「アットホームな職場」と聞くと、社員同士の仲が良く、上司にも相談しやすい、温かい職場をイメージする人は多いはずです。一方、求人票でこの言葉を見かけると、「本当に働きやすいのか」「人間関係が濃すぎる会社ではないか」「実際はブラック企業なのでは」と不安を感じる人もいます。実際、職場の雰囲気と労働環境の良さは必ずしも一致しません。
注目したいのが、リクルートマネジメントソリューションズの「新入社員意識調査2025」です。働きたい職場として「アットホーム」を選んだ人は32.5%で、調査開始以来の過去最低となりました。さらに2026年の調査では「お互いに助けあう」職場を望む回答が66.8%に達しています。求人口コミや厚生労働省の離職理由に関するデータも交えながら、アットホームな職場の実態、求人票の危険なサイン、入社前に確認すべきポイントを詳しく解説します。
- 2025年の調査結果: アットホームな職場を希望する新入社員は32.5%。過去最低を記録した。
- 2026年の最新傾向: 「お互いに助けあう」職場を希望する人は66.8%。仲の良さより実質的な協力関係が重視されている。
- 口コミで重視される情報: 働き方・職場環境が55.8%で最多。
- 注意すべき点: アットホームという表現だけでは、労働条件や人間関係の良さは判断できない。
- 失敗しない方法: 面接で教育体制、残業、休日、相談経路、社員同士の距離感を具体的に確認する。
【2026年最新調査】アットホームな職場を希望する人が減った理由とは?

アットホームな職場の評価を考えるうえで、まず確認したいのが新入社員の職場観の変化です。
2025年の調査では、従来の職場イメージを表す「アットホーム」という言葉への支持が低下する一方、助け合いや個性の尊重といった具体的な組織のあり方が注目されました。
新入社員意識調査2025で「アットホーム」は32.5%株式会社リクルートマネジメントソリューションズが2025年6月23日に公表した「新入社員意識調査2025」では、働きたい職場の特徴について調査しています。
結果を見ると、最も支持されたのは「お互いに助けあう」で69.4%。一方、「アットホーム」は32.5%にとどまり、同社の調査における過去最低を記録しました。
この結果から読み取れるのは、職場の人間関係そのものを否定する動きではありません。むしろ、単に仲が良いことよりも、仕事で困ったときに助けてもらえる関係性を重視する傾向です。
2026年の調査では「助け合い」と「丁寧な指導」が中心に加えて、2026年6月22日に公表された「新入社員意識調査2026」では、職場に求めるものがより具体的になっています。
| 調査項目 | 2026年の結果 |
|---|---|
| お互いに助けあう職場 | 66.8% |
| 仕事についていけるかという不安 | 64.6% |
| 上司とうまくやっていけるかという不安 | 42.9% |
| 先輩・同僚とうまくやっていけるかという不安 | 36.8% |
| 丁寧に指導する上司への期待 | 50.1% |
| 失敗を恐れず挑戦することを重視 | 34.3% |
出典:リクルートマネジメントソリューションズ「新入社員意識調査2026」。調査対象・設問ごとに回答者数は異なる。
特に注目したいのは、上司に期待することのトップが「一人ひとりに対して丁寧に指導すること」(50.1%)になった点です。調査開始以来初めてトップとなり、過去最高を記録しました。
また、「言うべきことは言い、厳しく指導すること」も24.0%で3年連続上昇しています。
つまり、求められているのは単に優しい職場ではありません。安心して質問できる一方で、必要な指導を受け、仕事の能力を伸ばせる環境です。
なお、2025年の「アットホーム」32.5%と2026年の「お互いに助けあう」66.8%は別の設問項目です。単純な前年比較はできません。
なぜ「仲の良さ」だけでは満足できないのか背景には、仕事に対する価値観の変化があります。
職場で仲良く過ごせることは、もちろんメリットです。しかし、仕事をする以上、給与、評価、業務分担、成長機会、休日なども無視できません。
例えば、次のような職場には注意が必要です。
- 社員同士は仲が良いが、仕事の分担が曖昧。
- 上司との距離は近いが、適切な指導が受けられない。
- 飲み会や社内イベントへの参加が暗黙の了解になっている。
- 仕事上の問題を指摘すると、人間関係が悪くなる。
- 仲間意識を理由に、残業や休日出勤を断りにくい。
こうした問題は、表面的な雰囲気だけでは見抜きにくいものです。
2026年の新入社員意識調査が示しているのは、安心できる人間関係と、成長を支える仕組みは両立していなければならないということです。
【基本知識】アットホームな職場とは?特徴と働きやすい職場との違い
アットホームな職場とは、一般的に社員同士の距離が近く、親しみやすい人間関係が形成されている職場を指します。
