最初に整理したいのは、「イメージDVDの卒業」と「グラビア活動そのものの引退」は同義ではないという点だ。今野杏南の場合、2017年に終了したのはイメージDVDの定期的なリリースであり、本人はグラビアから完全に離れる意思を示していなかった。
2017年7月20日発売の『あんな夢、こんな恋~Anna Konno Final Image~』は、ラインコミュニケーションズのアイドルワンレーベルから発売された作品だ。約107分の映像に、デビューから積み重ねてきた6年間の魅力を凝縮したラストイメージDVDとして紹介されている。
同年3月には、20作目のイメージDVD『アンナあなたに恋をして』が発売されていた。2017年5月のASCII.jpの取材では、今野本人が7月の作品をもってイメージDVDを卒業すると説明している。つまり、DVDという媒体に一区切りをつけたこと自体は事実だ。
一方、本人は2020年10月の週刊実話のインタビューで、グラビアについて次のように話している。
「辞めたわけではないんですよ。だから『卒業』とはちょっと違うかな」
加えて、女優業に軸足を置きながらグラビアも続けたいという意向を示していた。これは、単に過去の活動を振り返った発言ではなく、グラビアを完全に手放していないことを本人が明確に説明したものだ。
したがって、「今野杏南は2017年にグラビアを引退した」という説明は正確ではない。より正確には、2017年にイメージDVDを卒業し、女優業を中心に活動しながら、グラビアへの出演機会を残していたという経歴になる。
【復帰理由を検証】2021年の週刊プレイボーイで何が変わった?

今野杏南のグラビア復帰を象徴する出来事が、2021年7月5日発売の『週刊プレイボーイ』29号への登場だ。2017年の撮影から約4年を経て、再び本格的な撮り下ろしグラビアを披露した。
週プレNEWSは2021年7月4日、本人へのインタビューを掲載。記事のタイトルは「4年ぶり、待望の復活グラビアで魅せた今野杏南『ずっと自分の体を見せたかったんです』」。復帰の背景を本人の言葉で説明している。
復帰の背景にあった3つの変化1.グラビアを辞めたという認識がなかった
本人によると、2017年以降は露出を少し控え、芝居の仕事を頑張ろうと考えていたという。グラビア自体への興味を失ったわけではなく、仕事の比重を変えていた。
2021年のインタビューでは、本人が次のように説明している。
「自分の中ではグラビアをやめたという感覚はなくて」
この一言は、2017年の「Final Image」という作品名だけでは読み取れない本人の考えを理解するうえで重要だ。
2.トレーニングによって身体への意識が変化した
今野は、グラビアから離れた時期にトレーニングを始め、日常的に自分の体形をチェックしていたと語っている。努力を重ねるうちに、以前とは違う身体の変化をファンにも見てもらいたいという気持ちが生まれた。
復帰インタビューでは、お尻を重点的に見せたい部分として挙げている。トレーニングによって以前とは形が変わったと感じていたためだ。
この発言から分かるのは、復帰が単なる懐古企画ではなかったこと。本人自身が、時間をかけて変化した身体を新しい表現として提示しようとしていた。
3.女優としての経験が新しい表現につながった
活動を控えていた期間には、NHK大河ドラマ『麒麟がくる』や連続テレビ小説『エール』への出演など、女優としての経験を積んでいた。
2021年の週プレインタビューでも、かねてから大河ドラマや朝ドラへの出演が夢だったと話している。グラビアだけでなく、演技や執筆を含めた複数の活動領域を持つようになったことが、復帰後の表現にも影響している。
復帰作では、本人が書き下ろした即興ポエムも掲載された。写真だけでなく言葉によって作品世界を構成する点に、作家としての経験が生かされている。
復帰作『寝ても覚めても』の特徴
『寝ても覚めても』
2021年7月5日発売/集英社
撮影:中村昇
約4年ぶりの撮り下ろしグラビアを収録したデジタル限定写真集。週刊プレイボーイ掲載カットに加え、デジタル版ならではの写真を楽しめる。
集英社の公式書誌情報によると、作品は「週プレ PHOTO BOOK」シリーズとして発売された。週刊誌に掲載されたグラビアと、デジタル写真集という二つの形で展開されている。
撮影を担当したのは中村昇。週プレ本誌では「寝ても覚めても」のタイトルで、今野本人による書き下ろしの即興ポエムも掲載された。
この復帰作の意義は、単に久しぶりに水着グラビアを披露したことだけではない。女優としての経験、トレーニングによる身体の変化、作家としての言葉を一つの作品に組み合わせた点にある。
