リオネル・メッシが獲得したバロンドールは、通算8回。2009年の初受賞から2023年の8度目まで、長期間にわたって世界最高峰の選手として評価されてきた。2023年にはカタール・ワールドカップ優勝を背景に、自身の持つ最多受賞記録を更新している。
そして2026年10月26日にロンドンで開催された第70回バロンドールでは、メッシが5位にランクイン。優勝したハリー・ケイン、2位のキリアン・エムバペ、3位のラミン・ヤマルに続く結果となった。インテル・マイアミでプレーする38歳のメッシが、再び世界のトップ5に入ったことも大きな話題だ。
この記事では、メッシのバロンドール受賞年一覧、クリスティアーノ・ロナウドとの歴代最多受賞回数の比較、2021年・2023年の受賞理由、そして2026年の投票順位までを整理する。
【結論】メッシのバロンドールは通算8回!歴代最多記録を保持

メッシのバロンドール受賞回数は、2026年11月現在も歴代最多の8回だ。
バロンドールは、フランスのサッカー専門誌「France Football」が1956年に創設した個人賞。世界のサッカー選手を対象に、その年の活躍を評価する権威あるタイトルとして知られている。
メッシは2009年に初めて受賞。その後、2010年から2012年まで3年連続で獲得し、最初の4連覇を達成した。
さらに2015年、2019年、2021年と受賞を重ね、2023年10月30日には自身8度目の受賞が決定。歴代最多記録を更新した。
8回という記録の内訳には注意が必要メッシの受賞歴を調べる際に混乱しやすいのが、2010年から2015年までの大会形式だ。
この期間、France FootballのバロンドールとFIFA年間最優秀選手賞は統合され、「FIFAバロンドール」として表彰されていた。
そのため、France Footballの選手プロフィールでは、次のように区別される。
- France Footballのバロンドール:4回
- FIFAバロンドール:4回
- 両方を含めた通算受賞回数:8回
別々の8大会で受賞したという意味ではなく、同じバロンドールの歴史的な受賞記録として合算される。
この区別を理解しておくと、公式プロフィールの表記と一般的な「8回受賞」という報道が食い違って見える理由も分かる。
【完全一覧】メッシのバロンドール受賞年と歴代の実績を時系列で整理
メッシの8回の受賞は、単純に得点数だけで説明できるものではない。
バルセロナでの黄金期、アルゼンチン代表でのタイトル獲得、そしてキャリア後半の復活ともいえる国際大会での活躍。それぞれの時期に異なる強みが評価されてきた。
メッシのバロンドール受賞年一覧| 受賞年 | 回数 | 所属クラブなど | 主な背景 |
|---|---|---|---|
| 2009年 | 1回目 | FCバルセロナ | UEFAチャンピオンズリーグ制覇など |
| 2010年 | 2回目 | FCバルセロナ | 個人技術と得点力、継続的な活躍 |
| 2011年 | 3回目 | FCバルセロナ | 欧州制覇と圧倒的な攻撃力 |
| 2012年 | 4回目 | FCバルセロナ | 歴史的な得点記録 |
| 2015年 | 5回目 | FCバルセロナ | 欧州主要タイトルの獲得 |
| 2019年 | 6回目 | FCバルセロナ | 得点力と個人パフォーマンス |
| 2021年 | 7回目 | FCバルセロナ/パリ・サンジェルマン | コパ・アメリカ初優勝 |
| 2023年 | 8回目 | パリ・サンジェルマン/インテル・マイアミ | カタールW杯優勝 |
※所属クラブは受賞対象となった時期の経歴を踏まえた表記。受賞年と対象となる競技期間は必ずしも同じではない。
この受賞年の並びから見えてくるのは、メッシが一時的なブームではなく、長期間にわたって世界最高レベルのプレーを続けてきたことだ。
特に2009~2012年の4連続受賞は、歴代の名選手と比較しても際立った記録である。
2009~2012年:バルセロナで築いた黄金期最初の受賞となった2009年は、メッシが世界的なスーパースターとして確固たる地位を築いた時期だった。
FCバルセロナでは、ペップ・グアルディオラ監督のもとで攻撃の中心を担い、チームのパスワークと連動したドリブル、ゴール前での決定力を発揮した。
2010年、2011年、2012年も受賞し、4年連続で世界最高の選手に選ばれた。
2012年には驚異的な得点力を示し、クラブと代表を合わせた年間91得点という記録も残している。
2015年:チームタイトルと個人能力の融合2015年の受賞は、バルセロナの成功と深く結びついている。
メッシはルイス・スアレス、ネイマールとともに強力な攻撃陣を形成。チャンピオンズリーグ、リーガ・エスパニョーラ、コパ・デル・レイを制した。
個人の能力だけでなく、チーム全体を勝利に導く存在としての評価も高まった時期である。
2019年:ベテランとなっても衰えなかった支配力2019年の受賞では、得点力と試合への影響力が改めて評価された。
メッシは単なるフィニッシャーではなく、チャンスメーク、ゲームメーク、相手守備陣を引きつける動きなど、多方面でチームに貢献していた。
年齢を重ねても世界最高峰の選手として評価され続けたことが、この受賞の大きな意味だった。
【受賞理由を検証】メッシの2021年・2023年バロンドールはなぜ選ばれた?
