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汗かかない人は体質?病気?乏汗症・無汗症の原因と熱中症対策を徹底解説

黒田 宗一郎 黒田 宗一郎 • 更新: • 公開: • 読了約 22 分
目次

暑い日でもほとんど汗をかかない、運動しても肌がさらさらしている、周囲の人が汗だくになっているのに自分だけ汗が出ない。このような特徴があると、「もともとの体質なのか」「何か病気が隠れているのではないか」と気になる人も多いのと考えられます。

汗をかく量には個人差がありますが、発汗が極端に少ない場合は、乏汗症や無汗症、汗腺の働きの低下、自律神経による発汗調節の異常、薬の副作用などが関係している可能性があります。特に、以前は普通に汗をかいていたのに急に出なくなった人や、暑い環境でも体に熱がこもる人は注意が必要です。

【汗をかかない人は体質?それとも病気?見分けるポイント】

汗かかない人

汗をかかない人には、生まれつき汗の量が少ない人もいれば、病気や薬の影響で発汗機能が低下している人もいます。

大切なのは、単純に汗の量を他人と比較するのではなく、どのような状況で汗が出ないのか、以前と比べて変化があるのかを確認することです。

もともと汗をかきにくい体質の人もいる

発汗量は、気温や湿度、運動の強さ、体温、衣服、暑さへの慣れなどによって変わります。また、同じ環境で同じ運動をしていても、発汗量には個人差があります。

例えば、日常的に汗をかく機会が少ない人と、暑い環境で継続的に運動している人では、発汗の始まるタイミングや量が異なる場合があります。

そのため、他人より汗が少ないという理由だけで、すぐに病気と判断する必要はありません。

一方、暑い場所や運動中でもほとんど汗が出ず、顔が赤くなる、体が異常に熱くなる、疲れやすいといった症状が伴う場合は、単なる体質として片付けないことが重要です。

体質と発汗機能の低下を見分ける4つの視点

次のようなポイントを確認すると、医療機関に相談すべき状態かどうかを考える手掛かりになります。

  • 発症時期:子どもの頃から汗が少ないのか、成人してから急に変化したのか。
  • 発汗する範囲:顔や背中だけなのか、腕や脚を含めて全身で汗が出ないのか。
  • 暑さへの反応:暑い場所や運動中に体温が上がり、ほてりや疲労感が出るのか。
  • 付随する症状:皮膚のピリピリした痛み、かゆみ、発疹、めまい、動悸などがあるのか。

特に重要なのは、以前と比べて発汗量が明らかに減ったかどうかです。後天的な発汗障害では、ある時期を境に汗が出にくくなるケースもあります。

【乏汗症と無汗症の違いとは?汗腺と自律神経の仕組み】

汗をかかない状態を医学的に考える際、知っておきたい言葉が「乏汗症」と「無汗症」です。

公益社団法人日本皮膚科学会の皮膚科Q&Aでは、運動や入浴など発汗を促す条件があるにもかかわらず、汗の量が正常より少ない状態を乏汗症、発汗を完全に欠く状態を無汗症と説明しています。

両者は似ていますが、汗の減少なのか、発汗が完全に失われているのかという点で異なります。どちらも体温調節に影響する可能性があります。

乏汗症と無汗症はどう違う?

それぞれの特徴を整理すると、次のようになります。

比較項目 乏汗症 無汗症
基本的な状態 汗の量が通常より少ない 汗が完全に出ない
発汗機能 一部残っている 対象となる部位で失われている
発生範囲 局所または広範囲 局所または広範囲
主な原因 汗腺、神経、薬剤、皮膚疾患など 先天性疾患、神経障害、汗腺の異常など
主な問題 体温調節機能の低下 体温調節機能の著しい低下
検査方法 診察、温熱発汗試験など 温熱発汗試験、サーモグラフィーなど

なお、乏汗症と無汗症は汗の量や発汗の状態を表す医学用語であり、それだけで原因となる病気まで特定できるわけではありません。

汗腺の働きと発汗の仕組み

人間の体温調節に重要な役割を果たしているのが、皮膚に広く分布するエクリン汗腺です。

体温が上昇すると、脳の体温調節中枢からの情報を受けて交感神経が働きます。発汗を担当する神経からアセチルコリンという神経伝達物質が放出され、それが汗腺の受容体に結合すると汗が分泌されます。

