2026年のピエール瀧は、性格もジャンルも異なる2作品に出演しています。
単に出演本数を重ねているだけではなく、作品ごとに異なる人物像を作り上げている点が見どころです。
『TOKYO BURST-犯罪都市-』岩城良平役
- 監督:内田英治
- 出演:水上恒司、ユンホ、福士蒼汰、ピエール瀧ほか
- ピエール瀧の役:岩城良平
- 立場:岩城組の組長
韓国の人気アクション映画『犯罪都市』シリーズの世界観を引き継ぎ、日本オリジナルのストーリーとして制作された作品です。
物語の舞台は新宿・歌舞伎町。新人刑事と韓国警察の刑事がバディを組み、ヤクザやホストグループ、国際犯罪組織などが絡む事件に挑みます。
ピエール瀧が演じる岩城良平は、新宿に根差した昔気質のヤクザで、岩城組の組長です。
公式サイトでは、パンチパーマと刺青という強烈な外見に加え、本人もこだわったアイテムがキャラクターの個性を形作っていると紹介されています。
また、韓国の俳優パク・ジファンとの共演も見どころです。現場でのアドリブによる睨み合いについても、ピエール瀧自身がコメントしています。
『NEW GROUP』では不敵な笑みを浮かべる校長役
- 監督・原案:下津優太
- 主演:山田杏奈
- 共演:青木柚、駒井蓮、前野朋哉
- ピエール瀧の役:校長
『NEW GROUP』は、組体操や人間ピラミッドを題材にしたSFサイコエンターテインメントです。
主人公は、家族に問題を抱える引っ込み思案な女子高校生・愛(山田杏奈)。そこに海外から帰国した転校生・優(青木柚)が加わります。
学校では、生徒たちが次々と人間ピラミッドを形成する奇妙な現象が発生。学校側もその行動を肯定し、生徒たちを集団へと導いていきます。
ピエール瀧が演じるのは、その集団を導く校長です。
『凶悪』や『孤狼の血』で見せてきた危険な人物像とは異なり、今作では学校という閉じた社会の中で権威を持つ人物を演じています。
この作品の面白さは、集団に従うことと自分の意思を持つことの対立にあります。校長という立場のピエール瀧が、どのように不気味な存在感を生み出しているかが注目点です。
【出演作を時系列で整理】ピエール瀧の映画出演歴・役柄一覧

ピエール瀧の俳優としてのキャリアは、1995年頃から始まっています。
1990年代は音楽活動と映像制作を並行しながら俳優としての経験を積み、2013年の『凶悪』を大きな転換点として、映画界での存在感を高めてきました。
以下は、代表的な映画出演作と役柄を年代順にまとめたものです。
※代表的な出演作の抜粋です。ドラマ、テレビシリーズ、短編作品などは映画の一覧から除いています。公開年は日本での公開・配信年を基準としています。
この年表から見えてくるのは、特定のジャンルに限定されない出演傾向です。
犯罪映画、社会派ドラマ、怪獣映画、歴史作品、アニメーションまで、出演領域は幅広く広がっています。
特に2013年以降は、映画の重要な脇役として作品の印象を左右する役柄を任される機会が増えました。
【代表作おすすめ3選】『凶悪』『孤狼の血』『シン・ゴジラ』の見どころ
ピエール瀧の映画を初めて観る人におすすめしたいのは、演技の方向性が異なる次の3作品です。
1. 『凶悪』は俳優ピエール瀧を語るうえで外せない代表作2013年9月21日公開・128分・R15+
- 監督:白石和彌
- 主演:山田孝之
- 共演:リリー・フランキー、池脇千鶴
- ピエール瀧:須藤純次
『凶悪』は、実際の犯罪ノンフィクションをもとにした社会派サスペンスです。
物語の中心となるのは、獄中の死刑囚・須藤から届いた告発です。
雑誌記者の藤井(山田孝之)は、須藤と面会し、まだ明らかになっていない殺人事件と、その背後にいる「先生」と呼ばれる人物の存在を知ります。
ピエール瀧が演じる須藤は、凶悪な犯罪に関わった死刑囚です。
