ホーム 健康・医療 ファスティングは体に悪い?2026年最新研究で副作用と健康リスクを徹底解説

ファスティングは体に悪い?2026年最新研究で副作用と健康リスクを徹底解説

水沢 陽菜 水沢 陽菜 • 更新: • 公開: • 読了約 24 分
目次

ファスティングは本当に健康に良いのでしょうか。それとも、体に悪い影響を与える危険なダイエット方法なのでしょうか。16時間断食や間欠的断食が広く知られる一方、実践者からは頭痛、めまい、倦怠感、低血糖などの不調も報告されています。食事を抜く時間が長くなるほど、脱水や栄養不足、持病への影響にも注意が必要です。

2026年11月現在、厚生労働省のeJIMが紹介する海外の公的情報や、2025年に医学誌『BMJ』で発表された99件のランダム化比較試験のメタ解析などから、ファスティングの効果とリスクが検証されています。研究結果を読み解くと、ファスティングがすべての人に有害というわけではないものの、通常のカロリー制限を大きく上回る健康効果が確立しているわけでもありません。

【2026年最新】ファスティングは体に悪い?医学的な結論と健康リスク

ファスティング体に悪い

ファスティングとは、一定の時間または期間にわたって食事を控える方法です。日本では「断食」や「絶食」とも呼ばれ、減量や生活習慣の改善を目的として実践されています。

ただし、ファスティングには複数の方法があり、食事を抜く時間や水分摂取の有無によって身体への影響は異なります。毎日16時間食べない方法と、数日間ほとんど食事を取らない方法を同じものとして扱うことはできません。

ファスティングが体に悪いといわれる主な理由

食事を取らない時間が長くなると、身体に必要なエネルギーや栄養素を十分に確保できなくなる可能性があります。特に、普段の食事量が少ない人や、運動量が多い人、持病や服薬のある人では影響が大きくなる場合があります。

主な健康リスクは次のとおりです。

  • 血糖値の変動:食事の間隔が長くなり、血糖値が低下する可能性がある。
  • 水分不足:水分も制限する断食では脱水症状の危険が高まる。
  • 栄養不足:食事時間が短すぎると、必要なタンパク質やビタミン、ミネラルを確保しにくい。
  • 筋肉量の減少:減量に伴い、脂肪だけでなく除脂肪組織も減少する可能性がある。
  • 消化器系の不調:便秘、下痢、吐き気などが起こる場合がある。
  • 生活リズムへの影響:空腹感や睡眠の乱れ、集中力の低下につながる場合がある。

特に見落とされやすいのが、体重が減ることと健康状態が改善することは必ずしも同じではないという点です。短期間で体重が減少しても、その内訳が体脂肪だけとは限りません。

健康な人ならファスティングは安全なのか

健康状態に問題のない成人が、適切な食事と水分を確保しながら時間制限食を実践する場合、重大な副作用が必ず発生するわけではありません。

2024年に『Nutrition Journal』で公表された有害事象のメタ解析では、過体重・肥満の成人1,365人を対象とした15件のランダム化比較試験が検討されました。ファスティング群と対照群を比較した結果、疲労、頭痛、脱落率などに統計的な有意差は認められませんでした。

しかし、これは誰にとっても安全という意味ではありません。対象者や実施方法が限定された研究であり、長期的な安全性については追加の研究が必要です。

【副作用を検証】頭痛・めまい・脱水・低血糖が起こる原因

ファスティングを始めた人が感じやすい不調には、頭痛、めまい、倦怠感、空腹感などがあります。これらは単なる我慢の問題ではなく、食事や水分の摂取状況、血糖値、血圧などが関係している可能性があります。

1. ファスティングによる頭痛

断食中の頭痛には複数の原因が考えられます。食事を抜いたことによるエネルギー不足、水分摂取量の減少、普段飲んでいるコーヒーやお茶を急にやめたことによるカフェイン離脱などです。

特に、普段から朝食と一緒にコーヒーを飲む習慣がある人が、16時間断食を始めてカフェインまで急に制限すると、頭痛を感じる場合があります。

頭痛が軽いからといって、断食を続ける必要はありません。水分を取っても改善しない場合や、強い痛み、吐き気、視覚異常などを伴う場合は中止して医療機関に相談してください。

