2026年の第97期ヒューリック杯棋聖戦は、藤井聡太棋聖と服部慎一郎七段による五番勝負となりました。
藤井棋聖は第1局から主導権を握り、3局連続で勝利。第3局で防衛を決め、棋聖戦7連覇という大きな記録を打ち立てています。
日本将棋連盟が2026年7月2日に公表した対局結果によると、第3局は7月1日に静岡県沼津市の「沼津御用邸東附属邸第1学問所」で開催され、藤井棋聖が87手で勝利しました。
第97期棋聖戦五番勝負の対局日程・結果| 対局 | 日程 | 対局会場 | 結果 |
|---|---|---|---|
| 第1局 | 6月4日 | 龍宮城スパホテル三日月(千葉県) | 藤井勝利 |
| 第2局 | 6月19日 | 日光金谷ホテル(栃木県) | 藤井勝利 |
| 第3局 | 7月1日 | 沼津御用邸東附属邸(静岡県) | 藤井勝利 |
| 第4局 | 7月8日 | ホテルニューアワジ(兵庫県) | 開催なし |
| 第5局 | 7月22日 | 高志の宿 高島屋(新潟県) | 開催なし |
第4局と第5局は当初予定されていましたが、第3局で藤井棋聖が3勝に到達したため、実施されませんでした。
五番勝負は先に3勝した棋士がタイトルを獲得する方式です。したがって、3連勝で決着した今回のシリーズでは、残る2局を行う必要がありません。
服部慎一郎七段にとっても重要だった初のタイトル戦挑戦者となった服部慎一郎七段にとって、第97期は初めてのタイトル戦でした。
挑戦者決定トーナメントを勝ち抜き、決勝では羽生善治九段を破って藤井棋聖への挑戦権を獲得しています。
一方の藤井棋聖は、過去の防衛戦でも安定した強さを発揮してきました。
今回の対局は、タイトル保持者としての経験と、初めて大舞台に臨む挑戦者の勢いがぶつかるシリーズでもありました。
3連敗という結果だけで服部七段の実力を判断するのは早計です。挑戦者決定戦まで勝ち上がった実績そのものが、棋聖戦の厳しい競争を勝ち抜く力を示しています。
【棋聖戦の仕組みとルール】一次予選から五番勝負までを解説

棋聖戦は、予選から挑戦者決定トーナメントまでを勝ち抜いた棋士が、現役の棋聖に挑戦するタイトル戦です。
特徴は、複数の予選を経て16名による決勝トーナメントを実施する点にあります。
日本将棋連盟の棋戦概要では、全棋士と女流棋士2名が参加し、一次予選・二次予選を経て決勝トーナメントに進む仕組みが案内されています。
1.一次予選トーナメント最初の関門が一次予選です。
参加棋士がトーナメント形式で対局し、勝ち上がった棋士が二次予選へ進出します。
一次予選の持ち時間は、双方それぞれ1時間。チェスクロックを使用する方式です。
短い持ち時間の中で局面を判断する必要があるため、序盤から積極的な展開になることもあります。
2.二次予選トーナメント一次予選を突破した棋士などが参加するのが二次予選です。
持ち時間は各3時間に増え、一次予選よりもじっくりとした読みが大切です。
ここを勝ち抜いた棋士が、決勝トーナメントへの出場権を手にします。
3.挑戦者決定トーナメント(決勝トーナメント)棋聖戦の挑戦者を決める重要なステージです。
二次予選の勝ち上がり棋士とシード棋士を合わせた16名で争われます。
前期の成績やタイトル保持状況などによってシードが設定されるため、実績のある棋士と予選を勝ち抜いた棋士が直接対戦する構図になります。
このトーナメントを最後まで勝ち抜いた1名が、棋聖への挑戦権を獲得します。
持ち時間は各4時間です。
4.棋聖戦五番勝負最後に、挑戦者と現棋聖が五番勝負を行います。
先に3勝した棋士が棋聖のタイトルを獲得します。
タイトル保持者が勝てば防衛、挑戦者が勝てば新しい棋聖の誕生です。
