「夏の友」と聞いて、夏休みの宿題帳や計算ドリルを思い浮かべる人は多いかもしれない。しかし、岐阜県で長年親しまれてきた小学生向けの『夏の友』は、一般的な問題集とは少し性格が違う。国語や算数の学習だけでなく、夏休みの生活計画、読書、郷土学習、自由研究、工作、地域行事などを幅広く紹介する、夏休みのための総合ガイドブックだ。
2026年度(令和8年度)版も、一般財団法人岐阜県校長会館が発行。現職の教員ら50人以上が執筆・編集に参加し、1年生から6年生まで学年別に内容を構成している。公式サイトでは、学級担任向けの手引きや「夏休みのくらし」の計画表、紹介図書、学年別内容表も公開されている。この記事では、2026年度版の実際の内容を確認しながら、歴史、配布状況、全国の類似教材との違いまで整理する。
【まず結論】夏の友とは?宿題帳ではなく夏休みの生活・学習ガイド

岐阜県で発行されている『夏の友』は、夏休み中の生活を充実させるための小学生向け冊子だ。発行元は一般財団法人岐阜県校長会館で、岐阜県内の教育現場に携わる校長や教頭、教諭らが編集に参加している。
ここで押さえておきたいのが、「夏の友は宿題なのか」という疑問への答えだ。
2026年度版の学級担任向け公式手引きでは、冊子を夏休みの宿題ではなく、生活や学習を支えるガイドブックとして紹介するよう学校側に求めている。つまり、冊子の全ページを機械的に解くことが主目的ではない。
子ども自身が夏休みの目標を立て、家族や地域と関わりながらさまざまな体験をする。その過程で読書や調べ学習、ものづくりにも挑戦するという考え方が基本にある。
一般的な夏休みの問題集との違い一般的な夏休み用の問題集は、国語・算数などの反復練習や学習内容の定着を中心に構成される。一方、岐阜県の『夏の友』は、学習以外の内容も大きな割合を占める。
例えば、2026年度版には次のようなテーマが盛り込まれている。
- 夏休みの目標づくりと生活習慣の振り返り
- 家庭でのお手伝いや健康管理
- 読書案内と岐阜県内の図書館紹介
- 岐阜県の自然・歴史・伝統文化に関する読み物
- 工作、自由研究、調べ学習のアイデア
- 国語と算数の基礎的な確認問題
- 夏休みの詩と作文コンクールへの参加案内
2022年7月の岐阜新聞の取材記事でも、当時の冊子は88~92ページ程度で、学習ページは全体の約2割と紹介されていた。問題演習だけでなく、読み物や体験活動を重視する編集方針が特徴となっている。
したがって、「夏の友を全部終わらせなければ夏休みの宿題が終わらない」と単純に考えるのは適切ではない。実際にどのページを課題として扱うかは学校や担任の指導によって異なる。
【2026年度版を徹底解剖】夏の友の内容は学年別にどう違う?
2026年度版の大きな特徴は、1年生から6年生まで、それぞれの発達段階に合わせた内容になっていることだ。
岐阜県小中学校長会の公式サイトで公開されている「令和8年度『夏の友』内容表」を確認すると、同じテーマでも学年によって取り上げ方が異なる。低学年では身近な生活や遊び、中学年では地域や自然、高学年では社会・環境・科学など、興味の広がりに合わせた題材が用意されている。
小学1年生:初めての夏休みを楽しく過ごす1年生向けは、小学校に入学して初めて迎える夏休みを意識した構成だ。
家族と一緒に過ごすことや、身近な自然に触れること、お手伝いなど、日常生活に近いテーマが中心となっている。
郷土学習では、瑞浪市の化石探しや岐阜県の魚、アクア・トトぎふなどが登場する。ものづくりでは石ころアート、アサガオの観察、白玉団子づくりなど、家庭でも取り組みやすい活動が紹介されている。
国語では名前を書くことや言葉集め、ひらがななど、算数では10までの数や数の合成・分解など、基本的な学習を振り返る内容になっている。
小学2年生:家族・地域との関わりを深める2年生では、家族の仕事や地域での体験が目立つ。
「夏休み弟子入り体験」や自分の町の探検、岐阜県の伝統行事、羽島市の竹鼻まつりなど、地域社会への関心を広げる題材が掲載されている。
工作や体験活動では、動物園を題材にしたものづくり、バスや電車に乗る体験、サラダづくりなどが登場する。身近な生活から学びを見つける構成だ。
国語はカタカナや漢字、クロスワードなど。算数は長さやかさの単位、2桁の足し算・引き算、時刻と時間などを確認する。
小学3年生:郷土の歴史・自然と科学的な探究3年生になると、地域文化や自然環境について、より具体的に考える内容が増える。
