『LOVE LOVE あいしてる』は、単に人気タレントがゲストと話す音楽番組ではありませんでした。トーク、ギターレッスン、バンド演奏、ゲストの音楽パフォーマンスを組み合わせた、当時としても個性的な構成が特徴でした。
フジテレビの番組紹介によると、主な企画は次のとおりです。
ゲストの素顔が見えるトーク企画毎回ゲストを迎え、その人が大切にしている「LOVE LOVEなもの」を紹介する企画が番組の基本でした。
ゲストは自分の好きなものをカメラで撮影して公開し、それにまつわるエピソードをKinKi Kidsや吉田拓郎と語り合います。
音楽活動だけでは見えてこない、出演者の趣味や価値観を引き出す構成でした。
カムカム GUITAR KIDS「カムカム GUITAR KIDS」は、KinKi Kidsの2人がギターを学ぶ人気コーナーです。
吉田拓郎と坂崎幸之助がギターの演奏方法やテクニックを教え、ゲストも交えて音楽談義を展開しました。
当時のKinKi Kidsは、まだ音楽的な経験を積んでいる途中の若い2人でした。番組内で実際に楽器を習い、演奏に挑戦する過程そのものが視聴者にとっての見どころだったのです。
篠原ともえのプリプリプリティ篠原ともえの代表的な番組企画が「篠原ともえのプリプリプリティ」です。
篠原がゲストに積極的に話しかけ、ゲストからグッズを獲得して視聴者にプレゼントするという内容でした。
当時の篠原は、独特のファッションや元気いっぱいのキャラクターで「シノラー」として人気を集めていました。
KinKi Kidsや吉田拓郎とは異なる若々しいエネルギーを持ち込み、番組のバラエティー色を強める役割を果たしていました。
2022年の最終回では、この人気企画も復活。過去の番組映像とともに、当時を知る視聴者を楽しませました。
【放送期間と歴史】1996年の開始から2022年の最終回まで

『LOVE LOVE あいしてる』の歴史は、1996年のレギュラー放送開始、2001年の終了、2017年の復活、2022年の最終回という4つの節目で整理できます。
1996年10月19日:レギュラー放送スタート番組が始まったのは1996年10月19日です。
放送枠は土曜日の午後11時30分から。KinKi Kidsと吉田拓郎という、年齢も音楽的な背景も大きく異なる3人がメインMCを務めました。
当時、KinKi Kidsの2人はまだCDデビュー前。翌1997年7月21日に「硝子の少年」でCDデビューを果たします。
一方、吉田拓郎はすでに日本のフォーク・ニューミュージックを代表する存在でした。
若手アイドルと大御所シンガーソングライターの組み合わせは、従来の音楽番組とは異なる魅力を生み出しました。
2001年3月31日:レギュラー放送終了約4年半続いたレギュラー放送は、2001年3月31日に終了しました。
フジテレビの番組公式ページにも、この日が放送終了日として記録されています。
最終回ではLOVE LOVE ALL STARSの解散ライブも行われ、レギュラー放送としての歴史に区切りがつきました。
ただし、番組で築かれた音楽とトークのスタイルが完全になくなったわけではありません。KinKi Kidsを中心とした音楽バラエティーは、その後のフジテレビの番組にもつながっていきました。
2017年7月21日:16年ぶりの復活SP2017年7月21日、『LOVE LOVE あいしてる 16年ぶりの復活SP』が放送されました。
KinKi KidsのCDデビュー20周年という節目に実現した特別番組です。
出演したのは、KinKi Kids、吉田拓郎、篠原ともえ、坂崎幸之助。
ゲストには古舘伊知郎と菅田将暉が登場しました。
番組では、吉田拓郎の名曲「今日までそして明日から」のセッションや、KinKi Kidsの楽曲メドレーなどを披露。
「プリプリプリティ」も復活し、かつてのレギュラー放送を思い出させる内容となりました。
フジテレビの公式番組紹介でも、16年ぶりの復活として大きく取り上げられています。
2022年7月21日:最終回・吉田拓郎卒業SP2022年7月21日、特別番組『LOVE LOVE あいしてる 最終回・吉田拓郎卒業SP』が放送されました。
放送時間は20時から21時54分まで。
KinKi KidsのCDデビュー25周年を記念する日でもあり、吉田拓郎にとっては最後のテレビ出演という特別な意味を持つ放送でした。
