2026年10月の欧州遠征に向けてJFAが9月22日に発表した当初の招集メンバーは23人。長谷川唯や谷川萌々子をはじめとする海外組が中心で、海外クラブ所属選手は22人に上りました。
ただし、9月28日以降に負傷による不参加や追加招集が相次ぎ、最終的なドイツ戦のメンバー構成は発表当初から変化しています。
以下は、JFAが掲載する10月13日のドイツ女子代表戦の招集メンバー情報から、離脱選手を除いて整理した23人です。所属クラブは同遠征時点の登録情報です。
GK(ゴールキーパー)1 山下杏也加(マンチェスター・シティ/イングランド)
12 大場朱羽(レンジャーズFC/スコットランド)※10月3日追加招集
23 大熊茜(アストン・ヴィラ/イングランド)
DF(ディフェンダー)2 石川璃音(エバートン/イングランド)
5 高橋はな(三菱重工浦和レッズレディース)
6 古賀塔子(トッテナム・ホットスパー/イングランド)
13 北川ひかる(エバートン/イングランド)
16 山本柚月(デンバー・サミットFC/アメリカ)
21 白垣うの(ノースカロライナ・カレッジ/アメリカ)
MF(ミッドフィルダー)7 宮澤ひなた(マンチェスター・ユナイテッド/イングランド)
8 清家貴子(ブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオン/イングランド)
10 長野風花(リバプールFC/イングランド)
14 長谷川唯(マンチェスター・シティ/イングランド)
15 藤野あおば(マンチェスター・シティ/イングランド)
17 浜野まいか(チェルシー/イングランド)
18 林穂之香(エバートン/イングランド)
19 谷川萌々子(バイエルン・ミュンヘン/ドイツ)
20 三浦成美(ユタ・ロイヤルズ/アメリカ)
22 千葉玲海菜(ユベントス/イタリア)
25 成宮唯(INAC神戸レオネッサ)※10月9日追加招集
26 角田楓佳(クリスタル・パレス/イングランド)※10月11日追加招集
FW(フォワード)9 土方麻椰(アストン・ヴィラ/イングランド)※10月4日追加招集
24 島田芽依(ヴェルダー・ブレーメン/ドイツ)
上記の23人が、離脱者を除いたドイツ戦時点の登録メンバーです。JFAの公式ページでは、途中離脱した守屋都弥と田中美南も変更履歴とともに掲載されているため、ページ上の全選手数と実際の参加人数を混同しないことが大切です。
【選手変更の全履歴】追加招集・離脱はいつ、誰に起きた?

今回の欧州遠征で見逃せないのが、招集発表後の選手変更です。負傷者の発生に対応する形で、GK、FW、MFの各ポジションに新しい選手が加わりました。
特に、当初のメンバー発表からドイツ戦までに4人の追加招集があり、4人が負傷による不参加・離脱となっています。代表の選手層やバックアップ体制を考えるうえでも重要な経緯です。
追加招集・離脱の時系列
9月28日:松本真未子、植木理子が不参加
負傷による不参加
GK松本真未子(マインツ05)とFW植木理子(ウェストハム・ユナイテッド)が負傷のため不参加となりました。松本は2017年以来の代表メンバー入りを果たしたばかりでした。
10月3日:GK大場朱羽を追加招集
GKの補充
スコットランドのレンジャーズFCでプレーする大場朱羽が招集され、松本の離脱によるGKの枠を補いました。
10月4日:FW土方麻椰を追加招集
FWの補充
アストン・ヴィラ所属の土方麻椰が追加招集されました。負傷で不参加となった植木に代わる前線の選択肢となりました。
10月9日:田中美南が離脱、成宮唯が追加招集
負傷による選手変更
ユタ・ロイヤルズ所属のFW田中美南が負傷のため離脱。INAC神戸レオネッサのMF成宮唯が追加招集されました。成宮はアジア競技大会でも存在感を示した選手です。
10月10日:DF守屋都弥が離脱
負傷による離脱
ユタ・ロイヤルズ所属の守屋都弥が負傷のためチームを離れました。
10月11日:MF角田楓佳を追加招集
代表初招集
クリスタル・パレス所属の角田楓佳が追加招集されました。なでしこジャパンへの初招集で、欧州遠征の新たな戦力として加わりました。
この経緯から分かるのは、当初の23人をそのまま維持したわけではないという点です。松本と植木の不参加に始まり、大場と土方が補充され、その後も田中、守屋の離脱に合わせて成宮と角田が加わりました。
なお、追加招集と離脱は別の手続きです。選手変更の発表日と実際の合流日も必ずしも同じではありません。JFAの公式発表では、それぞれの変更日と理由が記録されています。
【注目選手とチームの関係】長谷川唯・谷川萌々子・山下杏也加・島田芽依
2026年のなでしこジャパンを理解するには、単純に招集人数を確認するだけでは不十分です。選手それぞれの役割と、監督が構想するチーム全体の関係を押さえる必要があります。
