去就を別の言葉に置き換えたい場合は、文章の目的や相手との関係によって表現を選ぶ必要があります。
去就の主な類語代表的な類語は次のとおりです。
1. 進退(しんたい)
現在の職務や立場を続けるか、退くかという意味です。
例:「監督は自身の進退について説明した」
去就と最も意味が近く、ニュースやビジネス文書でも使いやすい表現です。
2. 身の振り方(みのふりかた)
今後どのような立場で生活し、行動していくかという意味です。
例:「退職後の身の振り方を考える」
去就よりも日常的で、転職や退職など幅広い場面で使えます。
3. 出処進退(しゅっしょしんたい)
公的な立場において、どのように行動し、身を処するかという意味です。
例:「政治家としての出処進退が問われている」
特に政治家や組織の責任者など、社会的責任を負う人物について使われます。
4. 向背(こうはい)
従うことと背くこと、どちらの立場を取るかという意味です。
例:「有力者の向背によって組織の勢力図が変わる」
去就の持つ「従うか離れるか」というニュアンスに近い言葉です。
去就の言い換え表現難しい言葉を避けたい場合は、次のように言い換えると伝わりやすくなります。
- 今後の身の振り方
- 今後の立場
- 今後の方針
- 続投するか辞任するか
- 所属先に残るか離れるか
- 今後の進路
- 退任するかどうか
例えば、「社長の去就が注目されている」という文章は、「社長が続投するのか辞任するのかに注目が集まっている」と言い換えられます。
一般読者に向けた文章なら、具体的な行動を示す言い換えのほうが意味を理解しやすくなります。
去就の対義語はある?去就には、すべての意味を反対にする明確な一語の対義語はありません。
「去る」と「留まる」という2つの選択を含んでいるため、どちらか一方だけを表す言葉はありますが、去就全体の完全な反対語にはなりません。
文脈によっては、次の表現が反対の方向性を示します。
- 留任: 現在の役職に引き続きとどまること。
- 残留: 現在の組織や所属先に残ること。
- 退任: 現在の役職を退くこと。
- 辞任: 自らの意思で役職を辞めること。
例えば、社長の去就が話題になっている場合、「留任」は残る選択、「辞任」は離れる選択を具体的に示します。
【実践編】去就の正しい使い方と例文6選

去就は、主に「去就を明らかにする」「去就が注目される」「去就を決める」などの形で使います。
特にニュースや公式発表では、人物の今後の判断を表現する便利な言葉です。
例文1:去就を明らかにする「明らかにする」は、これまで不透明だった今後の立場や方針を公表するという意味です。
監督はシーズン終了後に、自身の去就を明らかにする予定だ。
この場合、監督が続投するのか辞任するのかを発表することを意味します。
例文2:去就が注目される「注目される」は、本人の判断や今後の行動に周囲の関心が集まっている状態を表します。
契約満了を迎える主力選手の去就が、ファンの間で注目されている。
選手が現在のチームに残るのか、別のチームへ移籍するのかが関心の対象になっています。
例文3:去就を決める「決める」は、今後の立場や行動方針について本人が判断することです。
彼は家族や関係者と相談したうえで、自身の去就を決めた。
仕事を続けるか、別の道に進むかといった決断を表します。
例文4:去就を問われる「問われる」は、本人に対して今後の立場を明確にするよう求められることです。
組織の運営責任を問われ、代表の去就が議論されている。
責任問題や組織の方針転換などを背景に、代表が続投するのかどうかが問題になっている状況です。
例文5:去就に迷う自分がどのような立場を選ぶべきか、判断できずにいる状態です。
長年勤めた会社を離れるべきか、彼は自身の去就に迷っていた。
単に転職先を探しているというより、現在の立場を続けるかどうかという決断に悩んでいるニュアンスがあります。
例文6:去就を左右するある出来事や条件が、人物の今後の判断に大きな影響を与えるという意味です。
今回の契約交渉の結果が、選手の去就を左右する可能性がある。
契約条件によって、残留か移籍かという判断が変わる可能性を示しています。
よく使われる表現の意味を整理- 去就を明らかにする: 今後の立場を公表する。
- 去就が注目される: 今後の選択に関心が集まる。
- 去就を決める: 今後どうするかを判断する。
- 去就を問われる: 今後の立場を明確にするよう求められる。
- 去就に迷う: 今後の身の振り方を決められずにいる。
- 去就を左右する: 今後の選択に影響を与える。
これらを覚えておけば、ニュース記事やビジネス文書に登場する去就の意味を理解しやすくなります。
【ニュースの読み解き】去就が注目される意味と使われる理由
