2021年12月31日に放送された「第72回NHK紅白歌合戦」は、大泉洋、川口春奈、和久田麻由子の3人が司会を務め、東京国際フォーラムをメイン会場に開催された。番組テーマは「Colorful〜カラフル〜」。新型コロナウイルスの影響が続くなか、音楽を通じて年末に彩りと希望を届けることを目指した特別な回だった。
出場歌手は紅組22組、白組21組の計43組。LiSA、MISIA、藤井風、YOASOBI、BUMP OF CHICKEN、Snow Manなど幅広い顔ぶれがそろい、松平健やケツメイシ、細川たかしらによる特別企画も話題を集めた。最終結果は紅組の優勝。2026年に改めて振り返ると、出演者の顔ぶれだけでなく、司会者の呼称変更や審査方式、視聴率の変化にも注目すべき特徴がある。
第72回NHK紅白歌合戦は、2021年12月31日(金)に放送された。放送時間は19時30分から23時45分までで、途中にニュースによる中断を挟む編成だった。
放送はNHK総合のほか、BS4K、BS8K、ラジオ第1でも実施。大晦日の恒例番組として、1年を締めくくる大型音楽番組が全国に届けられた。
2021年の紅白歌合戦の基本情報- 正式名称:第72回NHK紅白歌合戦
- 開催日:2021年12月31日(金)
- 放送時間:19時30分〜23時45分
- 放送局:NHK総合、BS4K、BS8K、ラジオ第1
- メイン会場:東京国際フォーラム ホールA
- 番組テーマ:Colorful〜カラフル〜
- 出場歌手:43組(紅組22組・白組21組)
- 最終結果:紅組優勝
会場が例年のNHKホールではなく東京国際フォーラムになったのは、NHKホールが改修工事中だったためだ。東京国際フォーラム ホールAをメイン会場として、有観客で開催された。前年の第71回は新型コロナウイルス感染症対策による無観客開催だったため、2年ぶりに観客を迎えた紅白でもあった。
会場変更は単なる施設の都合にとどまらない。観客のいる空間で音楽を届けるという、紅白本来のライブイベントとしての性格を取り戻す意味も持っていた。なお、一部の歌唱や企画は別会場・事前収録映像なども組み合わせて構成された。
テーマ「Colorful〜カラフル〜」に込められた思い2021年のテーマは「Colorful〜カラフル〜」。前年から続く新型コロナウイルスの影響で、人々の日常や景色から彩りが失われたように感じられる時期だった。
NHKが掲げたテーマには、年末最後の夜を音楽で少しでも明るくし、多様な人々やアーティストがそれぞれの色を発揮できる番組にしたいという思いが込められていた。
このコンセプトは、司会者の衣装やステージ演出だけでなく、アニメ・ゲーム音楽を取り上げた特別企画にも反映された。世代やジャンルの境界を越えた構成は、2021年の紅白を特徴づける要素となった。
放送日時と番組概要については、当時のNHK番組情報や出演者の公式スケジュールでも19時30分から23時45分までの放送が案内されている。
【紅白歌合戦2021出場歌手一覧】紅組22組・白組21組を確認

第72回の出場歌手は、紅組22組、白組21組の合計43組。初出場は10組で、紅組から4組、白組から6組が選ばれた。
紅組にはAwesome City Club、上白石萌音、BiSH、millennium parade × Belle(中村佳穂)が初出場。白組にはKAT-TUN、Snow Man、DISH//、平井大、布袋寅泰、まふまふが初出場を果たした。
紅組の出場歌手22組- AI(4回目)
- あいみょん(3回目)
- 石川さゆり(44回目)
- Awesome City Club(初出場)
- 上白石萌音(初出場)
- 坂本冬美(33回目)
- 櫻坂46(2回目)
- 天童よしみ(26回目)
- 東京事変(2回目)
- NiziU(2回目)
- 乃木坂46(7回目)
- Perfume(14回目)
- BiSH(初出場)
- 日向坂46(3回目)
- 松田聖子(出場予定・辞退)
- MISIA(6回目)
- 水森かおり(19回目)
- milet(2回目)
- millennium parade × Belle(中村佳穂・初出場)
- 薬師丸ひろ子(2回目)
- YOASOBI(2回目)
- LiSA(3回目)
紅組は、長年にわたって紅白を支えてきた石川さゆり、坂本冬美、天童よしみらのベテラン勢と、BiSHやAwesome City Clubなどの新しい世代が共存する構成だった。