この役で重要なのは、単に恐ろしい人物を演じるだけではない点です。相手に対する態度や感情の揺れ、時折見せる人間的な部分が、人物像に複雑さを与えています。
共演するリリー・フランキーの「先生」との関係も見逃せません。
本作でピエール瀧は、第37回日本アカデミー賞の優秀助演男優賞を受賞しました。俳優としての評価を大きく高めた作品です。
犯罪サスペンスや実話を題材にした重厚な映画が好きな人におすすめです。ただし、暴力的な描写を含むR15+作品なので、軽い気持ちで楽しめる映画を探している人には向きません。
2. 『孤狼の血』では裏社会に生きる人物を熱演2018年5月12日公開・126分・R15+
- 監督:白石和彌
- 主演:役所広司、松坂桃李
- 共演:真木よう子、江口洋介
- ピエール瀧:瀧井銀次
『孤狼の血』は、柚月裕子の小説を原作とする作品です。
舞台は昭和63年の広島をモデルとした架空の都市・呉原。暴力団対策法成立直前の時代に、警察と暴力団、複数の組織の思惑が入り乱れます。
ピエール瀧が演じる瀧井銀次は、全日本祖国救済同盟の代表で、役所広司演じる大上章吾とは旧知の仲です。
瀧井は、物語の裏社会を形作る人物の一人。単純な善悪だけでは整理できない人物関係の中で、存在感を発揮しています。
注目したいのは、『凶悪』と同じ白石和彌監督の作品であることです。
同じ監督のもとで、犯罪に関わる人物という共通点を持ちながらも、須藤純次とは異なる立場の人物を演じています。
3. 『シン・ゴジラ』では陸上自衛隊の西郷役2016年7月29日公開
- 総監督・脚本:庵野秀明
- 監督・特技監督:樋口真嗣
- 出演:長谷川博己、竹野内豊、石原さとみ
- ピエール瀧:西郷
『シン・ゴジラ』では、陸上自衛隊のタバ戦闘団長・西郷を演じています。
本作は、東京に出現した巨大生物ゴジラに対し、政府や自衛隊などが対応する姿を描いた作品です。
ピエール瀧の役は、主人公ではなく、多数の登場人物の中の一人です。
しかし、組織の中で任務を担う人物を演じることで、作品のリアリティーを支える役割を果たしています。
『凶悪』のような犯罪者役だけでなく、自衛隊員のような組織人も演じられる点は、出演作を比較するときの興味深いポイントです。
ほかにも押さえておきたい出演作品- 『怒り』(2016年):南條邦久役。複数の人物の人生が交錯する群像劇。
- 『日本で一番悪い奴ら』(2016年):村井定夫役。警察組織を題材とした社会派作品。
- 『アウトレイジ 最終章』(2017年):花田役。北野武監督の人気シリーズ。
- 『宮本から君へ』(2019年):真淵敬三役。熱量の高い人間ドラマ。
- 『福田村事件』(2023年):砂田伸次朗役。歴史上の事件を題材にした社会派映画。
- 『宝島』(2025年):喜舎場役。戦後沖縄を描いた大作。
なかでも『宝島』は、ピエール瀧の近年の映画活動を知るうえで押さえておきたい作品です。
【声優としての出演歴】『アナと雪の女王』オラフ役の真相
日本公開:2014年
- オラフ:ピエール瀧(当初の日本語吹き替え)
- 現在の主要な日本語版キャスト表記:武内駿輔
- 制作:ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ
ピエール瀧は、実写映画だけでなく声優としても活動していました。
その代表的な仕事が、ディズニー映画『アナと雪の女王』のオラフ役です。
オラフは、雪だるまのキャラクターで、明るく無邪気な性格が特徴。作品のコミカルな場面を担う重要な存在です。
当初、日本語吹き替え版ではピエール瀧が声を担当していました。
しかし、2019年3月13日、ウォルト・ディズニー・ジャパンはオラフの日本語吹き替え声優を交代すると発表しました。
