2026年11月現在、春の甲子園(選抜高等学校野球大会)の最新優勝校は、大阪府代表の大阪桐蔭だ。2026年3月31日に行われた第98回大会の決勝で智弁学園(奈良)を7対3で破り、4年ぶり5度目の優勝を果たした。これにより、大阪桐蔭は春の選抜における歴代最多優勝校の東邦(愛知)に並んだ。
春の甲子園は1924年に始まり、戦前・戦後の中断や大会制度の変化を経ながら、全国の高校球児が憧れる舞台として発展してきた。2025年は横浜、2024年は健大高崎、2023年は山梨学院が優勝するなど、時代によって頂点に立つ学校や地域も変化している。
この記事では、2026年の最新結果から1924年の第1回大会まで、春の甲子園の歴代優勝校、決勝スコア、準優勝校を一覧で紹介する。加えて、学校別・都道府県別の優勝回数ランキング、夏の甲子園との違い、大会の歴史まで詳しく整理した。
【2026年最新】第98回春の甲子園は大阪桐蔭が智弁学園を7対3で破り優勝

2026年の第98回選抜高等学校野球大会は、3月19日から阪神甲子園球場で開催された。大会は13日間にわたって行われ、3月31日の決勝で大阪桐蔭と智弁学園が対戦した。
決勝の結果は大阪桐蔭7-3智弁学園。大阪桐蔭が奈良県の智弁学園を破り、4年ぶり5度目のセンバツ制覇を達成した。
日本高等学校野球連盟の大会公式発表でも、大阪桐蔭の優勝は4年ぶり5回目と記録されている。大阪桐蔭にとっては、2022年以来の春の頂点となった。
2026年センバツ決勝の結果- 大会:第98回選抜高等学校野球大会
- 決勝開催日:2026年3月31日
- 会場:阪神甲子園球場
- 優勝校:大阪桐蔭(大阪)
- 準優勝校:智弁学園(奈良)
- 決勝スコア:7対3
- 大阪桐蔭の優勝回数:5回目
大阪桐蔭は、2012年にセンバツ初優勝を果たして以降、2017年、2018年、2022年、2026年と春の全国制覇を積み重ねてきた。
特に2017年と2018年は連続優勝。さらに2022年には近江を18対1で破る圧倒的な決勝を演じている。2026年の優勝によって、春の甲子園で5回の優勝を誇る東邦と肩を並べた。
一方、準優勝の智弁学園も春の甲子園で優勝経験を持つ強豪校だ。2016年の第88回大会では高松商を2対1で破り、初優勝を達成している。2026年は惜しくも頂点には届かなかったが、決勝進出という実績を残した。
【1924年~2026年完全一覧】春の甲子園歴代優勝校と決勝結果
春の甲子園の歴代優勝校を、開催年、大会回数、優勝校、決勝スコア、準優勝校に分けて整理した。
1924年の第1回大会から2026年の第98回大会までを対象としている。2020年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となったため、優勝校は存在しない。また、1942年から1946年までは第二次世界大戦の影響で大会が中断されている。
2020年代の春の甲子園優勝校| 年・大会 | 優勝校(都道府県) | 決勝スコア | 準優勝校 |
|---|---|---|---|
| 2026年・第98回 | 大阪桐蔭(大阪) | 7-3 | 智弁学園 |
| 2025年・第97回 | 横浜(神奈川) | 11-4 | 智弁和歌山 |
| 2024年・第96回 | 健大高崎(群馬) | 3-2 | 報徳学園 |
| 2023年・第95回 | 山梨学院(山梨) | 7-3 | 報徳学園 |
| 2022年・第94回 | 大阪桐蔭(大阪) | 18-1 | 近江 |
| 2021年・第93回 | 東海大相模(神奈川) | 3-2 | 明豊 |
| 2020年・第92回 | 大会中止 | 決勝なし | なし |
| 年・大会 | 優勝校(都道府県) | 決勝スコア | 準優勝校 |
|---|---|---|---|
| 2019年・第91回 | 東邦(愛知) | 6-0 | 習志野 |
| 2018年・第90回 | 大阪桐蔭(大阪) | 5-2 | 智弁和歌山 |
