2026年の年俸を正確に把握するうえで、最初に区別したいのが「基本給」と「保証年俸」です。
MLS選手会が公表した「2026 MLSPA Spring Salary Guide」は、2026年4月14日時点の選手報酬を集計した資料です。そこに記載されたソン・フンミンの数字は次のとおりです。
2026年・LAFCでの年間報酬$11,152,852

基本給(Base Salary)
$10,368,750
保証年俸(Guaranteed Compensation)
$11,152,852
基本給と保証額の差
$784,102
出典:MLS選手会・2026年春季年俸ガイド。金額は米ドル。
基本給の1,036万8,750ドルは、選手に設定された年間のベースサラリーです。
一方、保証年俸は基本給だけを示す数字ではありません。
MLS選手会の年俸集計では、基本給に加え、契約金や保証されたボーナスなどを契約期間に応じて年平均に換算します。2026年の報道では、マーケティングボーナスやエージェント手数料も集計に含まれると説明されています。
つまり、差額の78万4,102ドルが、そのままソン本人の銀行口座に追加で振り込まれるボーナスという意味ではありません。
ここを混同すると、年俸の実態を誤って理解してしまいます。
2026年の年俸はいつ時点の数字?今回の数字は、2026年4月14日時点のMLS選手会の春季データに基づいています。
11月現在の給与明細や年間の最終手取り額を示したものではありません。あくまで公表された契約上の保証報酬です。
そのため、検索結果に「基本給約1,037万ドル」「年俸約1,115万ドル」という異なる数字が表示されても、必ずしも情報が間違っているわけではありません。集計対象が違うのです。
【MLS年俸ランキング】ソン・フンミンとメッシ、ロドリゴ・デ・パウルを比較
2026年のMLSでソン・フンミンが注目される理由は、単に高額契約を結んだからではありません。
世界的なスター選手が集まるリーグで、保証年俸ランキング2位に位置していることです。
MLS選手会の年俸資料と2026年5月の報道を照合すると、上位選手の関係は次のようになります。
2026年MLS高額年俸選手の比較| 選手・所属クラブ | 基本給 | 保証年俸 |
|---|---|---|
| リオネル・メッシ(インテル・マイアミ) | $25,000,000 | $28,333,333 |
| ソン・フンミン(LAFC) | $10,368,750 | $11,152,852 |
| ロドリゴ・デ・パウル(インテル・マイアミ) | $7,569,000 | $9,688,320 |
| ヒルビング・ロサーノ(サンディエゴFC) | $6,000,000 | $9,333,333 |
| ミゲル・アルミロン(アトランタ・ユナイテッド) | $6,056,000 | $7,871,000 |
出典:MLS選手会2026年春季年俸ガイド。金額は米ドル。
1位のメッシの保証年俸は2,833万3,333ドル。
ソンの約2.54倍に相当します。
両者の差額は、年間で1,718万481ドルです。
基本給だけを比較しても、メッシは2,500万ドル、ソンは約1,037万ドル。2人の契約規模には大きな開きがあります。
ただし、これは選手としての実力をそのまま順位付けしたものではありません。
メッシはMLSにおける世界的な知名度、商業的な影響力、クラブとの契約条件など、複数の要素を持つ特別な存在です。
ロドリゴ・デ・パウルとの比較では?3位のロドリゴ・デ・パウルは、インテル・マイアミでプレーするアルゼンチン代表MFです。
保証年俸は968万8,320ドル。
ソンはデ・パウルを約146万4,532ドル上回っています。
デ・パウルはメッシと同じクラブでプレーし、アルゼンチン代表でも重要な役割を担う選手です。そうしたスター選手を上回る報酬を受け取っている点からも、LAFCがソンに設定した契約規模の大きさが分かります。
MLSで2位という順位の意味MLSの年俸ランキングは、プレミアリーグや欧州主要リーグの給与ランキングとは仕組みが異なります。
MLSでは指定選手制度など、独自の選手登録・報酬制度が運用されています。
ソンはLAFCの指定選手(Designated Player)として登録されています。高額契約を可能にする制度的な枠組みも、契約を理解するうえで欠かせません。
したがって、MLS2位という数字は、単純な競技成績ランキングではなく、リーグ内での契約上の評価を示すものです。
【歴代年俸】トッテナム時代からLAFC移籍までの報酬の変化
ソン・フンミンの年俸を考えるなら、2026年の数字だけでなく、イングランド・プレミアリーグで過ごした10年間にも目を向ける必要があります。
2015年にトッテナムへ移籍した当初から、彼の報酬はキャリアの成長と契約更新に合わせて変化してきました。