岐阜県の伝統行事である竹鼻まつり、中山道の太田宿、平和の鐘、夏休み工作教室などが題材となっている。また、長良川鉄道や樽見鉄道など、地域を支える交通についても学べる。
宝物づくりのコーナーでは、身近な材料を使った工作や実験、調べ学習に取り組める。安全を守る看板の調査や、豆腐が何からできているかを調べる活動など、日常生活の疑問を探究につなげる工夫がある。
国語では似た意味の言葉や漢字、国語辞典の使い方など、算数では掛け算、割り算、棒グラフ、時刻と時間などが取り上げられている。
小学4年生:地域文化と科学・環境への理解を深める4年生では、岐阜県の伝統的工芸品や自然環境、地域の歴史を扱う読み物が登場する。
木曽川トンボ天国や岐阜県の伝統的工芸品など、地域の特徴を知る題材に加え、自然の材料を使った工作やレモン電池づくりなど、科学的な興味を刺激する活動も用意されている。
調べ学習では岐阜県の名物や食材を無駄にしない工夫などを扱う。国語は主語・述語・修飾語、都道府県、漢字辞典の使い方など。算数は折れ線グラフ、割り算の筆算、角度、小数などが中心となる。
小学5年生:防災・環境・社会とのつながりを学ぶ5年生向けでは、社会的な視点を持ったテーマが増えてくる。
三世代交流や国際交流料理講座、環境保全、森を守る活動など、家庭や地域を超えた人との関わりが紹介されている。
郷土読み物では岐阜県の自然災害が取り上げられ、自然環境と防災について考える機会が設けられている。馬籠宿など、岐阜県の歴史や観光資源を知る題材もある。
ものづくりではペットボトル工作、もやしの栽培、食品の産地調べなどを掲載。国語はことわざや慣用句、敬語など、算数は整数と小数、図形、比例、体積などを扱う。
小学6年生:地域・平和・環境を多角的に考える最高学年の6年生では、地域社会や自然環境、歴史について、より広い視点から考える題材が並ぶ。
中津川の風流おどり、絶滅から守るイタセンパラ、平和への願い、長良川の鮎、関ケ原など、岐阜県の文化・自然・歴史に関わる内容が特徴的だ。
科学や探究の分野では、顕微鏡による観察、歴史探検、暑い夏を涼しく過ごす工夫などが紹介されている。
国語は漢字の同音異義や意見を書く活動、算数は分数の計算、円の面積、文字を使った式、データの活用、比など、次の学習段階につながる内容になっている。
このように、2026年度版は学年が上がるにつれて、身近な生活体験から地域社会、科学、環境、歴史へと学びの範囲が広がっていく。
【2026年度版の注目ポイント】郷土学習・工作・紹介図書・計画表の役割
『夏の友』を理解するうえで見逃せないのが、国語や算数以外のページだ。特に、岐阜県ならではの郷土学習と、夏休みを自分で設計するための仕組みが充実している。
岐阜県の自然・歴史を学ぶ「ふるさとよみもの」2026年度版の「ふるさとよみもの」は、学年ごとの発達段階に合わせて各学年2~3本の読み物を掲載している。
紹介される題材は、自然、歴史、産業、伝統文化など幅広い。岐阜県内の施設も取り上げられ、夏休みに家族で見学したり、実際に体験したりするための手掛かりになる。
例えば、白川郷の合掌造り集落、杉原千畝記念館、関ケ原古戦場、清流長良川の鮎など、県内の特徴的な自然・文化・歴史に触れる題材が盛り込まれている。
こうした郷土学習の特徴は、教科書で知識を覚えるだけでなく、実際の場所や地域の人々の活動と結び付けられる点にある。
自由研究・工作を支える「宝物づくりなんでも情報室」夏休みの自由研究や工作の参考になるのが「宝物づくりなんでも情報室」だ。
公式手引きによると、内容は大きく3つに分かれる。
- さまざまな宝物のアイデア
- 宝物のつくり方、調べ方、まとめ方
- 前年度の児童による作品紹介
特に特徴的なのは、単純に工作の完成形を紹介するだけではないことだ。「体験する」「つくる」「調べる」という3つの方向から、自分に合った活動を選べるように構成されている。
2026年度版の内容表には、学年に応じて石ころアート、自然素材を使った工作、ペットボトル工作、レモン電池、顕微鏡観察などが掲載されている。
自由研究のテーマが決まらない場合も、身近な自然や家庭用品、食べ物、地域の歴史などから題材を探せるのが利点だ。
夏休みの読書を広げる「紹介図書」2026年度版では、読書生活を充実させるための紹介図書も公開されている。
