| 対戦カード | 放送局・開始時刻 | 個人平均 | 世帯平均 |
|---|---|---|---|
| 日本対オランダ | NHK総合・5:00 | 14.8% | 27.1% |
| 日本対チュニジア | 日テレ・12:30 | 20.4% | 30.2% |
| 日本対スウェーデン | NHK総合・8:00 | 19.8% | 35.0% |
| 日本対ブラジル | フジテレビ・25:30 | 8.2% | 15.5% |
数値はビデオリサーチの公式アーカイブに掲載された番組平均。チュニジア戦は150分間、ブラジル戦は170分間の番組枠。
瞬間最高視聴率については、各試合の放送後に報じられた数値を整理すると次のようになる。
- 日本対オランダ:世帯34.9%、個人19.7%
- 日本対チュニジア:世帯37.0%、個人25.4%
- 日本対スウェーデン:世帯37.8%、個人21.5%
- 日本対ブラジル:ビデオリサーチから瞬間最高の公表なし
この比較で目を引くのは、平均世帯視聴率のトップがスウェーデン戦である一方、瞬間最高も同試合が最も高いことだ。チュニジア戦も37.0%まで上昇しており、両試合は視聴者の関心を集めた。
なお、チュニジア戦については、日テレが発表した13時から15時までの平均が33.2%、個人22.5%だった。ビデオリサーチの公式アーカイブは12時30分から15時までの150分間を対象にしている。集計対象時間が違うため、数字を単純に同一条件の結果として扱うことはできない。
ブラジル戦も、放送翌日の報道では世帯15.9%、個人8.4%だったが、公式アーカイブでは15.5%、8.2%となっている。比較する際には、速報報道と公式アーカイブのどちらを使ったかをそろえる必要がある。
なぜスウェーデン戦が35%を記録したのか4試合の視聴率を理解するうえで、対戦相手と放送時間の両方を見る必要がある。
日本対オランダは月曜日の早朝5時開始。 NHK総合で放送され、世帯平均27.1%を記録した。平日の早朝という条件でも、ワールドカップの初戦に対する関心が数字に表れた。
日本対チュニジアは日曜日の午後。 13時キックオフで、日本テレビ系が生中継した。日本は4対0で勝利し、日曜日という視聴しやすい時間帯も重なった。試合終了時には世帯37.0%、個人25.4%まで上昇した。
日本対スウェーデンは金曜日の午前8時開始。 平日の出勤・通学時間帯と重なるにもかかわらず、世帯35.0%を記録。2026年1月1日から6月28日までに放送された番組の中で、世帯平均の最高値となった。
一方、ブラジル戦は日本時間の6月30日午前2時キックオフ。決勝トーナメントの試合でありながら、放送時間は大きなハードルになった。
つまり、試合の重要性だけで視聴率は決まらない。休日の午後、平日の朝、深夜という生活時間との関係が、平均値を大きく左右している。
【歴代ランキング】サッカー高世帯視聴率番組の記録

2026年の日本対スウェーデン戦が35.0%という高い数字を残したとはいえ、歴代のサッカー中継と比較すると、さらに大きな記録が存在する。
ビデオリサーチが公開している1977年9月26日以降の関東地区のサッカー高世帯視聴率番組ランキングでは、2002年の日韓ワールドカップが上位を占めている。
サッカー視聴率の歴代トップ10ビデオリサーチ調べ・関東地区・世帯平均
1. 66.1%:2002年6月9日・日本対ロシア(フジテレビ)
2. 65.6%:2002年6月30日・ドイツ対ブラジル決勝(NHK総合)
3. 60.9%:1998年6月20日・日本対クロアチア(NHK総合)
4. 60.5%:1998年6月14日・日本対アルゼンチン(NHK総合)
5. 58.8%:2002年6月4日・日本対ベルギー(NHK総合)
6. 57.3%:2010年6月29日・日本対パラグアイ(TBS)
7. 52.7%:2006年6月18日・日本対クロアチア(テレビ朝日)
8. 52.3%:1998年6月26日・日本対ジャマイカ(NHK総合)
9. 49.0%:2006年6月12日・日本対オーストラリア(NHK総合)
10. 48.7%:2018年6月19日・日本対コロンビア(NHK総合)
歴代1位は、2002年6月9日に行われた日本対ロシア戦の66.1%だ。
日本が初めてワールドカップを自国開催した日韓大会で、日本代表がワールドカップ初勝利を挙げた歴史的な試合でもある。
この試合が高い数字を記録した背景には、開催国としての期待、初勝利への関心、夜の視聴しやすい放送時間など、複数の要因があった。
1998年フランス大会の日本対クロアチア戦も60.9%を記録しており、日本代表のワールドカップ出場がテレビ視聴に与えた影響の大きさが分かる。
ただし、1990年代や2000年代と2026年では、テレビを取り巻く環境が異なる。録画機器、インターネット配信、スマートフォンなどの普及を考慮せず、視聴率だけで人気を比較するのは適切ではない。
2026年の35%は歴代記録と比べてどうなのかスウェーデン戦の35.0%は、2026年の番組としては非常に高い数字だった。
しかし、歴代1位の日本対ロシア戦66.1%には31.1ポイント届いていない。
これはサッカー人気が単純に半減したという意味ではない。現在はテレビ以外の視聴手段が増えており、従来のテレビ視聴率だけでは試合への関心をすべて測れないからだ。
2026年の評価では、テレビの視聴率と配信の視聴データを区別して見ることが重要になる。
【視聴率の基本】世帯平均・個人平均・瞬間最高は何が違う?
