勝又温史は、横浜DeNAベイスターズに所属する右投左打の外野手です。投手としてプロ入りした後、育成契約を経て野手に転向し、現在は一軍で打撃力を発揮しています。
日本野球機構(NPB)および球団公式の選手プロフィールに掲載されている基本情報は次のとおりです。
- 氏名: 勝又温史(かつまた・あつし)
- 生年月日: 2000年5月22日
- 年齢: 26歳(2026年11月時点)
- 出身地: 東京都
- 身長・体重: 180cm・90kg
- 投打: 右投左打
- ポジション: 外野手
- 所属球団: 横浜DeNAベイスターズ
- 背番号: 28
- 出身高校: 日大鶴ヶ丘高校
- ドラフト: 2018年ドラフト4位
注目したいのは、投手として入団した選手が、野手として一軍で結果を残すまでに成長した点です。単純なポジション変更ではなく、プロ野球選手としてのキャリアを一度立て直した選手でもあります。
球団公式プロフィールとNPBの選手名鑑でも、現在の登録ポジションは外野手。背番号28は、育成契約時代の028から支配下復帰に伴って変更された番号です。
出典:横浜DeNAベイスターズ公式選手名鑑、日本野球機構(NPB)個人年度別成績。
【投手時代】日大鶴ヶ丘高校から2018年ドラフト4位でDeNAに入団

勝又温史のプロ野球人生は、外野手ではなく投手として始まりました。
日大鶴ヶ丘高校では本格派右腕として注目され、高校時代には最速152キロを記録。打者としても高校通算30本塁打を放つなど、投打の両面に才能を持っていました。
2018年のドラフト会議で横浜DeNAベイスターズから4位指名を受け、2019年に入団。球団からは速球を武器とする右腕として期待されていました。
プロ入り後の投手成績と苦戦しかし、プロでの投手生活は簡単ではありませんでした。特に課題となったのが制球面です。
2021年には二軍で31試合に登板し、3勝1敗、防御率1.83という数字を残しました。一見すると好成績ですが、34回3分の1イニングで40四球、4死球を与えており、安定した投球という面では課題が残っていました。
また、プロ入りから3年間、一軍登板を果たせませんでした。2021年シーズン終了後、球団から支配下選手としての戦力外通告を受けます。
ただし、ここで野球人生が終わったわけではありません。球団から提示されたのが、育成契約での再出発と野手への転向でした。
【野手転向の経緯】戦力外から育成契約へ、勝又温史が選んだ再挑戦
勝又にとって最大の転機は、2021年10月の戦力外通告でした。
当時21歳。投手として結果を出すことに苦しんでいた時期に、球団から外野手への転向を打診されました。投手としての支配下契約は終了するものの、育成選手として野球を続けられる道が残されたのです。
なぜ野手への転向を決断したのか転向の背景には、勝又自身が高校時代から持っていた打撃能力があります。
高校時代に30本塁打以上を記録した実績があり、打者としての素質も評価されていました。球団がその可能性に着目し、投手から野手への転身を提案したことが再出発につながりました。
ただし、投手として3年間を過ごした後の転向です。本人も当時の取材で、実戦で生きたボールを打つ経験がほとんどなかったことへの不安を語っています。
日刊スポーツやFull-Countの当時の報道によると、勝又は家族や関係者に相談したうえで転向を決断。投手への未練よりも、野球を続けられる喜びを大切にして新しいポジションに挑みました。
育成契約時代に積み重ねた実績2022年は野手転向1年目。打撃練習に取り組みながら、二軍の実戦で経験を積みました。
同年のイースタン・リーグでは打率.293、6本塁打を記録。翌2023年も打率.272、6本塁打、30打点と結果を残しています。
こうした二軍での成長が、支配下復帰への足掛かりとなりました。2022年には三浦大輔監督もフェニックス・リーグでのプレーに注目し、今後への期待を示しています。
2023年11月、背番号028から28へ2023年11月16日、DeNAは勝又との支配下選手契約を発表しました。
育成選手としての背番号028から、再び支配下選手の背番号28へ。投手としての戦力外通告から約2年を経て、プロ野球選手として新しいスタートラインに立ちました。
当時の球団公式発表では、勝又自身も投手から野手への転向を振り返り、周囲やファンへの感謝を表明しています。支配下復帰は単なる契約上の変更ではなく、二軍で積み重ねてきた努力が評価された節目でした。
【勝又温史の経歴年表】ドラフト指名から2026年の一軍定着まで
