『鬼灯の冷徹』に登場するチュン(中)は、五道転輪王の第一補佐官を務めるキョンシーの少女です。かわいらしいお団子ヘアと物静かな雰囲気が印象的ですが、その正体は鬼灯すら吹き飛ばすほどの驚異的な怪力を持つ僵尸(キョンシー)。加えて、作中屈指の女好きとして知られる白澤と、かつて恋愛関係にあったという意外な過去も持っています。
チュンという名前の由来は麻雀牌の「中」。五道転輪王に仕えることになった経緯や、白澤との関係、作中作『鬼卒道士チャイニーズエンジェル』のエンジェル朱色とのつながりなど、知れば知るほど個性的な人物です。アニメ第弐期では丹下桜が声を担当し、第8話「僵尸」で本格的に登場しました。
【正体を解説】チュン(中)は五道転輪王の第一補佐官!

チュン(中)は、地獄の裁判を担当する十王の一人、五道転輪王に仕える第一補佐官です。
見た目は若い女性で、左右にまとめたお団子ヘアと中国風の衣装が特徴。穏やかでかわいらしい外見とは裏腹に、地獄でも非常に強い部類に入る怪力の持ち主です。
チュンの正体は僵尸(キョンシー)。中国の伝承に登場する、死後に動き出す存在をモチーフにしたキャラクターです。
『鬼灯の冷徹』では、中国の道教や妖怪、死後の世界にまつわる文化がユーモラスに取り入れられています。チュンもその世界観を象徴するキャラクターの一人です。
五道転輪王の第一補佐官としての仕事チュンが所属する五道転輪庁は、亡者に最終的な判決を下す裁判所です。五道転輪王のもとで、亡者の罪や行き先に関わる重要な業務が行われています。
しかし、裁判で判決を受け入れられない亡者の中には、逃げ出そうとする者もいます。そうした亡者を取り押さえ、裁判所へ連れ戻すのがチュンの大きな役割です。
興味深いのは、第一補佐官という重要な肩書を持ちながら、チュンは読み書きや計算が得意ではないことです。事務処理や複雑な判断を担当するタイプではなく、圧倒的な身体能力を生かして現場の問題を解決します。
つまり、彼女の仕事は地獄の裁判制度を支える実力行使の担当。逃亡する亡者を確実に捕まえるという点では、非常に頼もしい存在です。
【能力と強さの秘密】鬼灯すら吹き飛ばすキョンシーの怪力
チュンの怪力は作中でも別格チュンの最大の特徴は、何といっても常識外れの怪力です。
『鬼灯の冷徹』の主人公・鬼灯は、地獄の獄卒たちの中でも屈指の実力を持つ鬼神です。冷静な判断力だけでなく、戦闘能力や身体能力にも優れています。
そんな鬼灯でさえ、チュンの力には圧倒される場面があります。彼女が亡者を取り押さえる際には、周囲の壁や建物まで破損してしまうほどです。
五道転輪庁の周辺施設がたびたび壊れるのも、チュンが力を十分に加減できないことが大きな理由です。亡者を捕まえるという仕事そのものは成功していても、修繕費という別の問題が発生してしまいます。
キョンシーだからこその身体能力チュンの強さを理解するうえで重要なのが、彼女が普通の人間ではなくキョンシーであるという設定です。
キョンシーは中国の伝承に登場する死体の妖怪で、作品によってさまざまな能力や性質が描かれます。本作でも、その超自然的な存在としての特徴が、チュンの人間離れした身体能力につながっています。
ただし、チュンの強さを単純な戦闘能力ランキングだけで理解するのは適切ではありません。彼女の魅力は、圧倒的な力を持ちながら、細かな事務仕事は苦手という能力のアンバランスさにあります。
鬼灯のように知性と実務能力を兼ね備えた人物とは異なり、チュンは自分の得意分野に特化した存在です。
剪紙成兵術も扱える?チュンには、怪力以外にも注目したい能力があります。それが、紙に描いた絵を実体化させる「剪紙成兵術」です。
この術は白澤から教わったもので、紙に描いたものを実体として生み出すという、中国の道術を連想させる能力です。
チュンは絵を描くこと自体は比較的得意ですが、想像力や発想の方向性には独特の問題があります。そのため、実体化させたものが周囲を混乱させる展開も描かれます。
この設定は、チュンが単なる怪力キャラクターではなく、白澤との過去や中国の伝統文化とも結びついた人物であることを示しています。
【人物関係を整理】チュン・白澤・五道転輪王の関係とは?
