- 全店廃止ではない: 約7,000店舗のイートイン設置店のうち、約2,000店舗を売場に転換する計画だった。 - 廃止の主な理由: コロナ禍以降の利用状況の変化と、衣料品・日用品などの商品棚を増やすためのスペース確保。 - 2026年現在: イートインの継続店舗は存在するが、転換済み店舗の累計や残存店舗数は公表資料から特定できない。 - 店舗の探し方: ファミマ公式店舗検索でフォーク・スプーンのマークを確認する。 - 注意点: コンセント、Wi-Fi、利用時間は店舗ごとに異なる。
【廃止の真相】ファミマのイートインは全店終了ではなく約2,000店舗が対象

今回の話題を正しく理解するには、ファミリーマートが発表した「イートインの売場化」と、報道で使われた「イートイン廃止」という表現を分けて考える必要がある。
2024年10月2日、ファミリーマートは店舗の売場面積を拡大するため、全国の店舗に設置しているイートインスペースを順次商品売場へ変更すると発表した。
当時、イートインを設置していたのは全国約7,000店舗。ITmedia NEWSなどの報道によると、そのうち約2,000店舗で2024年中をめどに転換を進める計画だった。単純計算では、当時の設置店舗の約3割に相当する。
一方、ファミリーマートの公式発表には、次の重要な注記がある。
諸条件により継続するイートインもございます。
つまり、会社として決めたのは全店舗からの一斉撤去ではなく、利用状況や店舗環境に応じた売場への転換である。
ITmedia NEWSが同社に確認した際にも、全店終了という意味ではないことが説明されている。報道の見出しだけを見て「ファミマからイートインが完全になくなった」と理解するのは正確ではない。
なお、約2,000店舗という数字は当時の報道で示された実施計画であり、2026年現在の撤去完了店舗数を意味するものではない。
【理由を徹底分析】なぜファミリーマートはイートインを売場に変更したのか
ファミリーマートがイートインを見直した背景には、単純な経費削減だけでは説明できないコンビニ経営の変化がある。
1. コロナ禍以降、イートインの利用方法が変わったファミリーマートは2013年からイートインの設置を進めてきた。店内で購入した弁当や飲み物をその場で楽しめる場所として、食事だけでなく休憩や地域の交流にも利用されてきた。
しかし、新型コロナウイルス感染症の流行によって、店内で飲食する習慣やスペースの使われ方が変化した。
2025年2月7日付のITmedia ビジネスオンラインの記事では、同社広報担当者が、感染症の5類移行後も利用が戻らなかった店舗について、都市部・郊外を問わず個別に売場化を進めていると説明している。
特に注目したいのは、コロナ禍が終われば自然に利用が回復するという前提を置かなかった点だ。店舗ごとの実際の需要を見て、設備の役割を見直す方向へ進んだのである。
2. 限られた店内スペースで商品を増やしたいコンビニは、限られた店舗面積の中で多様な商品を販売しなければならない。特に都市部の小型店舗では、売れ筋の商品を増やしたくても棚を設置する余裕がないケースがある。
そこで注目されたのが、テーブルや椅子を撤去した後のスペースだ。
2024年10月の報道では、売場化によって1店舗当たり商品棚を2~3台追加でき、衣料品や生活必需品などの品ぞろえを増やせると紹介された。
具体的な対象商品として挙げられたのは、次のようなカテゴリーである。
- コンビニエンスウェアの靴下・衣料品
- トイレットペーパー
- 洗剤などの日用品
- お菓子や加工食品
ファミリーマートにとって、イートインを残すことよりも、来店客が必要とする商品を店内で購入できる環境を整えることに価値がある店舗も存在する。
これは単なる設備の削減ではなく、店舗の限られた面積をどのように売上につなげるかという経営判断だ。
3. イートイン強化から商品売場強化への方向転換今回の施策が興味深いのは、ファミリーマートが以前はイートインを積極的に拡大していた点だ。
ITmedia ビジネスオンラインによれば、同社は2015年にもイートインの強化方針を打ち出し、当時約3,000店舗だった設置店舗数を約2倍以上に拡大していた。
それから約10年後、利用方法の変化を受けて、今度は一部のスペースを商品売場に戻す方針へ転換した。
この流れから見えてくるのは、ファミリーマートがイートインという設備そのものを否定しているわけではないということだ。需要がある店舗では残し、商品販売に活用したほうがよい店舗では売場に変える。店舗ごとの収益性と利便性を重視する考え方である。
【時系列・関係性一覧】2013年から2026年までのファミマのイートイン政策
ここでは、公式発表と報道で確認できる主な転換点を整理する。特に2025年以降の情報を確認すると、約2,000店舗という当初の計画と、2026年現在の実際の残存店舗数は別の数字として扱う必要がある。
| 時期 | 出来事 | 意味・確認できる内容 |
|---|---|---|
| 2013年 | イートイン設置を推進 | 店内飲食スペースの展開を開始 |
| 2015年 | イートイン強化 | 設置店舗を約3,000店舗から拡大 |
| 2024年10月2日 | 売場転換を公式発表 | 約7,000店舗に設置。当時の報道では約2,000店舗が転換対象 |
| 2024年末 | 初期の転換計画 | 衣料品・日用品などの商品棚を拡充 |
| 2025年2月 | 広報担当者が方針を説明 | 利用が回復しない店舗を個別に売場化 |
| 2025年10月 | 決算説明資料で継続方針を確認 | 改装・イートイン売場化による売場面積拡大を推進 |
| 2026年4月 | 2025年度決算・2026年度計画を公表 | イートインの転換済み店舗数は個別に記載されず |
| 2026年10月 | 2027年2月期第2四半期決算を公表 | 最新資料でも残存イートイン店舗数の具体的な公表は確認できない |
