X-MEN版
エヴァン・ピーターズ
ピーター・マキシモフ。マグニートーの息子として描かれる。
MCU版
アーロン・テイラー=ジョンソン
ピエトロ・マキシモフ。ワンダの双子の弟。
同じクイックシルバーという名前を持ちながら、エヴァン・ピーターズ版とアーロン・テイラー=ジョンソン版は、別々の映画シリーズで描かれたキャラクターだ。
両者の登場時期が近かったのは、当時のマーベル作品の映画化権をめぐる事情が背景にある。20世紀フォックスの『X-MEN』シリーズと、マーベル・スタジオの『アベンジャーズ』シリーズが、それぞれクイックシルバーを映画に登場させた。
2人のクイックシルバーの違い| 比較項目 | X-MEN版 | MCU版 |
|---|---|---|
| 俳優 | エヴァン・ピーターズ | アーロン・テイラー=ジョンソン |
| 本名 | ピーター | ピエトロ |
| 初登場映画 | 2014年 | 2015年 |
| 代表作 | 『フューチャー&パスト』 | 『エイジ・オブ・ウルトロン』 |
| 家族関係 | マグニートーの息子 | ワンダの双子の弟 |
| 出自 | ミュータント | HYDRAの実験で能力を獲得 |
| 能力 | 超高速移動 | 超高速移動 |
| 人物像 | 冗談好きで自由奔放 | 妹思いで行動的 |
| 物語上の立場 | X-MENの仲間 | アベンジャーズと共闘 |
| 代表的な結末 | 『ダーク・フェニックス』まで登場 | 『エイジ・オブ・ウルトロン』で死亡 |
『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』に登場するピエトロは、ワンダ・マキシモフの双子の弟だ。
2人はHYDRAによる実験に参加し、ロキの杖に宿るマインド・ストーンの力に関係する実験を経て特殊能力を獲得した。X-MEN版のようにミュータントとしての出自やマグニートーとの親子関係を中心に描かれているわけではない。
MCU版の大きな特徴は、妹ワンダとの絆だ。2人は当初アベンジャーズと敵対するものの、ウルトロンの本当の目的を知ってからは人類を守る側に立つ。
『エイジ・オブ・ウルトロン』での衝撃的な最期MCU版のクイックシルバーを語るうえで欠かせないのが、映画終盤の犠牲だ。
ソコヴィアでの最終決戦において、ピエトロはウルトロンの銃撃からホークアイと子どもを守るため、自分の身体を盾にする。高速移動で2人を救い出すことには成功するが、自身は銃弾を受けて命を落とす。
この展開は、クイックシルバーの能力が単なる戦闘力ではなく、誰かを守るためにも使われることを強く印象づけた。マーベル公式の記事でも、ピエトロの犠牲はワンダの感情とその後の行動につながる重要な出来事として紹介されている。
エヴァン・ピーターズは『ワンダヴィジョン』にも出演した?もう一つ、ファンが混同しやすいのがDisney+ドラマ『ワンダヴィジョン』だ。
同作では、エヴァン・ピーターズがワンダの弟ピエトロを思わせる姿で登場する。しかし、物語の終盤で、その正体はウェストビューに住むラルフ・ボーナーという人物だったことが明らかになる。
つまり、エヴァン・ピーターズが出演しているからといって、X-MEN映画版のピーター・マキシモフがそのままMCUに移動してきたわけではない。
シリーズの脚本家ジャック・シェイファーも、エヴァンを偽のピエトロとして起用することは当初からの意図だったと説明している。このキャスティングは、Fox版X-MENを知る視聴者の期待を利用した演出だった。
【プロの結論】クイックシルバーの魅力は速さだけではない

エヴァン・ピーターズ版クイックシルバーの魅力は、超高速移動という能力を、映画ならではの映像表現と人間的なキャラクター描写に結びつけた点にある。