新聞やテレビのニュースで「〇〇氏の去就に注目が集まる」という表現が使われるのには理由があります。
それは、本人の選択が、その人だけでなく所属する組織や周囲の人々にも影響を与えるためです。
政治ニュースで使われる場合政治家の去就が話題になるのは、辞任や続投によって政権運営や組織の体制が変わる可能性があるからです。
例えば、大臣の去就が注目される場合、単に本人が仕事を続けるかどうかだけでなく、後任人事や政策の継続性にも関心が集まります。
このため、政治報道では「辞任するのか」「続投するのか」という具体的な選択を含めて、去就という言葉が使われます。
スポーツニュースで使われる場合スポーツでは、選手や監督の契約、移籍、退任などに関連して使われます。
特にシーズン終了後は、契約期間やチームの成績、本人の意向などが今後の判断に関係します。
「エースの去就が注目される」という表現には、チームに残るのか、新しい環境へ移るのかという意味が含まれています。
ビジネスニュースで使われる場合企業では、社長や役員など経営幹部の去就が注目されることがあります。
経営方針の変更や業績不振、組織再編などがあった場合、経営責任者が続投するかどうかは会社の将来にも関わります。
そのため、報道では「経営トップの去就」という表現が使われます。
「去就が注目される」は辞任が決まったという意味ではないここは誤解しやすいポイントです。
「去就が注目される」と報じられていても、本人が辞任すると決まったわけではありません。
あくまで、続投するか、退任するか、別の立場に移るかという判断に関心が集まっている状態です。
同じように、「去就を問われる」と書かれていても、必ず辞任を要求されているとは限りません。
本人に対して今後の方針や立場を説明するよう求められている場合もあります。
去就という言葉が使われる場面を見極めるポイント文章を読むときは、次の3点を確認すると意味を正確に把握できます。
1. 誰の去就なのか: 政治家、監督、選手、経営者など、対象となる人物を確認する。
2. 何が選択肢なのか: 続投、辞任、退任、移籍など、具体的な選択肢を確認する。
3. 決定済みなのか: 「注目される」「検討する」「明らかにした」など、動詞によって判断の段階を見分ける。
この3点を押さえるだけで、ニュースの見出しが伝えている内容を誤解しにくくなります。
【去就の意味】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:去就は何と読みますか?
A1:去就は「きょしゅう」と読みます。「去」はキョ、「就」はシュウという音読みです。
Q2:去就と進退はどちらも同じ意味ですか?
A2:非常に近い意味ですが、ニュアンスに違いがあります。去就は立場や所属にとどまるか離れるかという選択、進退は職務や責任に関する続投・辞任などの判断に重点を置く傾向があります。
Q3:去就の対義語は何ですか?
A3:去就全体に対応する決まった対義語はありません。文脈によって「留任」「残留」など、現在の立場にとどまることを表す言葉が反対の意味合いで使われます。
Q4:去就を明らかにするとはどういう意味ですか?
A4:今後、現在の立場を続けるのか、辞めるのか、別の道に進むのかをはっきりと公表することです。
Q5:去就は日常会話でも使えますか?
A5:使うこと自体は間違いではありませんが、やや硬い表現です。友人との会話では「今後どうするのか」「会社を辞めるのか」と言い換えると自然です。ニュースやビジネス文書では適した表現です。
去就は、ある立場にとどまるか、そこから離れるかという選択、そして今後の身の振り方を表す言葉です。
読み方は「きょしゅう」で、政治・スポーツ・ビジネスなど、人物の今後の立場が注目される場面でよく使われます。
覚えておきたい要点は次のとおりです。
- 去就の基本的な意味は、去ることと留まること。
- 進退とは類似しているが、立場や所属の選択を表すときに去就が使われる。
- 類語には進退、身の振り方、出処進退、向背などがある。
- 去就全体に対応する明確な対義語はない。
- 「去就を明らかにする」「去就が注目される」「去就を問われる」などの形で使う。
【プロの結論】
去就という言葉を理解するうえで最も大切なのは、単なる退職や辞任を意味する言葉ではないと知ることです。
その本質は、現在の立場を維持するのか、それとも新しい立場へ移るのかという選択と、その選択に対する本人の態度にあります。
ニュースで「去就が注目される」と見かけたら、辞任が決まったと早合点せず、本人がどのような選択をする段階にあるのかを読み取ることが大切です。
意味と使い方を押さえておけば、新聞記事からビジネス文書まで、さまざまな場面で正確に理解し、自然に使えるようになります。