サッカー中継のニュースでよく登場するのが、世帯平均視聴率、個人平均視聴率、瞬間最高視聴率の3つだ。
似た言葉だが、測定している対象は異なる。
世帯視聴率とは世帯視聴率は、テレビを所有する調査対象世帯のうち、どれくらいの世帯が対象番組を視聴していたかを示す割合だ。
例えば世帯視聴率35%なら、調査対象となるテレビ所有世帯のうち、平均して35%の世帯で視聴が確認されたという意味になる。
家族4人が同じテレビで試合を見ていても、世帯としては1世帯と数える。
個人視聴率とは個人視聴率は、世帯内にいる4歳以上の個人を対象にした指標だ。
同じ世帯でも、父親はサッカーを見ていて、母親は別の番組を見ているというケースがある。
こうした視聴状況を個人単位で把握できるため、世帯視聴率だけでは見えない視聴者の広がりが分かる。
2026年のスウェーデン戦は、世帯35.0%に対して個人19.8%だった。両方を確認することで、家庭単位でのテレビ接触と、実際に視聴した個人の割合を分けて理解できる。
瞬間最高視聴率は本当に一瞬の数字なのか一般に瞬間最高視聴率と呼ばれる数字は、ビデオリサーチの説明では「毎分最高視聴率」に相当する。
つまり、秒単位の最高値ではなく、番組の放送時間内で最も高かった1分間の視聴率だ。
2026年のスウェーデン戦では午前8時47分に世帯37.8%を記録した。
チュニジア戦では試合終了時の14時55分に世帯37.0%となった。
この違いも興味深い。スウェーデン戦は試合中の時間帯、チュニジア戦は試合終了のタイミングで最高値を記録している。
試合展開や得点シーン、終了直前の緊張感など、視聴者が画面に集中するタイミングは試合ごとに違う。
【ビデオリサーチの調査方法】視聴率はどうやって測定する?
サッカー視聴率を正しく読むには、数字の出所であるビデオリサーチの調査方法も知っておきたい。
視聴率は、日本全国のテレビ視聴者全員にアンケートを取って算出するものではない。一定の条件で選ばれた調査対象世帯のデータから、全体の視聴状況を推計する標本調査だ。
関東地区では2,700世帯が調査対象ビデオリサーチの公表するテレビ視聴率調査の仕様では、関東地区の調査対象は2,700世帯となっている。
主な調査仕様は次のとおり。
- 調査対象:テレビ受像機を所有する世帯と、世帯内に居住する4歳以上の家族
- 関東地区の調査世帯数:2,700世帯
- 調査方法:PM(ピープルメーター)による機械式調査
- サンプリング:住民基本台帳の世帯数データを基に無作為抽出
- 調査頻度:年間52週、毎日
- 調査対象テレビ台数:1世帯最大8台
PM方式では、世帯内のテレビ視聴状況を機械的に記録する。これによって、誰がどのテレビを視聴しているのかを把握できる。
調査対象が限られているからといって、数字に意味がないわけではない。ただし、標本調査である以上、標本誤差が伴うことはビデオリサーチ自身も注意事項として説明している。
リアルタイム視聴率とタイムシフト視聴率の違いもう一つ見落とされがちなのが、視聴率の種類だ。
リアルタイム視聴率は、放送と同時に視聴した割合を示す。
タイムシフト視聴率は、録画などによって放送から7日以内、168時間以内に視聴した割合を示す。
総合視聴率は、リアルタイム視聴とタイムシフト視聴を合わせた指標で、同じ視聴を二重に数えない。
サッカーのような生中継では、試合の結果をリアルタイムで知りたい視聴者が多い。そのため、リアルタイム視聴率が特に重視される。
一方、試合の録画や見逃し配信を利用する人の行動は、通常のテレビ視聴率とは別に考える必要がある。
ネット配信の視聴者はテレビ視聴率に含まれる?2026年大会では、JFAの放送予定にもDAZNによるライブ配信が掲載されていた。
スマートフォンやパソコンで配信を視聴する人の数は、テレビ放送のリアルタイム視聴率とは異なるデータになる。
したがって、テレビ視聴率が低かったからといって、その試合を見た人が少なかったと即断することはできない。
例えば深夜のブラジル戦では、テレビの世帯平均が15.5%だった。一方、テレビ以外の配信視聴者を含めた大会全体の接触人数は、別の調査データを確認しなければ評価できない。