ペンタゴンの厨房で警備員を無力化する場面では、能力の使い方とユーモアを印象づけた。『アポカリプス』では多数の生徒を救うことで、圧倒的な速度を他者のために使うヒーローとしての側面を強調した。そして『ダーク・フェニックス』では、チームの一員としての成長と、強力な相手には能力が通用しない限界も描かれている。
作品を評価する際には、次の3つの視点が役立つ。
- 映像表現を楽しみたい人:『フューチャー&パスト』がおすすめ。スローモーションと音楽の組み合わせを堪能できる。
- キャラクターの背景を知りたい人:『アポカリプス』がおすすめ。マグニートーとの関係や、X-MENへの参加が描かれる。
- シリーズ全体の成長を追いたい人:『フューチャー&パスト』『アポカリプス』『ダーク・フェニックス』の順番で見ると、ピーターの変化が分かりやすい。『デッドプール2』は途中のカメオ出演として楽しめる。
また、原作ファンはピーターとピエトロの名前の違い、マグニートーとの血縁関係、ワンダとの関係を分けて考えると、映画版とコミック版の混同を防げる。
2026年現在も、エヴァン・ピーターズ版のクイックシルバーを理解するうえで、まず押さえるべきなのはこの3本のX-MEN映画だ。単に誰よりも速いヒーローではなく、速さを使って誰かを救おうとする人物。その個性こそが、彼をシリーズの印象的なキャラクターにしている。
X-MEN版クイックシルバーに関するよくある質問(FAQ)
Q1:X-MENのクイックシルバーを演じている俳優は誰?
エヴァン・ピーターズ。2014年の『X-MEN:フューチャー&パスト』で初登場し、『アポカリプス』『ダーク・フェニックス』にも出演している。『デッドプール2』にもカメオ出演している。
Q2:クイックシルバーの本名はピーター?ピエトロ?
X-MEN映画版はピーター・マキシモフ、原作コミックとMCU版はピエトロ・マキシモフ。基本的には同じ原作キャラクターをベースにした、異なる映画・作品世界の人物として区別すると分かりやすい。
Q3:クイックシルバーの父親はマグニートー?
エヴァン・ピーターズ版ではマグニートーが父親。『アポカリプス』でピーター自身がその事実を認識する。原作コミックでは過去に血縁設定が変更されているため、映画版と同じ設定ではない。
Q4:クイックシルバーは時間を止められる?
時間停止能力ではない。超高速で移動し、本人の知覚も加速するため、周囲の時間が止まったように見える。映画のスローモーションは、この感覚を観客に伝える映像表現だ。
Q5:エヴァン・ピーターズ版とMCU版は同一人物?
別の作品世界の人物。エヴァン・ピーターズ版はX-MEN映画のピーター、アーロン・テイラー=ジョンソン版はMCUのピエトロだ。『ワンダヴィジョン』のエヴァン・ピーターズも、正体はラルフ・ボーナーであり、X-MEN版本人ではない。
Q6:クイックシルバーの名場面を見るならどの作品がおすすめ?
最初に見るなら『X-MEN:フューチャー&パスト』。ペンタゴンの厨房での銃弾回避シーンが代表的だ。さらに大規模な救出劇を楽しみたいなら『X-MEN:アポカリプス』がおすすめ。
クイックシルバーは、エヴァン・ピーターズが演じたピーター・マキシモフとして、『X-MEN』シリーズに独自の存在感を残したキャラクターだ。
超高速移動という分かりやすい能力に加え、スローモーションを利用した映像演出、マグニートーとの親子関係、仲間を守るための行動が、彼の魅力を形作っている。
特に重要なのは、次の3点だ。
1. X-MEN版はピーター・マキシモフであり、マグニートーの息子。
2. 代表的な名場面は『フューチャー&パスト』の厨房と『アポカリプス』の学園救出。
3. MCU版のピエトロはアーロン・テイラー=ジョンソンが演じた別設定の人物。
映画版の能力、原作の設定、MCUとの違いを整理すれば、クイックシルバーというキャラクターをより深く楽しめる。まずは『フューチャー&パスト』の厨房シーンから見直し、次に『アポカリプス』で彼の家族関係と成長を追ってみると、その魅力が一層伝わってくるはずだ。