分泌された汗が皮膚表面で蒸発する際に熱を奪うことで、体温の上昇を抑えます。

この仕組みのどこかに問題が生じると、十分な発汗ができなくなる可能性があります。

  • 脳・体温調節中枢:体温上昇を感知して発汗の指令を出す。
  • 自律神経:発汗の指令を汗腺へ伝える。
  • アセチルコリン:神経から汗腺へ発汗を促す情報を伝える。
  • エクリン汗腺:実際に汗を分泌して体温調節を行う。
  • 汗管・汗孔:作られた汗を皮膚表面へ排出する。

日本皮膚科学会雑誌に掲載された汗腺の構造と機能に関する解説でも、体温調節に必要な発汗はエクリン腺によって生じ、皮膚交感神経の発汗神経によって調節されると説明されています。

つまり、汗をかかない原因は汗腺だけにあるとは限りません。神経からの指令、汗腺の反応、汗の通り道など、複数の段階を考える必要があります。

【汗をかかない理由は?考えられる病気・薬の副作用・脱水】

汗をかかない理由には、生まれつきの体質から後天的な病気まで、さまざまな可能性があります。

日本皮膚科学会が紹介している無汗症の原因には、先天性疾患、自己免疫性疾患、交感神経の異常、皮膚疾患、代謝疾患、薬剤による発汗障害などがあります。

1.特発性後天性全身性無汗症(AIGA)

特に注意したい病気の一つが、特発性後天性全身性無汗症です。英語ではAcquired Idiopathic Generalized Anhidrosisと呼ばれ、AIGAと略されます。

それまで発汗できていた人が、明確な原因がないまま、後天的に全身の広い範囲で汗をかけなくなる病気です。

主な特徴は次のとおりです。

  • 全身の広い範囲で発汗が減少する。
  • 運動や暑い環境で体温が上昇しやすい。
  • 皮膚のピリピリした痛みや、かゆみを伴うことがある。
  • コリン性蕁麻疹のような小さな発疹が現れる場合がある。
  • 慢性的な経過をたどることがある。

難病情報センターによると、この病気では汗腺表面のアセチルコリン受容体の異常や、汗腺自体の障害などが関係していると考えられています。ただし、発症の仕組みにはまだ解明されていない部分があります。

2026年5月20日には、日本皮膚科学会雑誌の「汗の診療最前線」で、この病気の病態と診療を扱う専門的な解説が公開されました。若年男性に突然発症する傾向や、ステロイド治療への反応に個人差があること、再燃する患者もいることなどが指摘されています。

