2026年のドジャース対ブレーブスによるナショナル・リーグ地区シリーズ(NLDS)は、10月3日から7日までの4試合で決着し、ロサンゼルス・ドジャースが3勝1敗でアトランタ・ブレーブスを下した。注目された先発投手の組み合わせは、第1戦のタリク・スクーバル対ディラン・ドッド、第2戦のブレイク・スネル対レイ・カー、第3戦の山本由伸対クリス・セール、第4戦のタイラー・グラスノー対タイラー・マーレだった。
このシリーズの特徴は、ドジャースがスクーバル、スネルという左腕を最初の2試合に配置した一方、ブレーブスはディラン・ドッドとレイ・カーをオープナーとして起用したことだ。さらに第3戦では山本由伸が7回1失点、10奪三振の圧巻の投球を披露。先発発表の背景、2026年の防御率、左右別OPS、実際の試合結果を照合すると、両チームの投手運用の違いがはっきり見えてくる。
【2026年NLDSの結果】ドジャース対ブレーブス全4試合の日程と勝敗

2026年のNLDSは5試合制で行われ、先に3勝したチームがリーグ優勝決定シリーズ(NLCS)へ進出する方式だった。
ドジャースはレギュラーシーズンを100勝62敗で終え、ブレーブスは94勝68敗を記録。両チームはレギュラーシーズンでも対戦しており、ブレーブスが6試合中5試合に勝利していた。
そのため、シーズン中の対戦成績だけを見ればブレーブスにも十分な勝機があった。しかし、ポストシーズンではドジャースの投手陣が重要な場面で力を発揮し、最終的に4試合でシリーズを終わらせた。
実際の日程と試合結果は次のとおりだ。
- 10月3日・第1戦:ドジャース5-3ブレーブス(ドジャー・スタジアム)
- 10月4日・第2戦:ドジャース2-3ブレーブス(ドジャー・スタジアム)
- 10月6日・第3戦:ドジャース3-1ブレーブス(トゥルーイスト・パーク)
- 10月7日・第4戦:ドジャース4-1ブレーブス(トゥルーイスト・パーク)
第1、2戦はロサンゼルス、第3、4戦はアトランタで開催された。当初、第5戦は10月9日にドジャー・スタジアムで行われる予定だったが、ドジャースが第4戦で勝ち抜けを決めたため開催されていない。
MLB公式のポストシーズン記録でも、ドジャースの3勝1敗によるシリーズ突破が確認できる。特に第2戦でブレーブスが敵地で1勝を返した後、第3戦を山本由伸で制したことが、シリーズの流れを決定づけた。
【試合別先発一覧】スクーバル対ドッド、スネル対カー、山本由伸対セールの実績
2026年NLDSの先発起用を正確に把握するには、試合前に発表された先発投手と、実際にマウンドに上がった後の投球内容を分けて見る必要がある。
特にブレーブスのドッドとカーは、一般的な先発投手のように長いイニングを任される役割ではなく、試合序盤を担当するオープナーだった。ドジャースのスクーバルやスネルとは起用の性質が異なる。
以下は、2026年レギュラーシーズンの防御率とNLDSでの実際の登板内容を整理した比較だ。
| 試合・日付 | ドジャース先発 | ブレーブス先発 | 実際の投球内容 | 試合結果 |
|---|---|---|---|---|
| 第1戦 10月3日 |
タリク・スクーバル 防御率2.95 |
ディラン・ドッド 防御率2.54 オープナー |
スクーバル:6回1失点、7奪三振 ドッド:3回無失点、4奪三振 |
ドジャース5-3勝利 |
| 第2戦 10月4日 |
ブレイク・スネル 防御率1.90 |
レイ・カー 防御率1.47 オープナー |
スネル:3回2/3、1失点、5奪三振、5四球 カー:2回2/3無失点 |
ブレーブス3-2勝利 |
| 第3戦 10月6日 |
山本由伸 防御率2.53 |
クリス・セール 防御率2.10 |