| 2017年・第89回 | 大阪桐蔭(大阪) | 8-3 | 履正社 |
| 2016年・第88回 | 智弁学園(奈良) | 2-1 | 高松商 |
| 2015年・第87回 | 敦賀気比(福井) | 3-1 | 東海大四 |
| 2014年・第86回 | 龍谷大平安(京都) | 6-2 | 履正社 |
| 2013年・第85回 | 浦和学院(埼玉) | 17-1 | 済美 |
| 2012年・第84回 | 大阪桐蔭(大阪) | 7-3 | 光星学院 |
| 2011年・第83回 | 東海大相模(神奈川) | 6-1 | 九州国際大付 |
| 2010年・第82回 | 興南(沖縄) | 10-5 | 日大三 |
| 年・大会 | 優勝校(都道府県) | 決勝スコア | 準優勝校 |
|---|---|---|---|
| 2009年・第81回 | 清峰(長崎) | 1-0 | 花巻東 |
| 2008年・第80回 | 沖縄尚学(沖縄) | 9-0 | 聖望学園 |
| 2007年・第79回 | 常葉学園菊川(静岡) | 6-5 | 大垣日大 |
| 2006年・第78回 | 横浜(神奈川) | 21-0 | 清峰 |
| 2005年・第77回 | 愛工大名電(愛知) | 9-2 | 神村学園 |
| 2004年・第76回 | 済美(愛媛) | 6-5 | 愛工大名電 |
| 2003年・第75回 | 広陵(広島) | 15-3 | 横浜 |
| 2002年・第74回 | 報徳学園(兵庫) | 8-2 | 鳴門工 |
| 2001年・第73回 | 常総学院(茨城) | 7-6 | 仙台育英 |
| 2000年・第72回 | 東海大相模(神奈川) | 4-2 | 智弁和歌山 |
| 年・大会 | 優勝校(都道府県) | 決勝スコア | 準優勝校 |
|---|---|---|---|
| 1999年・第71回 | 沖縄尚学(沖縄) | 7-2 | 水戸商 |
| 1998年・第70回 | 横浜(神奈川) | 3-0 | 関大一 |
| 1997年・第69回 | 天理(奈良) | 4-1 | 中京大中京 |
| 1996年・第68回 | 鹿児島実(鹿児島) | 6-3 | 智弁和歌山 |
| 1995年・第67回 | 観音寺中央(香川) | 4-0 | 銚子商 |
| 1994年・第66回 | 智弁和歌山(和歌山) | 7-5 | 常総学院 |
| 1993年・第65回 | 上宮(大阪) | 3-0 | 大宮東 |
| 1992年・第64回 | 帝京(東京) | 3-2 | 東海大相模 |
| 1991年・第63回 | 広陵(広島) | 6-5 | 松商学園 |
| 1990年・第62回 | 近大付(大阪) | 5-2 | 新田 |
| 年・大会 | 優勝校(都道府県) | 決勝スコア | 準優勝校 |
|---|---|---|---|
| 1989年・第61回 | 東邦(愛知) | 3-2 | 上宮 |
| 1988年・第60回 | 宇和島東(愛媛) | 6-0 | 東邦 |
| 1987年・第59回 | PL学園(大阪) | 7-1 | 関東一 |
| 1986年・第58回 | 池田(徳島) | 7-1 | 宇都宮南 |
| 1985年・第57回 | 伊野商(高知) | 4-0 | 帝京 |
| 1984年・第56回 | 岩倉(東京) | 1-0 | PL学園 |
| 1983年・第55回 | 池田(徳島) | 3-0 | 横浜商 |
| 1982年・第54回 | PL学園(大阪) | 15-2 | 二松学舎大付 |
| 1981年・第53回 | PL学園(大阪) | 2-1 | 印旛 |
| 1980年・第52回 | 高知商(高知) | 1-0 | 帝京 |
| 年・大会 | 優勝校(都道府県) | 決勝スコア | 準優勝校 |
|---|---|---|---|
| 1979年・第51回 | 箕島(和歌山) | 8-7 | 浪商 |
| 1978年・第50回 | 浜松商(静岡) | 2-0 | 福井商 |