その後、武内駿輔が後任となり、同年6月には関連作品の配信キャスト表記も変更されたことが報道されています。
ピエール瀧版と武内駿輔版はどう違う?| 比較項目 | ピエール瀧 | 武内駿輔 |
|---|---|---|
| 担当時期 | 当初の吹き替え | 2019年以降の交代後 |
| 役柄 | オラフ | オラフ |
| 特徴 | 独特の親しみやすさ | 声優としての表現力 |
| 現在のキャスト表記 | 旧キャスト | 現行の主要なキャスト表記 |
ディズニー公式の現在の作品情報でも、オラフの日本語吹き替えは武内駿輔とされています。
また、ピエール瀧は『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』でクワガタ役、『ホウセンカ』でホウセンカ役の声も担当しています。
つまり、声の仕事は『アナと雪の女王』だけではありません。実写映画とは異なる表現方法でも、出演歴を重ねています。
【俳優活動の経緯と現在】2019年の転機から2026年まで
ピエール瀧の俳優活動を理解するには、音楽活動との関係や2019年の出来事も押さえておく必要があります。
電気グルーヴから俳優活動へピエール瀧は1967年4月8日、静岡県生まれです。
1989年に石野卓球らと電気グルーヴを結成し、1991年にはアルバム『FLASH PAPA』でメジャーデビューしました。
一方、俳優としては1995年頃から映画出演を始めています。
2011年には映画『落語物語』で初主演を経験。2013年にはNHK連続テレビ小説『あまちゃん』への出演と映画『凶悪』が重なり、俳優としての知名度を大きく高めました。
2019年の事件と作品への影響2019年3月、ピエール瀧はコカイン使用による麻薬取締法違反容疑で逮捕されました。
同年6月18日、東京地方裁判所は懲役1年6か月、執行猶予3年の有罪判決を言い渡しました。
この出来事は映画・テレビ業界にも影響を及ぼしました。
具体的には、NHK大河ドラマ『いだてん』での役柄変更や、ディズニー作品のオラフ役の声優交代などが発生しています。
映画『麻雀放浪記2020』は、出演シーンをカットせずに公開する対応が取られた一方、ほかの作品では代役による撮り直しなど、対応が分かれました。
2020年から映画出演を再開2020年2月、映画『ゾッキ』の撮影に参加することが報じられ、俳優活動を再開しました。
同作は竹中直人、山田孝之、斎藤工が監督を務めた作品で、2021年に公開されています。
その後も『福田村事件』『水平線』などの映画に出演。2024年にはNetflixシリーズ『地面師たち』などにも参加しました。
そして2025年には『宝島』『新幹線大爆破』『ホウセンカ』など、複数の映画に出演。2026年には『TOKYO BURST-犯罪都市-』『NEW GROUP』と、再びジャンルの異なる作品に登場しています。
【プロの結論】ピエール瀧の俳優としての強みは何かピエール瀧の出演歴を振り返ると、俳優としての強みは、役柄の大小にかかわらず、人物の輪郭を明確にする存在感にあります。
『凶悪』の須藤は、犯罪者としての恐ろしさと人間的な複雑さを持つ人物です。
『孤狼の血』の瀧井銀次は、裏社会と警察の関係性の中で存在感を示す人物。
『シン・ゴジラ』の西郷は、組織の一員として物語を支える役柄です。
そして2026年の『NEW GROUP』では校長、『TOKYO BURST-犯罪都市-』ではヤクザの組長と、再び異なる人物像を演じています。
この変化から分かるのは、ピエール瀧が単純な悪役専門の俳優ではないということです。
音楽活動で培った独自の表現感覚と、長年の映像・映画出演で積み重ねてきた経験が、現在の幅広い役柄につながっています。
【映画配信サービス】ピエール瀧の代表作はどこで観られる?