山本:7回1失点、10奪三振 セール:5回3失点、7奪三振 |
ドジャース3-1勝利 |
| 第4戦 10月7日 |
タイラー・グラスノー 防御率3.53 |
タイラー・マーレ 防御率4.05 |
グラスノー:4回2/3、1失点 マーレ:6回1/3、1自責点 |
ドジャース4-1勝利 |
※防御率は2026年レギュラーシーズンの成績。投球回はイニング表示。マーレはブレーブス移籍後の好成績も考慮する必要がある。
第1戦:スクーバル対ドッドはエースの投球が上回る10月3日の第1戦では、ドジャースが左腕タリク・スクーバル、ブレーブスが左腕ディラン・ドッドを先発に指名した。
スクーバルは2026年シーズン途中にドジャースへ加わった大型補強選手で、2度のサイ・ヤング賞受賞歴を持つ投手だ。ドジャースは山本由伸を第1戦に起用する選択肢もあったが、最終的にスクーバルを開幕投手に選んだ。
スクーバルは6回を投げて1失点、7奪三振。試合開始直後からブレーブス打線を抑え、序盤には15打者連続でアウトを奪う内容を見せた。
一方、ドッドも役割を十分に果たした。3回を無失点、被安打2、無四球、4奪三振という内容で、強力なドジャース打線に対して好投した。
しかし、ドジャース打線は中盤に本塁打などで得点を重ね、最終的に5-3で勝利。先発投手として長いイニングを投げたスクーバルの存在が、ドジャースにとって大きな違いを生んだ。
第2戦:スネル対レイ・カーはブレーブスの継投策が成功第2戦ではドジャースがブレイク・スネル、ブレーブスがレイ・カーを先発として発表した。
スネルは2026年のレギュラーシーズンで防御率1.90を記録した左腕。9試合の先発登板で42回2/3を投げ、55奪三振を記録していた。
対するカーはレギュラーシーズンの防御率1.47と安定していたものの、ブレーブスの起用方針は長いイニングを任せる通常の先発方式ではなかった。
カーは2回2/3を無失点で抑え、ドジャースの攻撃を序盤で食い止めた。その後はディディエ・フエンテスら複数の救援投手が登板し、チーム全体で試合を組み立てた。
スネルは3回2/3で降板。90球を投げて5四球を与え、制球に苦しんだ。被安打は3本、失点は1だったが、球数が増えたことで長いイニングを任せられなかった。
試合はブレーブスが3-2で勝利。マイケル・ハリス2世の三塁打やクリス・ブービックの暴投による得点が勝敗を分けた。
第1戦ではドジャースの先発力が勝ったが、第2戦ではブレーブスのブルペン運用が機能した。両チームの投手起用の違いが最も鮮明に表れた試合だった。
第3戦:山本由伸対クリス・セールは山本が10奪三振10月6日の第3戦は、シリーズ屈指の注目カードとなった。ドジャースは山本由伸、ブレーブスはクリス・セールを先発に起用した。
山本は2026年レギュラーシーズンで28試合に先発し、14勝9敗、防御率2.53、185イニング、182奪三振という成績を残していた。ドジャースの先発ローテーションを支える中心的存在だ。
セールも防御率2.10、14勝9敗、150イニング、184奪三振という優れた数字を残していた。ブレーブスにとって、山本を攻略してシリーズの主導権を握るための重要な試合だった。
試合は序盤から両投手の奪三振能力が発揮された。山本は7回を投げて4安打1失点、10奪三振。自身のポストシーズン最多奪三振を更新する投球を見せた。
セールも序盤は好投したものの、第4回にエンリケ・ヘルナンデスとフレディ・フリーマンに本塁打を浴び、5回3失点で降板した。
ドジャースは3-1で勝利し、シリーズを2勝1敗とした。山本の10奪三振は、2025年ワールドシリーズMVPとしての実績に続く、大舞台での強さを示す結果となった。