| 1977年・第49回 | 箕島(和歌山) | 3-0 | 中村 |
| 1976年・第48回 | 崇徳(広島) | 5-0 | 小山 |
| 1975年・第47回 | 高知(高知) | 10-5 | 東海大相模 |
| 1974年・第46回 | 報徳学園(兵庫) | 3-1 | 池田 |
| 1973年・第45回 | 横浜(神奈川) | 3-1 | 広島商 |
| 1972年・第44回 | 日大桜丘(東京) | 5-0 | 日大三 |
| 1971年・第43回 | 日大三(東京) | 2-0 | 大鉄 |
| 1970年・第42回 | 箕島(和歌山) | 5-4 | 北陽 |
| 年・大会 | 優勝校(都道府県) | 決勝スコア | 準優勝校 |
|---|---|---|---|
| 1969年・第41回 | 三重(三重) | 12-0 | 堀越 |
| 1968年・第40回 | 大宮工(埼玉) | 3-2 | 尾道商 |
| 1967年・第39回 | 津久見(大分) | 2-1 | 高知 |
| 1966年・第38回 | 中京商(愛知) | 1-0 | 土佐 |
| 1965年・第37回 | 岡山東商(岡山) | 2-1 | 市和歌山商 |
| 1964年・第36回 | 徳島海南(徳島) | 3-2 | 尾道商 |
| 1963年・第35回 | 下関商(山口) | 10-0 | 北海 |
| 1962年・第34回 | 作新学院(栃木) | 1-0 | 日大三 |
| 1961年・第33回 | 法政二(神奈川) | 4-0 | 高松商 |
| 1960年・第32回 | 高松商(香川) | 2-1 | 米子東 |
| 年・大会 | 優勝校(都道府県) | 決勝スコア | 準優勝校 |
|---|---|---|---|
| 1959年・第31回 | 中京商(愛知) | 3-2 | 県岐阜商 |
| 1958年・第30回 | 済々黌(熊本) | 7-1 | 中京商 |
| 1957年・第29回 | 早実(東京) | 5-3 | 高知商 |
| 1956年・第28回 | 中京商(愛知) | 4-0 | 県岐阜商 |
| 1955年・第27回 | 浪華商(大阪) | 4-3 | 桐生 |
| 1954年・第26回 | 飯田長姫(長野) | 1-0 | 小倉 |
| 1953年・第25回 | 洲本(兵庫) | 4-0 | 浪華商 |
| 1952年・第24回 | 静岡商(静岡) | 2-0 | 鳴門 |
| 1951年・第23回 | 鳴門(徳島) | 3-2 | 鳴尾 |
| 1950年・第22回 | 韮山(静岡) | 4-1 | 高知商 |
| 年・大会 | 優勝校(都道府県) | 決勝スコア | 準優勝校 |
|---|---|---|---|
| 1949年・第21回 | 北野(大阪) | 6-4 | 芦屋 |
| 1948年・第20回 | 京都一商(京都) | 1-0 | 京都二商 |
| 1947年・第19回 | 徳島商(徳島) | 3-1 | 小倉中 |
| 1942~1946年 | 第二次世界大戦のため中止 | 決勝なし | なし |
| 1941年・第18回 | 東邦商(愛知) | 5-2 | 一宮中 |
| 1940年・第17回 | 岐阜商(岐阜) | 2-0 | 京都商 |
| 年・大会 | 優勝校(都道府県) | 決勝スコア | 準優勝校 |
|---|---|---|---|
| 1939年・第16回 | 東邦商(愛知) | 7-2 | 岐阜商 |
| 1938年・第15回 | 中京商(愛知) | 1-0 | 東邦商 |
| 1937年・第14回 | 浪華商(大阪) | 2-0 | 中京商 |
| 1936年・第13回 | 愛知商(愛知) | 2-1 | 桐生中 |
| 1935年・第12回 | 岐阜商(岐阜) | 1-0 | 広陵中 |
| 1934年・第11回 | 東邦商(愛知) | 1-0 | 浪華商 |
| 1933年・第10回 | 岐阜商(岐阜) | 1-0 | 明石中 |