特に注目されたのが、アニメ・映画音楽でも存在感を示していたLiSAや、配信世代を代表するYOASOBI。加えて、millennium parade × Belleとして中村佳穂が参加するなど、従来の歌謡曲やポップスに限定されないラインアップとなった。
白組の出場歌手21組- KAT-TUN(初出場)
- 関ジャニ∞(10回目)
- King & Prince(4回目)
- 郷ひろみ(34回目)
- GENERATIONS(3回目)
- 純烈(4回目)
- 鈴木雅之(4回目)
- SixTONES(2回目)
- Snow Man(初出場)
- DISH//(初出場)
- BUMP OF CHICKEN(2回目)
- 氷川きよし(22回目)
- 平井大(初出場)
- 福山雅治(14回目)
- 星野源(7回目)
- 布袋寅泰(初出場)
- まふまふ(初出場)
- 三山ひろし(7回目)
- 宮本浩次(2回目)
- 山内惠介(7回目)
- ゆず(12回目)
白組では、KAT-TUNやSnow Man、DISH//といった初出場組が注目を集めた。布袋寅泰やまふまふなど、異なる音楽シーンからの参加も特徴的だった。
また、BUMP OF CHICKENは2015年以来6年ぶりの出演。福山雅治、星野源、ゆずなど、幅広い世代に支持されるアーティストも名を連ねた。
松田聖子は出場予定から辞退へ出場歌手発表時には、松田聖子も25回目の出場予定者として名前が挙がっていた。しかし、2021年12月18日に娘の神田沙也加さんが急逝したことを受け、12月25日にNHKが出場辞退を発表した。
そのため、出演者発表時の紅組22組という数字と、実際の放送に登場した歌手の顔ぶれは区別する必要がある。松田聖子は当初の出場予定者には含まれるが、実際の歌唱ステージには出演していない。
このように、出演者一覧を確認する際は、11月の初回発表と12月31日の実際の放送内容を混同しないことが大切だ。
【紅白歌合戦2021曲目・曲順】全43組の歌唱順を前半・後半で紹介
第72回の曲順は12月27日に発表された。番組は前半と後半に分かれ、通常の紅組・白組の対戦枠に加えて複数の特別企画が挟まれる構成だった。
以下は、実際の放送順を基準に整理した歌唱曲一覧。特別企画は通常の出場歌手の番号とは区別している。
前半の曲順・歌唱曲- LiSA「明け星」
- 郷ひろみ「2億4千万の瞳-エキゾチック・ジャパン-」
- DISH//「猫」
- NiziU「Take a picture」
- 山内惠介「有楽町で逢いましょう」
- 櫻坂46「流れ弾」
特別企画:YOASOBI with ミドリーズ「ツバメ」
- Awesome City Club「勿忘」
- GENERATIONS「Make Me Better」
- 日向坂46「君しか勝たん」
- 純烈「君がそばにいるから」
- SixTONES「マスカラ」
- 天童よしみ「あんたの花道~ブラバンSP~」
- KAT-TUN「Real Face #2」
- 上白石萌音「夜明けをくちずさめたら」
- King & Prince「恋降る月夜に君想ふ」
- milet「Fly High」
- まふまふ「命に嫌われている。」
- 水森かおり「いい日旅立ち」
- Snow Man「D.D.」
特別企画:松平健「マツケンサンバⅡ」
後半の曲順・歌唱曲カラフル特別企画~明日への勇気をくれる歌~
東京都交響楽団、LiSA、高橋洋子が参加。ドラゴンクエスト、鬼滅の刃、エヴァンゲリオンの音楽を取り上げたスペシャルステージが展開された。
- AI「アルデバラン」
- 関ジャニ∞「Re:LIVE」
- BiSH「プロミスザスター」
- 三山ひろし「浮世傘~第5回 けん玉世界記録への道~」
- 平井大「Stand by me, Stand by you.」
特別企画:ケツメイシ「ライフイズビューティフル」
- Perfume「ポリゴンウェイヴ」
- millennium parade × Belle(中村佳穂)「U」
- 宮本浩次「夜明けのうた」
- 乃木坂46「きっかけ」
特別企画:細川たかし「望郷じょんから」「北酒場」
- 坂本冬美「夜桜お七」
- 藤井風「きらり」
- YOASOBI「群青」
- 鈴木雅之「め組のひと 2021紅白ver.」
- ゆず「虹」
- 星野源「不思議」
- あいみょん「愛を知るまでは」
- BUMP OF CHICKEN「なないろ」
特別企画:さだまさし「道化師のソネット」