第4戦:グラスノー対マーレでドジャースがシリーズを決める10月7日の第4戦では、ドジャースがタイラー・グラスノー、ブレーブスがタイラー・マーレを起用した。
マーレはトレード期限前にブレーブスへ加入した右腕。移籍前はジャイアンツで防御率5.13だったが、アトランタ加入後は最初の8先発で防御率1.28を記録するなど、投球内容が大きく改善していた。
一方のグラスノーは背中の故障により2026年のレギュラーシーズンでは13試合の先発にとどまったものの、シーズン終盤には2試合連続で2桁奪三振を記録していた。
第4戦ではグラスノーが4回2/3を1失点でまとめた。5四球を与えるなど制球に苦しむ場面はあったが、後続の救援投手がブレーブス打線を抑えた。
マーレも6回1/3を投げて自責点1と好投。しかし、7回にアンディ・パヘスが満塁の場面で2点適時打を放ち、試合の均衡を崩した。
ドジャースは4-1で勝利し、シリーズ3勝1敗でNLCS進出を決めた。
【先発投手の発表経緯】なぜスクーバルとスネルが最初の2試合に選ばれたのか
2026年NLDSの先発起用を理解するうえで重要なのが、両チームのポストシーズン進出までの過程だ。
ドジャースはレギュラーシーズン終了後、ワイルドカードシリーズを戦わずに地区シリーズへ進出した。一方、ブレーブスはフィリーズとのワイルドカードシリーズを戦っており、投手陣の登板間隔や疲労に違いが生まれていた。
ドジャースは4人のエース級投手を計画的に配置ドジャースにはスクーバル、スネル、山本由伸、グラスノーという実績豊富な先発投手がそろっていた。
第1戦で山本ではなくスクーバルを選んだ理由について、MLB公式報道はデーブ・ロバーツ監督の起用判断を紹介している。スクーバルが中4日での登板に慣れていたことが判断材料の一つとなり、NLDSだけでなく、その後のNLCSでのローテーション編成も考慮されていた。
続く第2戦にはスネルを配置。山本が水曜日にシミュレーション登板を行っていたことに加え、スネルはレギュラーシーズン最後の登板と休養期間を経て、左脚付け根の状態に問題がないことを確認できていた。
こうしてドジャースは、最初の2試合に左腕を連続して投入する編成を選択した。
ブレーブスはワイルドカードシリーズの登板状況が影響ブレーブスの事情はドジャースとは異なっていた。
クリス・セールはフィリーズとのワイルドカードシリーズ第1戦で95球を投げ、決着がついた第3戦では救援投手として最後の4アウトを担当していた。
第2戦にセールを先発させることも検討できたが、短い登板間隔に加えて救援登板の負担も考慮する必要があった。
そこでブレーブスは、レイ・カーをオープナーとして第2戦に配置。カーはワイルドカードシリーズ第3戦でも3回1/3を無失点に抑えており、短いイニングを任せる選択肢として実績を示していた。
セールを第3戦まで温存した判断にも根拠がある。MLB公式の報道によると、セールは2026年レギュラーシーズンの27先発中25試合で、通常より1日以上長い登板間隔を取っていた。
第3戦を担当すれば、前回の先発からちょうど1週間の間隔を確保できる。ブレーブスにとって、エースの能力を最大限に引き出すための配置だった。
ディラン・ドッドが第1戦に選ばれた理由第1戦でドッドが先発に選ばれた背景には、ドジャースの打線構成があった。
ショウヘイ・オオタニとフレディ・フリーマンという左打者が上位に並ぶドジャースに対し、ブレーブスは左腕のドッドをオープナーとして起用した。
ドッドは左打者だけを抑える専門的なワンポイント投手ではない。2026年シーズンは右打者に対して被OPS.564、左打者に対して被OPS.623と、左右どちらにも対応できる成績を残していた。