トッテナム時代の年俸推移- 2015年: バイエル・レバークーゼンからトッテナムへ移籍。加入時の正式な給与額はクラブから公表されていません。
- 2018年: 2023年までの新契約を締結。報道では週給約14万ポンドと推定されました。
- 2021年: 2025年までの4年契約に更新。クラブは給与の詳細を公表していません。週給20万ポンド前後との報道や推計がありました。
- 2023~2025年: 給与データベースでは週給約19万ポンド、年間約988万ポンドと推定されています。
- 2025年8月: LAFCへ完全移籍。MLSでの新たな契約が始まりました。
特に注意したいのが、トッテナム時代の給与には公式発表額と民間データベースの推計額が混在していることです。
2018年の契約更新はトッテナム公式が発表していますが、給与の具体的な金額までは明らかにしていません。
また、2021年の契約更新についても、クラブの公式発表は契約期間が中心でした。
そのため、歴代年俸を比較する際は、2026年のMLS選手会の公表数字と、過去の英国メディアや給与データベースによる推定値を同じ確度の情報として扱わないことが大切です。
トッテナムで築いた実績が大型契約につながったソンは2015年から2025年までトッテナムでプレーし、公式発表によれば、クラブ通算454試合に出場して173得点を記録しました。
主な実績は次のとおりです。
- 2021-22シーズンのプレミアリーグ得点王
- トッテナムの年間最優秀選手に2度選出
- 2019年のUEFAチャンピオンズリーグ決勝進出
- 2023年にトッテナムのキャプテンに就任
- 2025年のUEFAヨーロッパリーグ優勝
特に2021-22シーズンの得点王獲得は、アジア出身選手として初めての快挙でした。
10年間の継続的な実績と世界的な知名度が、LAFCの大型投資を後押しする背景になっています。
【2025年の移籍金】LAFCはソン・フンミンにいくら支払った?
2025年8月6日、LAFCはトッテナムからソン・フンミンを獲得したと正式発表しました。
この移籍はMLSの歴史でも大きな話題となりました。
移籍金は約2,650万ドルと報道移籍金について、LAFCとトッテナムは具体的な金額を公式発表していません。
一方、ロイターやMLS公式メディアなどは、報道ベースで最大約2,650万ドルと伝えています。
これは当時のMLS史上最高額の移籍金とされた大型補強でした。
ここで重要なのは、移籍金と選手本人の年俸は別のお金だという点です。
移籍金は基本的にクラブ間の選手獲得に関する金額です。選手本人がそのまま2,650万ドルを受け取るわけではありません。
一方、2026年の保証年俸1,115万2,852ドルは、選手の契約上の年間保証報酬を示しています。
この2つを足して「ソンの2026年の年収」とする計算も正しくありません。
LAFCとの契約期間は2027年までLAFCの公式発表によると、ソンの契約は2027年までです。
加えて、2028年までのオプションと、2029年6月までの追加オプションが設定されています。
つまり、2026年の段階では、少なくとも公表された契約条件上、短期的な移籍だけを想定した契約ではありません。
LAFCはソンを単なる得点源として獲得したわけではありません。
世界的な知名度を持つ選手をチームの中心に据え、競技面と商業面の両方でクラブの価値を高める狙いが読み取れます。
【スポンサー収入】ソン・フンミンの年収は公表年俸だけでは分からない
ソンの収入を考えるうえで見逃せないのが、スポンサー契約です。
MLS選手会の年俸データは、選手が個別に企業と結んでいるスポンサー契約の収入を網羅していません。
つまり、1,115万2,852ドルはソンの全収入を示す数字ではありません。
ソン・フンミンの主なスポンサー企業2025年9月のスポーツビジネス専門メディア「Sports Business Journal」は、ソンの主なブランド契約先として次の企業を紹介しています。
- Adidas(スポーツ用品)
- Ralph Lauren(ファッション)
- Gillette(グルーミング用品)
- Samsung(電子機器)
同記事は、ソンのInstagramフォロワーが約1,500万人に達していたことにも触れています。
世界的なスポーツブランドやファッションブランドと結びついていることは、選手としての競技価値とは別の商業的な価値を示しています。
特に韓国市場だけでなく、アジア全域で認知度を持つことは、国際ブランドにとって魅力的な要素です。
MLSの保証年俸にスポンサー収入は含まれる?ここは誤解が生じやすい部分です。
報酬の種類によって、集計対象が異なります。
| 収入の種類 | MLS選手会の保証年俸 |
|---|---|