| 1932年・第9回 | 松山商(愛媛) | 1-0 | 明石中 |
| 1931年・第8回 | 広島商(広島) | 2-0 | 中京商 |
| 1930年・第7回 | 第一神港商(兵庫) | 6-1 | 松山商 |
| 年・大会 | 優勝校(都道府県) | 決勝スコア | 準優勝校 |
|---|---|---|---|
| 1929年・第6回 | 第一神港商(兵庫) | 3-1 | 広陵中 |
| 1928年・第5回 | 関学中(兵庫) | 2-1 | 和歌山中 |
| 1927年・第4回 | 和歌山中(和歌山) | 8-3 | 広陵中 |
| 1926年・第3回 | 広陵中(広島) | 7-0 | 松本商 |
| 1925年・第2回 | 松山商(愛媛) | 3-2 | 高松商 |
| 1924年・第1回 | 高松商(香川) | 2-0 | 早実 |
以上が春の甲子園の歴代優勝校と決勝結果だ。旧制中学校時代の校名や、その後の校名変更が含まれているため、現在の学校名と異なる表記もある。
なお、2020年の中止は新型コロナウイルスの感染拡大によるもので、出場校の選考が行われた後に大会そのものが中止された。1942~1946年の戦時中断とは事情が異なる点も押さえておきたい。
【春のセンバツ優勝回数ランキング】大阪桐蔭は東邦と並ぶ歴代1位
春の甲子園では、複数回の優勝を経験した伝統校と、平成以降に全国的な強さを確立した学校が上位を占めている。
2026年の大会結果を反映した学校別ランキングでは、大阪桐蔭と東邦が5回でトップタイ。横浜と中京大中京が4回で追いかける構図となった。
学校別・春の甲子園優勝回数トップ9- 1位タイ:大阪桐蔭(大阪)5回
- 1位タイ:東邦(愛知)5回
- 3位タイ:中京大中京(愛知)4回
- 3位タイ:横浜(神奈川)4回
- 5位タイ:県岐阜商(岐阜)3回
- 5位タイ:広陵(広島)3回
- 5位タイ:東海大相模(神奈川)3回
- 5位タイ:PL学園(大阪)3回
- 5位タイ:箕島(和歌山)3回
このランキングで特に注目したいのは、東邦と大阪桐蔭の歴史的な並びだ。
大阪桐蔭の春の優勝5回はいつ?大阪桐蔭がセンバツで優勝した年は次の5大会だ。
- 2012年:第84回大会
- 2017年:第89回大会
- 2018年:第90回大会
- 2022年:第94回大会
- 2026年:第98回大会
2017年、2018年の連続優勝に加え、2022年と2026年にも頂点に立っている。特定の一時期だけ強いのではなく、複数の世代にわたって優勝を重ねている点が特徴だ。
東邦はなぜ春の甲子園に強いのか東邦は愛知県を代表する高校野球の名門で、センバツでは2019年の優勝によって5回目の全国制覇を達成した。
優勝した年は1934年、1939年、1941年、1989年、2019年。戦前から平成まで、長い期間にわたって優勝実績を残している。
2019年の優勝から2026年の大阪桐蔭の5回目まで、東邦は春の最多優勝記録を維持してきた。大阪桐蔭が2026年に並んだことで、今後は両校の記録がセンバツの歴史を語る重要な指標となる。
横浜も4回の優勝を誇る名門横浜は2025年の第97回大会で智弁和歌山を11対4で破り、19年ぶり4度目のセンバツ優勝を達成した。
過去には1973年、1998年、2006年にも優勝している。2006年の決勝では清峰を21対0で破っており、これは歴代の決勝における大きな得点差として知られる。
2025年の優勝で中京大中京と並ぶ4回となり、大阪桐蔭や東邦を追う存在になった。
【都道府県別】春の甲子園優勝回数ランキングと地域の勢力図
春の甲子園の優勝回数を都道府県別に見ると、大阪、愛知、神奈川の3府県が上位を占める。
朝日新聞・日刊スポーツの高校野球ランキングに掲載された春の都道府県別優勝回数では、大阪が13回で全国1位。愛知が11回、神奈川が8回で続いている。
都道府県別・春の優勝回数トップ10- 1位:大阪府 13回
- 2位:愛知県 11回