棋聖戦の持ち時間と対局形式| ステージ | 持ち時間 | 形式 | 勝ち上がり |
|---|---|---|---|
| 一次予選 | 各1時間 | トーナメント | 二次予選へ |
| 二次予選 | 各3時間 | トーナメント | 決勝Tへ |
| 決勝トーナメント | 各4時間 | 16名のトーナメント | 優勝者が挑戦 |
| 五番勝負 | 各4時間 | 最大5局 | 先に3勝でタイトル獲得 |
注目したいのは、予選が進むにつれて持ち時間が長くなることです。
序盤の予選では短時間での判断力が問われ、決勝トーナメントやタイトル戦では、より深い読みと局面全体を見通す構想力が必要になります。
また、棋聖戦のタイトル戦は1日制です。持ち時間各4時間という条件の中で、両者が一局の勝敗を争います。
この時間設定も、棋聖戦の観戦を面白くする要素の一つです。
【第98期棋聖戦の日程と進行状況】2026年11月現在は二次予選
第97期が終了し、将棋界の関心は2027年にタイトル戦が予定される第98期へ移っています。
2026年11月5日時点で、第98期棋聖戦はすでに予選が始まっており、現在は二次予選が進行中です。
第98期の現在の進行状況将棋の対局進捗を集計する棋戦情報によると、一次予選は終了し、二次予選は51局中15局が消化された段階です。
- 第98期:2026~2027年度
- 一次予選:終了
- 二次予選:進行中
- 決勝トーナメント:未開始
- 挑戦者決定:未決定
- 五番勝負:未開始
日本将棋連盟の公式サイトでも、第98期の一次予選と二次予選のトーナメント表が公開されています。
第98期棋聖戦の五番勝負はいつ開催される?棋聖戦のタイトル戦は、例年6月から8月にかけて実施されます。
そのため、第98期の五番勝負も2027年の夏季が開催時期の目安になります。
ただし、2026年11月5日時点では、五番勝負の具体的な対局日や会場は確定情報として公表されていません。
挑戦者が決まる前に対局日程や会場を断定することはできません。
第98期の注目要点は藤井聡太の8連覇第98期で最も注目されるのは、藤井聡太棋聖が防衛を続けられるかどうかです。
藤井棋聖は2020年の第91期に初めて棋聖を獲得し、2026年の第97期まで7期連続でタイトルを保持しています。
次の第98期でも防衛すれば、連続保持は8期に伸びます。
一方、挑戦者候補には、羽生善治九段、広瀬章人九段、永瀬拓矢九段、伊藤匠叡王など、実績のある棋士がいます。
第98期の二次予選から決勝トーナメントにかけて、誰が挑戦者争いの中心に浮上するかが見どころです。
【棋聖戦をめぐる人物・組織】藤井聡太と服部慎一郎、歴代棋士の関係
棋聖戦は一人の棋士だけで成立するタイトル戦ではありません。
主催者、協賛企業、タイトル保持者、挑戦者、過去の歴代棋聖など、さまざまな関係者によって成り立っています。
ここでは、棋聖戦の理解に欠かせない主要なエンティティと、その関係を整理します。
| 人物・組織 | 棋聖戦との関係 | 主な実績・役割 |
|---|---|---|
| 日本将棋連盟 | 棋戦運営・公式情報 | 対局結果やトーナメント表を公開 |
| 産経新聞社 | 共同主催 | 棋聖戦の主催者 |
| ヒューリック株式会社 | 特別協賛 | 棋戦の特別協賛企業 |
| 藤井聡太 | 第97期棋聖 | 2026年に7期連続防衛 |
| 服部慎一郎 | 第97期挑戦者 | 初のタイトル戦で挑戦 |
| 羽生善治 | 歴代棋聖 | 通算16期、連続10期の獲得記録 |
| 大山康晴 | 歴代棋聖 | 通算16期、連続7期の獲得記録 |
| 中原誠 | 歴代棋聖 | 通算16期の獲得記録 |
藤井聡太棋聖を語るうえで外せないのが、永世棋聖の資格です。