出演者には篠原ともえ、坂崎幸之助のほか、明石家さんま、あいみょん、奈緒、木村拓哉、生田斗真、風間俊介が名を連ねました。泉谷しげるもVTRゲストとして登場しています。
そして、番組の最後を飾る重要な楽曲となったのが「Sayonara あいしてる」です。
この放送をもって、番組そのものも最終回を迎えました。
LOVE LOVEあいしてるの歴代放送年表| 時期 | 出来事 | 番組の意味 |
|---|---|---|
| 1996年10月19日 | レギュラー放送開始 | KinKi Kidsと吉田拓郎の共演がスタート |
| 1997年 | KinKi KidsがCDデビュー | 「硝子の少年」で本格的な音楽活動へ |
| 1998年7月29日 | 「全部だきしめて/青の時代」発売 | 番組の音楽的成果がCDに |
| 2001年3月31日 | レギュラー放送終了 | 約4年半の歴史に幕 |
| 2017年7月21日 | 16年ぶりの復活SP | CDデビュー20周年記念 |
| 2022年7月21日 | 最終回・吉田拓郎卒業SP | 番組の正式な最終回 |
| 2025年10月7日 | 「拓郎あいしてる」放送 | 関係者による別番組での再共演 |
【歴代出演者】KinKi Kids・吉田拓郎・篠原ともえ・坂崎幸之助の関係
『LOVE LOVE あいしてる』の魅力を理解するには、出演者それぞれの役割を押さえることが大切です。
単に有名人を集めた番組ではなく、異なる世代や音楽的な専門性を持つ人物が、それぞれの持ち味を発揮する構成になっていました。
出演者・役割の関係一覧番組の成立には、フジテレビのプロデューサーだったきくち伸の存在がありました。
文春オンラインの取材記事によると、当初の企画はKinKi Kidsを中心に、愛をテーマとした音楽番組を作るというものだったそうです。
最初に候補となっていた共演相手は玉置浩二でした。しかし、当時のスポンサーである松下電器(現・パナソニック)への企画説明で、玉置がソニー系レーベルに所属していたことから難色が示されました。
そこで、きくちが提案したのが吉田拓郎です。
吉田は当初、若いKinKi Kidsとの共演に戸惑いもあったとされています。一方で、以前から大編成のバンドによる生演奏番組を実現したいという思いを持っていました。
この企画が、その希望と重なったのです。
こうして、当時17歳だったKinKi Kidsの2人と50歳だった吉田拓郎という、世代を超えた組み合わせが実現しました。
LOVE LOVE ALL STARSとは?LOVE LOVE ALL STARSは、番組のライブパフォーマンスを支えたオリジナルバンドです。
一般的な音楽バラエティーでは、アーティストが音源に合わせて歌う演出もありますが、この番組はミュージシャンによる生演奏を重視していました。
2017年の復活SPでは、武部聡志を音楽監督として、鳥山雄司、河村カースケ智康、松原秀樹、渡辺格、玉木正昭、加藤いづみ、今井マサキ、土居康宏、吉岡悠歩らが参加しました。
演奏技術の高さだけでなく、ゲストと一緒に音楽を楽しむ雰囲気も、このバンドの魅力でした。
【名曲の誕生秘話】全部だきしめてとSayonara あいしてる
番組の歴史を語るうえで欠かせないのが、音楽面で生まれた2つの重要な楽曲です。
- 「全部だきしめて」:番組のテーマソングとして親しまれた代表曲
- 「Sayonara あいしてる」:2022年の最終回で披露された3人の合作曲
1998年7月29日発売
作詞:康珍化/作曲:吉田拓郎/編曲:武部聡志
「全部だきしめて」は、吉田拓郎が作曲した楽曲です。
作詞を担当したのは康珍化、編曲を担当したのは武部聡志です。
ここで押さえておきたいのは、KinKi Kidsが歌ったバージョンは吉田拓郎の楽曲をカバーしたものだという点です。
1997年には吉田拓郎とLOVE LOVE ALL STARSによるバージョンがアルバム『みんな大好き』に収録され、その後、KinKi Kidsの歌唱によるシングルとして発売されました。
1998年7月29日に発売された「全部だきしめて/青の時代」は、オリコン関連の報道でもミリオンセラーとして紹介されています。
つまり、番組内で親しまれた楽曲が、CD作品としても大きな成果を残したのです。
