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【突然の鼻血はなぜ起こる?】大人に多い6つの原因

滑原 圭介 滑原 圭介 • 更新: • 公開: • 読了約 18 分
目次

- 突然の鼻血の多くは局所的な原因: 鼻粘膜の乾燥、小さな傷、アレルギー性鼻炎などが主な原因です。 - 高血圧や重大な病気にも注意: 抗凝固薬、血小板減少、白血病、鼻腔・副鼻腔腫瘍などが関係する場合もあります。 - 止血方法と受診判断が重要: 小鼻を10〜15分間しっかり圧迫し、出血が続く場合や全身症状がある場合は医療機関に相談します。

【突然の鼻血はなぜ起こる?】大人に多い6つの原因

急に鼻血が出る大人

大人が突然鼻血を出す理由は、一つではありません。鼻の内部にある血管が傷つく局所的な原因から、血液が固まりにくくなる全身的な原因まで幅広く考えられます。

1.鼻粘膜の乾燥によって血管が傷つく

鼻血の代表的な原因が、鼻粘膜の乾燥です。

鼻の内側は薄い粘膜で覆われており、そのすぐ下には細い血管が数多く走っています。空気が乾燥すると粘膜の表面にある水分が失われ、ひび割れや小さな傷ができやすくなります。

特に注意したいのは、次のような環境です。

- 冬場の乾燥した空気
- 暖房やエアコンを長時間使用する室内
- 湿度の低い寝室
- 鼻を強くかむ習慣
- 鼻の中にできたかさぶたを剥がす行為

朝起きたときに鼻血が出ていた場合も、睡眠中の乾燥や無意識に鼻を触る行為が関係している可能性があります。

日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会の解説でも、冬は鼻粘膜が乾燥して傷つきやすくなり、鼻血が起こりやすいことが説明されています。

2.アレルギー性鼻炎や花粉症による炎症

花粉症やアレルギー性鼻炎も、大人の鼻血を引き起こす原因の一つです。

アレルギー性鼻炎になると、鼻粘膜に炎症が起こり、かゆみやくしゃみ、鼻水、鼻づまりなどが現れます。

この状態で鼻を頻繁にこすったり、強くかんだりすると、粘膜の表面が傷つき出血することがあります。

特に、次のような症状が同時にある場合は、鼻炎との関連が考えられます。

- 鼻の中がむずむずする
- くしゃみが何度も出る
- 透明な鼻水が続く
- 鼻をかむと血が混じる
- 鼻の片側を頻繁に触ってしまう

鼻炎による鼻血は、出血そのものだけを止めても再発することがあります。根本的な対策として、アレルギー性鼻炎の治療や粘膜への刺激を減らすことが大切です。

3.鼻の中の小さな傷や鼻中隔の異常

鼻血の約7〜8割は、鼻の入り口に近い鼻中隔前方の「キーゼルバッハ部位」から出血するとされています。

この部分には血管が集中しており、外部からの刺激を受けやすい特徴があります。

例えば、鼻を強くかむ、鼻毛を抜く、鼻の中をこする、くしゃみを繰り返すといった日常的な行為でも、小さな血管が破れることがあります。

また、鼻中隔弯曲症のように左右の鼻を隔てる壁が曲がっている場合、粘膜の一部に乾燥や刺激が集中し、出血を繰り返すことがあります。

4.高血圧や血管の変化

高血圧と鼻血には関連が指摘されています。

血圧が高い人は、鼻血が起きた際に出血が長引いたり、止まりにくくなったりする可能性があります。

ただし、鼻血が出たからといって、高血圧が直接の原因だと決めつけることはできません。

鼻血の出血や不安によって一時的に血圧が上昇することもあります。米国耳鼻咽喉科頭頸部外科学会の鼻出血診療ガイドラインでも、高血圧と鼻出血の直接的な因果関係を裏付ける証拠には限界があるとされています。

5.服用している薬の影響

大人の場合、日常的に服用している薬が鼻血に関係するケースもあります。

特に注意したいのが、血栓を予防するために処方される抗凝固薬や抗血小板薬です。

これらは血液を固まりにくくする作用があるため、鼻粘膜の小さな傷でも出血が長引くことがあります。

代表的な薬には次のものがあります。

- ワルファリン
- アピキサバン
- リバーロキサバン
- エドキサバン
- アスピリン
- クロピドグレル

服用中に鼻血が出た場合は、薬の名前と服用量を医師に伝えましょう。

鼻血が出たからといって、抗凝固薬や抗血小板薬を自己判断で中止してはいけません。 血栓や脳梗塞などを予防するために処方されている可能性があり、休薬には医師の判断が必要です。