2. めまいや立ちくらみ

食事量や水分摂取量が減少すると、身体のエネルギー状態や循環血液量に影響することがあります。その結果、立ち上がった際の血圧低下や、ふらつきにつながる場合があります。

2024年の『Nutrition Journal』のメタ解析では、断食群の9.8%にめまいが報告されました。一方、対照群でも9.4%に認められており、全体として統計的に有意な増加は確認されていません。

つまり、めまいが断食だけによって起こるとは限りません。しかし、実際に報告されている症状である以上、無理に継続する理由にはなりません。

3. 断食による脱水症状

脱水は、特に水分まで制限する断食で注意したい健康リスクです。食事からも水分を摂取しているため、食事を抜くことで普段の水分摂取量が減る場合があります。

加えて、発汗、下痢、嘔吐、利尿作用のある薬の使用などが重なると、水分不足が進行する可能性があります。

代表的な脱水症状は次のとおりです。

  • 口や喉の渇き
  • 尿量の減少や濃い色の尿
  • 立ちくらみやふらつき
  • 頭痛や倦怠感
  • 動悸や強い疲労感

厚生労働省eJIMが2026年1月28日に更新した情報では、断食を含むデトックス・クレンズについて、頭痛、失神、脱力感、脱水症状などが生じる可能性を説明しています。

水分を取れる間欠的断食と、水も飲まないドライファスティングは区別が必要です。後者は脱水リスクが高く、健康目的の自己流ダイエットとして行うことは避けるべきです。

4. ファスティングによる低血糖

低血糖とは、血液中のブドウ糖が必要な水準を下回った状態です。空腹時間が長くなることに加え、血糖値を下げる薬を使用している場合は、食事量とのバランスが崩れて低血糖を起こす危険があります。

注意したい症状は以下のとおりです。

  • 冷や汗
  • 手の震え
  • 動悸
  • 強い空腹感
  • 集中力の低下
  • 意識がぼんやりする

健康な成人であれば、通常は身体の血糖調節機能が働きます。そのため、空腹を感じたことだけで医学的な低血糖と判断することはできません。

一方、糖尿病の治療中、とりわけインスリンや一部の血糖降下薬を使用している人では、低血糖が重大な問題になります。意識障害やけいれん、失神が起きた場合は緊急対応が必要です。

【方法別に比較】16時間断食・5:2ダイエット・長期断食の違い

ファスティングの安全性を判断するには、どの方法を実践するのかを明確にする必要があります。同じ断食という名称でも、身体にかかる負担は一様ではありません。

代表的な方法を整理すると、次のようになります。

方法 実施方法 主な注意点 研究上の位置づけ
16時間断食 16時間食事を控え、8時間以内に食べる 栄養不足、頭痛、めまい、食事時間の偏り 時間制限食の代表的な方法
5:2ダイエット 週5日は通常の食事、残り2日は大幅に摂取量を制限する 制限日の低血糖、空腹感、過食 間欠的エネルギー制限の一種
隔日断食 通常の食事日と断食日を交互に設ける エネルギー不足、服薬との相互作用、継続の難しさ 2025年BMJメタ解析で減量効果を検討
長期間の絶食 複数日にわたって食事を大幅に制限する 脱水、電解質異常、栄養不足 自己流での実践は推奨できない
ドライファスティング 食事だけでなく水分も制限する 脱水、循環不全、電解質異常 一般的な間欠的断食とは別に考える必要がある
16時間断食のデメリットは何か

16時間断食は、例えば夜20時に夕食を終え、翌日の正午まで食事を取らない方法です。睡眠時間を断食時間に含められるため、比較的取り入れやすいとされています。

しかし、16時間という数字だけで安全性が保証されるわけではありません。

主なデメリットは、朝食を抜くことで生活リズムが崩れること、食事可能な8時間に必要な栄養を十分に取れないこと、空腹によって仕事や運動のパフォーマンスが落ちることなどです。

また、食事時間が短いからといって、残りの時間に好きなものを大量に食べてもよいわけではありません。食事時間内に摂取カロリーが過剰になれば、期待する減量効果は得られにくくなります。

間欠的断食の安全性を判断するポイント

間欠的断食は、食べる時間と食べない時間を交互に設ける食事パターンです。短期間の臨床研究では、適切な対象者において重大な有害事象が増えるとは限らないことが示されています。