2025年10月8日公表のファミリーマートの決算説明資料には、「売場面積の拡大(改装・イートイン売場化)」という取り組みが掲載されている。したがって、少なくとも2025年秋の時点では売場化が店舗投資の一環として扱われていた。
一方、2026年4月8日の通期決算・計画資料と、2026年10月14日の第2四半期決算説明資料では、イートインの転換実績や残存店舗数を具体的に示す数字は確認できない。
このため、2026年11月現在の正確な転換完了店舗数を、当初の約2,000店舗という数字だけから判断することはできない。
【2026年最新】ファミマのイートイン継続店舗と子ども食堂の現状
では、2026年現在もファミマでイートインを利用できるのだろうか。
答えはYESだ。2024年の公式発表自体が、条件によって継続する店舗があると明記している。
ただし、継続店舗を一律に分類できる最新の公式一覧や、全国の残存店舗数は公表資料から確認できない。
イートインが残る可能性がある店舗の特徴店舗ごとの判断が基本となるため、以下は継続の可能性を考える際の目安であり、設置を保証する条件ではない。
- 地域住民の食事や交流の場として利用されている店舗
- こども食堂など地域活動に活用されている店舗
- イートインの利用需要が継続している店舗
- 店内に十分なスペースがあり、商品棚への転換を急ぐ必要がない店舗
重要なのは、店舗の立地だけで継続・撤去を判断できないことだ。駅前でもイートインが残る可能性はあり、郊外でも売場化される場合がある。
子ども食堂として使われる店舗はどうなる?2024年10月のITmedia NEWSの取材では、ファミリーマート側が、いわゆる子ども食堂のように運用しているイートインについては今後も残す方針だと説明している。
通常の食事スペースとは異なり、地域の子どもたちや家庭を支える活動に使われている場所は、単純な商品販売スペースとは異なる社会的な役割を持つ。
また、ファミリーマートは2026年8月にも、認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえとの連携活動について発表している。2021年からの既存こども食堂への継続応援では、累計5,867団体の運営をサポートしたと公表した。
ただし、ここで区別したいのは、こども食堂への支援活動と、店舗のイートイン席が一般客に常時開放されているかどうかは別問題だという点だ。
地域活動への支援が続いていることは確認できるが、それをもって全国の店舗で飲食スペースが維持されていると解釈することはできない。
【実践ガイド】ファミマのイートインがある店舗を検索する方法
実際にイートインを利用したい人にとって、最も役立つのが公式店舗検索だ。
ファミリーマートの公式FAQでは、イートイン設置店舗を店舗検索サイトから確認できると案内している。
フォーク・スプーンのマークを確認する検索結果で注目したいのが、フォークとスプーンのイラストだ。
ファミリーマート公式FAQによると、このマークがイートイン設備の目印になっている。
探し方は次のとおりだ。
1. ファミリーマートの公式店舗検索を開く。
2. 店舗名、住所、最寄り駅などから目的のエリアを検索する。
3. 検索結果に表示されるフォーク・スプーンのマークを確認する。
4. 利用したい店舗を絞り込み、必要に応じて電話で設備の現状を確認する。
注意したいのは、公式FAQにも例外が記載されていることだ。店外のベンチやオフィスビル内の共有飲食スペースなどは、店舗検索のマークに表示されない場合がある。
また、検索情報が更新されるタイミングと実際の設備変更にずれが生じる可能性もある。2026年現在は、検索結果だけでなく店舗への直接確認を組み合わせるのが確実だ。
電源・コンセントは使える?ファミマのイートインには、店舗によってコンセント付きの席が設置されている場合がある。しかし、すべての店舗で電源を使えるわけではない。
特に注意したいのは、イートインを撤去した後にコンセントだけを独立して残すという対応について、2024年10月のITmedia NEWSの取材で、同社が代替の電源提供は考えていないと説明している点だ。
スマートフォンやノートパソコンの充電を目的に利用するなら、事前に店舗へ問い合わせるのがよい。
Wi-Fiは2026年も利用できる?ここには誤解が多い。
以前のファミリーマートには、独自の無料Wi-Fiサービス「Famima_Wi-Fi」があった。しかし、このサービスは2022年8月に終了している。
現在、ファミリーマート公式サイトでは、NTTドコモの公衆Wi-Fiサービス「d Wi-Fi」の利用案内を掲載している。ドコモ回線を持たない人も一定時間無料で利用できる案内がある。
つまり、2026年現在もWi-Fiを利用する選択肢はあるが、かつてのFamima_Wi-Fiが復活したわけではない。また、Wi-Fiが使えることと、イートイン席で長時間作業できることは別の話である。
通信環境や利用可能な場所については、店舗とサービス提供条件を確認しておきたい。
軽減税率8%と店内飲食10%の違いイートインの利用を考える際には、消費税の仕組みも知っておきたい。
2019年10月に導入された軽減税率制度では、飲食料品を持ち帰る場合は原則8%、店内で飲食する場合は標準税率10%が適用される。
| 利用方法 | 消費税率 | 取り扱い |
|---|---|---|
| 商品を購入して持ち帰る | 8% | 軽減税率 |
| イートインで飲食する | 10% | 標準税率 |
| 店内飲食から持ち帰りに変更 | 状況に応じて判定 | 店舗で確認 |
これはファミリーマートだけの独自ルールではなく、軽減税率制度に基づく全国共通の取り扱いだ。
イートインの利用を避ける人がいる背景の一つには、持ち帰りとの税率差もある。ただし、ファミリーマートが2024年に発表した売場転換の公式理由は、利用方法の変化と店舗スペースの有効活用、商品ラインアップの拡充である。税率差を公式の主因として発表したわけではない。
税率の詳細は国税庁の軽減税率制度の案内でも確認できる。
【3社比較】ファミマ・セブン・ローソンのイートイン政策はどう違う?