6.睡眠不足や生活環境の変化

睡眠不足や疲労が直接鼻血を引き起こすと断定できるわけではありません。

しかし、乾燥した室内環境、鼻炎、鼻を触る習慣などが重なると、鼻粘膜が傷つく機会が増えます。

鼻血が突然出た場合は、直前の生活環境や鼻の状態も振り返ってみると、原因を考える手がかりになります。

【原因と症状を比較】鼻血が繰り返し出るときに確認したいポイント

鼻血は、出血したという事実だけでは原因を判断できません。

重要なのは、出血する頻度、左右どちらから出るのか、止まりやすいのか、ほかの症状があるのかという点です。

以下に、代表的な原因と確認したい特徴を整理しました。

原因・関連要因 特徴・一緒に現れやすい症状 確認したいこと 鼻粘膜の乾燥 朝起きたときの出血、鼻の中のかさつき 室内の乾燥、暖房の使用 アレルギー性鼻炎 くしゃみ、鼻水、鼻のかゆみ 鼻をこする習慣や炎症 高血圧 出血が長引く場合がある 普段の血圧、治療状況 抗凝固薬・抗血小板薬 小さな傷でも止血しにくい 薬の種類、服用量 血液疾患 鼻血、歯ぐきからの出血、あざ 血小板数、血液凝固機能 鼻腔・副鼻腔腫瘍 片側の鼻血、片側の鼻づまり、血の混じる鼻水 症状が数週間から数か月続いていないか

この比較で押さえておきたいのは、鼻血が一度出ただけの場合と、同じような出血を何度も繰り返す場合では、必要な検査や判断が異なるということです。

特に、鼻血以外にも出血症状がある場合や、片側だけに症状が集中している場合は、耳鼻咽喉科で原因を調べることが勧められます。

【白血病や鼻腔腫瘍との関係】重大な病気が隠れている鼻血の特徴

大人の鼻血で心配される病気として、白血病などの血液疾患や鼻腔・副鼻腔の腫瘍があります。

ただし、鼻血が一度出ただけで、これらの病気を疑う必要があるわけではありません。

重要なのは、鼻血以外の症状があるかどうかです。

鼻血と白血病の関係

白血病は、血液をつくる骨髄で異常な白血球が増殖する病気です。

白血病細胞が増えると、正常な血液細胞が十分につくられなくなる場合があります。

その結果、赤血球や血小板などが減少し、さまざまな症状が現れます。

特に鼻血と関係するのが血小板の減少です。

血小板は、血管が傷ついたときに集まって血液を固め、出血を止める役割を担っています。血小板が減少すると、鼻粘膜などから出血しやすくなり、止血にも時間がかかることがあります。

国立がん研究センターのがん情報サービスでも、急性骨髄性白血病の症状として、血小板減少に伴う鼻血や歯ぐきからの出血が説明されています。

白血病で注意したい症状には、次のようなものがあります。

- 鼻血が何度も出る
- 歯磨きの際に歯ぐきから出血する
- 身に覚えのない青あざが増える
- 皮膚に小さな赤い点状の出血が現れる
- 発熱が続く
- 顔色が悪く、疲れやすい
- 息切れや動悸がある

これらが複数現れている場合は、血液疾患の可能性も考慮し、内科や血液内科で血液検査を受けることが大切です。

鼻血だけで白血病と判断することはできません。 反対に、鼻血以外の異常な出血や発熱などが重なっている場合は、放置せず早めに受診してください。

鼻血が止まらない場合は血小板減少症や血液凝固異常にも注意

白血病以外にも、出血しやすくなる病気があります。

代表的なものが血小板減少症、血友病、肝機能障害などです。

肝臓は血液を固めるために必要な凝固因子をつくっています。そのため、肝硬変などで肝機能が低下すると、血液が正常に固まりにくくなり、出血が長引く場合があります。

また、血小板減少症では鼻血だけでなく、歯ぐきからの出血や皮膚のあざなどが現れることもあります。

鼻血が頻繁に出るうえ、ほかの部位からも出血している場合は、鼻だけの問題として扱わないことが重要です。

片側だけ鼻血が出る場合は鼻腔腫瘍の可能性も

片側だけから鼻血が出ること自体は、必ずしも重大な病気を意味しません。

鼻の入り口付近にある傷や炎症でも、左右どちらか一方から出血することはあります。

しかし、次のような症状が数週間から数か月にわたって続く場合は注意が必要です。

- いつも同じ側の鼻から血が出る
- 片側だけ鼻づまりが続く
- 血の混じった鼻水が繰り返し出る
- 鼻水に悪臭がある
- 頬や顔に痛み、しびれがある
- 片側だけ涙が出る