- 3位:神奈川県 8回
- 4位:兵庫県 6回
- 5位タイ:東京都 5回
- 5位タイ:和歌山県 5回
- 5位タイ:広島県 5回
- 5位タイ:徳島県 5回
- 9位タイ:愛媛県 4回
- 9位タイ:静岡県 4回
この数字から分かるのは、優勝実績が特定の地域に集中していることだ。特に大阪と愛知は、歴史の長い伝統校と近年の強豪校がともに全国制覇を経験している。
大阪府が13回でトップに立つ理由大阪府は大阪桐蔭だけでなく、PL学園、大体大浪商、近大付、上宮、北野など複数の優勝校を輩出している。
大阪桐蔭の5回、PL学園の3回、大体大浪商の2回に加え、近大付、上宮、北野がそれぞれ優勝を経験している。
つまり、大阪の強さは一つの学校だけに依存していない。異なる時代に異なる学校が全国の頂点に立ってきたことが、府全体の優勝回数を押し上げている。
愛知県は東邦と中京大中京が牽引愛知県は11回で全国2位。東邦と中京大中京という全国的な知名度を持つ強豪校が、春の優勝実績を積み重ねてきた。
東邦は春だけで5回、中京大中京は4回の優勝を誇る。両校の存在は、愛知県が長年にわたって高校野球の強豪地域であり続けていることを示している。
神奈川県は横浜と東海大相模が中心神奈川県は8回で3位。横浜が4回、東海大相模が3回の春の優勝を記録している。
2021年には東海大相模が明豊を3対2で破り、2025年には横浜が優勝した。近年も両校が全国大会で結果を残している。
【選抜高校野球の歴史】1924年の第1回大会から2026年までの変遷
春の甲子園の正式名称は「選抜高等学校野球大会」。一般的にはセンバツ、春の選抜、春の甲子園などと呼ばれている。
主催は日本高等学校野球連盟と毎日新聞社。全国から選ばれた高校が春に集まり、優勝旗を目指して戦う大会だ。
1924年:第1回大会は名古屋の山本球場で開催第1回大会は1924年4月1日に開幕した。開催地は現在の阪神甲子園球場ではなく、名古屋市郊外の八事にあった山本球場だった。
出場したのは8校。最初の優勝校となったのは香川県の高松商で、決勝では早実を2対0で破った。
翌1925年の第2回大会から、前年夏に完成した阪神甲子園球場が会場となった。同時に選考委員会制度も確立し、現在につながる選抜大会の基本的な仕組みが整えられていった。
1942~1946年:第二次世界大戦で大会が中断春の甲子園は戦争の影響も大きく受けている。1941年の第18回大会を最後に、第二次世界大戦によって5年間の中断を余儀なくされた。
戦後の1947年に大会が再開され、優勝したのは徳島商だった。翌1948年には学制改革に伴い「選抜高校野球大会」という名称に変更された。
こうした歴史的な中断があるため、2024年の創設100周年大会は第100回大会ではなく、第96回大会として開催された。
2001年:21世紀枠が新設センバツの特徴の一つが、一般的な秋季大会の成績だけでなく、学校の取り組みや地域性なども考慮する選考制度だ。
2001年の第73回大会からは21世紀枠が新設された。困難の克服や模範的な活動などを評価し、通常の選考とは異なる視点から出場校を選ぶ仕組みである。
この制度によって、全国的な強豪校だけでなく、地域に根差した活動を続ける高校にも甲子園出場の機会が広がった。
2020年:新型コロナウイルスで史上初の中止2020年の第92回大会は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となった。出場校が決まっていたにもかかわらず、甲子園での試合は実施されなかった。
翌2021年には大会が再開され、東海大相模が優勝。以後、2022年の大阪桐蔭、2023年の山梨学院、2024年の健大高崎、2025年の横浜、2026年の大阪桐蔭へと優勝校が移り変わっている。
2024年:創設100周年と低反発バットの導入2024年の第96回大会は、選抜大会の創設100周年という節目に開催された。