| 基本給 | 含まれる |
| 契約金・保証ボーナス | 含まれる |
| 対象となるマーケティングボーナス | 含まれる |
| 個人が企業と直接結ぶスポンサー契約 | 含まれない |
| 保証されていない成績連動ボーナス | 含まれない |
例えば、企業との個別広告契約による報酬は、MLS選手会の保証年俸とは別の収入です。
また、メッシのようにクラブやリーグとの商業的な関係が大きい選手では、契約の全体像が通常の基本給だけでは見えにくくなります。
したがって、ソンのスポンサー収入を含む総年収について、1,115万ドルをそのまま実収入と考えるのは適切ではありません。
ソン・フンミンの実際の年収はいくら?現時点で、ソン個人の給与、広告契約、出演料などをすべて合算した2026年の確定総収入は、公表されたMLS選手会資料からは分かりません。
広告契約ごとの報酬額も一律に公開されているわけではありません。
そのため、ネット上で見かける推定資産額や推定年収を、公式年俸と同じ確度の数字として扱わないことが重要です。
確認できるのは、少なくともMLSの保証年俸だけで年間1,115万ドルを超える契約規模と、複数の世界的ブランドとの商業的な関係を持っていることです。
【プロの結論】ソン・フンミンの年俸から分かる世界的スターの市場価値
2026年のソン・フンミンの年俸を読み解くと、サッカー選手の報酬には大きく3つの評価軸があることが分かります。
1つ目は競技力です。
トッテナムでの173得点、プレミアリーグ得点王、韓国代表での実績は、選手としての評価を支える実績です。
2つ目は世界市場での知名度です。
ソンは韓国国内だけでなく、アジアを中心に世界的な知名度を持ちます。LAFCにとっては、試合での活躍に加えて、ファン層の拡大やクラブブランドの認知度向上にもつながる存在です。
3つ目は契約制度と商業的な収益性です。
MLSの指定選手制度を活用することで、クラブはリーグの通常の給与枠とは異なる形でスター選手を獲得できます。
この3つの要素が重なった結果が、保証年俸1,115万2,852ドルという数字に表れています。
年俸情報を比較するときの判断基準ソンの報酬を調べる読者が、特に気をつけたい要点は次の3つです。
- 基本給と保証年俸を混同しない。
- MLS選手会の公表額と、民間サイトの推定額を区別する。
- スポンサー収入を含む総年収と、クラブとの契約上の年俸を区別する。
この基準を押さえれば、ソンとメッシの比較も、トッテナム時代からの年俸推移も、より正確に理解できます。
【ソン・フンミンの年俸】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:ソン・フンミンの2026年の年俸はいくらですか?
2026年春季のMLS選手会資料による保証年俸は1,115万2,852ドルです。基本給は1,036万8,750ドルで、MLS全体では2位です。
Q2:ソン・フンミンとメッシではどちらが高年俸ですか?
メッシです。2026年の保証年俸は2,833万3,333ドルで、ソンの約2.54倍です。
Q3:LAFCへの移籍金2,650万ドルは年俸に含まれますか?
含まれません。移籍金はクラブ間の選手獲得に関する費用であり、選手本人の年間給与とは別のものです。
Q4:ソン・フンミンのスポンサー収入はいくらですか?
個別のスポンサー契約金額をすべて合算した公式な2026年の総額は公表されていません。Adidas、Ralph Lauren、Gillette、Samsungなどとのブランド契約が報じられています。
Q5:ソン・フンミンはトッテナム時代より年俸が上がりましたか?
給与データベースの推定値と2026年のMLS選手会の公表額を比較すると、報酬規模は大きくなっています。ただし、過去の英国での給与は推定値が中心であり、単純な額面比較には注意が必要です。
2026年のソン・フンミンの保証年俸は、1,115万2,852ドル。MLS全体で2位という非常に高い水準です。
基本給は1,036万8,750ドルで、保証年俸との差額は78万4,102ドル。メッシには及ばないものの、ロドリゴ・デ・パウルを上回る報酬を受け取っています。
2025年のLAFC移籍では約2,650万ドルというMLS記録級の移籍金が報じられ、契約は2027年まで。加えて、世界的ブランドとのスポンサー契約もあります。
注目すべきなのは、ソンの価値がサッカーの競技成績だけで測れないことです。
選手としての実績、世界的な知名度、商業的な影響力。この3つが重なっていることこそ、ソン・フンミンがMLSでこれほど高く評価される理由です。
今後の年俸動向を見る際も、MLS選手会の新しい年俸資料、契約更新の公式発表、スポンサー契約に関する報道を分けて確認することが、報酬の実態を正しく理解するポイントになります。