【作品年表】今野杏南の写真集・歴代グラビアDVDを整理
今野杏南の作品を理解するには、イメージDVD、紙の写真集、デジタル写真集を分けて見る必要がある。とりわけ2017年のDVD卒業と、その後の写真集・デジタル作品の展開を混同しないことが大切だ。
主要作品と活動の転換点作品の発売日・撮影者は、ワニブックス、集英社、国立国会図書館、少年画報社などの書誌・商品情報を照合したものだ。
歴代イメージDVDの代表作イメージDVDは2011年から2017年にかけて発売され、作品タイトルにも今野杏南の愛称やキャラクターを生かしたものが多い。
初期には『あんちょの唇』『あんなぷるな』『あんちょびーむ』『あんちょびっと』などが登場。その後、『あんなに好きなのに』『アンナマドンナ』『あんなお姉ちゃん』『あんなトラップ』といった作品へ続いていった。
2015年には『あんなティーチャー』『アンナコッタ』『あんな想い出』『あんな小説家』、2016年には『小悪魔あんな』『アンナあなたに拾われて』『あんなコト、こんなコト』などを発売。2017年3月の『アンナあなたに恋をして』を経て、同年7月の『あんな夢、こんな恋』が最後のイメージDVDとなった。
DVD作品を探す場合は、発売年だけでなく、レーベルや作品番号も確認すると同名・類似タイトルの取り違えを避けやすい。特に「Final Image」と付く2017年作品は、通常のシリーズ作品とは位置づけが異なる。
【写真集を比較】『anna』『more』『杏南の日記』と撮影者の違い
今野杏南の写真集は、撮影者によって作品の雰囲気が異なる。初期の写真集はグラビアアイドルとしての魅力を前面に出した構成が中心だが、2017年の『杏南の日記』では、写真家の個性と本人の内面を感じさせる作品へと幅が広がっている。
『anna』:初写真集ならではのフレッシュさ
『anna』
2013年7月27日/ワニブックス
撮影:西田幸樹
今野杏南にとって初めての写真集。地元・湘南でのカットも収録された作品。
『anna』は、ワニブックスから2013年7月27日に発売された初写真集だ。出版社の紹介では、湘南で撮影されたリラックスしたカットや、さまざまな衣装・シチュエーションを取り入れた構成が特徴として挙げられている。
撮影は西田幸樹。国立国会図書館の書誌情報にも撮影者と出版元が記録されており、写真集にはメイキングDVDが付属していた。
グラビア活動の初期における今野杏南の魅力を知りたい読者にとって、まず押さえておきたい一冊だ。
『more』:表現の幅が広がったセカンド写真集
『more』
2014年11月12日/ワニブックス
撮影:西條彰仁
初写真集『anna』に続くセカンド写真集。メイキングDVD付き。
2014年発売の『more』は、初写真集から約1年4か月後に登場した作品だ。撮影は西條彰仁が担当。ワニブックスの写真集シリーズとして発売され、写真だけでなくメイキング映像も楽しめる構成になっている。
『anna』と『more』を続けて見ると、初期のフレッシュな雰囲気から、表情やポージングに幅が出てきた時期の変化を感じられる。
『杏南の日記 by KISHIN』:篠山紀信との共同作品
『杏南の日記 by KISHIN』
2017年10月3日/小学館
撮影:篠山紀信
篠山紀信と今野杏南の名前を冠した写真集。DVD卒業と同じ年に発売された。
この写真集は、今野杏南のグラビア史を語るうえで欠かせない作品だ。2017年10月3日に小学館から刊行され、写真家の篠山紀信が撮影を担当した。
タイトルにある「by KISHIN」は、撮影者の名前を冠したもの。単なるポートレート集というより、写真家の視点を通して被写体の表情や存在感を切り取った作品として位置づけられる。
小学館の刊行情報と国立国会図書館の書誌情報でも、篠山紀信と今野杏南の関係が確認できる。
同じ2017年には映画『あゝ、荒野』への出演もあり、女優としての活動が広がった時期でもあった。DVDの終了を単純な活動縮小と捉えるより、表現の場が複数に広がった転換期として見る方が、当時の状況を理解しやすい。
『寝ても覚めても』と『酩酊』:30代のグラビア
『寝ても覚めても』
2021年7月5日/集英社
撮影:中村昇
約4年ぶりの撮り下ろしグラビア。週刊プレイボーイと連動した作品。
『酩酊』
2022年/少年画報社・ヤングキング
撮影:イワタ
ヤングキング2022年2号のグラビアをもとにしたデジタル写真集。