この大会では、選手の安全対策として低反発バットが本格導入された。日本高野連の大会小史によると、導入後の大会本塁打はランニングホームラン1本を含む3本だった。
優勝した健大高崎は、群馬県勢として初めてセンバツを制覇。報徳学園との決勝を3対2で制し、歴史に残る優勝を飾った。
【春と夏の甲子園を比較】優勝校ランキングと大会制度の違い
甲子園の優勝校を調べる際に混同しやすいのが、春の選抜大会と夏の全国高等学校野球選手権大会だ。
どちらも阪神甲子園球場を舞台とする全国大会だが、出場校の決め方や開催時期、優勝回数のランキングは異なる。
春の選抜と夏の選手権の違い- 春:秋季大会の成績や試合内容などを踏まえ、選考委員会が出場校を選ぶ。
- 夏:各都道府県の地方大会を勝ち抜いた代表校が全国大会に進出する。
- 春の開催時期:主に3月。
- 夏の開催時期:主に8月。
- 春の象徴:紫紺の大優勝旗。
- 夏の象徴:深紅の大優勝旗。
春は選抜方式であるため、秋から春にかけてのチーム力や大会実績が重視される。一方、夏は各都道府県の地方大会を勝ち抜く必要があり、短期間での連戦を乗り越える力も問われる。
そのため、春に優勝した高校が夏も必ず優勝するわけではない。両大会は同じ甲子園を舞台にしていても、異なる条件のもとで頂点を争う大会だ。
春夏通算では中京大中京が最多春と夏を合わせた甲子園の優勝回数では、中京大中京(愛知)が11回でトップに立っている。
2026年の大会結果を反映した春夏通算の上位校は次のとおりだ。
- 1位:中京大中京 11回
- 2位:大阪桐蔭 10回
- 3位タイ:PL学園 7回
- 3位タイ:広島商 7回
- 3位タイ:松山商 7回
- 6位:横浜 6回
春の優勝回数だけなら大阪桐蔭と東邦が5回でトップタイだが、春夏通算では中京大中京が一歩リードする。大会の種類によってランキングが変わる点は、甲子園の記録を見るうえで重要だ。
2026年は春と夏で異なる智弁勢が注目を集めた2026年は春に大阪桐蔭が智弁学園を破り、夏には智弁和歌山が健大高崎を4対3で破って5年ぶり4度目の全国制覇を達成した。
ここで注意したいのが、智弁学園と智弁和歌山は別の高校だという点だ。
智弁学園は奈良県、智弁和歌山は和歌山県に所在する。両校は同じ「智弁」の名称を持つが、別々の学校として大会記録が集計される。
春の決勝で準優勝した智弁学園と、夏の大会で優勝した智弁和歌山を混同しないようにしたい。
歴代の優勝校と決勝結果を時系列で追うと、センバツの歴史には大きく3つの特徴が見えてくる。
1. 優勝回数だけでなく優勝した年代を見る大阪桐蔭のように2010年代から2020年代にかけて優勝を重ねる学校もあれば、東邦のように戦前から長い期間にわたって優勝実績を積み重ねた学校もある。
単純な優勝回数だけでは、各校がどの時代に強さを発揮したかまでは分からない。歴代優勝校を調べる際は、優勝した年と大会間隔も合わせて確認すると、学校ごとの特徴が見えてくる。
2. 春の優勝は秋からのチーム作りの成果でもあるセンバツは夏の選手権と異なり、秋季大会の実績などを踏まえて出場校を選ぶ大会だ。日本高野連の第98回大会要項でも、都道府県高野連による推薦と選考委員会による審査が定められている。
そのため、春の優勝校を分析するときには、決勝のスコアだけでなく、秋からのチーム作りや選考制度も視野に入れる必要がある。
3. 都道府県の優勝回数は学校数と歴史の両面で考える大阪が13回でトップだからといって、毎年大阪の高校が優勝するわけではない。実際には大阪桐蔭、PL学園、大体大浪商など、異なる学校が異なる年代に優勝している。
地域別のランキングは、高校野球の歴史的な強さを知る指標になる。一方で、個々の学校の優勝実績とは分けて考えることが大切だ。
春の甲子園をより深く楽しむなら、歴代優勝校、決勝スコア、都道府県別実績、選考制度の4点を組み合わせて見るのがおすすめだ。
春の甲子園の歴代優勝校に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年の春の甲子園で優勝した高校はどこ?
