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職場のワキガに耐えられないときの対処法は?原因・伝え方・相談先を徹底解説

伊部 拓海 伊部 拓海 • 更新: • 公開: • 読了約 23 分
目次

職場で隣の席の人や同じ部署の同僚から強い体臭が漂い、仕事に集中できない。毎日同じ空間で過ごすことが苦痛になり、出勤することさえ憂うつになってしまう。そんな悩みの背景にあるのが、いわゆる「職場のワキガ問題」です。本人に悪意がないことは分かっていても、においによるストレスを毎日我慢し続けるのは簡単ではありません。

2026年6月に一般社団法人日本ハラスメントリスク管理協会が公表した職場の臭いに関する実態調査では、他人のにおいによって集中力が削がれた人は53.6%、体調不良を感じた人は36.5%に上りました。一方、不快なにおいを感じても65.3%が我慢すると回答しています。問題を個人間の好き嫌いとして片付けず、職場環境の改善として考える必要性が浮かび上がっています。

本記事では、ワキガと一般的な体臭の違い、原因や見分け方を整理したうえで、本人を傷つけにくい伝え方、上司・人事への相談方法、換気や消臭対策、医療機関で受けられる治療と費用まで解説します。

【実態と背景】職場のワキガに耐えられない人が増える理由とは?

職場ワキガ耐えられない

職場の体臭問題が深刻になりやすいのは、においを感じる時間が長く、簡単にはその場から離れられないためです。

通勤電車や飲食店であれば、一定時間が過ぎればその場所を離れられます。しかし、オフィスでは隣席の同僚や同じチームの上司と毎日顔を合わせなければなりません。

特に、次のような環境ではストレスが蓄積しやすくなります。

- デスクの距離が近く、長時間隣り合わせになる。
- 窓を開けられず、空気がこもりやすい。
- 会議室や休憩室など、狭い空間を共有する。
- においを感じる時間帯が毎日ほぼ同じ。
- 周囲も気づいているのに、誰も指摘できない。

2026年の調査から見える職場の臭いトラブル

日本ハラスメントリスク管理協会が2026年6月19日に公表した調査では、職場のにおいによる影響について、次の結果が示されています。

調査項目 回答割合
他人のにおいで集中力が削がれた 53.6%
他人のにおいで接触を避けた 43.1%
他人のにおいで体調不良を感じた 36.5%
不快なにおいを感じても我慢する 65.3%
自分のにおいに不安を感じる 49.3%
自分のにおいについて何らかの対策をしている 63.1%

※一般社団法人日本ハラスメントリスク管理協会の公表資料による。

注目したいのは、においによる業務への影響だけでなく、我慢している人が多い点です。

我慢する理由としては、「相手を傷つけたくない」が50.5%、「言い方が分からない」が37.5%、「関係性が悪くなるのが怖い」が34.4%でした。

つまり、職場の臭いトラブルには、においそのものに加えて、コミュニケーションの難しさという問題があります。

ただし、この調査は職場のさまざまな臭いを対象にしたものであり、回答者が感じたにおいの原因をすべてワキガと特定したものではありません。

においの問題は本人だけの責任ではない

ワキガは体質的な要因が関係するもので、本人が意識していなくても発生することがあります。

一方、周囲の人が不快感や体調への影響を訴えている場合、それを単純に「気にしすぎ」と片付けることも適切ではありません。

必要なのは、本人を責めることではなく、働く人全員が快適に仕事を続けられる環境を整えることです。

【原因と特徴】ワキガと一般的な体臭は何が違う?見分け方も解説

職場で気になるにおいがあっても、それが必ずしもワキガとは限りません。

正しく対応するためには、まず腋臭症と一般的な体臭の違いを理解することが大切です。

ワキガの原因はアポクリン汗腺

ワキガの正式な医学的名称は「腋臭症(えきしゅうしょう)」です。

公益社団法人日本皮膚科学会によると、人間の汗腺には主にエクリン汗腺とアポクリン汗腺があります。

エクリン汗腺は全身に広く分布し、体温調節や精神的緊張などに伴って汗を分泌します。

一方、アポクリン汗腺は脇の下や外陰部など限られた部位に分布し、思春期以降に性ホルモンの影響で分泌が活発になります。

アポクリン汗腺から出る汗に含まれる脂肪酸などの成分が、皮膚表面の細菌によって分解されることで、独特のにおいが発生します。

また、腋臭症には遺伝的な体質が関係しており、日本皮膚科学会の解説では、日本人などの黄色人種における頻度は約10%とされています。

一般的な体臭との違い

ワキガと一般的な体臭では、においが発生する仕組みが異なります。

主な違いは次のとおりです。

ワキガ(腋臭症)

