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【過去10年のデータ分析】枠順・脚質・上がり3ハロンの有利不利

高杉 葵 高杉 葵 • 更新: • 公開: • 読了約 15 分
目次

フェブラリーステークスの予想では、人気、年齢、枠順、脚質を別々に見るのではなく、複数の条件を組み合わせることが重要だ。

人気別成績:上位人気が安定している

JRAが公表した2026年のデータ分析(2016~2025年の10開催分)によると、1番人気は4勝、2着2回、3着2回。3着内率は80%だった。

加えて、連対馬20頭のうち17頭、3着以内馬30頭のうち22頭が5番人気以内に入っている。

一方、6~10番人気は勝利なし。11番人気以下からも勝ち馬が1頭出ているが、基本的には上位人気を中心に組み立てる方がデータに沿っている。

年齢別成績:4~6歳を中心に評価

同じJRAの集計では、過去10年の3着以内馬30頭のうち24頭が6歳以下だった。

年齢 勝ち馬 2着馬 3着馬 着外
4歳 3 2 2 17
5歳 4 3 4 33
6歳 3 1 2 27
7歳 0 3 0 27
8歳 0 1 2 19
9歳以上 0 0 0 5

4歳と5歳が比較的好成績で、6歳も勝ち馬を3頭出している。7歳以上は勝利がないものの、2着や3着に入った馬もいる。

したがって、高齢馬を一律に消すのではなく、近走の充実度や東京コースの実績を加味したい。

枠順別の有利不利:注目は4~6枠

2017~2026年の枠順別データを集計すると、中央寄りの枠に好成績が見られる。

- 1枠:19頭中、3着以内なし
- 4枠:2勝、2着1回、3着2回
- 5枠:2勝、2着2回、3着3回
- 6枠:3勝、2着1回、3着1回
- 7枠:勝利なし、2着2回、3着1回
- 8枠:勝利なし、2着3回

特に6枠は勝利数が最多。5枠も3着以内7回と安定している。

ただし、これは枠順だけで勝敗が決まるという意味ではない。

東京ダート1600mは芝スタートで最初のコーナーまで約640mある。内枠なら距離ロスを抑えやすく、外枠なら芝部分で加速して好位置を確保しやすいという、それぞれの利点がある。

枠順は馬のスタート能力や脚質とセットで評価したい。

脚質別成績:先行馬と差し馬の両方に注目

過去10年の脚質別集計では、次のような傾向が示されている。

- 逃げ:1勝
- 先行:5勝
- 中団:3勝
- 後方:1勝

勝ち馬の中心は先行から中団。ただし、東京の長い直線を生かした差しも十分に届く。

この傾向を象徴したのが2026年のコスタノヴァだ。4コーナーでは12番手に位置しながら、直線で外に持ち出して差し切った。

一方、ウィルソンテソーロは7番手、ダブルハートボンドは5番手からそれぞれ2着、3着に入っている。

つまり、2027年も逃げ馬だけ、あるいは追い込み馬だけを重視する予想は危険だ。先行勢がどの程度のペースを作るかによって、有利な脚質は変わる。

上がり3ハロンは数字と位置取りをセットで見る

2026年の上位馬の推定上がり3ハロンは以下の通り。

馬名 4コーナー位置 上がり3F
コスタノヴァ 12番手 35.2秒
ウィルソンテソーロ 7番手 35.7秒
ダブルハートボンド 5番手 36.0秒
ブライアンセンス 9番手 35.6秒

コスタノヴァの35.2秒は上位馬の中でも際立つ数字だった。

しかし、注目すべきは単に最速だったことではない。中団より後ろで脚を温存し、最後の直線で長く加速できたことに価値がある。

上がり3ハロンが速い馬でも、道中で位置を下げ過ぎたり、直線で進路を確保できなかったりすれば勝ち切れない。

2027年の予想では、前走の上がり3ハロンだけでなく、前半のペース、4コーナーの位置、直線での伸び方まで確認したい。

【歴代優勝馬と血統データ】10年間の勝ち馬に共通する特徴

フェブラリーステークス予想

フェブラリーステークスの血統を振り返ると、特定の種牡馬だけが圧倒的に強いわけではない。

2017~2026年の優勝馬と、その父・母父を整理すると次のようになる。

- 2017年・ゴールドドリーム:父ゴールドアリュール、母父フレンチデピュティ
- 2018年・ノンコノユメ:父トワイニング、母父アグネスタキオン
- 2019年・インティ:父ケイムホーム、母父Northern Afleet
- 2020年・モズアスコット:父Frankel、母父Hennessy
- 2021年・カフェファラオ:父American Pharoah、母父More Than Ready
- 2022年・カフェファラオ:父American Pharoah、母父More Than Ready
- 2023年・レモンポップ:父Lemon Drop Kid、母父Giant's Causeway
- 2024年・ペプチドナイル:父キングカメハメハ、母父マンハッタンカフェ
- 2025年・コスタノヴァ:父ロードカナロア、母父ハーツクライ
- 2026年・コスタノヴァ:父ロードカナロア、母父ハーツクライ