ただし、研究で検証された方法は、食事と水分を一定程度管理したものです。水分を断つ方法や、極端なカロリー制限を伴う自己流の断食まで安全だと証明されたわけではありません。

【科学的根拠を検証】ファスティングの効果は本当にある?BMJ 2025の研究結果

ファスティングには、体重減少、血糖コントロール、血圧や脂質の改善などが期待されています。しかし、健康効果を判断する際には、ファスティングを実践しなかった場合との比較だけでなく、通常のカロリー制限と比較した結果も確認する必要があります。

2025年6月18日発表のBMJメタ解析

2025年6月18日、医学誌『BMJ』に、間欠的断食の効果を検証したシステマティックレビューとネットワークメタ解析が掲載されました。

研究タイトルは「Intermittent fasting strategies and their effects on body weight and other cardiometabolic risk factors: systematic review and network meta-analysis of randomised clinical trials」です。

この研究では、合計99件のランダム化比較試験、6,582人の成人が分析対象となりました。間欠的断食のほか、継続的なカロリー制限、自由摂取の食事パターンが比較されています。

主な結果は次のとおりです。

  • 間欠的断食と継続的なカロリー制限は、自由摂取と比べて体重減少につながった。
  • 継続的なカロリー制限と比較して、体重減少に追加の効果を示した断食方法は隔日断食だった。
  • 隔日断食による追加の体重減少は平均1.29kgだった。
  • 中長期の研究では、間欠的断食と継続的なカロリー制限の間に明確な体重減少の差は認められなかった。

隔日断食と継続的なカロリー制限の体重差は、平均マイナス1.29kg(95%信頼区間:マイナス1.99〜マイナス0.59kg)でした。エビデンスの確実性は中程度と評価されています。

この結果が示すのは、ファスティングが減量に役立つ可能性はあるものの、一般的な食事制限より圧倒的に優れているとはいえないことです。

長期的な健康への影響はまだ十分にわかっていない

BMJの研究では、対象となった試験の追跡期間の中央値は12週間で、範囲は3〜52週間でした。52週間以上に及ぶ試験はわずか5件です。

そのため、数年間ファスティングを続けた場合に、心血管疾患の発症率、死亡率、筋肉量、骨の健康、栄養状態などにどのような影響が生じるのかは、十分に明らかになっていません。

また、同研究では妊婦を対象とした試験は除外されています。したがって、妊娠中の安全性を裏付ける研究として利用することはできません。

ファスティングの長期的影響を考えるうえでは、短期間の体重変化だけでなく、長期間にわたる健康状態の変化を評価する必要があります。

デトックスや脂肪燃焼の宣伝には注意

ファスティングの宣伝では、「体内の毒素を排出する」「内臓を休ませる」「細胞を若返らせる」といった表現が使われることがあります。

しかし、こうした説明には、臨床研究による裏付けが十分でないものも含まれます。

厚生労働省eJIMが紹介する米国国立補完統合衛生センター(NCCIH)の情報では、デトックス・クレンズについて、人を対象とした研究は少なく、体内の毒素排出や長期的な健康改善を裏付ける説得力のある証拠は不足していると説明されています。

一時的な体重減少が起きたとしても、それだけで身体の毒素が排出された証拠にはなりません。減量効果とデトックス効果は、別々に評価する必要があります。

【要注意】ファスティングを避けるべき人・医師への相談が必要な人

ファスティングのリスクは、年齢、健康状態、服薬状況、栄養状態によって異なります。健康な成人にとって比較的問題の少ない方法であっても、特定の人にとっては重大な健康リスクにつながる可能性があります。

糖尿病の人は低血糖と高血糖の両方に注意

糖尿病の人が断食を行う場合、特に注意したいのが血糖値と薬の関係です。

米国国立糖尿病・消化器病・腎臓病研究所(NIDDK)の2020年8月26日付の解説では、糖尿病患者が断食する際の主なリスクとして、低血糖、高血糖、脱水、糖尿病性ケトアシドーシスが挙げられています。

インスリンや一部の血糖降下薬を使用している人は、食事量が減った状態で薬の作用が続くと、低血糖を起こす危険があります。

一方、低血糖を恐れて自己判断で薬を減らしすぎると、高血糖や糖尿病性ケトアシドーシスにつながる可能性もあります。

特に1型糖尿病の人はインスリン治療が必要であり、断食中の血糖管理は複雑です。糖尿病の治療中にファスティングを始める場合は、必ず事前に主治医と相談してください。薬の量や服用時間を自分で変更することは避ける必要があります。