こうした情報からも、汗をかかなくなったという変化を単なる体質の問題として扱わず、専門的な診断につなげることが大切です。

2.先天性の無汗症

生まれつき発汗機能に問題があるケースもあります。

代表的なものとして、無汗性外胚葉形成不全症や先天性無痛無汗症などが挙げられます。

無汗性外胚葉形成不全症では、発汗機能だけでなく、歯や毛髪など外胚葉由来の組織に特徴的な異常が見られる場合があります。

先天性無痛無汗症では、汗が出ないことに加え、痛みを感じにくいという特徴を伴います。けがややけどに気づきにくいことも問題になります。

また、ファブリー病のように、全身のさまざまな臓器に影響する先天性疾患でも発汗障害が現れる場合があります。

3.自律神経の異常や神経障害

発汗は自律神経によって調節されているため、神経の働きに異常が生じると汗が出にくくなることがあります。

例えば、糖尿病性神経障害では、長期間の高血糖などによって神経が障害され、発汗の調節に影響する場合があります。

脳や脊髄、末梢神経などに関係する病気でも、発汗障害が生じる可能性があります。

ただし、自律神経発汗障害という言葉だけで原因を決めつけることはできません。神経のどの部分に問題があるのか、汗腺そのものに異常があるのかを調べる必要があります。

4.薬の副作用による発汗低下

意外と見落とされやすいのが、薬の副作用です。

特に抗コリン作用を持つ薬は、アセチルコリンが汗腺に作用するのを妨げるため、発汗を抑えることがあります。

該当する可能性がある薬剤には、次のようなものがあります。

  • 一部の過活動膀胱治療薬
  • 一部の抗アレルギー薬
  • 一部の抗うつ薬
  • 一部の精神科領域で使用される薬剤

これらは薬剤の種類や作用によって異なり、同じ分類の薬でも発汗への影響は一律ではありません。

薬を飲み始めた時期と汗が減った時期が近い場合は、処方医や薬剤師に相談しましょう。自己判断で服用を中止したり、量を変更したりすることは避けてください。

5.皮膚疾患や自己免疫疾患

皮膚そのものに問題がある場合も、汗をかきにくくなります。

外傷、やけど、炎症、感染症、皮膚の瘢痕などによって汗腺が損傷したり、汗の排出経路が障害されたりすることがあるためです。

また、シェーグレン症候群や全身性強皮症などの自己免疫性疾患が、汗腺の働きに影響するケースもあります。

6.脱水によって汗が減るケース

体内の水分が不足する脱水も、発汗量の低下に関係します。

発汗は体内の水分を使って行われるため、脱水が進むと体温調節に必要な発汗反応が弱くなる場合があります。

特に、暑い環境で十分な水分を補給できていない場合や、下痢・嘔吐などで水分を失っている場合は注意が必要です。

ただし、汗が出ないからといって、必ず脱水が原因とは限りません。尿量の減少、尿の色が濃くなる、口の渇き、倦怠感、めまいなど、ほかの症状も含めて判断する必要があります。

発汗低下が続く場合には、脱水だけでなく、汗腺や神経の病気が隠れていないか調べることが大切です。

【汗が出ないと熱中症になる?見逃せない危険サイン】

汗をかかない人が特に気をつけたいのが熱中症です。

通常、汗は蒸発することで体の熱を外へ逃がします。しかし、発汗機能が低下していると、暑い環境でも十分に体温を下げられず、体内に熱が蓄積する可能性があります。

日本皮膚科学会も、乏汗症や無汗症では運動や暑熱環境で体温が上昇し、ほてり、脱力感、疲労感、顔面紅潮、吐き気、頭痛、めまい、動悸などが現れ、熱中症に至ることがあると説明しています。

熱中症につながる可能性がある症状

特に注意したい症状を整理します。

  • 全身のほてり:暑い場所にいると体が異常に熱くなる。
  • 顔面紅潮:顔が赤くなり、熱がこもったように感じる。
  • 強い疲労感:軽い運動でも急激に疲れる。
  • 頭痛・めまい:体温上昇や脱水などに伴って起こる。
  • 吐き気・嘔吐:熱中症が進行している可能性がある。
  • 動悸:心拍数が増加し、体調が悪くなる。
  • 意識の変化:受け答えがおかしい、意識がもうろうとする。

無汗症がある人では、汗が出ないこと自体に加えて、皮膚のピリピリした痛みや赤い発疹が現れることもあります。

汗が出ないことだけで熱中症を判断してはいけない

ここで注意したいのは、熱中症になれば必ず汗が止まるわけではないという点です。

厚生労働省が示す熱中症の症状には、大量の発汗も含まれています。つまり、汗を大量にかいている場合でも熱中症になる可能性があります。

一方、重症化すると発汗が止まり、皮膚が乾燥する場合もあります。

したがって、汗の量だけで安全かどうかを判断するのは危険です。体の熱さ、意識、頭痛、吐き気、めまいなどを総合的に確認する必要があります。

熱中症が疑われるときの応急処置

熱中症が疑われる場合は、次の対応を速やかに行います。

  1. 涼しい場所へ移動する:冷房の効いた室内や日陰に移動する。
  2. 衣服を緩める:体にこもった熱を逃がしやすくする。
  3. 体を冷やす:首の周囲、脇の下、足の付け根などを冷やす。
  4. 水分・塩分を補給する:意識がはっきりしていて、自力で飲める場合に行う。
  5. 状態を確認する:改善しない場合や症状が強い場合は医療機関で診てもらう。

意識がない、自力で水分を飲めない、受け答えがおかしいといった場合は、無理に飲ませず、すぐに119番へ連絡してください。

これは厚生労働省が示す熱中症の応急処置にも沿った対応です。熱中症は屋外だけでなく、室内でも発症するため、冷房の使用や室温管理も欠かせません。

【無汗症の検査と受診の目安は?温熱発汗試験で何がわかる】

汗をかかない状態が続いている場合、皮膚科を中心とした医療機関で発汗機能を調べることができます。

特に、成人してから急に発汗量が減った場合、全身で汗が出ない場合、暑い場所で体温が上昇しやすい場合には、早めに相談することが望まれます。

温熱発汗試験とは?