ファミリーマートの動きが注目される理由は、同業他社の対応と比較すると分かりやすい。
ファミリーマート
2024年に約2,000店舗の転換計画が報道された。衣料品・日用品などを増やすため、店舗ごとの判断で売場を再構成する。
2024年10月のITmediaの取材では、全面撤去の方針は予定していないと回答。店舗ごとのニーズを重視する姿勢を示した。
2024年10月の週刊女性PRIMEの取材では、約5,400店舗にイートインを設置しており、当時は撤去予定がないと広報担当者が回答した。
この比較で分かるのは、ファミリーマートが他社に先行して、イートインスペースの一部を積極的に商品売場へ転換する方針を打ち出したことだ。
セブン-イレブンとローソンについても、店舗ごとに利用状況や設置環境が異なるため、全店舗に共通する設備状況を保証することはできない。なお、上記の他社方針は2024年の取材時点の回答であり、2026年の全店舗の設置状況を示す最新統計ではない。
実際に利用する立場なら、チェーン全体の方針よりも、訪問予定の店舗に席があるかどうかを確認するほうが実用的だ。
【ファミマのイートイン廃止】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:ファミマのイートインは2026年に全店廃止されたのですか?
いいえ。2024年の発表は全店一律の廃止ではなく、一部店舗の売場転換です。公式発表でも条件によって継続する店舗があると説明されています。
Q2:約2,000店舗のイートイン廃止は完了していますか?
約2,000店舗は2024年に報道された転換計画の数字です。2026年10月の最新決算説明資料にも、実際の転換完了店舗数や残存店舗数は具体的に記載されていません。
Q3:ファミマのイートインがある店舗はどうやって探せますか?
公式店舗検索を利用し、検索結果に表示されるフォーク・スプーンのマークを確認してください。設備の更新状況に不安がある場合は、訪問前に店舗へ問い合わせると安心です。
Q4:ファミマのイートインではコンセントやWi-Fiを使えますか?
コンセントは店舗によって異なります。Wi-Fiについては、旧Famima_Wi-Fiは2022年8月に終了しており、現在はd Wi-Fiの利用案内が掲載されています。
Q5:子ども食堂として使われているイートインも廃止されますか?
2024年のファミリーマートへの取材では、子ども食堂のように運用されているスペースは継続する方針と説明されています。また、2026年も同社はこども食堂への支援活動を続けています。
ファミリーマートのイートイン廃止問題は、全店舗から飲食スペースをなくすという話ではない。2024年10月に発表された、店舗の売場面積を拡大するための一部店舗の転換計画が発端となっている。
約7,000店舗にあったイートインのうち、約2,000店舗を売場に転換する計画が報道されたが、2026年現在の実施完了数や残存店舗数は明らかになっていない。
【プロの結論】イートインの価値は店舗ごとに異なる今回の方針転換から読み取れるのは、コンビニの価値が単に便利な飲食スペースを提供することだけではなくなっているということだ。
衣料品や日用品を充実させることが利用者の利益になる店舗もあれば、食事や休憩、地域交流の場所を維持することが重要な店舗もある。
そのため、今後ファミマのイートインを利用したい人は、次の3点を判断基準にするとよい。
1. 公式店舗検索でフォーク・スプーンのマークを確認する。
2. 電源やWi-Fiなど、必要な設備があるか店舗に問い合わせる。
3. 子ども食堂などの地域活動と一般客向けの飲食スペースを区別する。
ファミリーマートのイートインは、すべてが消えたわけではない。商品売場へ変わった店舗がある一方、地域のニーズに応じて飲食スペースを維持する店舗もある。
2026年以降も重要なのは、チェーン全体の「廃止」という言葉だけで判断せず、実際に利用する店舗の設備とサービスを確認することだ。