加えて、ワイルドカードシリーズでカーが長いイニングを投げていたため、第1戦ではドッドに序盤を任せる編成が採用された。ドッドの後にはグラント・ホームズらを投入する想定だった。
つまり、ブレーブスは単純に先発投手の格を比較したのではなく、対戦相手の打順、投手の登板状況、救援陣の使い方を組み合わせて先発を決定していた。
【防御率と左右別OPSを比較】ドジャースとブレーブスの投手相性
両チームの先発投手を比較すると、ドジャースは先発陣の層の厚さ、ブレーブスは限られた投手を効率的に運用する戦略に特徴があった。
2026年レギュラーシーズンの防御率が示す実力まず注目したいのは、山本由伸とクリス・セールの成績だ。
山本は防御率2.53で185イニングを投げ、年間を通じて先発ローテーションを支えた。セールは防御率2.10、150イニング、184奪三振と、リーグ屈指の奪三振能力を発揮していた。
両投手の防御率はどちらも優秀だが、山本は投球回数の多さと安定した先発登板が強みだった。セールは高い奪三振能力と、相手打線を圧倒できる球威が魅力だった。
また、スネルの防御率1.90も見逃せない。故障の影響で9試合の先発にとどまったものの、限られた登板機会では非常に高いパフォーマンスを残していた。
スクーバルは2球団での合計防御率2.95。ドジャース加入後も防御率2.76を記録しており、ポストシーズンの先発として十分な実績を持っていた。
一方、ブレーブスではドッドの防御率2.54、カーの1.47が注目される。ただし、両投手とも登板数や投球回数は本格的な先発投手より少なく、長いイニングを投げる能力を防御率だけで判断することはできない。
ブレーブス打線は左腕に対してOPSが低かった今回の先発配置で特に重要だったのが、ブレーブス打線の左右別OPSだ。
2026年レギュラーシーズンにおけるブレーブスの左右別OPSは、次のようになっていた。
- 対左投手:OPS .696
- 対右投手:OPS .730
左投手に対するOPSは右投手に対する数字より.034低い。極端な差ではないものの、長いシリーズで投手の組み合わせを考える際には無視できない数字だ。
ドジャースがスクーバルとスネルを第1、2戦に配置した背景には、この左右別成績を利用する狙いがあった。
特にスクーバルは左腕でありながら、力強い速球と変化球を組み合わせて三振を奪える投手だ。スネルも高い奪三振率を持ち、相手打線のタイミングを外す投球に長けている。
ただし、左右別OPSはチーム全体のシーズン成績であり、個々の打者と投手の直接対戦成績とは異なる。実際の試合では、打者個人の得意球種や選球眼、投手の制球状態まで考慮する必要がある。
左投手対策だけでは説明できない山本由伸の価値ドジャースは第1、2戦に左腕を並べた後、第3戦で右腕の山本を投入した。
この配置は、単純に左打者を抑えるための戦略ではない。山本は右腕でありながら、スプリッターを中心とした多彩な球種と高い制球力で左右両方の打者に対応できる。
また、山本は2025年のワールドシリーズでMVPを獲得した実績を持つ。2026年NLDS第3戦でも10奪三振を記録し、大舞台での対応力を証明した。
ブレーブスにとっては、左腕に対応する打順を組んだ後に、山本のような右腕と対戦する必要があった。先発投手の左右だけでなく、投球スタイルそのものを切り替えなければならない点が難しかった。
【スタメン・打順を検証】左右の相性を意識した両チームの攻撃戦略
先発投手の発表と同時に注目したいのが、各試合のスターティングラインアップだ。2026年NLDSでは、特に左腕との対戦を想定した打順変更が見られた。
第2戦のドジャース先発ラインアップレイ・カーが左腕のオープナーとして登板した第2戦では、ドジャースは右打者を上位に配置する方針を採った。