勝又のキャリアを理解するには、投手時代、育成時代、支配下復帰後という3つの段階に分けると分かりやすくなります。
主な出来事を時系列で整理しました。
この年表から分かるのは、勝又が支配下復帰後すぐに一軍の主力になったわけではないということです。2023年に支配下へ戻った後もファームで経験を積み、2025年にようやく一軍デビュー。2026年に出場機会を大きく増やしました。
出典:横浜DeNAベイスターズ公式発表、NPB年度別成績、日刊スポーツ、Full-Count。
【2026年最新成績】打率.283・95安打・4本塁打・33打点の実力を分析
2026年は勝又にとって、一軍での存在感を高めた重要なシーズンとなりました。
NPBの2026年シーズン終了時の個人成績によると、106試合に出場し、95安打、打率.283を記録。さらに4本塁打、33打点を挙げています。
2026年の一軍打撃成績
打率.283
安打95
本塁打4
打点33
| 項目 | 2026年成績 |
|---|---|
| 試合数 | 106 |
| 打席数 | 357 |
| 打数 | 336 |
| 得点 | 38 |
| 二塁打 | 11 |
| 三塁打 | 0 |
| 盗塁 | 3 |
| 四球 | 13 |
| 三振 | 59 |
| 出塁率 | .318 |
| 長打率 | .351 |
| OPS | .669 |
出典:NPB個人年度別成績、横浜DeNAベイスターズ公式選手成績。
打率.283はどのように評価できる?まず注目したいのは、打率.283という数字です。
プロ入り後、投手から野手へ転向した選手が一軍106試合に出場し、95本のヒットを記録したことには大きな意味があります。単発の代打出場だけではなく、一定の出場機会を与えられながら結果を残した点が評価材料です。
一方、打率だけで打者としての完成度を判断するのは早計です。
2026年の出塁率は.318、長打率は.351、OPSは.669。4本塁打という数字も含めると、現段階では長打力で試合を決めるタイプというより、安打を積み重ねて打線に貢献する打者としての側面が見えます。
規定打席到達には届いていないもう一つ押さえておきたいのが、357打席という数字です。
106試合に出場したものの、2026年の成績は規定打席には到達していません。そのため、打率.283をリーグの規定打席到達者と単純に比較して、打撃力を断定することはできません。
それでも、95安打を記録した事実は大きな前進です。今後は出場機会を増やしながら、出塁率や長打率をさらに伸ばせるかが評価のポイントになります。
【プロ初安打・初打点・初本塁打】勝又温史が一軍で刻んだ3つの記録
勝又の2025年と2026年には、プロ野球選手としての節目となる出来事が続きました。特に注目されるのが、プロ初安打、プロ初打点、プロ初本塁打です。
2025年5月4日:プロ初安打一軍での初安打を記録したのは、2025年5月4日の巨人戦です。
5月1日に一軍昇格を果たした勝又は、4日の試合で「1番・左翼」としてプロ初スタメンに抜てきされました。
3回の第1打席で巨人のフォスター・グリフィン投手が投じた初球を捉え、センター前へ運ぶヒットを記録。これがプロ通算3打席目での初安打となりました。
投手から野手に転向し、育成契約を経て支配下に戻った選手が、プロ7年目で初めて一軍のヒットを記録した瞬間でした。
2026年4月12日:待望のプロ初打点次の大きな節目は、2026年4月12日の広島戦です。
この試合は勝又にとって2026年シーズンの初出場でした。DeNAが1点を追う7回裏、2死二塁の場面で打席に立つと、広島の森浦大輔投手から左翼線への同点適時二塁打を放ちました。
この一打がプロ初打点となりました。
一軍デビューから約1年、野手転向からは約4年半を経て手にした記録です。試合後には初めてヒーローインタビューにも登場し、喜びを語りました。
2026年6月13日:プロ初本塁打はロッテ戦の3ランそして2026年6月13日、勝又はプロ8年目にして初本塁打を放ちました。
ZOZOマリンスタジアムで行われたロッテとの交流戦。2回1死一、二塁の場面でロッテの坂本光士郎投手が投じた直球を捉え、中越えの3ランを記録しました。
初本塁打が貴重な追加点となる3ランだったことも印象的です。長い下積みを経て放ったプロ初アーチに、勝又は「夢みたいです!」と喜びを表しました。
日刊スポーツの報道によると、この一発は野手転向、育成契約、支配下復帰という経歴を経た勝又にとって、特別な意味を持つ記録となりました。