- 東京事変「緑酒」
- 薬師丸ひろ子「Woman“Wの悲劇”より」
- 石川さゆり「津軽海峡・冬景色」
- 氷川きよし「歌は我が命」
- 布袋寅泰「さらば青春の光<紅白SP>」
- 福山雅治「道標 ~紅白2021ver.~」
- MISIA「明日へ 2021」
なお、43番目のMISIAのステージでは、楽曲「Higher Love」も披露された。藤井風がピアノ伴奏で登場し、MISIAとの共演で番組を締めくくった。
この曲順からも分かるように、2021年の紅白は単純に紅組と白組が交互に歌うだけの構成ではなかった。特別企画を挟みながら、世代や音楽ジャンルを横断する演出が組み込まれていた。
【紅白歌合戦2021の司会者】大泉洋・川口春奈・和久田麻由子の3人が担当
第72回の司会は、大泉洋、川口春奈、NHKアナウンサーの和久田麻由子。2021年から紅組司会・白組司会・総合司会という従来の呼称が廃止され、3人とも「司会」に統一された。
この変更は、司会者を紅組と白組のどちらかに所属する進行役として扱うのではなく、すべての出演者を応援する存在として位置づける意図を持っていた。
大泉洋:2年連続の司会で番組を盛り上げる大泉洋は2020年の第71回に続き、2年連続で紅白の司会を担当した。前年は白組司会だったが、2021年は新しい呼称のもとで他の司会者とともに番組を進行した。
俳優としてはNHK大河ドラマ「龍馬伝」「真田丸」などに出演。2022年放送の「鎌倉殿の13人」では源頼朝役を務めた。さらに音楽番組「SONGS」の番組責任者としても活動しており、音楽とトークの両面でNHKとの関係が深い人物だった。
軽妙なトークや出演者との掛け合いは、長時間にわたる音楽番組に適した持ち味だった。最終結果発表では、審査員の投票と視聴者・会場の投票が異なる結果になったことに対しても、率直なリアクションを見せた。
川口春奈:紅白初司会に抜てき川口春奈は2021年が紅白初司会。前年のNHK大河ドラマ「麒麟がくる」で帰蝶役を演じたほか、2022年度前期の連続テレビ小説「ちむどんどん」への出演も決まっていた。
俳優としての実績に加え、幅広い世代から認知されていることも起用の背景として注目された。初めての大役ながら、大泉洋、和久田麻由子とともに進行を担当した。
和久田麻由子:NHKを代表するアナウンサーとして参加和久田麻由子は2019年に続いて2回目の紅白司会。2019年は内村光良とともに総合司会を担当しており、今回は2年ぶりの出演となった。
NHK入局後は報道番組「ニュースウオッチ9」のキャスターなどを務め、東京オリンピックでは開会式の中継キャスターも担当。正確な進行力が求められる大型番組で経験を重ねていた。
俳優2人と報道経験のあるアナウンサーという組み合わせは、エンターテインメント性と番組進行の安定感を両立させる構成だった。
【特別企画と注目ステージ】LiSA・MISIA・藤井風の出演曲を詳しく解説
第72回紅白の大きな特徴は、通常の出場歌手による歌唱に加えて、番組テーマに沿った特別企画が充実していたことだ。
アニメ・ゲーム音楽、人気アーティストのスペシャルステージ、長年親しまれてきた楽曲の披露など、普段の紅白とは異なる組み合わせが実現した。
特別企画の内容一覧- YOASOBI with ミドリーズ「ツバメ」
- 松平健「マツケンサンバⅡ」
- 東京都交響楽団・LiSA・高橋洋子による「明日への勇気をくれる歌」
- ケツメイシ「ライフイズビューティフル」
- 細川たかし「望郷じょんから」「北酒場」
- さだまさし「道化師のソネット」
特に印象的だったのが、ドラゴンクエスト、鬼滅の刃、エヴァンゲリオンを取り上げた企画だ。
東京都交響楽団はドラゴンクエストの音楽を生演奏。2021年9月に亡くなった作曲家・すぎやまこういちが手掛けた楽曲が、長年シリーズの録音やコンサートに携わってきたオーケストラによって披露された。
LiSAは劇場版「鬼滅の刃」無限列車編の主題歌「炎」を歌唱。通常の紅組出場枠ではテレビアニメ「鬼滅の刃」無限列車編のオープニングテーマ「明け星」を披露しており、同じ作品世界の楽曲を異なる場面で届けた。
高橋洋子は「新世紀エヴァンゲリオン」の主題歌「残酷な天使のテーゼ」を歌唱。テレビシリーズの代表曲を紅白のステージで披露し、アニメファンだけでなく幅広い世代に向けた演出となった。
松平健「マツケンサンバⅡ」が会場を盛り上げる松平健の「マツケンサンバⅡ」も、2021年の特別企画を象徴するステージだった。