ただし、法律や公的制度で統一された職場評価の基準があるわけではありません。企業によって意味合いが異なるため、求人票の言葉だけで判断することはできません。
アットホームな職場の代表的な特徴良い意味で使われる場合、次のような特徴があります。
1.上司や先輩に相談しやすい
仕事で分からないことがあれば、気軽に質問できる環境です。ミスをしたときも、感情的に責めるのではなく、原因と改善策を一緒に考えてくれます。
2.社員同士が自然に協力している
担当者が忙しいときに周囲がサポートしたり、困っている同僚に声をかけたりする文化があります。
3.新人を孤立させない
入社直後から質問できる相手が決まっていたり、研修やOJTの担当者が配置されていたりします。
4.意見を言いやすい
年齢や役職に関係なく、仕事の改善案や疑問を伝えられます。反対意見を出しても人格を否定されません。
5.仕事とプライベートの境界が守られている
親しい関係であっても、休日の過ごし方や個人的な事情に過度に干渉しません。
この5つがそろっていれば、アットホームという言葉が実際の働きやすさにつながっている可能性があります。
アットホームな職場と働きやすい職場は何が違う?両者は重なる部分もありますが、評価するポイントが異なります。
| 比較項目 | アットホームな職場 | 働きやすい職場 |
|---|---|---|
| 人間関係 | 親しみやすく距離が近い | 尊重と適切な距離感がある |
| 上司との関係 | 気軽に話しかけられる | 公平な指導・評価がある |
| 仕事の進め方 | 協力しながら進める | 役割や責任が明確 |
| 休日 | 社員間の交流がある場合も | 休暇を取得しやすい |
| 評価制度 | 雰囲気重視になる場合も | 客観的な評価基準がある |
| 成長機会 | 周囲に教えてもらいやすい | 研修や育成制度が整っている |
| プライバシー | 距離が近くなりやすい | 個人の事情を尊重する |
重要なのは、アットホームであることと、労働条件が良いことは別問題だという点です。
例えば、社員同士の会話が多くても、残業が慢性化していたり、有給休暇を取得しにくかったりすれば、働きやすい職場とは評価しにくくなります。
逆に、社員同士が必要以上に干渉しない会社でも、仕事の相談ができ、待遇や評価が公平であれば、十分に働きやすい職場です。
アットホームな職場のメリット・デメリット
メリット
- 仕事の相談や質問がしやすい。
- 新入社員が職場に馴染みやすい。
- 業務上の連携が取りやすい。
- 困ったときに周囲から支援を受けられる。
- 孤立感や心理的な負担を減らしやすい。
デメリット
- 社員同士の距離が近すぎる場合がある。
- 飲み会や社内イベントへの参加を求められることがある。
- 人間関係を優先して意見を言いにくくなる。
- 公私の境界が曖昧になる場合がある。
- 仲の良さが評価や待遇の公平性につながるとは限らない。
アットホームな雰囲気が自分に合うかどうかは、本人の性格や仕事に求めるものによっても変わります。
【実態を数字で検証】求人口コミと退職理由から見える職場の人間関係
アットホームな職場を見極めるうえでは、企業が発信する採用情報だけでなく、実際に仕事を探している人や退職経験者のデータも参考になります。
求人口コミで最も気にされるのは職場環境株式会社アイデムが公表した「2025年10月イーアイデム会員対象アンケート結果」では、企業に関するインターネット上の口コミで気になることを調査しています。
主な結果は次のとおりです。
- 働き方や職場環境:55.8%
- 給与や待遇:38.5%
- 社内の人間関係、従業員について:27.4%
特に目立つのは、働き方や職場環境が過半数を占めたことです。
また、インターネット上の評価を見て応募を控えたり、選考や内定を辞退したりした経験がある人は21.3%でした。
調査は2025年10月に求人サイト「イーアイデム」を通じて求人に応募した会員を対象に実施され、有効回答数は457件です。
この結果から、求職者が知りたいのは単純な社内の雰囲気だけではなく、実際にどのような働き方ができるのかという点だと分かります。
職場の人間関係は退職理由にもなる厚生労働省の「令和5年若年者雇用実態調査」では、最初に勤務した会社を辞めた若年労働者の理由も調べています。
主な理由は次のとおりです。
| 退職理由 | 割合 |
|---|---|
| 労働時間・休日・休暇の条件が悪かった | 28.5% |
| 人間関係がよくなかった | 26.4% |
| 賃金の条件がよくなかった | 21.8% |
| 仕事が自分に合わなかった | 21.7% |
出典:厚生労働省「令和5年若年者雇用実態調査」。初めて勤務した会社を辞めた人の理由について、3つまで複数回答。
人間関係がよくなかったという回答は26.4%で、労働条件に次ぐ上位項目です。