無汗症の診断で重要な検査の一つが、温熱発汗試験です。

これは、人工気象室や簡易サウナなどを利用して体を温め、発汗を促したうえで、どの部分から汗が出るのかを確認する検査です。

代表的な方法に、ヨウ素デンプン反応を利用するミノール法があります。

皮膚にヨウ素液とデンプンを塗り、汗が出ると暗色に変化する性質を利用して、発汗している部分と汗が出ていない部分を区別します。

日本皮膚科学会の解説では、温熱発汗試験に加えてサーモグラフィーを使用する方法も紹介されています。発汗していない部分は熱がこもりやすく、皮膚温の変化から無汗部位を評価することができます。

特発性後天性全身性無汗症の診断基準

特発性後天性全身性無汗症には、具体的な診断基準があります。

日本皮膚科学会の診断基準では、明らかな原因がなく後天的に広範囲の無汗・減汗が生じていることに加え、温熱発汗試験などで確認される発汗低下領域が全身の25%以上に及ぶことなどが条件とされています。

また、発汗以外の自律神経症状や神経学的症状が認められないことも判断材料になります。

これは専門医が複数の所見を組み合わせて判断するための基準であり、汗の量を自分で測るだけでは診断できません。

必要に応じて行われる追加検査

患者の状態や疑われる原因に応じて、次のような検査が行われる場合があります。

  • 血液検査:糖尿病や自己免疫疾患など、背景にある病気を調べる。
  • 皮膚生検:汗腺の萎縮や炎症など、皮膚組織の状態を確認する。
  • アセチルコリン皮内テスト:汗腺が発汗刺激に反応するかを調べる。
  • 定量的軸索反射性発汗試験(QSART):発汗に関係する神経の働きを評価する。
  • サーモグラフィー:皮膚温の分布から発汗障害の範囲を確認する。

検査内容は疑われる病気によって異なります。すべての患者が同じ検査を受けるわけではありません。

何科を受診すればいい?

発汗が極端に少ない、暑い環境で体調を崩しやすい、皮膚に痛みや発疹が出るといった場合は、まず皮膚科への相談が選択肢になります。

糖尿病や神経障害などが疑われる場合は、内科や神経内科などと連携して原因を調べることもあります。

受診時には、次の情報を整理しておくと診察に役立ちます。

  • いつ頃から汗をかかなくなったか。
  • 顔、背中、手足など、どの部位で汗が出ないか。
  • 運動や入浴をしたときに汗が出るか。
  • 暑い環境でほてりや頭痛、めまいが出るか。
  • 現在服用している薬や、最近変更した薬があるか。

特に急激な発汗低下や、全身に及ぶ発汗障害は放置せず、医師に相談してください。

【汗をかかない人が日常生活で注意したい対処法】

発汗量が少ない人にとって、日常生活で重要なのは、汗を無理に出そうとすることではなく、体に熱をためないことです。

発汗機能に問題がある場合、通常の人と同じ感覚で運動や入浴を続けると、体温が上昇して体調を崩す可能性があります。

1.暑い場所を避けて体温上昇を防ぐ

気温や湿度が高い日は、できるだけ冷房の効いた室内で過ごしましょう。

屋外で活動する必要がある場合は、日陰を利用し、短い間隔で休憩を取ることが大切です。

帽子や日傘を利用し、通気性のよい衣服を選ぶことも役立ちます。

2.水分補給を習慣にする

汗をあまりかかないからといって、水分補給を怠ってよいわけではありません。

暑い環境では、のどの渇きを感じる前から、こまめに水分を補給する習慣をつけましょう。大量の発汗や活動量に応じて塩分補給も検討します。

ただし、腎臓や心臓の病気などで水分・塩分の摂取制限がある人は、主治医の指示を優先してください。

3.激しい運動や長時間の入浴に注意する

汗をかかない状態で激しい運動を続けることは、体温調節の面でリスクがあります。

特に、真夏のランニング、長時間の屋外作業、高温のサウナなどは慎重に考える必要があります。

特発性後天性全身性無汗症では、医師の管理下で運動や入浴などの発汗刺激を取り入れることが検討される場合もあります。しかし、これは誰でも自己判断で実施してよいという意味ではありません。