松平健は2004年以来、17年ぶり2回目の紅白出演。華やかな衣装とおなじみの楽曲で登場し、スケートボードを使った演出も取り入れられた。
紅白の出演者が参加するにぎやかなステージは、年齢や音楽ジャンルを問わず楽しめる企画として構成されていた。番組テーマの「カラフル」を視覚的にも表現した場面の一つだ。
LiSA・藤井風・MISIAの歌唱曲と共演関係2021年の紅白を振り返る際、特に検索されることが多いのがLiSA、藤井風、MISIAの出演内容だ。通常の歌唱曲と特別企画での役割を分けて確認すると、ステージの全体像が分かりやすい。
| 人物・関係者 | 通常の歌唱・出演内容 | 特別企画・共演関係 | 注目ポイント |
|---|---|---|---|
| 大泉洋 | 司会 | 川口春奈・和久田麻由子と共同進行 | 2年連続の司会 |
| 川口春奈 | 司会 | 大泉洋・和久田麻由子と共同進行 | 紅白初司会 |
| 和久田麻由子 | 司会 | 大泉洋・川口春奈と共同進行 | 2回目の紅白司会 |
| LiSA | 「明け星」 | 「明日への勇気をくれる歌」で「炎」を披露 | 鬼滅の刃の楽曲を2曲披露 |
| 高橋洋子 | 通常の対戦枠ではなく企画出演 | 「残酷な天使のテーゼ」 | エヴァンゲリオンの主題歌を披露 |
| 藤井風 | 「きらり」 | MISIAの「Higher Love」でピアノ伴奏 | 初出場とサプライズ共演 |
| MISIA | 「明日へ 2021」 | 藤井風と「Higher Love」を披露 | 2年連続の大トリ |
| 東京都交響楽団 | 通常の対戦枠ではなく企画出演 | ドラゴンクエストの音楽を生演奏 | すぎやまこういちの楽曲を演奏 |
藤井風は第72回で紅白初出場を果たした。通常の出演枠では「きらり」を披露し、さらに番組終盤にはMISIAのステージにも登場した。
MISIAが歌った「Higher Love」は藤井風が楽曲を提供した作品。藤井風はピアノ伴奏を担当し、MISIAとの共演を実現させた。
この演出が印象的だったのは、単に初出場歌手が登場したというだけではない。楽曲提供者が大トリのステージに演奏者として参加し、アーティスト同士の音楽的なつながりを生放送で示した点にある。
MISIAは「明日へ 2021」で大トリを担当紅組のMISIAは43番目の大トリとして登場し、「明日へ 2021」を歌唱した。さらに藤井風のピアノ伴奏による「Higher Love」も披露し、番組のフィナーレを飾った。
福山雅治が白組のトリ、MISIAが紅組の大トリという構成だった。2020年に続いてMISIAが大トリを務めたことも、第72回の特徴である。
新しい世代の藤井風と、長年にわたり日本の音楽シーンを支えてきたMISIAの組み合わせは、世代を超えた音楽の交流を象徴するステージとなった。
【紅白歌合戦2021の優勝結果】紅組が2対1で勝利した理由
第72回NHK紅白歌合戦の最終結果は紅組の優勝だった。これにより、紅組の通算優勝回数は33回となった。
今回の結果が注目されたのは、ゲスト審査員の投票では白組が全票を獲得した一方、視聴者と会場の投票で紅組が上回ったためだ。
2021年の審査方式は3つの投票で決定第72回では、次の3つの審査グループが投票を行い、それぞれ勝った組に1ポイントが与えられる方式だった。
- 視聴者審査員:テレビ視聴者による投票
- 会場審査員:東京国際フォーラムの観客による投票
- ゲスト審査員:番組出演者のうち審査員に選ばれた6人による投票
3グループのうち2つ以上でポイントを獲得した組が優勝する仕組みだった。
投票結果の内訳- ゲスト審査員:紅組0票、白組6票。白組に1ポイント。
- 会場審査員:紅組1110票、白組1000票。紅組に1ポイント。
- 視聴者審査員:紅組218万9150票、白組195万6996票。紅組に1ポイント。
最終的な要点は紅組2ポイント、白組1ポイント。したがって紅組の優勝が決まった。
ゲスト審査員6人が全員白組に投票したにもかかわらず、会場と視聴者の投票で紅組が逆転したという構図が、結果発表の大きな見どころになった。
当時、司会の大泉洋は紅組の勝利が決まると、審査員は白組だったことに触れて驚きを見せた。審査グループによって評価が分かれたことが、今回の勝敗を印象深いものにしている。
なお、2021年は紅組が通算33勝、白組が通算39勝となった。単に最後に歌った組が優勝したわけではなく、3つの審査結果によって決まった勝敗である。
