「あきない世傳 金と銀」は、作家・の同名小説を原作とするNHKのBS時代劇です。脚本を担当するのは、NHK連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」などでも知られる山本むつみ。音楽は未知瑠が手掛けています。
物語の舞台は江戸時代中期。大坂天満の呉服商「五鈴屋」に奉公に上がった少女・幸が、商いの知識を身につけ、やがて店を背負う女性へと成長していきます。
作品を貫く言葉は、「買うての幸い、売っての幸せ」。
売り手だけが利益を得るのではなく、買い手にも喜んでもらう。そんな商売の理想を追い求める幸の姿が、シリーズを通して描かれます。
江戸時代の呉服商・五鈴屋が物語の中心五鈴屋は、呉服や太物を扱う商家です。
呉服は絹織物を中心とした高級な衣料品、太物は主に木綿などを使った比較的日常的な衣料品を指します。
ドラマでは、商品の開発だけでなく、仕入れ先との交渉、販売方法、奉公人の育成、同業者との競争など、商家の経営に関わる問題が次々と登場します。
そのため、単純な恋愛時代劇とは異なり、商売の仕組みそのものを楽しめるのが特徴です。
特に幸が、顧客の好みや時代の変化を読み、新しい商品を考案していく過程には、現代のマーケティングや商品開発にも通じる面白さがあります。
【シーズン1・2・3】全3シリーズのあらすじを時系列で解説

※以下は各シリーズの主要な展開と最終回に触れる内容を含みます。
シーズン1:幸が商いと出会い、五鈴屋を支えるまで
物語は、江戸幕府第八代将軍・徳川吉宗の時代から始まります。
津門村で暮らす幸は、父と兄を病で亡くし、大坂天満の呉服商・五鈴屋に奉公することになります。
幼い幸は、番頭の治兵衛が丁稚たちに教える「商売往来」に興味を持ち、商いの世界に引き込まれていきます。
やがて幸は、店の経営難や家族の問題に直面。四代目徳兵衛の妻となり、五鈴屋を立て直すために知恵を絞ります。
その後、惣次との結婚によって商売の規模はさらに拡大しますが、惣次の経営方針や仕入れ先との問題から夫婦の間に亀裂が生じます。
最終回「店主の器」では、惣次が五鈴屋から姿を消すという大きな転機を迎えます。
幸の人生は、ここからさらに波乱に満ちたものになっていきます。
シーズン2:七代目店主となった幸が江戸進出に挑む
シーズン2では、幸が五鈴屋の再建と事業拡大に挑みます。
六代目となった智蔵とともに商いを続ける幸ですが、大切な人との別れという厳しい現実にも直面します。
加えて、女性が店主として名前を出すことが難しかった当時の大坂で、幸は大きな決断を下します。
それが、五鈴屋七代目店主への就任です。
女性であることを理由に商いの道を閉ざされても、幸はあきらめません。周囲の仲間と力を合わせ、江戸への出店を実現します。
江戸店では、土地ごとの客層や商習慣を理解しながら、新しい販売方法を模索。伊勢型紙を使った小紋の開発にも取り組みます。
最終回「五鈴屋の正念場」では、店の成長を阻む新たな問題が発生。商売を続けるために、幸は再び大きな決断を迫られます。
シーズン3:鈴小紋の大ヒットと五鈴屋の危機
2026年春に放送されたシーズン3では、江戸浅草田原町の五鈴屋江戸店が物語の中心になります。
七代目店主となった幸は、五鈴屋を100年続く店にするため、庶民にも親しまれる小紋染めの開発に取り組みます。
その成果が、五鈴屋の新商品「鈴小紋」です。
歌舞伎役者・中村富五郎のお練りで披露された鈴小紋は大ヒット。幸の商売は順調に進んでいるように見えました。
しかし、前夫の惣次との再会や、妹・結に関心を寄せる枡吾屋忠兵衛の登場によって、状況は複雑になります。
加えて、呉服商同士の競争や取引上の問題が発生。五鈴屋は廃業の危機に追い込まれます。
幸は知恵と仲間の協力によって危機を乗り越えようとしますが、その過程で賢輔の思いにも向き合うことになります。
シーズン3の最終回は「金と銀」。
呉服町店の所有権をめぐる問題が発覚し、幸と菊栄が偽物の沽券状による不動産詐欺に遭っていたことが判明します。そして、正当な所有者として現れたのが惣次でした。
この結末が、完結編へとつながっていきます。
【キャスト一覧】小芝風花・加藤シゲアキら主要出演者と役柄
「あきない世傳 金と銀」の魅力を支えているのが、五鈴屋を取り巻く人物たちです。
主人公の幸を演じる小芝風花を中心に、家族、商売仲間、ライバル、そして人生に深く関わる男性たちが登場します。
主要キャスト・人物相関一覧※役柄はシリーズ全体を通した主要な関係性です。出演者や登場人物は各シーズンで異なります。
小芝風花が演じる幸の魅力幸は、最初から商売の天才として描かれているわけではありません。
奉公人として働き、周囲の人から学び、失敗を経験しながら成長していく人物です。
小芝風花の演技で印象的なのは、商売に向き合うときの芯の強さと、人間関係で見せる繊細な感情の違いです。