チュンの人物像を理解するには、彼女を取り巻く登場人物との関係を整理すると分かりやすくなります。
| 人物・キャラクター | チュンとの関係 | 注目ポイント |
|---|---|---|
| 五道転輪王 | 上司・主君 | チュンを第一補佐官として従えている。 |
| 白澤 | 過去の交際相手 | 女好きな性格が原因でチュンの怒りを買っている。 |
| 鬼灯 | 地獄の同僚に近い立場 | チュンの怪力を知る人物の一人。 |
| 唐瓜・茄子 | 五道転輪庁を訪れる獄卒 | チュンと五道転輪王の存在を知るきっかけとなる。 |
| エンジェル朱色 | チュンをモデルにした作中作の人物 | 『鬼卒道士チャイニーズエンジェル』に登場するキャラクター。 |
特に重要なのは、五道転輪王との主従関係と、白澤との過去の恋愛関係です。
前者はチュンの現在の仕事や立場を説明し、後者は彼女の性格や行動を理解するための重要な背景になっています。
【白澤との過去】チュンは元恋人?別れた理由と現在の関係
チュンと白澤はかつて交際していたチュンの意外な過去として知られているのが、中国の神獣・白澤との恋愛関係です。
白澤は博識で、人間や妖怪に関する幅広い知識を持つ存在です。一方で、女性好きで知られ、さまざまな女性に気軽に声をかける人物でもあります。
そんな白澤とチュンは、かつて交際していました。
現在のチュンは白澤の顔を見ると怒りをあらわにし、時には強烈な攻撃を仕掛けます。単に相性が悪いというだけではなく、過去の恋愛がその原因になっています。
別れの原因は白澤の女好きな性格二人の関係を複雑にしたのは、恋愛に対する価値観の違いでした。
チュンは大昔に亡くなった存在であり、生前の時代感覚を強く残しています。そのため、白澤との交際を軽い恋愛としてではなく、結婚の申し込みに近い意味合いで受け止めていました。
ところが、白澤はもともと女性に対して非常に積極的な性格です。チュンに好意を示していた一方で、ほかの女性にも声をかけるような振る舞いを続けていました。
チュンにとって、それは許せることではありませんでした。
彼女は白澤の女好きな態度に激怒し、二人の関係は破綻。以降、白澤に会うたびに襲いかかるほどの怒りを抱くようになりました。
現在も白澤を見ると攻撃する理由チュンの怒りは、単なる一時的な感情ではありません。本人にとっては真剣な恋愛だったからこそ、白澤の振る舞いが許せなかったのです。
一方の白澤は、女性に対する態度を大きく改めたわけではありません。そのため、二人が顔を合わせると、チュンが怒り、白澤が巻き込まれるというおなじみの構図が生まれます。
ここで注意したいのは、チュンと白澤が現在も恋人同士というわけではないことです。作中で示されているのは、過去に交際していた二人と、その後も続いているチュンの怒りです。
この関係は、白澤の軽薄さとチュンの一途さを対照的に描いた、作品らしいコメディ要素にもなっています。
【名前の由来とモデル】中は麻雀牌?エンジェル朱色との関係も解説
チュンという名前は麻雀牌の「中」が由来チュンという名前は、中国文化を感じさせる独特な響きを持っています。
その由来は、麻雀牌の「中」です。
麻雀の「中」は、三元牌と呼ばれる牌の一つで、「チュン」と読みます。チュンの名前は、この牌に由来しています。
作中では、五道転輪王が墓からチュンを呼び出した際、たまたま袖口から麻雀牌の「中」が落ちてきたことが名前のきっかけになったとされています。
つまり、チュンという名前には、壮大な由来や特別な称号があるわけではありません。偶然目に入った麻雀牌から名付けられたという、少し拍子抜けするようなエピソードです。
しかし、この偶然性が『鬼灯の冷徹』らしいユーモアにつながっています。
エンジェル朱色のモデルになった人物チュンには、もう一つ興味深い設定があります。それが、作中作『鬼卒道士チャイニーズエンジェル』に登場するエンジェル朱色のモデルという立場です。
『チャイニーズエンジェル』は、キョンシーを題材とした作品内作品です。現実の登場人物をモデルにしたキャラクターが登場するという、劇中劇ならではの仕掛けが用意されています。
エンジェル朱色はチュンをモデルにしており、太乙道士のモデルは五道転輪王です。
スタジオディーンが公開した第弐期第8話「僵尸」の公式あらすじでも、エンジェル朱色と、それを操る太乙道士のモデルが五道転輪庁にいるという設定が紹介されています。
このため、チュンと五道転輪王は、地獄の実務を担当する人物であると同時に、作中の人気コンテンツのモデルという二重の役割を持っています。
なお、エンジェル朱色はチュン本人と同一人物ではありません。あくまで、チュンをモデルにして作られた劇中のキャラクターです。
【アニメ・原作情報】チュンの登場回と声優・丹下桜を紹介
アニメ第弐期の第8話「僵尸」で登場チュンのアニメ登場を語るうえで重要なのが、2017年に放送されたTVアニメ『鬼灯の冷徹』第弐期です。
スタジオディーンの公式発表によると、チュンは第弐期の第8話から登場する予定として告知されました。
第8話のタイトルは「僵尸」です。
このエピソードでは、作中作『鬼卒道士チャイニーズエンジェル』が話題になり、唐瓜と茄子がエンジェル朱色と太乙道士のモデルを探して五道転輪庁へ向かいます。
チュンの正体や役割を知るうえで重要なエピソードであり、彼女のキャラクター性を理解するためにも見逃せない回です。
チュン役の声優は丹下桜アニメ第弐期でチュンを演じた声優は丹下桜です。
2017年11月19日、アニメーション制作会社のスタジオディーンが追加キャストを発表し、チュン役に丹下桜が起用されたことを公表しました。
丹下桜は、透明感のある声や柔らかな演技で知られる声優です。チュンのかわいらしい外見と、怪力を発揮する際のギャップを楽しむうえでも、注目したいキャスティングです。
第弐期のキャスト発表では、烏頭役の鳥海浩輔、蓬役の水島大宙とともに、チュン役の丹下桜が紹介されました。
原作漫画でチュンを楽しむポイント原作漫画は江口夏実による作品で、講談社の「モーニング」で2011年から約9年間にわたって連載されました。
2020年1月掲載の第271話で最終回を迎え、単行本は全31巻で完結しています。
チュンのエピソードを楽しむなら、白澤との関係が分かる場面と、五道転輪庁を訪れるエピソードを続けて読むのがおすすめです。
最初は白澤との関係を通して見えてくるチュンの一面に注目し、その後、五道転輪王の補佐官としての姿を知ると、彼女の人物像がより立体的になります。
また、単行本全体を通じて読むことで、地獄の裁判制度や十王の補佐官たちの役割など、チュンを取り巻く世界観も理解しやすくなります。
【よくある質問】鬼灯の冷徹のチュン(中)に関するFAQ
Q1:鬼灯の冷徹のチュンの正体は何ですか?
