7:2027年1月スタート予定のNHKドラマ10「デンジャラス」。桐野夏生の小説を原作とし、吉岡は主人公の重子を演じる。中村ゆり、オダギリジョーらと共演する。
吉岡里帆は、京都府出身で2013年から俳優活動を本格化させた人物だ。映画のエキストラをきっかけに演技の世界を志し、京都と東京を往復しながら下積みを重ね、「あさが来た」ののぶちゃん役で広く知られるようになった。
その後、「カルテット」「きみが心に棲みついた」「健康で文化的な最低限度の生活」などで演技の幅を広げ、映画「正体」では2025年の日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を受賞。俳優としての評価を確かなものにした。
2026年は大河ドラマ「豊臣兄弟!」の慶役や映画「シャドウワーク」で新たな人物像に挑戦し、12月公開予定の「SUKIYAKI 上を向いて歩こう」にも出演する。さらに2027年にはNHKドラマ10「デンジャラス」で主演を務める予定だ。
吉岡里帆の現在地を理解するうえで重要なのは、朝ドラで注目された人気女優という過去のイメージだけにとらわれないことだ。映画賞での評価、社会派作品への挑戦、時代劇や歴史上の人物の表現など、活動の幅は着実に広がっている。
今後は「デンジャラス」をはじめ、どのような作品で新しい顔を見せるのか。京都で演技に魅了された一人の女性が、映画やテレビの第一線でどのような表現を積み重ねていくのか、引き続き注目したい。
主な事実確認資料: FLaMme公式プロフィール、UR都市機構の本人インタビュー、日本アカデミー賞公式受賞記録、NHK財団「ステラnet」、各作品の公式情報。