- 1番:ムーキー・ベッツ(遊撃手・右打ち)
- 2番:ショウヘイ・オオタニ(指名打者・左打ち)
- 3番:ウィル・スミス(捕手・右打ち)
- 4番:フレディ・フリーマン(一塁手・左打ち)
- 5番:テオスカー・ヘルナンデス(左翼手・右打ち)
- 6番:カイル・タッカー(右翼手・左打ち)
- 7番:アンディ・パヘス(中堅手・右打ち)
- 8番:ミゲル・ロハス(三塁手・右打ち)
- 9番:トミー・エドマン(二塁手・両打ち)
右打者のベッツ、スミス、ヘルナンデスを上位に置きながら、オオタニやフリーマンといった左打者の長打力も残す構成だった。
ブレーブス側もカーの起用に合わせ、スネルとの対戦を考慮した打順を組んでいた。特にショーン・マーフィーはスネルとの通算対戦で8打数3安打、二塁打1本、本塁打1本という実績を持っていた。
第2戦のブレーブス先発ラインアップ- 1番:ドレイク・ボールドウィン(捕手)
- 2番:ロナルド・アクーニャJr.(右翼手)
- 3番:マット・オルソン(一塁手)
- 4番:オジー・アルビーズ(二塁手)
- 5番:マイケル・ハリス2世(中堅手)
- 6番:マウリシオ・デュボン(遊撃手)
- 7番:ショーン・マーフィー(指名打者)
- 8番:オースティン・ライリー(三塁手)
- 9番:レーン・トーマス(左翼手)
この打順では、左打者と右打者が混在している。アクーニャやデュボン、マーフィーら右打者の出塁や長打に加え、オルソンやハリスの攻撃力も生かす構成だった。
第3戦ではオオタニを5番に変更第3戦のクリス・セールは左腕であり、ドジャースは再び打順を調整した。
この試合では、オオタニを通常より低い5番に配置。上位にはベッツ、フリーマン、テオスカー・ヘルナンデス、ウィル・スミスを並べ、右打者を含む攻撃のバランスを重視した。
一方、ブレーブスは山本という右腕に対し、ドレイク・ボールドウィン、マット・オルソン、マイケル・ハリス2世など左打者を含む打線で臨んだ。
しかし、山本は7回を1失点に抑え、打順変更による攻撃上の狙いを上回る投球を披露した。
ここで重要なのは、左右の相性が打順を決める材料にはなっても、試合結果を保証するものではないという点だ。投手の球種、コースの使い分け、走者を背負った場面での対応力が、最終的な勝敗を左右する。
【プロの結論】2026年NLDSで見えた先発ローテーションの本当の差
2026年NLDSを投手運用の視点から振り返ると、ドジャースとブレーブスの違いは、単純な先発投手の能力差だけでは説明できない。
1. ドジャースは先発投手の選択肢が豊富だったドジャースにはスクーバル、スネル、山本、グラスノーという異なる特徴を持つ投手がそろっていた。
そのため、相手打線の左右別成績、投手自身の登板間隔、次のシリーズを見据えたローテーションまで考慮した起用が可能だった。
実際、スクーバルを第1戦、スネルを第2戦、山本を第3戦に配置することで、異なる投球スタイルを順番に相手打線へぶつけることができた。
2. ブレーブスはオープナーとブルペンの組み合わせで対抗したブレーブスはワイルドカードシリーズで主力投手を多く起用したため、地区シリーズ序盤では投手運用に制約があった。
ドッドとカーをオープナーとして配置したのは、限られた投手資源を有効活用するための判断だった。両投手が序盤を無失点で切り抜けたことからも、戦略そのものには一定の成果があった。
ただし、短いイニングを投げるオープナーの後には、複数の救援投手を投入する必要がある。シリーズが進むほど、救援陣の疲労や登板可能な投手の残数が問題になりやすい。
3. 防御率だけでなく投球回数を見る防御率1.47のレイ・カーと防御率2.53の山本由伸を比較すれば、数字だけではカーのほうが優秀に見える。