選書のジャンルは、自然、生き物、食べ物、工作、防災、SDGs、仕事、共生、宇宙、動物愛護など多彩だ。
例えば、防災を題材にした『ぼうさいバッグのちいさなポケット』や、自然・生き物をテーマにした作品など、物語だけに偏らない選書が特徴となっている。
また、岐阜県の先生方が執筆した創作童話や昔話、県内の図書館紹介もある。読書感想文のために本を選ぶだけでなく、純粋に興味を持てる一冊を見つけるためにも活用できる。
「夏休みのくらし」は生活計画と振り返りのための表『夏の友』に付属する「夏休みのくらし」は、毎日の生活を自分で考え、計画するための表だ。
2026年度版の使い方資料では、夏休み前に目標を立て、日々の出来事を振り返り、休みの終わりに自分の取り組みを確認するという3段階の活用方法が紹介されている。
単に勉強した時間を記録するだけではない。楽しかったこと、頑張ったこと、やり遂げたこと、悔しかったことなどを振り返り、自分の成長に気付くことを重視している。
毎日文章を書くことが難しい子どもには、週単位で振り返る方法や、写真を貼る方法、絵日記、俳句・川柳なども提案されている。
学校で事前指導を受け、家庭で相談して目標を決め、夏休み明けに学校で振り返る。この流れによって、子ども自身が生活を管理する力を育てる仕組みになっている。
国語と算数の広場はどこまで勉強する?もちろん、学習面も重要な要素だ。
「国語と算数の広場」には、夏休みまでに学んだ内容のうち、基礎として身に付けておきたい項目を確認する問題が掲載されている。
国語では漢字、語彙、文章表現、文法、辞典の使い方など。算数では計算、図形、単位、グラフ、割合につながる基礎など、学年に応じた問題が用意されている。
特に注意したいのが、3~6年生の算数だ。2026年度版は大日本図書と東京書籍の2社の教科書で学ぶ内容に合わせて編集されている。そのため、使用している教科書によっては、まだ学校で習っていない単元が含まれる場合がある。
未習の単元は先に進めず、授業で学習してから取り組むことが公式手引きでも案内されている。
夏休みの詩と作文コンクールにもつながる『夏の友』には「夏休みの詩と作文コンクール」の案内も掲載されている。
このコンクールは、夏休みに見たこと、聞いたこと、体験したこと、感動したこと、考えたことを、自分の言葉で詩や作文にまとめる取り組みだ。
単なる文章の上手さを競うだけではなく、体験を言語化することを通じて表現力や豊かな情操を育てる目的がある。
2026年10月7日付の岐阜新聞デジタルは、児童の夏休みの詩と作文コンクールで入賞作259点が決まったと報じている。夏休みの体験を作品として残す取り組みが、現在も続いていることが分かる。
【歴史と関係者】夏の友を70年以上支えてきた仕組みとは?
『夏の友』の歴史は、戦後の岐阜県の教育現場にさかのぼる。
岐阜新聞の2022年の取材記事によると、起源は1949年に岐阜県教職員組合が発行した「夏の子」。1953年に「夏の友」へ名称が変更され、1964年には発行事業が県小中学校長会に移った。その後、現在の岐阜県校長会館が発行を担っている。
時代に合わせて変化してきた編集方針当初は学習問題や作文などが中心だったが、1974年には健康、研究、遊びなどの領域を意識した構成に改訂された。1977年には編集委員会も領域別に編成され、子どもの興味や関心を大切にする方向へ進んだ。
その後も、岐阜県の自然や歴史、平和、防災、環境、情報モラルなど、時代に応じたテーマが取り入れられている。
2026年度版も50人以上の教員が執筆・編集に参加しており、児童の作品や体験を紹介するページには、前年度の取り組みが反映される仕組みがある。
発行・編集・利用を支える関係者の役割| 主体・関連要素 | 関係・役割 | 2026年度の具体的な内容 |
|---|---|---|
| 岐阜県校長会館 | 発行・出版 | 2026年度版の出版、価格設定、学校向け資料の公開 |
| 岐阜県小中学校長会 | 教育現場との連携 | 出版事業やコンクールなどを通じて児童の学びを支援 |
| 編集委員会・教員 | 企画・執筆・編集 | 50人以上が学年別の内容や地域題材を制作 |
| 各小学校・担任 | 導入・活用指導 | 夏休み前の説明、計画づくり、休み明けの振り返り |
| 児童・家庭 | 学習・体験・振り返り | 読書、工作、郷土学習、生活計画、作品づくり |