加えて、勤続期間別では、入社1年未満の層で「人間関係がよくなかった」と回答した割合が最も高くなっています。
入社直後は、仕事の進め方だけでなく、上司や先輩との関係構築にも不安を抱えやすい時期です。最初の教育体制や相談相手の有無が、その後の定着に影響する可能性があります。
2026年の職場への不満にも人間関係が表れている日本労働組合総連合会(連合)が2026年4月に公表した「連合および労働組合のイメージ調査2026」では、現在働いている人676人の仕事・職場への不満も調査しています。
回答では、賃金が低いが28.3%で最も多く、人間関係がよくないが14.3%で続きました。
就業経験者866人全体では、人間関係がよくないという回答は17.8%です。
これらのデータを総合すると、職場の人間関係は就職先選び、入社後の満足度、退職の判断に関係する重要な要素です。
ただし、どの調査も対象者や質問内容が異なるため、割合を直接比較して企業全体の良し悪しを決めることはできません。
大切なのは、求人票に書かれた「仲の良さ」ではなく、社員が実際にどのような環境で働いているのかを確かめることです。
【求人票の実態】アットホームな職場は嘘?怪しい求人を見抜くポイント
求人票に「アットホームな職場」と書かれていても、それだけでブラック企業や怪しい会社だと判断することはできません。
一方で、企業側が職場の魅力を伝えるために、具体性のない表現を使っているケースには注意が必要です。
なぜ求人票にアットホームという言葉が使われるのか主な理由は、採用活動において職場の雰囲気を簡潔に伝えられるからです。
特に中小企業や少人数の職場では、大企業のような充実した研修制度や福利厚生をアピールする代わりに、社員同士の距離の近さを魅力として紹介することがあります。
実際に、少人数で連携が取りやすく、経営者や上司に直接相談できる職場もあります。
ただし、アットホームという言葉だけでは、次のような重要な情報が分かりません。
- 社員の平均勤続年数
- 年間休日数
- 有給休暇の取得状況
- 月平均残業時間
- 研修や教育制度
- 人事評価の基準
- 離職率
- 社員同士の交流が任意かどうか
これらを具体的に説明できる会社かどうかが、判断材料になります。
アットホームな職場でも注意したい5つのサイン① 家族のような関係を過度に強調する
「社員はみんな家族」「何でも言い合える仲間」といった表現には、良い意味もあります。
しかし、仕事とプライベートの境界が曖昧になり、休日の連絡や個人的な付き合いを断りにくい環境であれば問題です。
② 社内イベントへの参加が事実上強制される
社員旅行、飲み会、休日のレクリエーションなどが多い会社では、参加が本当に任意なのかを確認しましょう。
不参加を理由に評価や人間関係で不利益を受けるような職場は、健全とはいえません。
③ 教育制度が曖昧
「先輩が優しく教えます」「みんなでサポートします」と説明されても、具体的な研修内容や担当者が決まっていない場合があります。
入社後に教育を受けられず、周囲の善意だけに頼る環境になっていないか注意が必要です。
④ 残業や休日について説明が曖昧
アットホームという言葉を強調する一方で、残業時間や休日出勤の実態について明確な説明がない場合は慎重に判断しましょう。
特に「忙しいときはみんなで助け合う」という説明が、恒常的な長時間労働を意味していないか確認が必要です。
⑤ 社員の定着状況が分からない
長く働いている社員がいるか、若手社員が定着しているかは要点です。
平均勤続年数や入社後の定着状況を質問しても説明が曖昧な場合は、追加で情報を集めることをおすすめします。
「アットホーム」という表現だけで違法になる?ここは誤解しやすい部分です。
アットホームという言葉そのものが法律で禁止されているわけではありません。また、この表現を使った求人が直ちに違法になるわけでもありません。
ただし、厚生労働省が示す職業安定法第5条の4では、求人情報について虚偽の表示や誤解を生じさせる表示をしてはならないと定めています。
求人広告では、募集主の名称・住所・連絡先・業務内容・就業場所・賃金などの情報表示も求められています。
つまり、問題になるのは「アットホーム」という単語ではなく、求人情報全体が実態と異なっていたり、求職者に誤解を与えたりする場合です。
【入社前の見極め方】面接・職場見学・口コミで確認したい8つのポイント
アットホームな職場かどうかを判断するには、求人票を読むだけでは不十分です。
面接や職場見学、社員の口コミなど、複数の情報源を組み合わせることで、実際の雰囲気を把握しやすくなります。
1.面接で具体的な人間関係について質問する「職場の雰囲気は良いですか?」と質問すると、企業側は当然ながら良い面を中心に説明します。
そこで、質問を具体的に変えることがポイントです。
例えば、次のような質問が効果的です。
- 入社後、仕事で困ったときは誰に相談できますか?