2026年シーズン終了時点で4本塁打を記録しており、プロ初本塁打をきっかけに一軍打者としての実績を積み上げています。
【現在の評価】勝又温史はDeNAのレギュラー外野手になれるのか
2026年の勝又を評価するうえで重要なのは、単に打率や本塁打数を見るだけではなく、どのような役割を担える選手になっているかという点です。
一軍106試合出場は大きな前進2025年の一軍出場は7試合、打数9、安打3でした。それに対して2026年は106試合に出場し、95安打を記録しています。
一軍でプレーする機会が増え、結果も伴ったことは明確な成長です。特に、プロ入り後に一軍登板を経験できなかった投手時代と比較すると、外野手として一軍の戦力になったこと自体が大きな変化です。
今後の課題は出塁率と長打力一方で、さらに評価を高めるためには改善できる部分もあります。
2026年の出塁率は.318、長打率は.351です。打率.283に対して出塁率との差は大きくなく、四球は13。長打率も飛び抜けた水準ではありません。
今後、外野手として定位置を確保するには、安打を打つ能力に加えて、四球を選ぶ力や長打で得点を生み出す能力も伸ばしていくことがポイントになります。
勝又温史を評価するときの3つの判断基準2026年の成績を踏まえると、勝又を評価する際には次の3点が重要です。
- 安定した打撃:打率.283、95安打という実績を翌シーズン以降も維持できるか。
- 得点への貢献:33打点、4本塁打から、さらに長打や出塁による得点機会を増やせるか。
- 出場機会の拡大:106試合出場から、規定打席到達や外野の定位置確保につなげられるか。
特に重要なのは、打率だけでなく出塁率や長打率を含めて評価することです。打率が高くても、出塁や長打が少なければ、打線の中で担える役割には限界があります。
逆に、出塁率と長打率を改善できれば、単なる控え外野手ではなく、攻撃面でも計算できる選手として評価を高める可能性があります。
【勝又温史に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:勝又温史は現在どこの球団に所属していますか?
A1:2026年シーズン終了時点で、横浜DeNAベイスターズに所属しています。ポジションは外野手、背番号は28です。
Q2:勝又温史はなぜ投手から野手に転向したのですか?
A2:投手としてプロ3年間を過ごした後、2021年に支配下選手として戦力外通告を受けました。その際に球団から野手転向と育成契約を打診され、高校時代から評価されていた打撃能力を生かす道を選びました。
Q3:勝又温史が支配下登録に復帰したのはいつですか?
A3:2023年11月16日です。育成契約時代の背番号028から28に変更されました。
Q4:勝又温史のプロ初本塁打はいつですか?
A4:2026年6月13日のロッテ戦です。ロッテの坂本光士郎投手から中越えの3ランを放ちました。
Q5:勝又温史のプロ初打点はいつですか?
A5:2026年4月12日の広島戦です。7回に同点の適時二塁打を放ち、プロ初打点を記録しました。
Q6:勝又温史の2026年の打率や本塁打数は?
A6:NPBの2026年シーズン終了時の公式記録では、打率.283、95安打、4本塁打、33打点、106試合出場です。
【プロの結論】勝又温史の本当の価値は投手から野手への再起にある
勝又温史のキャリアを振り返ると、2018年のドラフト4位指名から2026年の一軍での活躍まで、決して一直線の道のりではありませんでした。
投手として入団し、3年で戦力外通告を受け、育成契約で野手に転向。二軍で打撃を磨き、2023年に支配下へ復帰しました。そして2025年に一軍初安打、2026年にはプロ初打点と初本塁打を記録しています。
2026年の打率.283、95安打、4本塁打、33打点は、野手として積み重ねてきた努力が一軍の数字に表れた結果です。
ただし、規定打席には届いておらず、今後の課題も残されています。出塁率や長打率の向上、外野の定位置確保、年間を通じた安定した打撃が次の目標になるでしょう。
勝又の魅力は、単に投手から野手へ転向した珍しい経歴だけではありません。一度は支配下選手としての立場を失いながら、育成契約から再び一軍の舞台に戻り、プロ初本塁打まで到達したことにあります。
2026年は勝又温史にとって、再起を果たした選手から、一軍で結果を残す外野手へと評価を進めたシーズンです。今後、背番号28を背負う選手として、どこまで出場機会と打撃成績を伸ばせるかが注目されます。