8回の受賞のなかでも、2021年と2023年はアルゼンチン代表での国際大会の成果が大きく関係している。
特に2023年の受賞は、メッシのキャリアを語るうえで欠かせない出来事となった。
2021年:悲願のコパ・アメリカ初優勝2021年のバロンドールでは、メッシが613ポイントを獲得して1位となった。
2位のロベルト・レヴァンドフスキは580ポイント。わずか33ポイント差での受賞だった。
この年の重要な出来事が、アルゼンチン代表としてのコパ・アメリカ優勝である。
メッシは代表チームの主将として攻撃をけん引し、得点とアシストの両面で大会をリード。大会最優秀選手にも選ばれた。
それまで代表で主要タイトルを獲得できず、何度も国際大会の決勝で涙をのんできたメッシにとって、この優勝は特別な意味を持っていた。
クラブではバルセロナで30得点を記録し、コパ・デル・レイ優勝にも貢献している。
つまり、2021年の受賞は、クラブでの実績と長年の課題だった代表タイトルの獲得が重なった結果だった。
2023年:カタールW杯優勝が決定的な評価につながる2023年の受賞は、2022年12月に開催されたカタールW杯での活躍が大きな背景にある。
アルゼンチン代表は決勝でフランスと対戦。延長戦を含めた3対3の激戦の末、PK戦を4対2で制し、36年ぶり3度目のワールドカップ優勝を果たした。
メッシは大会を通じて7得点を記録。決勝でも2得点を挙げ、大会最優秀選手に贈られるゴールデンボールを獲得した。
FIFAの公式記録でも、メッシの7得点と3アシスト、そしてゴールデンボール受賞が確認できる。
この大会で特に評価されたのは、個人の得点力だけではない。
- 主将としてチームを率いたリーダーシップ
- 決勝トーナメントでの重要な得点
- 決勝での2得点
- 長年追い続けてきたW杯優勝の実現
こうした実績が、2023年のバロンドール受賞を支えた。
実際、2023年の投票ではメッシが462ポイントを獲得。2位のアーリング・ハーランドは357ポイント、3位のキリアン・エムバペは270ポイントだった。
W杯での活躍が評価を大きく押し上げたことが、投票結果からもうかがえる。
【歴代最多を比較】メッシとクリスティアーノ・ロナウドはどちらが上?