こうした症状は、鼻腔がんや副鼻腔がんなどの鼻副鼻腔腫瘍でも見られることがあります。

慶應義塾大学病院の医療情報サイト「KOMPAS」では、鼻副鼻腔腫瘍について、反復する鼻出血、片側の鼻づまり、血液の混じる鼻水、顔面の痛みなどを受診の目安として紹介しています。

鼻副鼻腔腫瘍は、良性と悪性の両方があります。症状だけで腫瘍の種類を判断することはできません。

必要に応じて鼻内視鏡やCT、MRIなどによる検査が行われます。

【正しい鼻血の止め方】大人が突然出血したときの応急処置

鼻血が出たときに最初に行うべきことは、出血している部分を適切に圧迫することです。

焦って顔を上に向けたり、ティッシュを鼻の奥に詰めたりすると、かえって状態を悪化させる可能性があります。

正しい止血方法は小鼻を10〜15分間圧迫すること



STEP 1:座って軽く前かがみになる

椅子に座り、顔をやや下に向けます。血液がのどに流れ込まないようにするためです。


STEP 2:小鼻を両側からつまむ

親指と人差し指で、鼻の骨より下にある柔らかい部分を両側からしっかり圧迫します。


STEP 3:10〜15分間、圧迫を続ける

途中で何度も指を離さず、連続して圧迫します。口で呼吸し、のどに流れてきた血液は飲み込まずに吐き出します。


STEP 4:止血後は鼻を刺激しない

鼻を強くかんだり、鼻の中を触ったりしないようにします。しばらく安静に過ごしましょう。


この方法は、2024年に公表された米国心臓協会(AHA)と米国赤十字社の応急手当ガイドラインでも推奨されています。

鼻血が出たときに避けたいNG行動

間違った止血方法は、出血を長引かせたり、血液を飲み込んで気分が悪くなったりする原因になります。

避けたい行動 理由
顔を上に向ける 血液がのどに流れ込む
仰向けに寝る 血液が気道や胃に流れやすい
鼻の硬い部分を押す 出血部位を十分に圧迫できない
何度も鼻をかむ 傷口が再び開く可能性がある
鼻の奥にティッシュを詰める 粘膜を傷つけたり、取り出す際に再出血したりする可能性がある
途中で何度も圧迫を解除する 血液が固まる前に傷口を刺激する

特に、上を向いて鼻血を止めようとする方法は避けてください。血液を飲み込むことで吐き気や嘔吐につながることもあります。

鼻血が止まった後に気をつけたいこと

止血できたからといって、すぐに普段どおりの生活に戻すのは避けましょう。

鼻の粘膜にはまだ傷が残っている可能性があります。

- 強く鼻をかまない
- 鼻の中を触らない
- 激しい運動を控える
- 長時間の熱い入浴を避ける
- 飲酒など血流を増やす行動を控える

鼻血が何度も再発する場合は、鼻粘膜の状態を耳鼻咽喉科で確認してもらいましょう。

【病院に行くべき?】危険な鼻血の見分け方と受診の目安

鼻血が出たとき、最も迷いやすいのが「自宅で様子を見てもよいのか、それとも病院へ行くべきなのか」という判断です。

出血量や止血までの時間、全身症状によって対応が変わります。

すぐに救急受診が必要な鼻血

次のような症状がある場合は、緊急性が高い可能性があります。

- 鼻から大量の血液が流れ続けている
- 小鼻を圧迫しても勢いよく出血する
- 血液が大量にのどへ流れ込む
- 強いめまいや立ちくらみがある
- 顔色が悪く、冷や汗が出る
- 息苦しさや胸の痛みがある
- 意識が遠のく、反応が鈍くなる
- 顔面を強く打った後に鼻血が出ている

このような場合は、止血を続けながら救急医療につなげてください。大量出血や意識障害などがある場合は、日本では119番への通報が必要です。

耳鼻咽喉科を受診したい鼻血

緊急症状がなくても、次のような場合は耳鼻咽喉科で診察を受けることをおすすめします。

- 鼻血が何度も繰り返される
- 15分程度の連続した圧迫でも止まらない
- 出血が20〜30分近く続く
- いつも同じ側から出血する
- 片側の鼻づまりが続いている
- 血の混じった鼻水が続く
- 鼻血の量が以前より増えている

特に、抗凝固薬を服用している人や、血液疾患を指摘されている人は、軽い鼻血でも早めに医療機関へ相談してください。

米国の2024年応急手当ガイドラインでは、15分間の連続した圧迫で止まらない場合や、出血によってふらつきが生じた場合に医療機関を受診するよう勧めています。日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会も、20分以上止まらない鼻血や頻繁に繰り返す鼻血を注意すべき症状として紹介しています。

何科を受診すればよい?