4.薬の服用状況を定期的に確認する

薬剤による発汗低下が疑われる場合は、医師や薬剤師に現在の服用内容を確認してもらいましょう。

新しい薬を飲み始めてから汗が減った場合や、複数の薬を併用している場合は、その情報を診察時に伝えることが大切です。

5.発汗の変化と体調を記録する

発汗の状態を記録しておくことも、原因を考える手掛かりになります。

例えば、次のような内容をメモしておくとよいでしょう。

  • 気温や湿度と汗の量の関係
  • 運動や入浴後の発汗状況
  • 体のほてりや疲労感の有無
  • 皮膚の痛み、かゆみ、発疹の有無
  • 薬を変更した時期と症状の変化

こうした記録は、体質による個人差なのか、後天的な発汗機能の低下なのかを医師が判断する際にも役立ちます。

【汗をかかない人に関するよくある質問(FAQ)】

Q1:汗をかかない人は代謝が悪いのでしょうか?
A1:必ずしもそうではありません。汗の量は体温、気温、湿度、運動量、発汗機能など複数の要因で変わります。汗が少ないことだけで基礎代謝が低いとは判断できません。

Q2:汗をかかない体質は生まれつきなのでしょうか?
A2:生まれつき発汗量が少ない人もいますが、成人後に病気や薬の影響で汗が出にくくなることもあります。以前と比べて発汗量が急に減った場合は、医療機関で相談してください。

Q3:汗をかかない人は熱中症になりやすいですか?
A3:発汗機能が低下している人は、汗の蒸発によって体温を下げる能力が弱まり、熱中症のリスクが高まる可能性があります。暑さを避け、冷房や水分補給を活用することが大切です。

Q4:無汗症は治療できるのでしょうか?
A4:原因によって治療方法が異なります。特発性後天性全身性無汗症では、ステロイド治療などが検討される場合がありますが、医学的に有効性が確立された治療法はまだありません。専門医による診断と管理が必要です。

Q5:汗をかかない場合は何科に行けばいいですか?
A5:まずは皮膚科への相談が選択肢です。自律神経や糖尿病などの関与が疑われる場合は、内科や神経内科などで追加の診察を受けることもあります。

汗をかかない人には、もともとの体質によって発汗量が少ない人もいれば、乏汗症や無汗症などの病気によって発汗機能が低下している人もいます。

特に、以前は普通に汗をかいていたのに急に出なくなった場合や、暑い環境で体が異常に熱くなる場合は注意が必要です。

原因としては、特発性後天性全身性無汗症、先天性疾患、自律神経の異常、糖尿病性神経障害、自己免疫疾患、皮膚疾患、薬の副作用、脱水などが考えられます。

無汗症が疑われる場合には、温熱発汗試験やサーモグラフィーなどを用いて、発汗機能や無汗の範囲を調べることができます。

【プロの結論】

汗をかく量の多さだけで健康状態を判断することはできません。重要なのは、必要な場面で体温を適切に調節できているかという点です。

汗をかかないことを単なる体質だと決めつけず、発症時期や発汗する範囲、暑さに対する反応を確認しましょう。発汗機能の低下が疑われる場合は、皮膚科などで相談することが適切です。

また、発汗障害がある人は熱中症のリスクを意識し、冷房、水分補給、体を冷やす工夫を日常生活に取り入れる必要があります。

自分の発汗状態を正しく把握し、必要な検査と対策につなげることが、暑い季節を安全に過ごすための第一歩です。

主な参考情報:公益社団法人日本皮膚科学会「皮膚科Q&A・汗の病気―多汗症と無汗症―」、難病情報センター「特発性後天性全身性無汗症」、厚生労働省「熱中症予防のために」、小児慢性特定疾病情報センター「特発性後天性全身性無汗症 診断の手引き」、日本皮膚科学会雑誌2026年5月20日掲載「病態から考える特発性後天性全身性無汗症の診療」、MSDマニュアル家庭版「発汗の減少」。

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コンテンツディレクター 黒田 宗一郎
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グルメ・レシピ担当。材料と手順は必ず再現検証し、出典を明記します。

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