『寝ても覚めても』は復帰を象徴する作品であるのに対し、『酩酊』は30代に入った今野杏南の新たな魅力を打ち出した作品だ。
『酩酊』は、少年画報社の『ヤングキング』2022年2号に掲載されたグラビアと関連するデジタル写真集。撮影はイワタが担当している。
特に注目したいのは、2021年の中村昇による撮影と、2022年のイワタによる撮影を比較できること。前者は約4年ぶりの復帰を印象づける作品で、後者は大人の雰囲気を強調した作品だ。
この2作品を並べると、2017年のDVD卒業後もグラビア表現が止まっていたわけではないことが分かる。
【2026年最新】今野杏南の現在と所属事務所TRUSTARの公式情報
2026年11月現在、今野杏南は1989年6月15日生まれの37歳。所属事務所TRUSTARの公式プロフィールには、現在もタレントとして掲載されている。
同プロフィールでは、神奈川県出身、血液型A型、趣味・特技として映画鑑賞、舞台鑑賞、執筆活動を紹介。芸能活動の実績にはテレビドラマ、映画、雑誌、CM、WEB出演などが記載されている。
女優としての主な出演実績グラビア以外の活動では、2020年のNHK大河ドラマ『麒麟がくる』と連続テレビ小説『エール』への出演が代表的だ。
そのほか、映画『あゝ、荒野』、ドラマ『FINAL CUT』『不倫食堂』などにも出演。女優としての仕事を積み重ねながら、タレントや執筆活動にも取り組んできた。
所属事務所の公式プロフィールには、これらの出演歴が掲載されている。また、2025年8月にはFOD SHORTの『旅館バイトは社長令嬢!?~お嬢様の華麗なる逆襲~』への出演も公式に告知された。
2026年の近況:仕事は段階的に再開する意向2026年4月30日、今野杏南は自身の公式Instagramで第2子の出産を報告した。報道によると、本人は母子ともに元気に過ごしていることを伝え、今後の仕事については体調と相談しながら少しずつ再開する予定と説明している。
この発表は、2026年現在の活動状況を考えるうえで重要な情報だ。仕事の再開を予定していることは本人が明らかにしている一方、グラビア撮影や新作DVDの発売について、同じ発表で具体的な予定が示されたわけではない。
したがって、2026年の今野杏南については、女優・タレントとしての活動を続ける意思があり、仕事を段階的に再開する意向を公表しているという整理が適切だ。グラビアへの復帰時期や新作写真集の発売については、本人や所属事務所からの告知が判断材料になる。
【プロの結論】今野杏南のグラビアを正しく理解する3つの視点
今野杏南のグラビア活動を振り返ると、2017年の「Final Image」という言葉だけが独り歩きし、グラビアそのものを引退したという誤解につながったことが分かる。
しかし、本人のインタビュー、2021年の復帰作、2022年のデジタル写真集、そして2026年の所属事務所や本人の発表をつなげると、活動の実態はもっと多面的だ。
1.「ラストDVD」と「グラビア引退」を区別する最も大切なのは、作品の販売形態と芸能活動のジャンルを分けて考えることだ。2017年の『あんな夢、こんな恋』はイメージDVDの最終作であり、グラビアという表現ジャンルからの完全撤退を意味していない。
2020年の本人発言と2021年の復帰インタビューが、その違いを明確にしている。
2.作品を年代順に見ると活動の変化が分かる初期の『anna』『more』は、グラビアアイドルとしての知名度を高めた時期の作品だ。『杏南の日記 by KISHIN』では篠山紀信との仕事を経験し、2021年の『寝ても覚めても』では約4年ぶりに新しいグラビア表現へ挑戦した。
さらに2022年の『酩酊』では、デジタル写真集という形式で新たな作品を発表している。紙の写真集、DVD、デジタル写真集という媒体の違いも含めて見ると、キャリアの変化が理解しやすい。
3.2026年の新作情報は公式発表を基準に判断する過去作品の再配信やデジタル版の販売は、新作の撮り下ろしとは異なる。商品ページの発売日や掲載媒体を確認し、既存作品の再編集・再販売なのか、新規撮影なのかを区別することが大切だ。
また、本人が仕事の段階的な再開を発表している以上、現在の活動状況を一律に「引退」と決めつけることも適切ではない。新しいグラビア作品の有無は、TRUSTARの公式プロフィールや本人の公式SNSで確認するのが確実だ。
【今野杏南のグラビア】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:今野杏南はグラビアを引退したのですか?