- 脇の下に集中するアポクリン汗腺が関係する。
- 皮膚表面の細菌による汗の分解がにおいの発生に関係する。
- 思春期以降に症状が目立ち始めることがある。
- 遺伝的な体質が関係する。

一般的な体臭

- 汗や皮脂、皮膚表面の細菌などが関係する。
- 衣類の生乾きや汗の蓄積によって強くなる場合がある。
- 頭皮、足、口など、発生する場所がさまざま。
- 生活習慣や衣類、体調などによって変化する場合がある。

汗を大量にかくこととワキガは同じではありません。多汗症は発汗量の問題であり、腋臭症とは区別して考える必要があります。

ワキガの見分け方は?セルフチェックだけでは判断できない

ワキガを疑う際の参考情報として、次のような特徴が知られています。

- 脇の下から独特のにおいが発生する。
- 家族に腋臭症の人がいる。
- 思春期以降からにおいが気になり始めた。
- 耳垢が湿っている傾向がある。
- 衣類の脇部分に黄ばみが見られることがある。

ただし、これらはあくまで参考情報です。

耳垢が湿っていることや衣類の黄ばみだけで、ワキガと確定することはできません。

日本形成外科学会などの診療ガイドラインでも、発症時期や家族歴、耳垢の状態、ガーゼテストなどが診断に関する検討項目になっています。

慶應義塾大学病院では、脇に挟んだガーゼのにおいを医師が評価する方法を紹介しています。

つまり、周囲の人がにおいだけで他人のワキガを判断するのは適切ではありません。

【具体的な対処法】職場のワキガに耐えられないときはどうする?

においが原因で仕事に支障が出ている場合、何もせず我慢し続ける必要はありません。

ただし、本人を直接責めたり、周囲の人と一緒になって噂したりすると、問題がさらに複雑になる可能性があります。

対応の基本は、段階的に環境を改善することです。

1. まずは自分でできる環境調整を試す

最初に検討したいのが、日常的な接触環境の調整です。

例えば、次のような方法があります。

- デスクの位置や座席の配置を変更する。
- 可能であれば窓を開けて換気する。
- 休憩時間に別の場所で過ごす。
- 会議室の利用方法や座席を調整する。
- 空気清浄機の設置を会社に提案する。

ただし、これらは本人を避けるための対策ではなく、職場全体の空気環境を改善する取り組みとして進めることが大切です。

2. 本人に伝える場合は個別・冷静・具体的に

相手と普段から信頼関係があり、直接話しても問題が起きにくい場合は、個別に伝える方法もあります。

重要なのは、人前で指摘しないことです。

避けたい表現は次のとおりです。

- 「あなたはワキガだから何とかしてほしい」
- 「周りのみんなが臭いと言っている」
- 「毎日臭くて迷惑している」
- 「お風呂に入っていないのでは?」

こうした表現は、相手の人格や生活習慣を否定するように受け取られかねません。

伝える場合は、次のような言い方が考えられます。

「少し伝えにくいことなのですが、最近、勤務中に汗のにおいが気になる場面がありました。ご本人が気づいていないこともあると思い、個別にお伝えしています。体調や事情もあると思うので、無理のない範囲で確認してもらえると助かります」

もちろん、相手との関係性や職場の状況によっては、本人に直接伝えないほうがよい場合もあります。

特に、相手が上司である場合、関係性に大きな力の差がある場合、過去にトラブルがあった場合は、人事や総務を通じた対応が適しています。

3. 我慢できない場合は上司に相談する

上司に相談する際は、「あの人がワキガで困っている」という伝え方ではなく、業務への具体的な影響を説明します。

例えば、次のような内容です。

- 特定の時間帯に強いにおいを感じる。
- 席が近いため、長時間にわたり影響を受けている。
- 集中力が低下し、業務に支障が出ている。
- 気分が悪くなることがあり、勤務環境の改善を希望している。

