フラッグフットボールは、アメリカンフットボールをベースにしたスポーツです。最大の特徴は、タックルの代わりに選手の腰につけたフラッグを取ることでプレーを止める点にあります。
身体の接触を抑えながら、パス、ラン、守備の連係、瞬時の判断力を競うため、スピードと戦術理解が勝敗を左右します。男女ともに国際大会が開催されており、2028年ロサンゼルスオリンピックでは正式な追加競技として実施されます。
日本代表の編成・強化を担うのは、公益社団法人日本アメリカンフットボール協会(JAFA)です。代表選考だけでなく、国内大会の運営、指導者育成、ジュニア世代の発掘、国際大会への選手派遣なども担当しています。
代表選手は、フラッグフットボール専門の選手だけで構成されているわけではありません。Xリーグなどのアメリカンフットボール経験者、大学選手、フラッグフットボールのクラブチームで実績を積んだ選手など、異なる競技経験を持つアスリートが集まっています。
この競技経験の幅広さは日本の強みです。一方で、タックルフットボールで培った身体能力を、フラッグ特有のルールや動きにどこまで適応させられるかが代表チームの競争力を決めます。
【2026年最新メンバー一覧】男子・女子日本代表の全選手と注目の新戦力

2026年7月3日、JAFAはドイツで開催される世界選手権に出場する男女日本代表を発表しました。
男子は12人と補欠2人、女子は14人を選出。女子については14人のうち12人を大会登録し、残る2人を補欠とする編成でした。
男子は2025年のアジア・オセアニア大陸選手権のメンバーから4人が入れ替わり、女子は前年の代表経験者を中心に新しい選手を加えています。
男子日本代表選手一覧男子の監督は岩井歩氏。所属チームを見ると、富士通フロンティアーズ、オービックシーガルズ、東京ガスクリエイターズ、パナソニックインパルスなど、国内アメリカンフットボールの強豪チームに在籍する選手が並びます。
- 岩井零:C/WR/DB、日本協会
- 谷口雄仁:QB、東京ガスクリエイターズ
- 松尾良知:WR/DB、FFFC川崎フロンティアーズ
- 内田大喜:C/WR/DB、エレコム神戸ファイニーズ
- 鈴木晴貴:DB/WR、日本協会
- 植松遼平:DB/C、千里山ブラックジャガーズ
- 奥村倖大:WR/DB、立命館大学
- 奥田凌大:DB/WR、富士通フロンティアーズ
- 西田健人:DB/WR、パナソニックインパルス
- ブレナン翼:WR/DB、オービックシーガルズ
- 川崎航:BL/DB、慶應義塾大学
- 松井理己:WR/DB、富士通フロンティアーズ
補欠には、森凜太朗(QB、FFFC川崎フロンティアーズ)と大隅俊輝(DB/WR、FFFC川崎フロンティアーズ)が選ばれました。
特に注目したいのが、初選出となった奥田凌大とブレナン翼です。奥田は富士通フロンティアーズ、ブレナンはオービックシーガルズに所属し、いずれもDBとWRを担当できる選手として登録されています。
攻撃と守備の両方に対応できる選手をそろえることは、選手交代や戦術変更の幅を広げるうえで意味があります。初選出の選手が既存メンバーとの連係をどこまで高められるかも、代表チームの見どころでした。
女子日本代表選手一覧女子の監督は延原典和氏。2024年世界選手権で銅メダルを獲得した日本女子の競争力を引き継ぎながら、新しい選手を組み込んだチームです。
- 佐藤由樹:DB、関西アイリス
- 山本深由奈:QB/DB、千里山ブラックジャガーズレディース
- 金谷明咲妃:DB、千里山ブラックジャガーズレディース
- 近江佑璃夏:WR/DB、東京ヴェルディ・ローゼス
- 渋谷そらの:DB/WR、シグナス・トウキョウ
- 中畑友里:WR、京都ジュベナイルズ
- 磐田千紘:QB、カンザスウェズリアン大学
- 渡邉結:WR、東京ヴェルディ・ローゼス
- 下平佳奈:WR、東京ヴェルディ・ローゼス
- 仲埜心葉:BL、千里山ブラックジャガーズレディース
- 三宅萌:WR、関西アイリス
- 樋口智子:DB、千里山ブラックジャガーズレディース
- 八木智代:WR、東京ヴェルディ・ローゼス
- 川口友香:DB/BL、名古屋フォッシル
女子の新戦力として名前を押さえておきたいのが、渋谷そらの、渡邉結、仲埜心葉の3人です。いずれも2026年に初めて代表入りしました。
渋谷はDB/WR、渡邉はWR、仲埜はBLを担当します。守備と攻撃の両面で新しい選手が加わったことで、チーム内のポジション争いにも変化が生まれました。
一方、磐田千紘はQBとして引き続き選出されています。カンザスウェズリアン大学に所属する同選手は、過去の世界選手権でも代表経験を持つ選手です。
注目選手の関係性と役割選手名だけを覚えるよりも、ポジションと所属先を合わせて見ると、代表チームの構成が理解しやすくなります。