「Sayonara あいしてる」は3人の初合作曲2022年7月21日の最終回で披露された「Sayonara あいしてる」は、KinKi Kidsと吉田拓郎による初の合作曲です。
制作の流れは、番組関係者と出演者のインタビューで詳しく語られています。
1. 吉田拓郎が、3人で曲を作って番組で演奏することを提案。
2. 吉田が歌詞を書き、KinKi Kidsの2人に送る。
3. 堂本剛が受け取った歌詞をもとに、すぐにメロディーを制作。
4. 堂本光一も舞台公演中にサビのメロディーを考案。
5. それぞれのメロディーを組み合わせ、吉田が全体をまとめる。
興味深いのは、光一と剛が最初から同じメロディーを共同制作したわけではないことです。
2人は別々のアイデアを作り、それを吉田がつなぎ合わせる形で楽曲を完成させました。
インタビューでは、制作途中で曲のキーや世界観が異なり、調整に苦労したことも明かされています。
完成した楽曲は、最終回という特別な場で一夜限りのパフォーマンスとして披露されました。
この2曲を比べると、番組の音楽的な歩みがよく分かります。
「全部だきしめて」は吉田拓郎からKinKi Kidsへ音楽が受け継がれていく象徴的な曲であり、「Sayonara あいしてる」は長年の交流を経た3人が一緒に作品を完成させた曲でした。
【2017年復活SP・2022年最終回】それぞれの見どころと違い
2017年と2022年の特別番組は、どちらも懐かしいメンバーが再集結した放送ですが、企画の目的は異なります。
2017年はKinKi Kidsの20周年を祝う復活2017年の復活SPは、番組終了から16年を経て実現しました。
KinKi Kidsのデビュー20周年という節目に、当時のレギュラー出演者が集まったことが大きな特徴です。
ゲストは菅田将暉と古舘伊知郎。
菅田将暉は吉田拓郎の楽曲をリクエストし、出演者とともにギターセッションを行いました。
この放送では、昔の番組を懐かしむだけでなく、16年という時間を経て成長したKinKi Kidsと吉田拓郎の関係性も見どころになりました。
2022年は吉田拓郎の卒業と番組の完結一方、2022年の特番は吉田拓郎の卒業を中心に構成されました。
番組公式情報によると、ゲストには以下の人物が参加しています。
- 明石家さんま
- あいみょん
- 奈緒
- 木村拓哉
- 生田斗真
- 風間俊介
- 泉谷しげる(VTRゲスト)
木村拓哉は「硝子の少年」のパフォーマンスに参加し、生田斗真、風間俊介とともにKinKi Kidsのバックダンサーを務めました。
また、あいみょんや奈緒によるトーク・ライブ、篠原ともえの「プリプリプリティ」の復活など、過去と現在をつなぐ演出も盛り込まれました。
吉田拓郎は、以前からテレビ出演の最後を『LOVE LOVE あいしてる』にしたいと考えていたことを語っています。
2022年の放送は、単なる懐かしの特番ではなく、吉田自身が長年の音楽活動とテレビ出演に区切りをつける場でもありました。
【2026年最新情報】LOVE LOVEあいしてるは復活する?現在の状況
現在の状況を理解するうえで重要なのは、2022年の番組最終回と、その後に実現した出演者同士の再共演を区別することです。
2022年の最終回以降、新シリーズの公式発表は?2022年7月21日の『最終回・吉田拓郎卒業SP』をもって、『LOVE LOVE あいしてる』は番組として最終回を迎えました。
2026年11月4日時点で、フジテレビから同番組のレギュラー放送再開や新たな復活SPについての公式発表は確認できません。
したがって、2026年現在の番組の位置づけは、2022年に完結した音楽バラエティー番組です。
2025年には「拓郎あいしてる」が放送された番組に関連する重要な動きとして、2025年10月7日に放送された『坂崎幸之助のお台場フォーク村 特別篇「拓郎あいしてる」』があります。
この特別番組には、吉田拓郎、坂崎幸之助、篠原ともえが出演しました。
フジテレビの公式発表によると、吉田拓郎にとっては2022年7月の『LOVE LOVE あいしてる』最終回以来、約3年ぶりのテレビ出演でした。
番組では、吉田拓郎自身が選んだ楽曲を演奏。
「全部だきしめて」のほか、「ガンバラナイけどいいでしょう」「今夜は星空」「涙が頬をぬらす時」などが披露されました。
特に注目されたのは、篠原ともえが歌った「今夜は星空」です。