ピエール瀧の映画をまとめて観たい場合、動画配信サービスを利用する方法があります。
2026年秋の配信情報を参考に、代表作の視聴先を整理します。
| 作品 | 配信サービスの例 | 配信形態 |
|---|---|---|
| 凶悪 | U-NEXT、Hulu、Prime Video | 見放題など |
| 孤狼の血 | DMM TV、U-NEXT、Hulu | 見放題など |
| シン・ゴジラ | Netflix、Prime Video、U-NEXT | 見放題など |
| 宝島 | Prime Video | 見放題・配信 |
| 新幹線大爆破 | Netflix | 独占配信 |
※2026年11月6日時点で参照できる配信情報をもとにした目安です。配信地域、契約プラン、見放題・レンタルの区分は変更される場合があります。
作品別のおすすめ視聴方法『凶悪』を観たい人
U-NEXTやHulu、Prime Videoなどの配信情報を確認するとよいでしょう。特にピエール瀧の俳優としての代表作を知りたい人におすすめです。
『孤狼の血』を観たい人
DMM TVやU-NEXT、Huluなどで配信状況を確認できます。続編『孤狼の血 LEVEL2』も合わせて観ると、シリーズの世界観を楽しめます。
『シン・ゴジラ』を観たい人
NetflixやPrime Video、U-NEXTなどの配信情報を確認できます。大規模な群像劇の中でのピエール瀧の出演をチェックしたい人に向いています。
2025年の新作を観たい人
『新幹線大爆破』は2025年4月23日からNetflixで世界独占配信されています。
『宝島』は2026年5月1日からPrime Videoで独占配信が始まりました。劇場公開後の作品を観たい人にとって、注目の選択肢です。
【ピエール瀧の映画】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:ピエール瀧の2026年最新映画は何ですか?
A1:2026年公開作品は『TOKYO BURST-犯罪都市-』と『NEW GROUP』です。前者では岩城組の組長・岩城良平、後者では校長を演じています。
Q2:ピエール瀧の代表作で最もおすすめなのはどれですか?
A2:俳優としての評価を知るなら『凶悪』がおすすめです。第37回日本アカデミー賞優秀助演男優賞を受賞した作品で、ピエール瀧の演技力を知るうえで重要な一本です。次に『孤狼の血』『シン・ゴジラ』を観ると、役柄の幅を比較できます。
Q3:ピエール瀧は『アナと雪の女王』でオラフを演じていたのですか?
A3:はい。当初の日本語吹き替え版でオラフを担当していました。ただし2019年にディズニーが声優交代を発表し、後任は武内駿輔となりました。
ピエール瀧の映画出演歴を振り返ると、1995年頃の俳優活動開始から現在まで、幅広いジャンルでキャリアを築いてきたことが分かります。
特に押さえておきたい作品は次のとおりです。
- 『凶悪』:俳優としての評価を高めた代表作。
- 『孤狼の血』:裏社会に生きる瀧井銀次役。
- 『シン・ゴジラ』:陸上自衛隊の西郷役。
- 『アナと雪の女王』:当初のオラフ役。
- 『宝島』『新幹線大爆破』:2025年の注目出演作。
- 『TOKYO BURST-犯罪都市-』『NEW GROUP』:2026年の新作映画。
作品を選ぶ際は、ピエール瀧の演技力を重視するなら『凶悪』、裏社会を描く作品が好きなら『孤狼の血』、エンターテインメント性を求めるなら『シン・ゴジラ』や『TOKYO BURST-犯罪都市-』がおすすめです。
俳優としての歩みを知るには、2013年の『凶悪』から2026年の『NEW GROUP』までを順番に観るのが効果的です。
ミュージシャン、俳優、声優と複数の顔を持つピエール瀧。2026年の出演作も含めて見比べることで、長年にわたって培われた表現の幅をより深く楽しめます。