今回の遠征では、経験豊富な主力選手と新しい戦力が組み合わされました。JFAの発表内容や試合レポートを踏まえると、特に注目したいのは次の選手たちです。
長谷川唯:中盤を組み立てる中心選手マンチェスター・シティでプレーする長谷川唯は、代表の中盤を支える重要な存在です。
長谷川の特徴は、相手のプレッシャーを受けながらもボールを保持し、味方に適切なタイミングでパスを供給できること。攻撃の組み立てだけでなく、相手の守備陣形を崩すためのポジショニングにも注目したい選手です。
欧州遠征のハイチ戦では38分にゴールを記録。谷川萌々子のパスを受けて得点につなげ、攻撃の連係でも存在感を発揮しました。
谷川萌々子:攻撃の新たな可能性を広げる存在バイエルン・ミュンヘン所属の谷川萌々子は、今回の遠征でも大きな注目を集めた選手です。
前線でも中盤でもプレーできる柔軟性を持ち、ボールを運ぶ力やゴール前での決定力が持ち味です。従来のポジションにとらわれないプレーは、相手守備陣にとって対応しにくい要素になります。
実際、ドイツ女子代表戦では15分に先制ゴールを決めました。相手DFをかわして右足で決めた得点は、個人の技術と判断力を示す場面となりました。
山下杏也加:守備の最後を担うGKマンチェスター・シティ所属の山下杏也加は、代表の守備を支えるゴールキーパーです。
今回の活動では副キャプテンを務めました。GKはシュートを止めるだけでなく、後方から守備陣に指示を送り、チーム全体の距離感を整える役割も担います。
高橋はなが新キャプテンに就任したことと合わせて、守備陣を中心としたリーダーシップの配置にも注目できます。
島田芽依:A代表初招集から代表デビューへヴェルダー・ブレーメン所属の島田芽依は、今回の遠征でA代表に初招集されました。
狩野倫久監督は、島田について前線でターゲットを張れる力強さを評価し、フィニッシャーとしての役割に期待を寄せています。
「前線でのフィニッシャーとしての役割を担ってほしい」
狩野倫久監督のJFA公式発表でのコメントより
10月9日のハイチ戦では83分から途中出場し、なでしこジャパンでのデビューを果たしました。海外クラブで経験を積む新戦力が、代表でどのような役割を担うかを示す機会となりました。
主要人物の関係・役割一覧選手同士の関係をポジション、所属クラブ、代表での役割から整理すると、チームの構造が見えてきます。
この関係を見ると、海外クラブでプレーする選手が多い一方、国内クラブ所属の高橋はながキャプテンを務め、成宮唯も追加招集でチームに加わるなど、所属リーグにとらわれない構成になっていることが分かります。
【狩野倫久監督の戦術と強化方針】2027年女子ワールドカップへの道
2026年のなでしこジャパンを語るうえで、監督の交代とコーチングスタッフの強化も要点です。
2026年のA代表は、ニルス・ニールセン監督の契約満了後、コーチを務めていた狩野倫久監督が指揮を執る体制に移行しました。JFAの10月遠征メンバー発表でも、狩野監督がチームを率いることが明記されています。
石井正忠コーチらを加えた新体制10月の欧州遠征では、石井正忠コーチが新たに加わりました。また、テクニカルスタッフとして太田圭輔氏も配置され、チームのサポート体制が強化されています。
石井コーチの招へいについて、狩野監督は指導者としての経験や実績だけでなく、人柄や人間性も考慮したと説明しています。
スタッフの専門性を生かしながら、選手個々の能力をチーム戦術に結び付けることが狙いです。
目指すのは攻守の幅を広げるサッカー狩野監督がJFAの会見で示した基本方針は、ダイナミックでアグレッシブなサッカーです。
加えて、10月の欧州遠征については、異なる特徴を持つ相手に対して攻守両面でどう戦うかを追求し、戦術の幅を広げることをテーマに掲げました。
ハイチのように身体能力や推進力を生かす相手と、ドイツのように高い技術と組織力を持つ相手では、必要な対応も異なります。2試合を連続して行うことで、相手に応じた戦術変更や選手起用を検証できるわけです。
JFAの発表では、最終目標として2027年FIFA女子ワールドカップ・ブラジル大会につなげることが掲げられています。
【ドイツ女子代表戦を検証】なでしこジャパンの実力と課題
10月13日にドイツ・ブレーメンのWeserstadionで行われたドイツ女子代表戦は、今回の欧州遠征を象徴する一戦となりました。
ドイツ女子代表2
2026年10月13日
なでしこジャパン1
日本は前半15分、谷川萌々子のゴールで先制。しかし28分に同点とされ、後半73分に勝ち越し点を許して1対2で敗れました。会場には26,574人が集まり、強豪ドイツとの対戦は大きな注目を集めました。
ドイツ戦の先発メンバーと配置JFAの試合レポートによると、日本は次のような選手配置で試合に臨みました。