妊娠中・授乳中のファスティング

妊娠中は、胎児の成長と母体の健康を維持するために、適切なエネルギーと栄養素の摂取が必要です。食事を長時間制限することによって、必要な栄養を確保できなくなる可能性があります。

NIDDKの専門家による2024年5月1日の解説でも、妊娠中の女性については、間欠的断食の安全性を判断する十分な研究がないことが指摘されています。

授乳中も同様です。母乳を作るためにエネルギーや水分、栄養素が必要になるため、極端な食事制限は避けるべきです。

特に出産直後や母乳育児が中心の時期は、16時間断食を含めた時間制限食を自己判断で始めず、産婦人科医や助産師、管理栄養士に相談することが大切です。

そのほか注意が必要な人

次のような人も、自己判断によるファスティングを避けるか、医療専門家に相談する必要があります。

  • 成長期の子ども・未成年:身体の成長に必要なエネルギーや栄養素が不足する可能性がある。
  • 低体重の人:さらなる体重減少や栄養状態の悪化が懸念される。
  • 摂食障害の経験がある人:食事制限が症状の再発や悪化につながる可能性がある。
  • 高齢者やフレイルの人:筋肉量の減少や低栄養、転倒リスクに注意が必要。
  • 腎臓・肝臓・心臓に疾患がある人:水分や電解質、薬の管理に影響する可能性がある。
  • 複数の薬を服用している人:食事制限によって薬の作用や副作用が変化する可能性がある。

特に、摂食障害の既往については、NIDDKの2024年の解説でも、断食を避けるべき対象として挙げられています。

体重を減らす必要がある場合でも、健康上のリスクが高い人にとって断食が最善の選択肢とは限りません。

【安全に判断するには】ファスティングを始める前・実践中の注意点

ファスティングを検討する場合は、体重を減らすことだけでなく、栄養状態や体調を維持できるかどうかを判断基準にする必要があります。

実践する前に確認したい5つのポイント

自己判断で始める前に、次の項目を確認してください。

  • 健康状態:糖尿病、腎臓病、心疾患などの持病がないか。
  • 服薬状況:血糖降下薬、利尿薬などを使用していないか。
  • 栄養状態:低体重や栄養不足、急激な体重減少がないか。
  • 生活環境:仕事、運動、睡眠に支障が出ない食事パターンか。
  • 目的:体重管理なのか、健康改善なのか、目的に対して適切な方法か。

これらに問題がある場合は、断食以外の食事管理方法も検討してください。

水分と栄養を確保する

水分を制限しないタイプの間欠的断食では、断食時間中も適切な水分摂取を心がけることが大切です。ただし、必要以上に水を大量に飲めばよいわけではありません。

食事を取れる時間には、タンパク質、野菜、果物、穀物などを組み合わせ、必要なエネルギーやビタミン、ミネラルを確保します。

食事時間を短縮した結果、必要な栄養素を取れなくなるのであれば、その方法は自分に合っていない可能性があります。

体調が悪くなったら中止する

断食中に強い頭痛、繰り返すめまい、冷や汗、手の震え、動悸、吐き気などが起きた場合は、無理に続けず中止してください。

特に、失神、意識障害、けいれん、呼吸の異常、強い腹痛などがある場合は、速やかな医療対応が必要です。自力で水分を取れない場合も、早急に医療機関へ相談してください。

ファスティングの成功を、予定した断食時間を最後まで達成できたかどうかで判断する必要はありません。身体に不調が出たときに中止することも、健康を守るための適切な判断です。

【プロの結論】ファスティングは向いている人・おすすめできない人

ファスティングの評価で重要なのは、断食という方法そのものを善悪で判断しないことです。効果と安全性は、対象者、実施期間、食事内容、持病、服薬状況によって変わります。

比較的検討しやすい人
  • 健康状態が安定している成人
  • 過度な食事制限を必要としない人
  • 食事時間を規則的に管理できる人
  • 必要な栄養と水分を確保できる人
  • 体調の変化を把握し、無理なく生活習慣を調整できる人