本人の病名を決めつけず、実際に起きている状況を伝えることがポイントです。

相談時には、席替えや換気、空調調整など、具体的な改善案も一緒に伝えると話が進みやすくなります。

4. においの問題を理由に本人を孤立させない

周囲の人が同じ不満を抱えていると、集団で本人を避けたり、陰口を言ったりする状況が生まれることがあります。

しかし、本人にとっては深刻な精神的負担になる可能性があります。

職場のにおい問題を解決する目的は、誰かを排除することではありません。

相談内容を必要以上に共有せず、プライバシーを守りながら、職場環境を改善することが望ましい対応です。

【上司・人事への相談】職場の体臭問題を会社に解決してもらう方法

本人に直接伝えることが難しい場合、上司や人事・総務への相談は有力な選択肢です。

厚生労働省は、職場のハラスメントについて、会社の相談窓口や人事労務の担当者、信頼できる上司への相談を案内しています。

体臭の問題も、仕事への影響が生じている場合には、職場環境の相談として取り上げることができます。

上司に相談するときのポイント

相談する際には、感情的な表現を避け、事実関係を整理しておきましょう。

例えば、次の情報が役立ちます。

1. いつから問題を感じているか。
2. どのような場所で発生しているか。
3. どの程度の頻度で影響を受けているか。
4. 仕事や体調にどのような影響があるか。
5. どのような改善を希望しているか。

記録する際は、日時や場所、業務への影響など客観的な情報を中心にします。

「ワキガだと思う」という推測を事実のように記録する必要はありません。

人事・総務に相談する方法

直属の上司に相談しづらい場合や、相談しても改善されない場合は、人事・総務部門に相談できます。

特に次のような状況では、社内窓口を利用する意味があります。

- 上司自身が問題の当事者である。
- 上司に相談したが対応してもらえない。
- 複数の従業員が同じ問題を抱えている。
- 体調や精神面への影響が大きくなっている。
- 本人への伝え方を会社側に検討してほしい。

人事・総務に依頼する際は、相談者の情報を必要以上に広めないこと、本人への伝え方を慎重に検討することも伝えましょう。

会社側には、相談を受けて状況を確認し、必要に応じて職場環境の改善策を検討してもらうことが期待できます。

会社が対応してくれない場合は外部窓口へ

社内で相談しても改善されない場合は、都道府県労働局の総合労働相談コーナーなど、外部の相談窓口を利用する方法があります。

厚生労働省が案内する相談窓口では、職場のトラブルやハラスメントなど、さまざまな労働問題について相談できます。

なお、「スメルハラスメント(スメハラ)」は一般に使われる社会的な呼称であり、体臭があるだけで直ちに法律上のハラスメントと認定されるわけではありません。

一方、においを理由にした侮辱や集団的な嫌がらせなどは、別のハラスメント問題につながる可能性があります。

厚生労働省が示すパワーハラスメントの判断では、次の3要素がすべて満たされるかが重要です。

- 優越的な関係を背景とした言動であること。
- 業務上必要かつ相当な範囲を超えていること。
- 労働者の就業環境が害されていること。

したがって、においの問題を解決する際も、本人と周囲の双方の尊厳を守る対応が必要です。

【職場の換気・消臭対策】本人を責めずにできる環境改善策

職場の体臭ストレスを軽減するには、個人への注意だけでなく、空気環境そのものを改善する方法も検討したいところです。

換気と空調を見直す

厚生労働省の事務所衛生基準規則では、事務室について、外気に向けて開放できる窓などの面積を床面積の20分の1以上とすること、または十分な換気性能を持つ設備を設けることが定められています。

空調設備や機械換気設備がある場合も、適切な空気環境を保つための基準があります。

こうした規則は特定の体臭を除去するための基準ではありませんが、職場の空気環境を見直す際の参考になります。

実際の対策としては、次のような方法があります。

- 定期的に窓を開けて換気する。
- 空調設備のフィルターを清掃する。
- 換気設備の運転状況を確認する。
- 空気の流れが特定の座席に集中しないよう調整する。
- 会議室や休憩室の換気を徹底する。