| 選手 | 所属・ポジション | 代表チームでの注目点 |
|---|---|---|
| 奥田凌大 | 富士通フロンティアーズ/DB・WR | 男子の初選出メンバー |
| ブレナン翼 | オービックシーガルズ/WR・DB | 男子の初選出メンバー |
| 谷口雄仁 | 東京ガスクリエイターズ/QB | 男子の攻撃を組み立てるQB |
| 松尾良知 | FFFC川崎フロンティアーズ/WR・DB | 攻撃でランなどを担当 |
| 植松遼平 | 千里山ブラックジャガーズ/DB・C | 男子主将としてチームを牽引 |
| 渋谷そらの | シグナス・トウキョウ/DB・WR | 女子の初選出メンバー |
| 磐田千紘 | カンザスウェズリアン大学/QB | 女子の代表経験を持つQB |
| 渡邉結 | 東京ヴェルディ・ローゼス/WR | 女子の初選出メンバー |
| 仲埜心葉 | 千里山ブラックジャガーズレディース/BL | 女子の初選出メンバー |
ここで注目したいのは、男女ともに所属先が一つのクラブや企業チームに集中していないことです。大学、社会人チーム、専門クラブなど、異なる環境で経験を積んだ選手が一つの代表に集まっています。
また、DBは守備のバックフィールドを担い、WRはパスを受ける攻撃の役割を担います。QBは攻撃の司令塔、BLは相手QBへのプレッシャーを担当するポジションです。複数の役割を兼ねる選手が多いことも、フラッグフットボールの戦術的な特徴です。
【世界選手権2026の結果】男子6位・女子10位になった理由を男女別に検証
2026年8月13日から16日まで、ドイツ・デュッセルドルフで開催されたIFAFフラッグフットボール世界選手権2026。男女各16チームの参加が予定されていましたが、ナイジェリアが査証を取得できず出場を辞退したため、最終的には男女各15チームで争われました。
大会はグループリーグと順位決定トーナメントの二段階方式。グループリーグでは各組の上位2チームが準々決勝に進み、その後はノックアウト方式で順位を決めます。
日本の結果を単純に6位と10位だけで判断すると、男女の戦いの内容を見誤ります。男子はグループリーグを全勝で突破し、女子も予選敗退後に順位決定戦で連勝しました。それぞれの試合経過には、次の大会につながる材料があります。
男子日本代表:グループリーグ全勝から米国との接戦へ男子はグループBに入りました。日本、カナダ、オーストリア、ナイジェリアが同組でしたが、ナイジェリアの出場辞退によって、日本の初戦は不戦勝となりました。
その後、日本はカナダを37-28で破り、オーストリアにも43-42で競り勝っています。結果は3勝0敗、勝ち点6でグループBの1位。予選段階では非常に強い内容でした。
準々決勝では優勝候補の米国と対戦。日本は38-45で敗れました。前半は30点を挙げる攻撃力を見せましたが、後半に逆転を許し、五輪出場権を獲得できる上位進出を逃しています。
その後の5~8位決定戦ではパナマに42-38で勝利。しかし5位決定戦で米領サモアに38-48で敗れ、最終順位は6位となりました。
JAFAの試合報告によると、米領サモア戦では前半の立ち上がりに日本の攻撃が2度インターセプトされ、その両方を相手に得点へ結びつけられました。日本は13点を追う展開となり、QB谷口雄仁のパスやWR松尾良知のランで反撃したものの、逆転には至りませんでした。
この試合から読み取れる課題は、攻撃力そのものだけではありません。相手に流れを渡した直後の守備対応、ターンオーバー後の立て直し、試合序盤の判断精度が、世界上位を目指すうえで大きなテーマになります。
女子日本代表:予選3位から順位決定戦で巻き返すも10位女子はグループDで、カナダ、パナマ、ブラジルと対戦しました。
初戦のブラジル戦では32-0と完封勝利。好スタートを切りましたが、続くパナマ戦は13-37で敗れ、カナダ戦も20-34で落としました。
最終的なグループ成績は1勝2敗。カナダとパナマに続く3位となり、準々決勝進出を逃しました。
ただし、女子代表はその後の順位決定戦で立て直します。9~16位決定戦でフランスを40-21、9~12位決定戦でイタリアを41-24で破りました。
最後の9位決定戦では中国に14-27で敗れ、10位で大会を終えています。
女子の課題は、グループリーグの上位国との対戦で、攻守の安定性を保てなかった点にあります。ブラジル戦の完封勝利や順位決定戦の連勝は攻撃力を示しましたが、カナダやパナマのような強豪に対しては、失点を抑えながら得点を重ねる必要がありました。
2024年大会で銅メダルを獲得した日本女子にとって、10位という結果は厳しいものです。ただし、世界選手権の一大会の順位だけで代表チームの実力が固定されたと考えるべきではありません。相手国の成長や大会形式、グループの組み合わせも含めて評価する必要があります。