2017~2025年の血統資料はJRA-VAN、2026年の父母情報はJRAの公式競走成績に基づく。

血統から見える3つのポイント

1.ダート専門血統だけに絞らない

ゴールドドリームやカフェファラオのようなダート適性の高い血統だけでなく、Frankelを父に持つモズアスコット、ロードカナロアを父に持つコスタノヴァも優勝している。

芝で培われるスピードや加速力が、東京ダート1600mで生きるケースもある。

2.母父の血統にも注目する

母父にはハーツクライ、マンハッタンカフェ、More Than Ready、Hennessyなど、異なる特徴を持つ種牡馬が並ぶ。

東京の長い直線では、序盤のスピードだけでなく、最後まで走り切るスタミナも必要になる。父だけで判断せず、母系まで確認する価値がある。

3.連覇馬の血統は翌年の比較材料になる

2021年と2022年のカフェファラオ、2025年と2026年のコスタノヴァは、同じ馬が2年連続で勝利した例だ。

コスタノヴァはロードカナロア産駒で、母父はハーツクライ。芝・ダートの双方でスピードと持続力を考えるうえで興味深い配合だった。

ただし、連覇したからといって同じ血統の馬が翌年も必ず好走するわけではない。血統はコース適性を判断する材料の一つとして使いたい。

【前哨戦をどう評価する?】根岸ステークス・プロキオンステークス・チャンピオンズカップ

2027年のフェブラリーステークスを考える際には、冬のダート重賞だけでなく、前年の秋から続くGⅠ路線も確認したい。

根岸ステークス:東京ダート1400mのスピードを確認

2026年の優勝馬:ロードフォンス

2026年2月1日の根岸ステークスは、ロードフォンスが1分23秒3で優勝した。2着バトルクライ、3着ダノンフィーゴという結果だった。

ロードフォンスは先行集団を見ながら5番手で運び、上がり3ハロン35.5秒で抜け出した。

根岸ステークスは東京ダート1400mで行われるため、フェブラリーステークスと同じ東京競馬場の適性を確認できる。

ただし、1400mと1600mでは必要なスタミナが違う。根岸ステークスでの好走を、そのままGⅠでの勝利に結びつけるのは早計だ。

見るべきなのは、前半の速い流れに対応したうえで、直線でも脚が残っていたかどうかである。

プロキオンステークス:1800mからの距離短縮に注目

2026年の優勝馬:ロードクロンヌ

2026年1月25日に京都競馬場で行われたプロキオンステークスは、ロードクロンヌが1分51秒0で優勝した。

同馬は4コーナーまで先行集団を維持し、上がり3ハロン36.6秒で押し切った。

プロキオンステークスはダート1800m。フェブラリーステークスより200m長い距離で行われるため、スタミナと持続力を見極める材料になる。

ただし、2026年のフェブラリーステークスではロードクロンヌは11着だった。

前哨戦の勝利だけでは本番の適性を証明できないことを示した例だ。距離短縮で追走が忙しくならないか、芝スタートに対応できるかという観点も必要になる。

チャンピオンズカップ:ダートGⅠの総合力を測る

2025年の優勝馬:ダブルハートボンド

2025年12月7日のチャンピオンズカップでは、ダブルハートボンドがウィルソンテソーロとの接戦を制した。ウィルソンテソーロはハナ差の2着、3着はラムジェットだった。

このレースは中京ダート1800mで行われる。東京ダート1600mとはコース形態が違うものの、GⅠでの持久力や相手関係を判断するうえで重要な一戦だ。

特にダブルハートボンドは、2025年のチャンピオンズカップ優勝に続き、2026年のフェブラリーステークスでも3着に入った。

異なる距離・競馬場で実績を残したことは、同馬の能力を評価する材料になる。

2026年のチャンピオンズカップは12月6日に開催予定。2027年のフェブラリーステークスを考えるうえでも、このレースでの各馬の走りは見逃せない。

2027年の暫定注目馬と評価ポイント

2026年11月5日時点では、2027年の正式な出走馬は確定していない。そこで、現段階では確定的な印を打つよりも、次の馬を比較対象として追うのが現実的だ。



暫定注目の中心
ダブルハートボンド

2025年チャンピオンズカップ優勝、2026年フェブラリーステークス3着。父キズナ、母父Smoke Glackenという血統も興味深い。2026年秋のレディスプレリュード4着からの巻き返しと、次走の内容が評価の鍵になる。