空調の風を特定の人に直接当てる方法は、快適性を損なうため避けたいところです。

空気清浄機や消臭用品を活用する

空気清浄機を導入する場合は、製品の性能を確認しましょう。

一般的に、HEPAフィルターは粒子状の物質を捕集するものです。においの原因となるガス成分への対応には、活性炭などの脱臭フィルターを備えた製品が選択肢になります。

ただし、空気清浄機だけで強い体臭を完全に取り除けるわけではありません。

発生源の状況を確認しながら、換気と組み合わせることが大切です。

また、香水や芳香剤を大量に使用してにおいを覆い隠す方法は、別の従業員にとって新たなストレスになる可能性があります。

職場全体で取り組む体臭対策

体臭問題を特定の人だけの問題にしないためには、全従業員に向けた衛生管理や環境改善も有効です。

例えば、会社が次のような取り組みを行うことが考えられます。

- 清潔な制服や作業着を使用できる環境を整える。
- 更衣室や休憩室の換気を改善する。
- 空調設備の定期点検を行う。
- デオドラント用品を利用しやすい環境を整える。
- においに関する相談窓口を明確にする。

大切なのは、特定の社員を名指しするのではなく、全員に適用できる職場環境改善として実施することです。

【治療方法と費用】ワキガは医療機関で改善できる?

職場のにおい問題を理解するうえでは、ワキガに対してどのような治療方法があるのかも知っておきたい情報です。

腋臭症は医療機関で診断や治療を受けられます。

ただし、治療を受けるかどうかを決めるのは本人です。周囲の人が治療や手術を強制することはできません。

1. 制汗剤・デオドラント製品

比較的取り入れやすいのが、市販の制汗剤やデオドラント製品です。

クリーム、ロールオン、スプレーなどさまざまな種類があり、汗やにおいを一時的に抑える目的で使用されます。

使用時には、製品の説明に従い、肌に合わない場合は使用を中止することが大切です。

2. 医療機関での外用薬

皮膚科などでは、症状に応じて外用薬による治療が検討されます。

塩化アルミニウム製剤などは発汗を抑える目的で使われます。

ただし、肌への刺激やかぶれが生じる場合があるため、医師の指示に従って使用する必要があります。

3. ボツリヌス毒素注射

ボツリヌス毒素の局所注射は、神経から汗腺への発汗指令を抑える治療法です。

日本では重度の原発性腋窩多汗症に対して保険適用となっています。

ただし、これは主に発汗量を抑える治療であり、腋臭症そのものに対する万能な治療ではありません。腋臭症に多汗症を合併している場合など、適応について医師の判断が必要です。

4. 剪除法(皮弁法)による手術

腋臭症の代表的な手術方法の一つが剪除法です。

脇の皮膚を切開し、皮膚の裏側からアポクリン汗腺を確認して取り除きます。

日本大学医学部附属板橋病院では、腋臭症に対する治療として剪除法を紹介しており、健康保険が適用される場合があります。

一方で、手術には次のようなリスクがあります。

- 術後の出血や血腫。
- 皮膚壊死。
- 傷跡が残る可能性。
- 脇の皮膚のひきつれ。
- 症状が再び現れる可能性。

効果だけでなく、術後の生活や回復期間も含めて検討することが大切です。

5. ミラドライなどのマイクロ波治療

マイクロ波を利用して汗腺に熱を加える治療方法もあります。

慶應義塾大学医学部皮膚科学教室では、汗外来でミラドライを実施しており、同院の公表料金は施術費・麻酔料・術後料金を含めて34万〜35万円です。

同治療は自由診療であり、公的医療保険の対象ではありません。

また、治療の適応や腋臭症に対する効果は個別に確認する必要があります。

ワキガ治療にかかる費用の目安

費用は治療方法や医療機関、保険適用の有無によって変わります。

- 市販の制汗剤:製品によって異なる。
- 医療用外用薬:診察料・薬剤費によって異なる。
- ボツリヌス毒素注射:重度の腋窩多汗症など、保険適用条件を満たす場合がある。
- 剪除法:腋臭症と診断され、保険適用となる場合がある。医療機関によっては3割負担で片側約2万円前後からの案内例もある。
- ミラドライ:自由診療。慶應義塾大学の公表例では34万〜35万円。