A1:チュンは五道転輪王の第一補佐官を務めるキョンシー(僵尸)です。亡者が裁判所から逃げ出した際に、圧倒的な怪力で取り押さえる役割を担っています。
Q2:チュンと白澤は元恋人ですか?
A2:はい。二人は過去に交際していました。しかし、白澤の女好きな性格が原因でチュンが激怒し、関係は破綻しました。現在もチュンは白澤に強い怒りを抱いています。
Q3:チュンの名前の由来は何ですか?
A3:麻雀牌の「中(チュン)」が由来です。五道転輪王がチュンを呼び出した際、袖口から偶然落ちてきた牌にちなんで名付けられました。
Q4:チュンの声優は誰ですか?
A4:アニメ第弐期では丹下桜が担当しています。スタジオディーンが2017年11月に追加キャストとして正式発表しました。
Q5:チュンはアニメの何話に登場しますか?
A5:第弐期の第8話「僵尸」です。五道転輪庁や『鬼卒道士チャイニーズエンジェル』にまつわるエピソードで、チュンの人物像が描かれています。
Q6:チュンはエンジェル朱色本人なのですか?
A6:同一人物ではありません。エンジェル朱色は、チュンをモデルにした作中作のキャラクターです。また、太乙道士のモデルは五道転輪王です。
Q7:チュンは鬼灯より強いのですか?
A7:チュンは鬼灯すら吹き飛ばすほどの怪力を持っています。ただし、作中であらゆる能力を比較した公式ランキングがあるわけではありません。怪力の描写と総合的な戦闘能力は分けて考える必要があります。
『鬼灯の冷徹』のチュン(中)は、五道転輪王の第一補佐官として働くキョンシーです。かわいらしい外見に反して、鬼灯すら吹き飛ばすほどの怪力を持ち、逃亡する亡者を取り押さえるという重要な仕事を担当しています。
人物像を理解するうえで押さえておきたいのは、次の4点です。
- 正体:五道転輪王の第一補佐官である僵尸(キョンシー)。
- 能力:鬼灯にも通用する怪力と、剪紙成兵術。
- 恋愛関係:白澤と過去に交際していたが、彼の女好きな性格が原因で関係が破綻。
- アニメ:第弐期第8話「僵尸」から登場し、丹下桜が声を担当。
特に注目したいのは、チュンの強さと恋愛に対する一途さのギャップです。地獄の亡者を力ずくで制圧できるほど強い一方、白澤との過去には強い感情を残しています。
加えて、麻雀牌の「中」に由来する名前や、エンジェル朱色のモデルという設定も、中国文化を取り入れた『鬼灯の冷徹』ならではの面白さです。
2026年現在、原作漫画は全31巻で完結しており、アニメ第弐期のチュン登場回も作品を振り返るうえで重要なエピソードとなっています。
チュンの正体だけを知って終わるのではなく、白澤との過去、五道転輪王との主従関係、そしてキョンシーとしての能力まで押さえることで、彼女の魅力をより深く楽しめます。
チュンは、単なる怪力キャラクターではありません。地獄の仕事を支える実務能力と、恋愛に対する不器用な一途さを併せ持つ、『鬼灯の冷徹』らしい個性豊かな登場人物なのです。
主な参照資料
- 講談社「モーニング」公式作品紹介・連載情報
- スタジオディーン「第弐期第8話『僵尸』あらすじ・場面写」
- スタジオディーン「第弐期 新キャスト発表」
- MANTANWEB「鬼灯の冷徹:9年の連載に幕」
- アニメイトタイムズ「チュン役・丹下桜のキャスト発表」