ロードフォンス

2026年根岸ステークス優勝馬。東京ダート1400mで見せた先行力と末脚が1600mでも生きるかを確認したい。


ロードクロンヌ

2026年プロキオンステークス優勝馬。1800mでの持続力は魅力だが、2026年フェブラリーステークス11着という結果もあり、マイルへの適応力が課題になる。

この3頭は出走確定馬ではなく、現時点での比較対象だ。特にダブルハートボンドは、2026年12月のチャンピオンズカップの結果を受けて評価を更新したい。

なお、JRAは2026年9月28日に2027年度の開催日割と重賞競走を公表しているが、正式確定には農林水産大臣の認可が必要としている。競馬番組の詳細についても11月中旬に改めて発表する予定だ。

【プロの結論】2027年の馬券検討で重視したい5つの判断基準

2027年の予想を組み立てるなら、次の5項目を優先したい。

1. 東京ダート適性: 東京の長い直線と坂で実績があるか。
2. 前走の距離: 1400m・1600m・1800mのどの距離で力を発揮したか。
3. 脚質と展開: 逃げ・先行馬が多い場合に差し馬が届く展開になるか。
4. 上がり3ハロン: 前半で消耗せず、終盤まで加速できるか。
5. 年齢と近走内容: 年齢だけで判断せず、直近の重賞でどのような走りを見せたか。

特に見落としたくないのは、前走の着順よりもレースの中身だ。

前哨戦で勝っていても、本番で追走に苦労する馬はいる。反対に、前哨戦で敗れていても、距離やコースが変わることで巻き返す馬もいる。

また、2026年のコスタノヴァのように、過去の前走距離の傾向を覆す勝ち方もある。過去の統計は有力な判断材料だが、個々の馬の適性を上回る絶対条件ではない。

【フェブラリーステークス予想】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:2027年のフェブラリーステークスにコスタノヴァは出走する?

A1:出走しない。コスタノヴァは2026年10月22日付で競走馬登録を抹消され、現役を引退した。2025年と2026年の連覇を最後に、今後は種牡馬となる予定だ。

Q2:ウィルソンテソーロは2027年も出走する?

A2:2026年11月5日時点の報道では、12月6日のチャンピオンズカップをラストランとする予定。したがって、2027年のフェブラリーステークスには出走しない見通しだ。

Q3:フェブラリーステークスで有利な枠順は?

A3:2017~2026年の集計では、6枠が3勝で最多。5枠も3着以内7回と好成績を残している。ただし、枠順だけでなく芝スタートへの対応力や先行力も合わせて判断したい。

Q4:フェブラリーステークスの前哨戦はどれを重視すべき?

A4:根岸ステークス、プロキオンステークス、チャンピオンズカップが主な比較対象となる。東京ダート1400mでのスピード、1800mでの持続力、GⅠでの総合力をそれぞれ確認したい。

Q5:2027年の予想で最も注目したい馬は?

A5:現時点の比較対象ではダブルハートボンドに注目したい。2025年チャンピオンズカップ優勝、2026年フェブラリーステークス3着という実績がある。ただし、2026年秋以降の走りと2027年の出走予定を確認してから最終評価を決めたい。

2026年のフェブラリーステークスは、コスタノヴァが1分35秒4の好タイムで差し切り、史上3頭目の連覇を達成した。ウィルソンテソーロとダブルハートボンドも接戦を演じ、東京ダート1600mにおける実力馬の条件を改めて示した。

しかし、2027年は状況が大きく変わる。コスタノヴァは引退し、ウィルソンテソーロもラストランを控えている。前年の上位馬をそのまま予想の中心に置くことはできない。

新たな勢力図を考えるうえでは、ダブルハートボンドの動向に加え、根岸ステークスやプロキオンステークスから台頭する馬にも注目したい。

東京ダート1600mの攻略で忘れてはならないのは、芝スタートによる序盤の加速力と、501.6mの直線で発揮する末脚の両立だ。

2027年の予想で最も重視したいのは、前哨戦の着順ではなく、東京ダート1600mで最後まで脚を使える能力があるかどうか。

枠順、展開、上がり3ハロン、血統、年齢、直近のレース内容を総合的に判断することが、精度の高い予想につながる。出走馬と枠順が確定した段階で評価を更新し、最終的な本命馬と相手候補を絞り込みたい。

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アイドル・グラビア担当。所属事務所の公式発表を一次情報とし、憶測は書きません。

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