メッシのライバルとして長年比較されてきたのが、ポルトガル代表のクリスティアーノ・ロナウドだ。
両者は2000年代後半から2020年代にかけて、世界最高の選手をめぐる議論の中心に立ち続けた。
バロンドールの受賞回数では、メッシが明確に上回っている。
メッシとロナウドの受賞回数比較| 比較項目 | リオネル・メッシ | クリスティアーノ・ロナウド |
|---|---|---|
| バロンドール受賞回数 | 8回 | 5回 |
| 初受賞 | 2009年 | 2008年 |
| 最終受賞 | 2023年 | 2017年 |
| 連続受賞 | 2009~2012年 | なし |
| 主な所属クラブ | バルセロナ、PSG、インテル・マイアミ | マンチェスター・U、レアル・マドリード、ユベントスなど |
| 代表チーム | アルゼンチン | ポルトガル |
メッシの受賞年は2009、2010、2011、2012、2015、2019、2021、2023年。
一方、ロナウドの受賞年は2008、2013、2014、2016、2017年だ。
両者の差は3回。メッシが最多記録を保持している。
プレースタイルの違いも評価のポイントメッシの強みは、ドリブル、パス、視野の広さ、得点力を高い水準で兼ね備えている点だ。
自らゴールを奪うだけでなく、味方の得点機会を生み出し、試合全体の流れを変える能力にも優れている。
一方、ロナウドは圧倒的な得点能力、空中戦、フィジカル、左右両足でのシュート、そしてゴール前での勝負強さが特徴だ。
特にレアル・マドリード時代には、チャンピオンズリーグで数々の記録を打ち立てた。
両者は異なる武器を持ちながら、長期間にわたって世界最高峰の舞台で競い合ってきた。
なお、バロンドールの受賞回数だけでサッカー選手としての優劣を完全に決めることはできない。代表タイトル、クラブでの実績、個人記録など、評価軸によって見方は変わる。
それでも、同じ賞の受賞回数という明確な基準では、メッシがロナウドを上回っている。
【2026年最新】メッシは5位!ハリー・ケインがバロンドールを初受賞
2026年のバロンドールは、10月26日にイギリス・ロンドンで開催された。
第70回となる今回の授賞式では、バイエルン・ミュンヘンのハリー・ケインが初受賞。メッシは5位に入った。
2026年の受賞者と上位選手は以下のとおりだ。
2026年バロンドール上位10人| 順位 | 選手 | 所属クラブ |
|---|---|---|
| 1位 | ハリー・ケイン | バイエルン・ミュンヘン |
| 2位 | キリアン・エムバペ | レアル・マドリード |
| 3位 | ラミン・ヤマル | FCバルセロナ |
| 4位 | ロドリ | マンチェスター・シティ/FCバルセロナ |
| 5位 | リオネル・メッシ | インテル・マイアミ |
| 6位 | フヴィチャ・クヴァラツヘリア | パリ・サンジェルマン |
| 7位 | ウスマン・デンベレ | パリ・サンジェルマン |
| 8位 | アーリング・ハーランド | マンチェスター・シティ |
| 9位 | マイケル・オリーズ | バイエルン・ミュンヘン |
| 10位 | ファビアン・ルイス | パリ・サンジェルマン |
メッシは612ポイントで5位。首位のケインは1,055ポイントを獲得しており、443ポイント差となった。
ハリー・ケインが2026年の受賞者に選ばれた理由ケインの2025-26シーズンは、個人記録とチームタイトルの両面で非常に優れたものだった。
イングランド代表とバイエルン・ミュンヘンで合計65試合に出場し、73得点、8アシストを記録。
クラブではブンデスリーガ、ドイツカップ、ドイツ・スーパーカップのタイトルを獲得した。
さらに2026年W杯では、イングランド代表の3位入賞に貢献。大会でも6得点を挙げた。
個人の圧倒的な得点力とチームの成功が重なったことが、受賞の大きな理由となった。
2026年のメッシ5位は何を意味する?メッシが5位に入ったことは、38歳という年齢を考えても注目すべき結果だ。
所属するインテル・マイアミでは、クラブの中心選手として活躍を続けている。
クラブ公式発表によると、2026年9月16日には公式戦通算100ゴールを達成。115試合で100得点という記録だった。
ただし、この9月の記録は2026年バロンドールの評価対象期間終了後の出来事である。2026年の投票は、2025年8月3日から2026年7月19日までのシーズンを対象としていた。
したがって、9月の100得点到達を5位の直接的な理由として扱うことはできない。
今回の5位という結果は、メッシが過去の実績だけでなく、現役選手としても高く評価され続けていることを示すものだ。
バロンドールの投票順位はどのように決まる?2026年の男子バロンドールは、FIFAランキング上位100か国から選ばれた専門ジャーナリスト100人によって投票された。
各投票者は候補者30人の中から10人を選び、順位に応じてポイントを配分する。
| 投票順位 | 獲得ポイント |
|---|---|
| 1位 | 15ポイント |
| 2位 | 12ポイント |
| 3位 | 10ポイント |
| 4位 | 8ポイント |