※上記は医療機関の公表例を含む参考情報です。実際の支払額は初診料、検査費、処置費、術式、保険適用条件などによって変わります。受診前に医療機関へ確認してください。

重要なのは、職場でにおいが気になるからといって、本人に高額な治療を求めることが解決策になるわけではないという点です。

医療的な判断は本人と医師に委ね、職場側は働きやすい環境を整えることに重点を置くべきです。

【プロの結論】職場のワキガ問題で失敗しないための判断基準

職場の体臭トラブルは、においを感じる側と、指摘を受ける側の双方にストレスが生じる問題です。

解決のために重要なのは、感情的な対立を避けながら、実際に発生している業務上の支障を取り除くことです。

対応を考える際には、次の3つの基準を意識してください。

第一に、病名を決めつけないこと。

においが強いからといって、必ずしも腋臭症とは限りません。汗、衣類、皮脂、生活環境など、原因はさまざまです。本人の体質を周囲が勝手に診断するのは避けましょう。

第二に、本人への直接的な指摘にこだわらないこと。

本人と親しい関係であれば個別に伝える方法もありますが、難しい場合は上司や人事を通じて相談するほうが適切です。職場全体の問題として扱えば、個人間の対立を抑えながら改善を進められます。

第三に、会社にも環境改善を求めること。

換気、空調、座席配置、相談窓口の整備など、会社が取り組める対策は複数あります。本人だけに解決を求めず、組織として対応する姿勢が重要です。

【職場のワキガに耐えられない】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:職場のワキガが耐えられない場合、退職するしかありませんか?

A1:必ずしも退職する必要はありません。まずは上司や人事・総務に相談し、座席変更、換気、空調改善などを検討してもらいましょう。改善されない場合は、社外の労働相談窓口を利用する方法もあります。

Q2:職場の人にワキガだと直接伝えても問題ありませんか?

A2:直接伝えること自体が一律に禁止されているわけではありませんが、相手の尊厳やプライバシーへの配慮が必要です。人前での指摘や病名の決めつけは避け、信頼関係がない場合は上司や人事を通じた対応をおすすめします。

Q3:職場のワキガはスメルハラスメントとして訴えられますか?

A3:スメルハラスメントは一般的な社会的呼称であり、体臭があるだけで直ちに法的なハラスメントと認められるわけではありません。ただし、職場での嫌がらせや侮辱、就業環境への深刻な影響がある場合には、別のハラスメント問題として検討される可能性があります。

Q4:ワキガと普通の汗臭さはどうやって見分けますか?

A4:腋臭症はアポクリン汗腺の分泌物が皮膚表面の細菌によって分解されることで特有のにおいが生じます。一方、一般的な汗臭さにはエクリン汗腺からの汗や皮脂、衣類などが関係します。においだけで確定することはできず、医学的な診断には医師の診察が必要です。

Q5:職場の体臭問題はどこに相談すればよいですか?

A5:最初の相談先は直属の上司、人事・総務、社内のハラスメント相談窓口などです。対応してもらえない場合は、都道府県労働局の総合労働相談コーナーなどを利用できます。

職場のワキガに耐えられないと感じるほどのストレスを抱えているなら、無理に我慢し続ける必要はありません。

2026年の職場臭調査でも、においによる集中力の低下や体調不良、周囲との接触回避など、仕事への影響が示されています。

一方で、ワキガは体質的な要因が関係するものであり、本人の努力だけでは解決できない場合もあります。

大切なのは、においの原因を決めつけず、本人への配慮と周囲の働きやすさを両立させることです。

まずは換気や座席配置など、自分でできる環境調整から始め、改善が難しい場合は上司や人事に相談しましょう。

においの問題を個人同士の対立に発展させず、会社全体で快適な職場環境をつくること。それが、長期的に見て最も現実的な解決方法です。

主な根拠資料

- 日本皮膚科学会「汗の病気―多汗症と無汗症―」
- 日本ハラスメントリスク管理協会「職場の臭いに関する実態調査」(2026年6月19日)
- 厚生労働省「事務所衛生基準規則」
- 厚生労働省「あかるい職場応援団」ハラスメントの定義・相談対応資料
- 慶應義塾大学病院・日本大学医学部附属板橋病院の腋臭症診療情報

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伊部 拓海
コンテンツディレクター 伊部 拓海
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映画・ドラマ担当。公開資料と一次報道を照合し、ネタバレの扱いには線引きルールを設けています。

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