| 夏休みの詩と作文コンクール | 作品発表の機会 | 夏休みの体験を詩や作文として表現 |
この関係を整理すると、『夏の友』は単に出版社が制作した問題集を学校が購入するという仕組みとは異なる。地域の教員が教材を作り、学校が子どもたちへの活用を指導し、家庭での体験につなげるという、地域教育の連携によって成り立っている。
また、前年度の児童作品を次年度の誌面に掲載する仕組みも特徴的だ。子どもたちが学習者であると同時に、次の世代の学習素材を生み出す側にもなっている。
【2026年最新】夏の友の配布状況と全国の地域差
『夏の友』は全国の小学生に共通して配布される教材ではない。岐阜県独自の出版物であり、現在も岐阜県内の小学校を中心に利用されている。
2026年度版は発行されている?価格と注文時期2026年度版(令和8年度版)は、岐阜県校長会館の公式出版物一覧に掲載されている。
小学校用の出版物一覧では、次の仕様が案内されている。
- 対象:小学1年生~6年生
- 本誌:B5判、88~92ページ
- 解答:B5判、4ページ
- 付録:「夏休みのくらし」などの計画表
- 2026年度の頒価:500円
- 見本の送付予定:5月中旬
- 注文分の送付予定:7月上旬
これは岐阜県校長会館が公開している2026年度の出版物一覧に記載された内容だ。学校単位で注文を取りまとめ、各校で活用する仕組みが基本となっている。
岐阜県内ではどのくらい採用されている?過去の報道を見ると、岐阜県内では高い採用率を維持してきた。
2022年7月の岐阜新聞の報道では、県内公立小学校の児童の購入率が88%、学校単位の採用率が100%と紹介された。
2024年の岐阜新聞の記事でも、県内公立小学校の約9割が採用していると報じられている。ただし、購入率と学校単位の採用率は異なる指標であり、希望者のみが購入する学校も存在する。
2026年度については、公式サイトで版の発行や活用資料の公開が確認できる一方、県内全体の最新購入率を示す確定数値は公開資料からは読み取れない。
したがって、現在の利用状況を知りたい場合は、各学校に確認するのが最も確実だ。学校全体で購入するのか、学年単位なのか、希望者だけなのかによって、家庭での入手方法も変わってくる。
全国どこでも「夏の友」が配られるわけではない同じ名前の夏休み教材でも、地域によって発行元や内容は異なる。
2018年のJタウンネットによる取材では、岐阜県の『夏の友』は岐阜県校長会館が独自に編集する教材であり、全国共通の教材ではないことが紹介された。
地域によっては、教材メーカーが販売する問題集を利用したり、日記や生活記録を中心とした冊子を使ったりする。冊子自体を配布しない学校もある。
また、同じ「夏休みの友」という名称でも、岐阜県と他県では内容が大きく異なる場合がある。
福島県の「夏休みの友」との違い地域差を理解するうえで参考になるのが福島県の事例だ。
福島テレビの2024年7月の報道によると、福島県で使われてきた「夏休みの友」は、2024年から大きく内容を変更した。それまで中心だった国語や算数の問題演習を取りやめ、探究活動や郷土学習を支える冊子へと転換。2023年の44ページから2024年には16ページへと、全学年のページ数も大きく減った。
一方、岐阜県の2026年度版は、郷土学習や体験活動を重視しながらも、国語と算数の確認問題を引き続き掲載している。
この比較から分かるのは、「夏の友」という名称が同じでも、地域ごとに教育的な役割や編集方針が違うということだ。
全国共通の夏休み教材が存在するわけではなく、地域の教育団体や学校が、それぞれの事情に合わせて教材を選んでいる。
【プロの結論】夏の友の本当の価値と上手な活用方法
『夏の友』の価値は、学習問題の量だけでは測れない。
2026年度版の内容を分析すると、生活習慣、読書、郷土学習、自由研究、工作、教科学習という複数の要素が一冊にまとめられている。特に、夏休みの計画表と体験活動を結び付けている点は、一般的な問題集とは異なる特徴だ。
夏の友が向いている子ども・家庭- 夏休みの過ごし方を自分で考える練習をしたい子ども
- 自由研究や工作のテーマを探している家庭
- 岐阜県の自然や歴史、地域文化に興味がある子ども
- 読書の幅を広げたい子ども
- 勉強だけでなく、家庭や地域での体験も大切にしたい家庭
一方、計算や漢字の反復練習を大量にこなしたい場合は、『夏の友』だけでは十分ではない可能性がある。