特に、女性が店主として認められにくい時代に、商売の実績で周囲を納得させようとする姿には説得力があります。
加藤シゲアキが演じる惣次の存在感惣次は、幸の前夫であり、五鈴屋の商売にも大きな影響を与えた人物です。
彼は単純な悪役ではありません。商売に対する高い理想や強い意志を持つ一方で、その考え方が周囲との衝突を招くこともあります。
シーズン3では本両替商・井筒屋保晴となって幸の前に現れ、物語に再び緊張感をもたらしました。
完結編では、惣次の思いも重要な要素になります。幸との過去だけでなく、五鈴屋をめぐる彼の行動がどのような意味を持つのかも注目です。
【2026年12月26日・2027年1月1日】完結編の放送日と見どころ
2026年10月1日には、出演者の所属事務所から完結編の放送予定が告知されました。NHK関連の作品情報とMANTANWEBの報道でも、具体的な放送日時が紹介されています。
完結編の放送スケジュール
BSP4K・先行放送12月26日(土)
2026年 午後7時30分~8時59分
NHK BS・放送1月1日(金)
2027年 午後7時30分~8時59分
番組形式
スペシャル時代劇
本編時間
89分
主演
小芝風花
原作・脚本
髙田郁・山本むつみ
完結編は、シーズン3の最終回から続く物語です。
原作の髙田郁による「特別編」上下巻をベースに、五鈴屋を100年続く店にするために奮闘する幸と賢輔の姿が描かれます。
注目したいのは、幸が七代目店主として店を守るだけでなく、次の世代へ商いを引き継ぐ立場になっていることです。
シーズン3では、賢輔の思いを知りながらも、五鈴屋の未来を考えて彼に九代目を継がせる決断をします。
完結編では、その後の幸と賢輔がどのように店を支えていくのかが大きなテーマになります。
完結編で描かれる注目人物とエピソード- 幸と賢輔: 五鈴屋を次の世代につなぐための二人の歩み。
- 惣次: 幸の前夫として、そして商人として抱えてきた思いの行方。
- 佐助: 江戸本店の支配人として働く佐助の恋模様。
- お杉: 惣次のもとを去った後の人生。
- 周助: 五鈴屋八代目店主として抱いてきた悲願。
- 結: 幸の妹であり、江戸所払いとなった後の人生と姉妹の関係。
特に、結のその後は見逃せないポイントです。
シーズン3で描かれた結の問題は、幸にとっても大きな心の負担でした。完結編では、二人の関係がどのような形に落ち着くのかが明かされます。
完結編の出演者・スタッフ完結編には、小芝風花と加藤シゲアキをはじめ、これまでのシリーズを彩ってきた俳優陣が出演します。
主な出演者は次のとおりです。
- 小芝風花
- 加藤シゲアキ
- いしのようこ
- 朝倉あき
- 渡辺大
- 松本怜生
- 長澤樹
- 内藤理沙
- 大西礼芳
- 葵揚
- 佐久間悠
- 泉澤祐希
- 齋藤潤
- 池田努
- 菜葉菜
- 浅利陽介
- 味方良介
- 野添義弘
- 野間口徹
- 田中要次
- 萬田久子
- 高島礼子
- 髙嶋政伸
- 風間杜夫
- 舘ひろし ほか
原作は髙田郁、脚本は山本むつみ、音楽は未知瑠。演出は田中健二が担当します。
【最終回の見どころ】「金と銀」というタイトルに込められた物語の意味
シーズン3の最終回は、単に五鈴屋が成功するかどうかを描いたエピソードではありません。
幸と菊栄が力を合わせて開いた呉服町店が、不動産詐欺によって危機に陥り、そこに惣次が関わっていたことが判明します。
この展開は、商いにおいて大切なのは商品を売る能力だけではないという作品の本質を浮かび上がらせています。
信用、契約、人間関係、そして長い時間をかけて築く信頼。こうしたものがなければ、どれほど繁盛している店でも存続できません。
幸と賢輔の関係はどうなる?完結編で特に注目されるのが、幸と賢輔の関係です。
賢輔は、幸の商いを支え続けてきた人物です。
二人の関係は、単なる店主と奉公人という枠を超えています。幸の考えを理解し、五鈴屋の将来を真剣に考える賢輔の存在は、シリーズを通して大きくなってきました。
シーズン3では、幸が彼の思いを知りながらも、五鈴屋の未来を優先して九代目を任せる決断をします。
完結編では、この決断が二人の人生にどう影響するのかが見どころです。
なぜ完結編が重要なのかこれまでの3シーズンは、幸が商いを学び、店を立て直し、江戸に進出するまでの物語でした。
一方、完結編では、幸が築いてきたものをどう次世代へ渡すのかが中心になります。
これは、成功物語の最後に必要な「継承」のテーマです。
一代で大きくすることと、次の世代にも続く店をつくることは違います。
幸が追い求めてきた100年続く五鈴屋という目標に、どのような形で答えが出されるのか。そこに完結編ならではの意味があります。
【NHKオンデマンド】シーズン1・2・3はどこで見られる?