【紅白歌合戦2021の視聴率】歴代記録と2020年・2022年を比較
第72回の視聴率は、ビデオリサーチが公表している関東地区の番組平均世帯視聴率によると、第1部31.5%、第2部34.3%だった。
年末の国民的音楽番組として高い数字を維持したものの、前年の第71回と比較すると大きく低下している。特に第2部の変化が目立つ。
2020年から2022年までの世帯視聴率比較- 2020年・第71回:第1部34.2%、第2部40.3%
- 2021年・第72回:第1部31.5%、第2部34.3%
- 2022年・第73回:第1部31.2%、第2部35.3%
2021年は2020年と比べ、第1部で2.7ポイント、第2部で6.0ポイント低下した。翌2022年には第2部が35.3%へ回復した一方、第1部は31.2%とわずかに下がっている。
2021年から2025年までの推移- 2021年・第72回:第1部31.5%/第2部34.3%
- 2022年・第73回:第1部31.2%/第2部35.3%
- 2023年・第74回:第1部29.0%/第2部31.9%
- 2024年・第75回:第1部29.0%/第2部32.7%
- 2025年・第76回:第1部30.8%/第2部35.2%
この推移からは、紅白の視聴率が毎年一方向に動いているわけではないことが分かる。2023年には第1部・第2部ともに30%前後まで下がったが、2025年には再び上昇した。
視聴率低下をどう読み解くべきか2021年の視聴率を考えるうえで重要なのは、前年が新型コロナウイルス感染症の影響下で過ごした特殊な年だったことだ。
2020年の第71回は無観客開催であり、年末の過ごし方やテレビ視聴の状況も通常とは異なっていた。2021年は有観客開催に戻ったものの、視聴者の生活様式や娯楽の選択肢は変化し続けていた。
また、テレビのリアルタイム視聴率は、録画視聴やインターネット配信、SNSでの話題性を直接示す指標ではない。したがって、視聴率だけで番組の人気や音楽的な影響力を判断するのは適切ではない。
2021年の紅白は、テレビ視聴率の数字だけでは測れない、アニメ・ゲーム音楽とポップミュージックの融合や、若手アーティストの活躍という側面も持っていた。
視聴率の比較データはビデオリサーチの歴代紅白歌合戦の記録に基づく。ここで紹介した数字は関東地区の世帯視聴率であり、個人視聴率や関西地区などの数字とは異なる。
【プロの結論】2021年の紅白歌合戦が残した3つの意味
第72回NHK紅白歌合戦は、単なる年末の音楽番組という枠を越え、音楽の世代交代、番組運営の変化、視聴者参加型の審査という3つの特徴を示した回だった。
1. 世代やジャンルの違いを越えた出演者構成LiSA、YOASOBI、藤井風、Snow Man、BiSHといった新しい世代のアーティストと、石川さゆり、細川たかし、松平健、さだまさしら長年の実績を持つ出演者が同じ番組に登場した。
特に、ドラゴンクエストや鬼滅の刃、エヴァンゲリオンを取り上げた企画は、音楽番組の視聴者を従来の歌謡曲やJ-POPのファンに限定しない構成だった。
アニメやゲームの音楽が、日本のポップカルチャーを代表するコンテンツとして年末の大型番組に組み込まれた点は、2021年の紅白を振り返るうえで見逃せない。
2. 司会者の役割変更と番組の一体感紅組司会・白組司会・総合司会という区分を廃止し、全員を「司会」としたことも大きな変更だった。
紅白という対抗形式を残しながら、司会者自身は特定の組に所属せず、出演者全員を応援する。この考え方は、勝敗だけでなく番組全体のエンターテインメント性を重視する方向性を示していた。
3. 視聴者の投票が勝敗を左右する参加型の仕組みゲスト審査員が白組に全票を投じても、視聴者と会場の投票で紅組が勝利したという結果は、視聴者参加型の番組として象徴的だった。
審査員だけの評価で勝敗が決まるのではなく、テレビの前の視聴者や会場の観客にもポイントが与えられる仕組みだったからこそ、最終結果には意外性が生まれた。
2026年に振り返っても、第72回は、紅白が音楽の祭典であると同時に、視聴者が参加する年末のイベントでもあることを再確認させた回だった。
【紅白歌合戦2021】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:紅白歌合戦2021はいつ放送されましたか?
