2026年8月23日の地震を詳しく調べるうえで重要なのが、防災科学技術研究所(防災科研)が運用する強震観測網です。
代表的な観測網が、K-NETとKiK-netです。全国に設置された観測装置によって、地震発生時の加速度や速度などを記録し、地震動の特徴を分析するためのデータを提供しています。
459地点の強震記録を公開防災科研が公表した8月23日の地震に関する解析では、K-NETとKiK-netの観測記録が次のように整理されています。
- K-NET:268地点
- KiK-net:191地点
- 合計:459地点
- 最大加速度:250gal
- 最大加速度の観測地点:K-NET茂木(TCG014)
最大加速度250galは、栃木県のK-NET茂木観測点で記録された値です。
この数値は地震動の強さを分析する重要な指標ですが、250galという数字だけで、その地点の震度や被害の大きさを決めることはできません。震度は周期や継続時間なども考慮して算出されるためです。
K-NETとKiK-netのデータは何に役立つ?両観測網の記録は、単に地震が発生したことを確認するためだけのものではありません。
地震波がどのように伝わったか、地域によって揺れにどのような違いがあったか、建物にどのような影響を与える可能性があるかを研究するために活用されます。
特に、地震による被害を減らすための建築設計や地盤評価、防災対策の改善にとって重要な資料です。
8月23日のM5.9の地震についても、こうした観測記録が公開されたことで、震度情報だけでは分からない地震動の特徴を分析できるようになっています。
【余震の可能性と今後の注意点】気象庁の見解と防災対策

大きな地震の後に気になるのが、余震や同程度の規模の地震が発生する可能性です。
気象庁は2026年8月23日の地震について、過去の事例を踏まえた注意喚起を発表しました。
気象庁が呼びかけた「1週間程度」の注意8月23日の発表では、過去の地震事例において、大きな地震の後に同程度の地震が発生した割合は1~2割あると説明されています。
そのうえで、揺れの強かった地域に対して、次の注意が呼びかけられました。
- 地震発生から1週間程度は最大震度5弱程度の地震に注意する。
- 特に発生後2~3日程度は規模の大きな地震に注意する。
- 揺れの強かった地域では落石や崖崩れにも注意する。
ここでいう1~2割は過去の事例に基づく割合であり、今回の地震で必ず同程度の地震が発生するという予測ではありません。
なお、これは8月23日の発生直後に出された期間限定の注意喚起です。2026年11月5日現在、8月23日の地震に対する当時の1週間の注意期間はすでに終了しています。
現在の地震活動や新たな注意情報については、気象庁の最新の地震情報で確認する必要があります。
今後の地震に備えて実践したい5つの対策茨城県南部や首都圏に住んでいる人は、次の対策を確認しておきましょう。
1. 家具の転倒防止
本棚、食器棚、冷蔵庫などは転倒防止器具で固定します。寝室や子ども部屋には、倒れやすい家具を置かない工夫も有効です。
2. 非常用持ち出し袋の準備
飲料水、非常食、懐中電灯、携帯ラジオ、モバイルバッテリー、常備薬、衛生用品などを準備します。
3. 避難経路の確認
自宅から指定避難所までの道を確認し、ブロック塀や古い建物、崖などの危険箇所を把握しておきます。
4. 家族との連絡方法を決める
電話がつながりにくい場合に備えて、災害用伝言ダイヤル171や災害用伝言板の使い方を確認しておきます。
5. 最新の地震情報を確認する
気象庁の地震情報、自治体の防災情報、防災行政無線などを活用します。SNSの速報だけで判断せず、公式情報と照合することも大切です。
特にマンションや高層建築物に住んでいる場合は、長周期地震動への備えも欠かせません。8月23日には埼玉県南部、千葉県北西部、東京都23区で長周期地震動階級2が観測されています。
【茨城地震で震度5弱】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年8月23日の茨城県南部地震のマグニチュードはいくつですか?
A1:マグニチュード5.9です。震源の深さは68kmで、午前2時00分に発生しました。最大震度は5弱でした。
Q2:8月23日の地震で震度5弱を観測した地域はどこですか?
A2:茨城県の小美玉市、古河市、龍ケ崎市、下妻市、常総市、取手市、牛久市、つくば市、筑西市、つくばみらい市、埼玉県の川口市、蕨市、戸田市、宮代町、千葉県の浦安市、印西市、東京都足立区です。
Q3:2026年の茨城県南部地震で津波はありましたか?
A3:4月1日、6月16日、8月23日の3地震とも、気象庁は津波の心配はないと発表しています。
Q4:茨城県南部で震度5弱の地震が3回発生したのは異常ですか?
A4:茨城県南部は以前から地震活動が活発な地域です。地震調査研究推進本部も、深さ30~70km程度の領域で定常的に地震が発生していると説明しています。2026年の3回の地震だけで、異常な活動や巨大地震の発生が迫っていると判断することはできません。
Q5:今後1週間は余震に注意する必要がありますか?
A5:気象庁は8月23日の発生直後、揺れの強かった地域に対して1週間程度の注意を呼びかけました。この期間はすでに終了しています。新たな地震が発生した場合は、その地震について発表される最新の注意情報を確認してください。
Q6:茨城県南部の地震情報はどこで確認できますか?
A6:気象庁の「地震情報」「震源・震度情報」「推計震度分布図」で確認できます。防災科学技術研究所のK-NET・KiK-netでは、強震観測データも公開されています。
2026年の茨城県南部では、4月1日にM5.0、6月16日にM5.5、8月23日にM5.9の地震が発生し、いずれも最大震度5弱を観測しました。
特に8月23日の地震は、震源の深さ68km、マグニチュード5.9という規模で、茨城県、埼玉県、千葉県、東京都の17市区町村に震度5弱の揺れをもたらしました。
3つの地震はいずれも津波の心配はありませんでしたが、逆断層型の発震機構やプレート境界との関係、長周期地震動の観測など、関東地方の地下構造と地震活動を理解するうえで重要な記録となっています。
【プロの結論】
今回の一連の地震から押さえておきたい要点は3つです。
- 震度とマグニチュードは別の指標: 地震の規模だけでなく、震源の深さ、距離、地盤の特徴を合わせて考える必要があります。
- 茨城県南部は継続的な地震活動がある地域: 過去の地震履歴からも、M5~6程度の地震への備えを日常化することが合理的です。
- 予測よりも具体的な防災対策: 次の地震の日時や規模を正確に予測することはできないため、家具の固定、備蓄、避難経路の確認を優先すべきです。
2026年11月以降も、茨城県南部を含む関東地方の地震活動を継続的に確認する必要があります。過去の震度情報だけで安心したり、反対に不確かな予測に過度に不安を感じたりするのではなく、気象庁や防災科研の公的データを判断材料にしながら、いつ地震が起きても対応できる生活環境を整えておきましょう。