しかし、カーの2026年レギュラーシーズンの投球回数は18回1/3。一方、山本は185イニングを投げている。
防御率は失点を抑える能力を測るうえで重要だが、登板数や投球回数が少ない投手の数字は、長いイニングを投げる先発投手の数字と同じ条件で比較できない。
先発投手を評価するときは、少なくとも防御率、投球回数、奪三振、与四球、登板間隔の5項目を確認したい。
4. シリーズ全体では第3戦の山本由伸が転換点だった第2戦でブレーブスが勝利した時点では、シリーズは1勝1敗。さらにブレーブスはホームに戻り、セールとマーレを第3、4戦に配置できる状況だった。
それでも第3戦で山本が7回1失点、10奪三振の好投を見せたことで、ドジャースはシリーズの主導権を取り戻した。
セールも5回3失点と大崩れしたわけではないが、山本との投げ合いでは一歩及ばなかった。第4戦でもドジャースは救援陣を含めた継投でブレーブス打線を封じ、勝ち抜けを決めている。
今回のシリーズは、エース級投手を何人そろえているかだけでなく、どの試合に、どの順番で、どの役割で投入するかが重要であることを示した。
【ドジャース対ブレーブスの先発】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年NLDSのドジャース対ブレーブスの先発投手は誰でしたか?
A1:第1戦はドジャースがタリク・スクーバル、ブレーブスがディラン・ドッド。第2戦はブレイク・スネル対レイ・カー。第3戦は山本由伸対クリス・セール。第4戦はタイラー・グラスノー対タイラー・マーレでした。
Q2:レイ・カーとディラン・ドッドは通常の先発投手として起用されたのですか?
A2:いいえ。両投手ともオープナーとして起用されました。ドッドは第1戦で3回無失点、カーは第2戦で2回2/3無失点を記録し、その後は別の投手に継投しています。
Q3:山本由伸とクリス・セールの対決はどちらが勝ちましたか?
A3:山本由伸が勝ちました。2026年10月6日の第3戦で7回1失点、10奪三振を記録。セールは5回3失点、7奪三振で、試合はドジャースが3-1で制しました。
Q4:2026年NLDSの第5戦は開催されましたか?
A4:開催されていません。ドジャースが10月7日の第4戦に4-1で勝利し、シリーズを3勝1敗で終えたためです。第5戦は10月9日に予定されていましたが、必要なくなりました。
Q5:ブレーブスが左投手に弱いというデータはありましたか?
A5:ありました。2026年レギュラーシーズンのブレーブス打線のOPSは、左投手に対して.696、右投手に対して.730でした。ドジャースが最初の2試合に左腕のスクーバルとスネルを配置した背景の一つです。
2026年のドジャース対ブレーブスNLDSは、ドジャースが3勝1敗で制した。先発投手の組み合わせは、スクーバル対ドッド、スネル対カー、山本由伸対セール、グラスノー対マーレの4カードだった。
シリーズを振り返ると、ドジャースは豊富な先発陣を相手打線の左右別OPSや登板間隔に合わせて配置し、ブレーブスはオープナーと救援投手の組み合わせで対抗した。
特に第3戦の山本由伸による7回1失点、10奪三振は、シリーズの流れを変える重要な登板だった。第4戦でもグラスノーと救援陣が踏ん張り、ドジャースはNLCS進出を決めている。
ドジャース対ブレーブスの先発投手を比較するときは、防御率だけでなく、投球回数、左右別OPS、オープナーの有無、登板間隔、ブルペンの負担まで確認することが大切だ。
2026年NLDSは、先発投手の豪華さだけでは勝敗が決まらず、シリーズ全体を見通した投手起用と継投設計こそが、ポストシーズンを勝ち抜く大きな鍵になることを示した。