- 新入社員には教育担当者がつきますか?
- チーム内で仕事をサポートする仕組みはありますか?
- 上司との面談はどのくらいの頻度でありますか?
- 社員同士の交流イベントは任意参加ですか?
質問への回答が具体的であれば、職場の仕組みを理解しやすくなります。
反対に、「みんな仲が良いですよ」「入ればすぐ分かります」といった回答だけで終わる場合は、さらに詳しく確認してみましょう。
2.社員同士の会話や接し方を観察する職場見学ができる場合は、社員同士の自然なやり取りを観察してください。
注目したいのは次のような場面です。
- 上司が部下に話しかけるときの態度
- 社員同士が質問や相談をしている様子
- 忙しい人を周囲がサポートしているか
- ミスやトラブルが発生したときの対応
- 新人や若手社員が孤立していないか
会話が多いことだけを評価するのではなく、誰もが無理なくコミュニケーションできているかを見ることが重要です。
3.職場の口コミを複数確認する職場環境の口コミは、求人票では分からない実態を把握するための参考になります。
確認したいのは次の項目です。
| 確認する項目 | チェック内容 |
|---|---|
| 人間関係 | 上司や同僚との関係は良好か |
| 残業 | 慢性的な長時間労働はないか |
| 休日 | 有給休暇を取得しやすいか |
| 教育 | 新人研修やOJTは機能しているか |
| 評価 | 評価基準が明確か |
| 離職 | 退職者が多い部署や理由はないか |
口コミを見るときは、1件の悪い投稿だけで判断しないことも大切です。
同じ問題が複数の投稿に繰り返し登場しているか、投稿時期が古すぎないか、現在の募集職種と同じ部署の話なのかを確認しましょう。
4.社員の平均勤続年数を聞くアットホームな職場をアピールしている企業なら、社員が長く働けているかも確認したいところです。
例えば、面接では次のように聞けます。
「こちらの部署では、入社後どのくらいの期間働いている方が多いでしょうか?」
平均勤続年数だけでなく、若手社員の定着状況も確認すると、より具体的なイメージを持てます。
5.残業時間と有給休暇の取得状況を確認する働きやすさを判断するうえで、労働条件は欠かせません。
特に確認したいのは、求人票に記載された条件と実際の勤務状況が一致しているかどうかです。
「残業は少ないです」という説明だけではなく、月平均残業時間や繁忙期の状況を聞きましょう。
有給休暇についても、取得率だけでなく、実際に休暇を申請しやすい雰囲気なのかが重要です。
6.社内イベントや休日の交流が任意か確認する社員旅行や飲み会があること自体は問題ではありません。
大切なのは、参加しない選択が尊重されるかどうかです。
仕事とプライベートを分けたい人にとっては、社内イベントの頻度や参加ルールが働きやすさを左右することがあります。
7.教育体制と評価制度を確認する仲が良いだけでは、仕事の能力は十分に伸びません。
入社後の研修、OJT、資格取得支援、定期面談など、社員を育てる仕組みがあるかを確認しましょう。
また、昇給や昇進についても、上司との親しさではなく、仕事の成果や能力に基づいて評価されるかが重要です。
8.面接官以外の社員にも話を聞く可能であれば、実際に働いている社員と話す機会を設けてもらいましょう。
採用担当者や経営者の説明だけでは分からない、現場の雰囲気を知る手掛かりになります。
特に入社1~3年目の社員に、次のような質問をすると参考になります。
- 入社前と入社後でギャップはありましたか?
- 困ったときに相談できる人はいますか?
- 仕事を覚えるまで、どのようなサポートがありましたか?
- 休暇は希望どおりに取得できますか?