A1:グラビア活動全体を引退したわけではありません。2017年にイメージDVDを卒業しましたが、本人は2020年のインタビューでグラビアを辞めたわけではないと説明。2021年には約4年ぶりにグラビアへ復帰しています。
Q2:今野杏南がグラビアに復帰した理由は何ですか?
A2:本人によると、女優業に力を入れるために一時的に露出を控えていたこと、トレーニングを続けて身体の変化を見せたいと思ったことが背景にあります。2021年の週刊プレイボーイのインタビューで詳しく説明しています。
Q3:今野杏南のラストイメージDVDは何ですか?
A3:2017年7月20日発売の『あんな夢、こんな恋~Anna Konno Final Image~』です。ラインコミュニケーションズのアイドルワンレーベルから発売されました。
Q4:写真集『杏南の日記』の撮影者は誰ですか?
A4:写真家の篠山紀信です。2017年10月3日に小学館から発売された『杏南の日記 by KISHIN』で、今野杏南と篠山紀信の共同作品として知られています。
Q5:『寝ても覚めても』の撮影者は誰ですか?
A5:中村昇です。2021年7月5日に集英社から発売されたデジタル限定写真集で、約4年ぶりの撮り下ろしグラビアを収録しています。
Q6:『酩酊』はどのような写真集ですか?
A6:少年画報社の『ヤングキング』関連のデジタル写真集です。撮影はイワタが担当。2022年の作品で、30代に入った今野杏南の大人の雰囲気を打ち出しています。
Q7:今野杏南は2026年現在も芸能活動をしていますか?
A7:所属事務所TRUSTARの公式プロフィールに掲載されています。2026年4月には第2子の出産を報告し、本人は体調と相談しながら少しずつ仕事を再開する予定と発表しています。
今野杏南のグラビア活動を時系列で追うと、2017年のイメージDVD卒業は、芸能活動そのものの終了ではなかったことが分かる。
2013年の初写真集『anna』、2014年の『more』、2017年の篠山紀信撮影『杏南の日記 by KISHIN』を経て、2021年には『週刊プレイボーイ』と『寝ても覚めても』で約4年ぶりにグラビアへ復帰。さらに2022年には『酩酊』を発表した。
本人が一貫して示してきたのは、グラビアを完全に辞めるという考えではなく、女優業や執筆活動と並行しながら、自分に合った形で表現を続ける姿勢だ。
2026年現在は、所属事務所の公式プロフィールに掲載され、出産後の仕事再開についても本人が意向を示している。新しいグラビア作品の予定は今後の公式発表が待たれるところだ。
今野杏南のグラビア史を理解するうえで重要なのは、2017年のDVD卒業だけで判断せず、本人の発言と2021年以降の作品まで含めて見ること。「引退した」という一言では説明できない、女優・グラビアモデル・作家という複数の顔を持つキャリアこそが、今野杏南の魅力である。
主な参考資料
- TRUSTAR公式プロフィール
- 集英社「週プレNEWS」2021年7月4日掲載インタビュー
- 集英社『寝ても覚めても』公式書誌情報
- ワニブックス『anna』公式作品情報
- 国立国会図書館サーチ
- 少年画報社『ヤングキング』2022年2号
- ASCII.jp 2017年・2021年掲載インタビュー
- 週刊実話 2020年10月掲載インタビュー
- テレビ朝日ニュース 2026年4月30日報道