過去のシリーズを見直してから完結編を楽しみたい場合は、NHKオンデマンドが有力な視聴方法です。
NHKの番組をインターネットで視聴できる公式サービス。「あきない世傳 金と銀」の各シリーズのエピソードが配信対象になっています。
配信期間・料金・対象エピソードは変更される場合があります。
| 視聴方法 | 内容 |
|---|---|
| NHKオンデマンド単品 | エピソードごとに購入 |
| まとめて見放題パック | 対象番組を月額で視聴 |
| NHKプラス・NHK ONE | 放送番組の見逃し配信対象か確認 |
NHKオンデマンドでは、2026年11月1日から30日までシーズン1の第1話を無料配信する案内も掲載されています。また、シーズン3の第1話や最終回も番組ページで確認できます。
料金の目安として、掲載されている番組ページでは単品220円、まとめて見放題パック990円(税込み)の表示があります。実際の購入時には対象作品と視聴期限を確認してください。
完結編を見る前に押さえたい視聴順おすすめは、放送順に視聴することです。
1. シーズン1:幸が五鈴屋で商いを学ぶ過程を知る。
2. シーズン2:七代目店主となり、江戸進出を実現するまでを見る。
3. シーズン3:鈴小紋の開発、惣次との再会、賢輔の思いを確認する。
4. 完結編:幸と賢輔が五鈴屋の未来をどう築くのかを見届ける。
特にシーズン3を見ておくと、完結編で描かれる惣次や結、賢輔の行動をより深く理解できます。
【よくある質問】あきない世傳 金と銀に関するFAQ
Q1:あきない世傳 金と銀の完結編はいつ放送されますか?
A1:BSP4Kでは2026年12月26日(土)午後7時30分から、NHK BSでは2027年1月1日(金)午後7時30分から放送予定です。どちらも89分のスペシャル時代劇です。
Q2:あきない世傳 金と銀は全部で何シーズンありますか?
A2:2023年のシーズン1、2025年のシーズン2、2026年のシーズン3の全3シーズンです。加えて、2026年末から2027年元日にかけて完結編が放送予定です。
Q3:小芝風花は何の役を演じていますか?
A3:主人公の幸(さち)役です。大坂の呉服商・五鈴屋に奉公し、やがて七代目店主となって江戸店を発展させます。
Q4:加藤シゲアキは何の役ですか?
A4:惣次(そうじ)役です。幸の前夫で、商売に対する強い信念を持つ人物です。シーズン3では本両替商となって幸の前に再登場します。
Q5:完結編では幸と賢輔はどうなりますか?
A5:五鈴屋を100年続く店にするための二人の物語が描かれます。賢輔は九代目を継ぐ人物として位置づけられ、二人の関係の行方も注目ポイントです。
Q6:あきない世傳 金と銀の原作と脚本は誰ですか?
A6:原作は髙田郁、脚本は山本むつみです。完結編は髙田郁の原作「特別編」上下巻をベースに制作されます。
Q7:あきない世傳 金と銀はNHKオンデマンドで見られますか?
A7:はい。シーズン1・2・3のエピソードがNHKオンデマンドの番組ページに掲載されています。配信期間や購入方法はエピソードごとに確認してください。
「あきない世傳 金と銀」は、江戸時代の呉服商を舞台に、幸が奉公人から七代目店主へと成長していく姿を描いた人情時代劇です。
シーズン1では商いとの出会い、シーズン2では七代目店主への就任と江戸進出、シーズン3では鈴小紋の成功と五鈴屋の存続を懸けた戦いが描かれました。
そして完結編では、幸と賢輔が五鈴屋を100年続く店にするための物語が描かれます。惣次の思い、佐助の恋、お杉や周助のその後、妹・結との関係など、これまでの物語で残されたテーマにも決着がつくことが期待されます。
2026年12月26日(土)のBSP4K、2027年1月1日(金)のNHK BS。この2つの放送日が、幸と五鈴屋の物語を見届ける大切な機会になります。
単なる商売の成功物語ではなく、人との縁を大切にしながら次の世代へ何を残すのか。幸が歩んできた道のりの最終章に注目です。
主な情報確認先:NHKエンタープライズ、NHKオンデマンド、完結編出演者所属事務所の公式告知、MANTANWEB(2026年10月4日報道)。