【NHK・日本テレビ・フジテレビ】2026年のサッカー中継を比較
2026年の日本代表戦4試合は、NHK総合、日本テレビ、フジテレビがそれぞれ中継を担当した。
放送局別に見ると、NHK総合はオランダ戦とスウェーデン戦、日本テレビはチュニジア戦、フジテレビはブラジル戦を放送した。
NHK総合は早朝・朝の2試合で高視聴率NHK総合が担当したオランダ戦は世帯27.1%、スウェーデン戦は35.0%だった。
特にスウェーデン戦は平日午前8時の開始でありながら、4試合中最高の平均世帯視聴率を記録した。
両試合ともワールドカップのグループリーグであり、対戦相手や試合の状況、放送時間が異なる。単純にNHKの編成力だけで数字を説明することはできない。
日本テレビは日曜午後のチュニジア戦で高水準日本テレビが担当したチュニジア戦は、日曜日の午後に放送された。
試合では日本が4対0で勝利。平均視聴率だけでなく、試合終了時の瞬間最高視聴率でも世帯37.0%を記録した。
日曜日の午後というテレビを視聴しやすい時間帯に加え、日本代表の快勝という試合展開が関心を集めた。
フジテレビは深夜のブラジル戦を中継フジテレビのブラジル戦は、日本時間の午前1時30分から中継が始まり、午前2時にキックオフされた。
公式アーカイブの平均世帯視聴率は15.5%、個人視聴率は8.2%。
他の3試合と比較すると低い数字だが、平日深夜から未明にかけての放送という条件を考える必要がある。
日刊スポーツの報道では、同じ時間帯の過去4週間の平均世帯視聴率は0.5%だったとされている。15.9%という速報値は、通常の深夜番組とは明らかに異なる視聴規模だった。
放送局別の数字を比較するときの注意点今回の結果を使って、NHKが日本テレビやフジテレビより優れていると判断するのは早計だ。
放送局別の視聴率は、番組の内容だけでなく、放送時間、曜日、対戦カード、試合展開、放送枠の長さなどにも影響される。
加えて、今回の比較はNHKが2試合、民放2局が各1試合という構成だ。
放送局そのものの評価をするなら、同じ時間帯、同じ条件、同じ対象層で比較する必要がある。
【よくある質問】サッカーの視聴率に関するFAQ
Q1:2026年のサッカー日本代表戦で最も視聴率が高かった試合は?
A1:日本対スウェーデン戦です。ビデオリサーチの公式アーカイブでは、関東地区の世帯平均35.0%、個人平均19.8%でした。
Q2:2026年の日本代表戦で瞬間最高視聴率が最も高かったのは?
A2:日本対スウェーデン戦の世帯37.8%です。午前8時47分に記録されました。チュニジア戦も世帯37.0%と高い数字でした。
Q3:サッカーの視聴率は世帯平均と個人平均のどちらを見ればよい?
A3:世帯単位でのテレビ視聴の広がりを確認するなら世帯平均、実際に視聴した個人の割合を確認するなら個人平均が適しています。両方を併せて見ると、試合の視聴状況をより正確に理解できます。
2026年のFIFAワールドカップ北中米大会では、日本代表の4試合がそれぞれ異なる視聴率を記録した。
特に注目すべき数字は次の3つだ。
- 世帯平均最高:日本対スウェーデン戦の35.0%
- 瞬間最高:日本対スウェーデン戦の37.8%
- 深夜放送:日本対ブラジル戦の15.5%(公式アーカイブ)
今回の結果から分かるのは、サッカー中継の視聴率を左右する要素が、試合の人気や重要性だけではないということだ。
日曜日の午後に行われたチュニジア戦、平日朝のスウェーデン戦、未明のブラジル戦では、視聴環境そのものが大きく違っていた。
また、歴代ランキングでは2002年の日本対ロシア戦が66.1%でトップを維持している。2026年の35.0%と比較すると、テレビ視聴の環境が変化してきたことも読み取れる。
今後、サッカー視聴率を調べる際には、単純な数字の高さだけでなく、世帯・個人の違い、平均と毎分最高の違い、放送時間、配信視聴の有無まで確認したい。
視聴率は試合の注目度を測る重要な指標だが、サッカー人気のすべてを表す数字ではない。 2026年の大会は、そのことを改めて示した大会だった。