永世称号は、通常のタイトル保持とは異なる特別な称号であり、棋戦ごとに獲得条件が設定されています。
棋聖の場合、通算5期のタイトル獲得が条件です。
藤井棋聖は2024年の第95期終了時点でこの条件を満たし、21歳で永世棋聖の資格を獲得しました。
2026年の第97期終了時点では、通算7期の棋聖獲得となっています。
なお、永世棋聖の資格を得ることと、実際に永世棋聖の称号を襲名することは同じではありません。日本将棋連盟の棋士データベースでは、藤井棋聖の永世棋聖について、就位は原則引退後とされています。
【棋聖戦歴代タイトル保持者】羽生善治の10連覇と藤井聡太の記録
棋聖戦の歴史を振り返ると、将棋界を代表する名棋士たちがタイトルを獲得してきました。
棋聖戦は1962年度後期に始まり、第1期のタイトル保持者は大山康晴十五世名人です。
その後、中原誠十六世名人、羽生善治九段、佐藤康光九段などが棋聖のタイトルを獲得し、現在の藤井聡太棋聖へと歴史がつながっています。
歴代棋聖の代表的なタイトル獲得記録| 棋士 | 通算獲得期数 | 連続獲得期数 | 主な記録 |
|---|---|---|---|
| 大山康晴 | 16期 | 7期 | 第1期から獲得、藤井と7連覇で並ぶ |
| 中原誠 | 16期 | 5期 | 通算16期 |
| 羽生善治 | 16期 | 10期 | 棋聖戦の歴代最多連覇 |
| 佐藤康光 | 6期 | 6期 | 6期連続獲得 |
| 藤井聡太 | 7期 | 7期 | 2026年第97期まで連続防衛 |
2026年の第97期で藤井棋聖が達成した7連覇は、棋聖戦の歴史において非常に大きな記録です。
ただし、歴代最多記録を更新したわけではありません。
比較すると、次のようになります。
- 羽生善治九段:10連覇
- 大山康晴十五世名人:7連覇
- 藤井聡太棋聖:7連覇
藤井棋聖は大山十五世名人の記録に並び、歴代2位タイに相当する連覇記録を達成しました。
羽生九段の10連覇は、依然として棋聖戦の歴代最高記録です。
ここで注目したいのは、単純な通算獲得期数と連続獲得期数は異なる記録だという点です。
例えば羽生九段は通算16期の棋聖を獲得していますが、そのうち連続獲得は10期です。
藤井棋聖は通算7期のすべてが連続獲得であり、今後の防衛によって記録をさらに伸ばせる立場にあります。
藤井聡太の棋聖戦タイトル獲得の歩み- 2020年・第91期:渡辺明棋聖を破って初タイトル獲得
- 2021年・第92期:渡辺明九段に防衛
- 2022年・第93期:永瀬拓矢九段に防衛
- 2023年・第94期:佐々木大地七段に防衛
- 2024年・第95期:山崎隆之九段に防衛
- 2025年・第96期:杉本和陽六段に防衛
- 2026年・第97期:服部慎一郎七段に防衛
初タイトルから7年間にわたって棋聖の座を守り続けていることが、藤井棋聖の実績の大きさを物語っています。
【棋聖戦速報・棋譜中継】対局日程や結果を確認する方法
棋聖戦をリアルタイムで楽しむなら、対局結果だけでなく、棋譜や途中経過を確認できる情報源を使い分けるのがおすすめです。
特に、対局中の形勢や勝敗の流れを知りたい場合は、公式情報と中継サービスの違いを理解しておくと便利です。
公式情報を確認するなら日本将棋連盟日本将棋連盟の公式棋戦ページでは、次の情報を確認できます。
- 現在の棋聖と過去のタイトル保持者
- 一次予選・二次予選のトーナメント表
- 決勝トーナメントの勝ち上がり
- 五番勝負の対局日程と勝敗
- 過去の棋聖戦の結果
記録を正確に確認したい場合は、まず公式情報を基準にするのが確実です。
対局の臨場感を楽しむなら棋譜中継棋聖戦では、産経新聞の棋聖戦中継サイトや日本将棋連盟ライブ中継などを通じて、対局の情報を追うことができます。