回答の内容だけでなく、社員が安心して自分の意見を話せているかも観察したいポイントです。
【プロの結論】アットホームな職場を選ぶべき人・避けたほうがよい人
アットホームな職場が合うかどうかは、本人が仕事に何を求めているかによって変わります。
アットホームな職場が向いている人次のような人には、良好な人間関係を築きやすい職場が適している可能性があります。
- 周囲と相談しながら仕事を進めたい人
- チームワークを大切にしたい人
- 上司や先輩から丁寧に指導を受けたい人
- 困ったときに助け合える環境を求める人
- 職場で孤立せず、安心して働きたい人
特に社会人経験が浅い人や、初めての転職で新しい環境に不安を感じている人にとって、相談しやすい職場は大きなメリットになります。
アットホームな職場が合わない可能性がある人一方、次のような希望を持つ人は、社員同士の距離が近すぎる職場にストレスを感じる可能性があります。
- 仕事とプライベートを明確に分けたい人
- 飲み会や社内イベントが苦手な人
- 必要以上の雑談や交流を求めない人
- 自分のペースで集中して仕事を進めたい人
- 人間関係よりも専門性や成果を重視したい人
こうした人には、適度な距離感があり、個人の裁量を尊重する職場のほうが合う可能性があります。
本当に良い職場を見極める3つの基準2026年の職場選びでは、次の3点を特に重視したいところです。
第一に、心理的安全性があること。
質問や相談、反対意見を伝えても不利益を受けない環境です。仲が良いことより、安心して意見を言えることが重要です。
第二に、仕事のルールと評価が明確であること。
業務分担、給与、残業、休日、評価基準などが明確であれば、社員同士の不要な摩擦も減らせます。
第三に、成長を支援する仕組みがあること。
丁寧な指導、研修、定期的なフィードバックなどがあり、社員が仕事を通じて成長できる環境です。
2026年の新入社員意識調査でも、助け合いと丁寧な指導が強く支持されています。単に居心地が良いだけではなく、安心して挑戦できる環境こそ、これからの職場選びで重視したい条件です。
【FAQ】アットホームな職場に関するよくある質問
Q1:アットホームな職場はブラック企業が多いのでしょうか?
A:アットホームという表現だけでブラック企業とは判断できません。ただし、社員同士の距離の近さを理由に、休日の付き合いやサービス残業を求める会社には注意が必要です。残業時間、休日、給与、教育制度などを個別に確認しましょう。
Q2:求人票にアットホームな職場と書いてある会社は怪しいですか?
A:必ずしも怪しいわけではありません。実際に社員同士の関係が良く、相談しやすい職場もあります。ただし、具体的な制度や労働条件の説明がなく、雰囲気の良さだけを強調する求人は慎重に確認することをおすすめします。
Q3:アットホームな職場を面接で見分ける方法はありますか?
A:教育担当者の有無、上司との面談頻度、社員同士の協力体制、社内イベントの参加ルールなどを質問してください。職場見学ができる場合は、社員同士の接し方や新人への対応も観察すると参考になります。
Q4:アットホームな職場と働きやすい職場はどちらを選ぶべきですか?
A:優先したいのは、実際の労働条件や人間関係が良い職場です。アットホームな雰囲気に加えて、適正な給与、休暇の取りやすさ、公平な評価、成長できる教育制度がそろっている会社が理想的です。
Q5:職場の人間関係が原因で退職するのは甘えですか?
A:甘えではありません。厚生労働省の令和5年若年者雇用実態調査でも、初めて勤務した会社を辞めた理由として、人間関係がよくなかったという回答は26.4%に上っています。心身の負担が大きい場合は、部署異動や転職なども含めて環境を見直すことが大切です。
アットホームな職場は、社員同士の距離が近く、相談しやすいというメリットがあります。しかし、その言葉だけでは、本当に働きやすい会社かどうかは判断できません。
2025年の新入社員意識調査では、アットホームな職場を希望する人が32.5%で過去最低となりました。一方、2026年の調査では「お互いに助けあう」職場を望む人が66.8%となり、丁寧な指導や成長支援への期待も高まっています。
求人口コミでも、働き方や職場環境が最も重視されており、職場の人間関係は若年層の退職理由としても無視できない要素です。
これから就職や転職を考えるなら、「アットホーム」という言葉をそのまま信じるのではなく、次のポイントを確認してください。
- 困ったときに相談できる仕組みがあるか。
- 社員同士が互いを尊重しているか。
- 残業や休日などの労働条件が明確か。
- 公平な評価制度と教育体制があるか。
- プライベートの時間や個人の価値観が尊重されるか。
本当に良い職場とは、社員全員が無理に仲良くする職場ではありません。互いの違いを尊重し、必要なときに助け合い、それぞれが安心して能力を発揮できる職場です。
求人票の印象だけで決めず、面接や職場見学、口コミ、具体的な労働条件を照らし合わせながら、自分にとって長く働ける環境を選びましょう。