| 5位 | 7ポイント |
| 6位 | 5ポイント |
| 7位 | 4ポイント |
| 8位 | 3ポイント |
| 9位 | 2ポイント |
| 10位 | 1ポイント |
評価基準は次の3つだ。
1. 個人のパフォーマンス、決定的な活躍、印象的なプレー
2. チームとしての成績や獲得タイトル
3. 選手としての品格とフェアプレー
重要なのは、最終順位が単純な得点ランキングではないことだ。
得点数だけでなく、試合への影響力、チームへの貢献、国際大会での活躍などが総合的に評価される。
メッシの2026年5位も、100人の投票者によるポイントの合計で決まった順位である。
【誤解を解消】メッシのバロンドールに関する3つの要点
メッシの受賞歴には、受賞年と対象シーズン、FIFAとの共同開催、他の個人賞との混同など、間違えやすい部分がある。
2020年にメッシが受賞していないのはなぜ?2020年のバロンドールは受賞者が存在しない。
新型コロナウイルスの感染拡大によってサッカー界の競技日程や大会環境が大きく変化したため、France Footballはこの年の表彰を実施しなかった。
したがって、メッシが2019年から2021年へ飛んで受賞しているのは、2020年の受賞者がいなかったためだ。
2020年の空白をメッシの受賞回数に加算することもできない。
FIFA最優秀選手賞とバロンドールは同じ賞?同じではない。
バロンドールはFrance Footballが創設した賞であり、FIFA最優秀選手賞はFIFAが主催する別の表彰制度だ。
2010~2015年は両者が統合され、FIFAバロンドールとして表彰されていた。
2016年以降は再び別々の賞として実施されている。
そのため、メッシの受賞歴を調べる際には、FIFA最優秀選手賞の受賞回数をバロンドールに加算しないよう注意したい。
2026年にメッシが5位だから8回の記録は変わった?変わっていない。
2026年は5位であり、優勝者ではない。したがって、メッシのバロンドール受賞回数は8回のままだ。
ランキング上位に入ることと、実際にトロフィーを獲得することは別の結果である。
過去の受賞回数と最新の投票順位を分けて理解することが大切だ。
【よくある質問】メッシのバロンドールに関するFAQ
Q1:メッシはバロンドールを何回受賞していますか?
A1:通算8回です。受賞年は2009年、2010年、2011年、2012年、2015年、2019年、2021年、2023年です。歴代最多受賞記録を保持しています。
Q2:メッシの最後のバロンドール受賞は何年ですか?
A2:2023年です。カタールW杯でアルゼンチン代表を優勝に導き、大会最優秀選手にも選ばれたことが大きな評価につながりました。
Q3:2026年のバロンドールでメッシは何位でしたか?
A3:5位です。インテル・マイアミ所属で612ポイントを獲得しました。2026年の優勝者はバイエルン・ミュンヘンのハリー・ケインです。
Q4:メッシとクリスティアーノ・ロナウドはどちらが多く受賞していますか?
A4:メッシです。メッシは8回、ロナウドは5回で、メッシが3回上回っています。
Q5:メッシが2023年に受賞した理由は何ですか?
A5:2022年カタールW杯でアルゼンチン代表を優勝に導き、7得点を挙げて大会最優秀選手に選ばれたことが大きな理由です。2023年の投票では462ポイントを獲得しました。
Q6:メッシはインテル・マイアミに移籍してからもバロンドールを獲得できますか?
A6:可能です。バロンドールは所属リーグやクラブの所在地によって受賞資格を制限する賞ではありません。クラブと代表での活躍が評価対象となります。メッシは2023年にインテル・マイアミへの移籍後も8度目の受賞を果たしています。
メッシのバロンドール通算8回という記録は、2026年11月現在も歴代最多だ。
2009年から始まった受賞歴は、バルセロナでの黄金期、アルゼンチン代表でのコパ・アメリカ優勝、そしてカタールW杯制覇へとつながっていった。
特に2023年の8度目の受賞は、長年追い求めてきたワールドカップ優勝を実現した後の栄冠であり、キャリアの集大成ともいえる出来事だった。
一方、2026年のバロンドールではハリー・ケインが初受賞し、メッシは5位にランクイン。インテル・マイアミでプレーを続けるなか、38歳でも世界的な評価を維持している。
今後、メッシの記録を確認するときは、次の3点を押さえておきたい。
- 歴代最多受賞回数は8回: ロナウドの5回を上回る唯一無二の記録。
- 2023年が最後の受賞: カタールW杯優勝が大きな転換点となった。
- 2026年は5位: 612ポイントを獲得し、ハリー・ケインに続くトップ5入り。
バロンドールの価値は、単に何回トロフィーを獲得したかだけでは測れない。しかし、長年にわたって最高峰の舞台で結果を残し、異なる時代の選手たちと競い続けたメッシの8回という数字は、サッカー史を振り返るうえで欠かせない記録である。
主な情報確認先: France Football公式受賞者一覧・選手プロフィール、Ballon d'Or公式2026年投票結果、UEFA公式歴代受賞記録、FIFA公式W杯記録、インテル・マイアミ公式クラブ発表。