症状によって受診先を使い分けることも大切です。

症状 受診先
鼻血が繰り返し出る 耳鼻咽喉科
片側だけ鼻血と鼻づまりが続く 耳鼻咽喉科・頭頸部外科
鼻血と歯ぐきの出血、あざがある 内科・血液内科
抗凝固薬を服用中に出血した 処方した医療機関
大量出血、意識障害、強いふらつきがある 救急外来・119番

耳鼻咽喉科では、鼻の内部を直接観察し、出血している場所を確認します。

必要に応じて、鼻内視鏡や血液検査を行い、貧血、血小板数、血液凝固機能などを調べます。腫瘍が疑われる場合には、CTやMRIなどの画像検査が追加されることもあります。

【急に鼻血が出る大人】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:大人が突然鼻血を出すのは重大な病気のサインですか?

A1:必ずしも重大な病気とは限りません。鼻粘膜の乾燥や小さな傷、アレルギー性鼻炎などが原因であることも多くあります。ただし、鼻血を繰り返す、歯ぐきからも出血する、あざが増える、発熱が続くといった症状がある場合は、血液疾患などの可能性も考えて医療機関を受診してください。

Q2:鼻血と高血圧にはどのような関係がありますか?

A2:高血圧は鼻血が長引く要因の一つとして考えられています。ただし、高血圧が鼻血の直接原因であると一律に判断することはできません。出血時の血圧上昇は、鼻血への不安や緊張によって起こる場合もあります。普段から血圧が高い人は、鼻血の治療と併せて血圧管理についても主治医に相談しましょう。

Q3:片側だけから鼻血が出る場合は危険ですか?

A3:片側だけの鼻血は、鼻の中の小さな傷や炎症でも起こります。しかし、同じ側から何度も出血し、片側の鼻づまりや血の混じる鼻水、顔の痛みなどが続く場合は、鼻腔や副鼻腔の病気が隠れている可能性があります。耳鼻咽喉科で検査を受けてください。

Q4:鼻血が出たとき、上を向いて止めてもよいですか?

A4:上を向く方法はおすすめできません。血液がのどに流れ込み、飲み込んでしまったり、吐き気や嘔吐につながったりするためです。座って軽く前かがみになり、小鼻を10〜15分間連続して圧迫してください。

Q5:鼻血が何度も出る場合、白血病の可能性はありますか?

A5:可能性の一つではありますが、鼻血だけで白血病と判断することはできません。白血病では血小板が減少し、鼻血や歯ぐきからの出血、青あざ、点状出血などが現れることがあります。ほかの症状も重なっている場合は、血液検査を受けることが大切です。

急に鼻血が出る大人の場合、最初に考えられるのは鼻粘膜の乾燥や小さな傷、アレルギー性鼻炎などの局所的な原因です。

一方で、高血圧、抗凝固薬の服用、血小板減少症、白血病などの血液疾患、鼻腔・副鼻腔腫瘍が関係するケースもあります。

判断の要点は、出血の頻度と量、左右どちらから出るか、止血にかかる時間、ほかの症状の有無です。

特に覚えておきたいのは、次の3点です。

1. 鼻血が出たら、まず小鼻を圧迫する。 顔をやや下に向け、10〜15分間連続して止血する。
2. 繰り返す鼻血を放置しない。 片側だけの出血や鼻づまり、ほかの部位からの出血があれば検査を受ける。
3. 大量出血や全身症状を軽視しない。 止血できない場合や、めまい・意識障害などがある場合は速やかに救急医療につなげる。

一度だけの鼻血で過度に不安になる必要はありません。しかし、いつもと違う出血が続くときには、身体からのサインとして受け止めることが大切です。

原因を正しく調べ、必要な治療につなげることが、再発防止と重大な病気の早期発見につながります。

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コンテンツディレクター 滑原 圭介
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旅行・観光を担当。現地の公式観光資料と営業情報を確認してから記事にします。

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