また、ABEMAや囲碁将棋プラスなどの配信サービスも観戦手段になります。
観戦する際は、以下の3点に注目すると理解が深まります。
1.序盤の戦型
相掛かりや角換わりなど、どの戦型を選択するかによって対局の方向性が変わります。
2.中盤の構想
駒の配置や攻めのタイミングなど、棋士の判断力が表れる重要な局面です。
3.終盤の読み
勝敗が決まる局面では、わずかな読み違いが結果を左右します。
特にタイトル戦では、相手の研究を踏まえた戦型選択や、長時間にわたる集中力の維持も見どころです。
棋聖戦の情報を見極める3つの基準ネット上の棋戦情報には、速報、予想、確定結果が混在しています。
次の基準で情報を判断すると、誤解を防げます。
- 公式発表かどうか: 対局結果や正式日程は日本将棋連盟の情報を優先する。
- 更新日が明確か: 古いトーナメント表と最新の進行状況を混同しない。
- 予定と確定を区別する: 開催予定の対局と、実際に開催された対局を分けて確認する。
とりわけ第98期のように予選が進行している段階では、挑戦者決定前の対戦予想と正式な五番勝負の日程を混同しないことが大切です。
【将棋棋聖戦に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:2026年第97期棋聖戦の優勝者は誰ですか?A1:藤井聡太棋聖です。2026年7月1日の第3局で服部慎一郎七段に勝利し、3勝0敗で防衛を決めました。
Q2:藤井聡太棋聖は何連覇を達成しましたか?A2:第97期終了時点で7期連続の防衛を達成しています。大山康晴十五世名人の7連覇に並びました。歴代最多は羽生善治九段の10連覇です。
Q3:第98期棋聖戦はいつ開催されますか?A3:第98期は2026~2027年度の棋戦です。2026年11月5日時点では二次予選が進行中で、五番勝負の具体的な日程は未発表です。タイトル戦は例年6月から8月に行われます。
Q4:棋聖戦は何勝すればタイトルを獲得できますか?A4:五番勝負で先に3勝すればタイトルを獲得できます。現棋聖が3勝すれば防衛、挑戦者が3勝すれば新棋聖が誕生します。
Q5:棋聖戦の永世棋聖になる条件は何ですか?A5:棋聖のタイトルを通算5期獲得することです。藤井聡太棋聖は2024年に資格を獲得しており、2026年第97期終了時点で通算7期となっています。
Q6:棋聖戦の歴代最多連覇は誰ですか?A6:羽生善治九段の10連覇です。2008年の第79期から2017年の第88期まで連続してタイトルを保持しました。
Q7:棋聖戦の対局結果や棋譜はどこで確認できますか?A7:日本将棋連盟の公式棋戦ページで日程や勝敗、トーナメント表を確認できます。対局中の情報は棋聖戦中継サイトや日本将棋連盟ライブ中継なども利用できます。
2026年第97期ヒューリック杯棋聖戦は、藤井聡太棋聖が服部慎一郎七段を3勝0敗で破り、7期連続の防衛を達成しました。
この7連覇は大山康晴十五世名人に並ぶ記録であり、棋聖戦の歴史に残る成果です。一方、羽生善治九段が持つ10連覇という歴代最多記録には、まだ上があります。
第98期は2026年11月現在、二次予選が進行中です。今後の決勝トーナメントで誰が勝ち上がり、藤井棋聖への挑戦権を手にするのかが大きな焦点になります。
棋聖戦をより深く楽しむためには、単に勝敗だけを見るのではなく、予選の勝ち上がり、挑戦者決定までの道のり、歴代棋士の記録、そして五番勝負での戦型や局面の変化にも目を向けることがポイントです。
次の第98期で藤井聡太棋聖が8連覇を達成するのか。それとも新たな挑戦者が棋聖の座を奪うのか。2027年のタイトル戦に向けた棋士たちの戦いから目が離せません。