2026年度版の公式手引きでも、反復練習や発展的・補充的な学習については、学年や学級に応じてドリルやプリントを活用するよう説明されている。
つまり、夏の友は市販の問題集をすべて置き換えるための教材ではない。学習内容の確認と、家庭や地域での体験を組み合わせるための補助教材として考えるとよい。
保護者が確認したい3つのポイント1. 学校から指定された課題の範囲を確認する
冊子全体を宿題として扱うとは限らない。国語と算数の広場だけを取り組むのか、生活計画や宝物づくりも含めるのか、学校の説明を確認したい。
2. 計画表は完璧に埋めることより継続を重視する
毎日書くことが負担になる場合は、週単位の振り返りや写真、絵日記などを活用できる。自分の夏休みを振り返ることが本来の目的だ。
3. 郷土学習や工作は実際の体験につなげる
読み物を読んで終わりにせず、地域の施設を訪問したり、自然を観察したり、家族と工作に取り組んだりすると、教材の内容が具体的な経験として残る。
夏休みの自由時間を、ただ課題を消化する時間にしない。そのためのきっかけを提供することこそ、『夏の友』の編集方針に通じる価値だ。
【夏の友に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:夏の友は岐阜県だけの教材ですか?
A1:この記事で紹介した岐阜県校長会館発行の『夏の友』は、岐阜県独自の教材です。他県にも「夏休みの友」などの類似教材はありますが、発行元や内容、配布状況は地域によって異なります。
Q2:2026年度の夏の友は何年生までありますか?
A2:小学1年生から6年生まで、各学年に対応した内容が用意されています。
Q3:夏の友は全部解かなければいけない宿題ですか?
A3:岐阜県校長会館の2026年度版手引きでは、夏休みのガイドブックとして位置付けています。具体的にどの部分を課題にするかは学校の指導によって異なります。
Q4:2026年度版の夏の友はいくらですか?
A4:岐阜県校長会館の2026年度小学校用出版物一覧では、頒価500円とされています。
Q5:夏の友には自由研究や工作の内容もありますか?
A5:あります。「宝物づくりなんでも情報室」では、工作、実験、調べ学習、前年度の児童作品などを紹介しています。学年ごとに異なる題材が用意されています。
Q6:「夏休みのくらし」は何のための計画表ですか?
A6:夏休みの目標を立て、毎日の生活や体験を振り返るための表です。目標の達成状況や楽しかったこと、頑張ったことなどを記録し、休み明けに自分の成長を確認できます。
Q7:夏の友は岐阜県内の小学生全員に配られますか?
A7:学校によって購入方法が異なります。学校全体や学年単位で購入する場合もあれば、希望者のみが購入する場合もあります。2026年度の利用状況については、在籍校への確認が確実です。
Q8:夏の友と夏休みの友は同じものですか?
A8:必ずしも同じではありません。地域によって名称が似ていても、発行元や内容、教育上の役割が異なります。岐阜県の『夏の友』は、生活や学習を支える読み物・体験重視のガイドブックという特徴があります。
2026年度版の『夏の友』は、夏休みの宿題をこなすためだけの問題集ではない。生活計画、読書、岐阜県の郷土学習、自由研究、工作、国語・算数などを通じて、子どもたちが夏休みを主体的に過ごすための総合的なガイドブックだ。
1949年の「夏の子」を起源とし、1953年に「夏の友」となってから70年以上。時代に合わせて内容を変えながら、教員が中心となって編集を続けてきた点も、この冊子ならではの特徴である。
全国で同じものが配られているわけではなく、岐阜県の地域性を反映した教材であることも理解しておきたい。2026年度版は500円で、学年別の内容表や保護者向け・教員向けの手引きも公開されている。
夏休みを学習だけで埋めるのではなく、読書や自然体験、ものづくり、家族との時間にも目を向ける。『夏の友』が長く受け継がれてきた理由は、こうした夏休みの過ごし方そのものを子どもたちに提案していることにある。
今後も、地域の教育現場が子どもたちにどのような体験を届けたいのか。その変化を映し出す教材として、『夏の友』は岐阜県の教育文化を伝え続けていく存在になりそうだ。
主な情報確認資料: 岐阜県小中学校長会・岐阜県校長会館の2026年度公式手引き、学年別内容表、紹介図書、出版物一覧、岐阜新聞、福島テレビ、Jタウンネットの報道。