A1:大阪桐蔭(大阪)だ。2026年3月31日の第98回大会決勝で智弁学園を7対3で破り、4年ぶり5度目の優勝を果たした。
Q2:春の甲子園で最も優勝回数が多い高校は?
A2:2026年大会終了時点では、大阪桐蔭と東邦がともに5回で歴代1位タイ。中京大中京と横浜が4回で続いている。
Q3:2025年の春の甲子園優勝校は?
A3:横浜(神奈川)だ。第97回大会の決勝で智弁和歌山を11対4で破り、19年ぶり4度目の優勝を達成した。
Q4:2024年の春の甲子園優勝校は?
A4:健大高崎(群馬)だ。第96回大会の決勝で報徳学園を3対2で破り、群馬県勢として初のセンバツ優勝を果たした。
Q5:2023年の春の甲子園優勝校は?
A5:山梨学院(山梨)だ。第95回大会の決勝で報徳学園を7対3で破り、春夏を通じて山梨県勢初の全国制覇を達成した。
Q6:2022年の春の甲子園優勝校は?
A6:大阪桐蔭(大阪)だ。第94回大会の決勝で近江を18対1で破り、4度目のセンバツ優勝を達成した。
Q7:春の甲子園で優勝回数が最も多い都道府県は?
A7:大阪府で、2026年大会終了時点の優勝回数は13回。愛知県が11回、神奈川県が8回で続いている。
Q8:春の甲子園はいつから始まった?
A8:1924年に第1回大会が開催された。当初の会場は名古屋市郊外の山本球場で、1925年の第2回大会から阪神甲子園球場が会場となった。
Q9:2020年の春の甲子園に優勝校はある?
A9:ない。新型コロナウイルス感染拡大の影響で第92回大会は中止となったため、公式な優勝校と決勝結果は存在しない。
Q10:春の甲子園と夏の甲子園は何が違う?
A10:春は秋季大会の成績や試合内容などを基準に選考委員会が出場校を選ぶ選抜方式。夏は各都道府県の地方大会を勝ち抜いた代表校が出場する選手権方式だ。
2026年の第98回選抜高等学校野球大会は、大阪桐蔭が智弁学園を7対3で破り、4年ぶり5度目の優勝を飾った。この結果、大阪桐蔭は東邦と並んで春の甲子園の歴代最多優勝校となった。
直近の優勝校を振り返ると、2025年は横浜、2024年は健大高崎、2023年は山梨学院、2022年は大阪桐蔭。異なる地域の強豪校が全国の頂点を争い、センバツの歴史を積み重ねている。
1924年の第1回大会から続く春の甲子園は、戦争や感染症による中断、選考制度の改革、用具の安全対策などを経て現在に至った。優勝校の名前を並べるだけでも、日本の高校野球がどのように変化してきたかが分かる。
今後の注目要点は、大阪桐蔭が単独最多となる6回目の優勝を達成するのか、東邦が再び単独トップに立つのか、そして横浜や中京大中京などの伝統校が追いつくのかという点だ。
春の甲子園を楽しむ際は、最新の優勝校だけでなく、決勝スコア、学校別優勝回数、都道府県別の実績にも注目したい。歴代記録を知ることで、次のセンバツで繰り広げられる戦いが、より興味深いものになるはずだ。