ただし、これらに該当する人であっても、ファスティングが通常の食事管理より優れていると保証されるわけではありません。

おすすめできない人
  • 糖尿病治療中で、薬の調整や血糖管理が必要な人
  • 妊娠中または授乳中の人
  • 低体重や低栄養状態の人
  • 摂食障害の既往がある人
  • 成長期の子どもや未成年
  • 筋肉量の減少や転倒が心配される高齢者
  • 重い基礎疾患がある人

このような人は、ファスティングを自己流で実践するのではなく、医師や管理栄養士と相談しながら健康管理の方法を選ぶことが望まれます。

また、減量が目的なら、毎日の食事内容を整える、適度な運動を続ける、睡眠を確保するといった基本的な生活習慣の改善も有力な選択肢です。

【ファスティングは体に悪い?】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:ファスティングは体に悪いのでしょうか?
A1:必ずしも体に悪いとは限りません。健康な成人が適切な方法で行う場合、短期的な研究では重大な副作用が増えるとは限りません。ただし、脱水、頭痛、めまい、低血糖、栄養不足などのリスクがあり、すべての人に安全な方法ではありません。

Q2:16時間断食は毎日続けても大丈夫ですか?
A2:16時間断食がすべての人に安全とはいえません。食事時間内に十分な栄養を取れない場合や、持病・服薬がある場合は健康への影響が懸念されます。体調不良が起きる場合は中止し、必要に応じて医師に相談してください。

Q3:ファスティングで頭痛やめまいが起きるのはなぜですか?
A3:食事を抜いたことによるエネルギー不足、水分不足、血圧の変化、カフェイン離脱などが考えられます。糖尿病治療中の人では低血糖も重要な原因になります。症状が強い場合は断食を中止してください。

Q4:糖尿病でもファスティングはできますか?
A4:糖尿病の種類や治療内容によってリスクが異なります。インスリンや一部の血糖降下薬を使用している場合は低血糖や高血糖の危険があるため、自己判断で始めてはいけません。事前に主治医と相談し、血糖値と薬の管理方法を確認してください。

Q5:妊娠中や授乳中にファスティングをしてもよいですか?
A5:妊娠中・授乳中は、母体や胎児、乳児に必要な栄養と水分を確保する必要があります。間欠的断食の安全性を示す十分な研究もないため、減量目的のファスティングは避け、医療専門家に相談してください。

Q6:ファスティングにはデトックス効果がありますか?
A6:断食によって体内の毒素が排出されるという効果については、十分な科学的根拠がありません。厚生労働省eJIMが紹介するNCCIHの情報でも、デトックス・クレンズによる毒素排出や長期的な健康改善を裏付ける説得力のある証拠は不足していると説明されています。

ファスティングは、健康な成人にとって必ずしも有害な食事方法ではありません。しかし、頭痛、めまい、脱水、低血糖、栄養不足などの副作用が起こる可能性があり、実践する人の健康状態によっては重大なリスクにつながります。

2025年のBMJメタ解析では、99件のランダム化比較試験を分析した結果、間欠的断食の減量効果は通常のカロリー制限とおおむね同程度でした。隔日断食に一定の追加効果は認められたものの、その差は平均1.29kgにとどまっています。長期的な健康への影響についても、十分な検証が必要です。

特に糖尿病治療中の人、妊娠中・授乳中の人、摂食障害の既往がある人、低体重や栄養不足の人は、自己判断で断食を始めるべきではありません。

大切なのは、断食時間の長さや体重計の数字だけを追いかけないことです。必要な栄養と水分を確保し、健康状態に合った食事管理を選ぶことが、長く続けられる健康づくりにつながります。

主な根拠資料

- 厚生労働省eJIM「デトックスおよびクレンズ:知っておくべきこと」(2026年1月更新)
- BMJ「Intermittent fasting strategies and their effects on body weight and other cardiometabolic risk factors」(2025年6月18日)
- Nutrition Journal「Adverse events profile associated with intermittent fasting in adults with overweight or obesity」(2024年7月10日)
- NIDDK「Fasting Safely with Diabetes」
- NIDDK「What Can You Tell Your Patients About Intermittent Fasting and Type 2 Diabetes?」

同じカテゴリの記事

水沢 陽菜

美容・健康カテゴリを担当。引用元の研究・公的機関の資料を確認したうえで、誰にでも読める形に整えます。

おすすめの関連記事