A1:2021年12月31日(金)19時30分から23時45分まで放送されました。途中にニュースによる中断があり、NHK総合、BS4K、BS8K、ラジオ第1で放送されました。
Q2:2021年の紅白歌合戦の司会者は誰でしたか?
A2:大泉洋、川口春奈、和久田麻由子アナウンサーの3人です。川口春奈は初司会、大泉洋は2年連続、和久田麻由子は2回目の司会でした。
Q3:紅白歌合戦2021の出場歌手は何組でしたか?
A3:当初発表された通常の出場歌手は43組で、紅組22組、白組21組でした。別枠の特別企画も複数実施されました。松田聖子は当初出場予定でしたが、2021年12月25日に辞退が発表されています。
Q4:2021年の紅白歌合戦で優勝したのはどちらですか?
A4:紅組です。ゲスト審査員では白組が6票を獲得しましたが、会場審査員と視聴者審査員では紅組が勝利し、最終的に2対1で優勝しました。
Q5:藤井風は紅白で何を歌いましたか?
A5:通常の出演枠では「きらり」を披露しました。また、番組終盤にはMISIAの「Higher Love」でピアノ伴奏を担当し、サプライズ共演を果たしました。
Q6:LiSAは2021年の紅白で何を歌いましたか?
A6:通常の紅組出場枠では「明け星」を披露しました。さらに特別企画「明日への勇気をくれる歌」では、劇場版「鬼滅の刃」無限列車編の主題歌「炎」を歌唱しました。
Q7:紅白歌合戦2021の視聴率は何%でしたか?
A7:ビデオリサーチ調べの関東地区・世帯視聴率では、第1部31.5%、第2部34.3%でした。前年の2020年は第1部34.2%、第2部40.3%でした。
Q8:2021年の紅白歌合戦の会場はどこでしたか?
A8:東京都千代田区の東京国際フォーラム ホールAがメイン会場でした。NHKホールが改修工事中だったため、通常とは異なる会場で開催されました。
第72回NHK紅白歌合戦は、2021年12月31日に東京国際フォーラムをメイン会場として開催され、「Colorful〜カラフル〜」をテーマに43組の出場歌手と複数の特別企画で構成された。
大泉洋、川口春奈、和久田麻由子の3人による司会、LiSAの「明け星」と「炎」、藤井風の「きらり」とMISIAとの共演、松平健の「マツケンサンバⅡ」など、見どころは多岐にわたった。
最終結果は紅組の優勝。ゲスト審査員と視聴者・会場の投票結果が分かれたことも、番組の印象を強めた。視聴率は関東地区の世帯平均で第1部31.5%、第2部34.3%を記録している。
2026年から振り返ると、この大会は音楽の世代交代と多様化、司会者の役割の変化、視聴者参加型の審査を象徴する一夜だった。単に誰が優勝したか、誰が何を歌ったかだけでなく、アニメやゲーム、J-POP、歌謡曲が一つのステージに集まった点に、第72回ならではの価値がある。
出演歌手や曲順を調べる際には、当初発表された出場予定者と実際の出演者、通常の対戦枠と特別企画を区別することが、2021年の紅白を正確に振り返るポイントとなる。
主な参照資料:NHKの第72回紅白歌合戦関連発表、日刊スポーツの出場歌手・曲順記録および当日の結果報道、スポーツニッポンの出演者・歌唱曲記録、ビデオリサーチの歴代紅白歌合戦視聴率データ、MANTANWEB・AV Watch・Billboard JAPANの当時の報道。