吉田拓郎は、番組出演当時から篠原の低音域でハスキーな歌声に注目しており、その声を生かせる楽曲として歌唱を依頼しました。
これは、かつての番組で育まれた出演者同士の音楽的なつながりが、数十年後にも続いていることを示す出来事です。
ただし、こちらは『坂崎幸之助のお台場フォーク村』の特別企画であり、『LOVE LOVE あいしてる』そのものが復活したわけではありません。
KinKi Kidsは現在DOMOTOとして活動2026年時点で押さえておきたいもう一つの変化が、KinKi Kidsのグループ名です。
堂本光一と堂本剛は、2025年7月22日からグループ名をDOMOTOに変更しました。
デビュー28周年を迎えた2025年7月21日の公式YouTube生配信で改名を発表し、翌22日から新しい名称で活動を開始しています。
そのため、歴史を振り返る際には「KinKi Kids」、現在のグループ名を説明する際には「DOMOTO」と使い分けると分かりやすくなります。
2026年に『LOVE LOVE あいしてる』の新シリーズが放送されるという確定情報と、過去の出演者が別番組で再共演することは、まったく別の話です。
この違いを理解しておくと、SNSやニュースで流れる「復活」という言葉に惑わされにくくなります。
【LOVE LOVEあいしてる】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:LOVE LOVEあいしてるは何年から何年まで放送されましたか?
A1:1996年10月19日にレギュラー放送が始まり、2001年3月31日に終了しました。その後、2017年7月21日に16年ぶりの復活SP、2022年7月21日に最終回・吉田拓郎卒業SPが放送されました。
Q2:LOVE LOVEあいしてるの司会者と歴代レギュラー出演者は誰ですか?
A2:司会はKinKi Kidsの堂本光一・堂本剛と吉田拓郎です。主なレギュラー出演者は篠原ともえ、THE ALFEEの坂崎幸之助など。演奏はLOVE LOVE ALL STARSが担当しました。
Q3:LOVE LOVEあいしてるは2026年に復活しますか?
A3:2026年11月4日時点で、新シリーズや復活SPの公式発表は確認できません。2025年には吉田拓郎、坂崎幸之助、篠原ともえが別番組「拓郎あいしてる」で再共演しましたが、『LOVE LOVE あいしてる』の復活とは異なります。
『LOVE LOVE あいしてる』は、1996年から2001年までのレギュラー放送を通じて、KinKi Kids、吉田拓郎、篠原ともえ、坂崎幸之助、LOVE LOVE ALL STARSが一緒に作り上げた音楽バラエティー番組です。
番組の大きな功績は、出演者の個性を生かしながら、音楽を学ぶ過程や人と人との交流までエンターテインメントにしたことにあります。
吉田拓郎からギターを学んだKinKi Kids、音楽面で成長した2人、そして「全部だきしめて」や「Sayonara あいしてる」といった楽曲は、番組が単なるテレビ企画にとどまらなかったことを物語っています。
【プロの結論】
この番組を理解するための要点は、次の3つです。
- 1996〜2001年: 若いKinKi Kidsと吉田拓郎が出会い、音楽とトークの新しい形を築いた時代。
- 2017〜2022年: 復活SPと最終回を通じて、長年続いた出演者同士の関係を改めて確認できた時代。
- 2025〜2026年: DOMOTOへの改名や「拓郎あいしてる」での再共演など、出演者それぞれの新しい活動が続いている時代。
昔の番組をもう一度見たい人には、2017年の復活SPと2022年の最終回が特におすすめです。番組の原点を知りたい人は、1998年発売の「全部だきしめて/青の時代」と、出演者の音楽的な成長を振り返ると、番組の魅力がより深く伝わります。
2026年現在も、『LOVE LOVE あいしてる』は、世代を超えた音楽交流を象徴する番組として記憶されています。最終回で幕を閉じた番組の歴史と、今も続く出演者たちの音楽活動。その両方を知ることが、この番組を振り返るうえでの一番の楽しみです。
主な参考資料:フジテレビ番組公式情報(1996〜2001年、2017年復活SP、2022年最終回)、フジテレビ2025年9月30日発表、ELOV-Label公式ディスコグラフィー、文春オンライン、シネマトゥデイ、めざましmedia、日刊スポーツ。