- GK:山下杏也加
- DF:山本柚月、古賀塔子、高橋はな、北川ひかる
- MF:長野風花、長谷川唯、林穂之香
- FW:藤野あおば、清家貴子、谷川萌々子
山下がゴールを守り、高橋を中心にした最終ラインを構築。中盤では長野が底に入り、長谷川と林が前方で攻撃に関与する形でした。
前線には藤野、清家、谷川が配置され、攻撃時の流動性を生かす構成となりました。
谷川萌々子の先制点が示した攻撃力15分の先制点は、谷川の個人技が光った場面でした。藤野あおばからのパスを受け、相手DFをかわして右足でシュート。強豪ドイツの守備を突破した得点は、谷川の攻撃能力を印象付けました。
一方、ドイツは28分に同点とし、73分に逆転。日本は先制後も相手のプレッシャーを受ける時間があり、守備から攻撃への切り替えやボールを失った後の対応が課題として残りました。
欧州遠征全体の結果は1勝1敗
10月9日・ハイチ女子代表戦5-1
清家貴子、浜野まいか、長谷川唯、千葉玲海菜、土方麻椰が得点
10月13日・ドイツ女子代表戦
1-2
谷川萌々子が得点
ハイチ戦では5得点を挙げて快勝し、土方麻椰も途中出場から得点を記録しました。ドイツ戦では先制しながら逆転を許したものの、強豪相手に攻撃面で成果を示しました。
つまり、今回の欧州遠征は単なる勝敗だけで評価するものではありません。新戦力の起用、攻撃の選択肢、強豪との試合で浮き彫りになった課題など、2027年女子ワールドカップに向けた検証の機会でもありました。
【なでしこジャパンメンバー2026】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年10月のなでしこジャパンのメンバーは何人ですか?
ドイツ女子代表戦時点では、離脱した選手を除いて23人です。当初の招集も23人でしたが、負傷による不参加・離脱と追加招集によって顔ぶれが変わりました。
Q2:2026年のなでしこジャパンの監督は誰ですか?
狩野倫久監督です。ニルス・ニールセン監督の契約満了後、コーチから監督に就任し、2026年の代表活動を率いています。
Q3:長谷川唯と谷川萌々子の所属クラブはどこですか?
長谷川唯はイングランドのマンチェスター・シティ、谷川萌々子はドイツのバイエルン・ミュンヘンに所属しています。両選手とも2026年10月の欧州遠征に招集されました。
Q4:島田芽依はなでしこジャパンに初招集されたのですか?
はい。2026年9月22日に発表された10月欧州遠征メンバーでA代表初招集となりました。所属クラブはドイツのヴェルダー・ブレーメンで、10月9日のハイチ戦で代表デビューを果たしています。
Q5:10月の欧州遠征で追加招集された選手は誰ですか?
大場朱羽、土方麻椰、成宮唯、角田楓佳の4人です。それぞれGK、FW、MF、MFとして追加招集されました。
Q6:ドイツ女子代表戦の結果はどうなりましたか?
2026年10月13日の試合は、日本が1対2で敗れました。谷川萌々子が15分に先制点を決めましたが、ドイツに逆転を許しました。
Q7:なでしこジャパンの背番号は毎回同じですか?
代表の背番号は大会や遠征ごとに登録されるもので、クラブで使用している番号と必ずしも一致しません。選手変更があった場合にも番号が変更されることがあるため、最新のJFA公式メンバー表を確認するのが確実です。
2026年10月の欧州遠征で明らかになったのは、なでしこジャパンが2027年女子ワールドカップを見据え、主力の経験と新戦力の融合を進めていることです。
長谷川唯、谷川萌々子、山下杏也加ら海外クラブで活躍する選手がチームの軸となる一方、島田芽依や角田楓佳といった新しい選手も代表に加わりました。
また、狩野倫久監督のもとでコーチングスタッフが強化され、攻守両面の戦術的な幅を広げる取り組みも進んでいます。
今回の遠征はハイチに5対1で勝利し、ドイツには1対2で敗れる1勝1敗という結果でした。しかし、谷川の得点や島田の代表デビューなど、今後につながる材料も残しています。
2026年11月6日時点で、10月欧州遠征のメンバーを確認する際は、当初の23人だけでなく、10月13日のドイツ戦時点の変更後の顔ぶれを見ることが重要です。次のブラジル戦などに向けて、選手のコンディションや新たな招集発表にも注目が集まります。
なでしこジャパンの現在地を把握するなら、選手名・背番号・所属クラブに加え、追加招集の経緯と実際の試合での起用状況まで確認することが、代表チームをより深く理解する手がかりになります。
主な情報源:日本サッカー協会(JFA)「10月の欧州遠征に向けたなでしこジャパンのメンバーを発表」「招集メンバー/スタッフ」「選手変更・追加招集に関する発表」「ハイチ女子代表戦・ドイツ女子代表戦 Match Report」。