世界選手権2026の順位と五輪出場権獲得国大会全体では、男子は米国が優勝し、女子はカナダが優勝しました。開催国として出場枠を持つ米国を除き、男女それぞれの上位2チームがロサンゼルス五輪の出場権を獲得しています。
| 比較項目 | 男子 | 女子 |
|---|---|---|
| 日本の最終順位 | 6位 | 10位 |
| 日本のグループ成績 | 3勝0敗 | 1勝2敗 |
| 日本の準々決勝 | 米国に38-45で敗退 | 進出できず |
| 日本の最終戦 | 米領サモアに38-48 | 中国に14-27 |
| 世界選手権優勝 | 米国 | カナダ |
| 五輪出場権獲得国 | イタリア、カナダ | カナダ、メキシコ |
| 日本の直接出場権 | 獲得できず | 獲得できず |
男子の6位は、グループリーグでの強さと決勝トーナメントでの接戦を反映した順位です。女子の10位は、予選グループを突破できなかったことが大きく影響しています。
また、男子では米国が6連覇を達成し、女子ではカナダが米国を27-20で破って優勝しました。男女で異なる国が頂点に立ったことも、国際フラッグフットボールの勢力図を考えるうえで興味深い結果です。
【歴代メンバーと日本代表の実績】2024年の女子銅メダルから2026年の世代交代まで
2026年の代表を理解するには、直近数年間の日本代表の歩みを振り返る必要があります。特に女子は2024年に世界選手権で銅メダルを獲得しており、今回の10位という結果との比較が注目されます。
2024年:日本女子が世界選手権で初の銅メダル2024年8月、フィンランドのラハティで開催されたIFAF世界選手権で、日本女子は3位決定戦に進出。オーストリアを41-40で破り、銅メダルを獲得しました。
これは、国内の複数チームから選手を選抜した日本代表が世界選手権に出場するようになった2018年以降、初めてのメダルでした。
この試合ではQB磐田千紘からC森永瑚雪へのタッチダウンパスが決勝点となりました。現在の2026年代表にも磐田が残っていることから、過去の成功を知る選手と新戦力が共存する構成になっています。
男子は同大会の11位決定戦でドイツを39-26で破り、11位で大会を終えました。
2025年:アジア・オセアニアで男子準優勝、女子3位2025年10月、中国・寧波で開催されたアジア・オセアニア大陸選手権では、日本の男女代表がともに好成績を収めました。
男子はアジア決勝で中国を40-39で破り、アジア1位となりました。その後、オセアニア1位のオーストラリアと全体決勝を戦い、19-23で惜敗。総合準優勝でした。
女子はアジア決勝で中国に22-25で敗れたものの、3位決定戦で米領サモアを42-12で破り、総合3位を確保しています。
男女とも世界選手権への出場権を獲得したこの大会は、2026年の代表につながる重要なステップでした。
2026年:新戦力の投入と代表構成の変化2026年の代表選考では、男子は前年の大陸選手権のメンバーから4人を入れ替え、奥田凌大やブレナン翼らを初選出しました。
女子は前年のメンバーを主体としながら、渋谷そらの、渡邉結、仲埜心葉を新たに加えました。経験のある選手を軸に、新しい選手の能力を組み合わせる編成です。
歴代メンバーを見る際に注意したいのは、2024年の世界選手権代表、2025年の大陸選手権代表、2026年の世界選手権代表が同一ではないことです。大会ごとに選考が行われ、所属チームや選手の競技状況によって構成は変わります。
したがって、過去の代表メンバーをそのまま2028年の五輪代表と考えることはできません。2026年の選手たちも、今後の競技実績や選考過程によって入れ替わる可能性があります。
【2028年ロサンゼルス五輪】日本代表が出場権を獲得するための予選の仕組み
2026年世界選手権で日本が五輪出場権を獲得できなかったからといって、2028年のオリンピック出場が完全に消えたわけではありません。
ロサンゼルス五輪のフラッグフットボールは、男女それぞれ6チームが出場します。開催国の米国には男女各1枠が与えられており、残る5枠を国際大会で争う仕組みです。
2026年の世界選手権で直接出場権を獲得した国は、男子がイタリアとカナダ、女子がカナダとメキシコでした。日本は次の大陸選手権以降のルートを目指すことになります。
五輪出場権獲得までの4段階
2026年8月:世界選手権
ドイツ・デュッセルドルフ
開催国の米国を除いた上位2チームが男女それぞれ五輪出場権を獲得。日本は男子6位、女子10位で、この段階での出場権獲得を逃しました。
2027年春~夏:各大陸選手権
アジア、アフリカ、欧州、南北アメリカ、オセアニアなど
5大陸の選手権で各上位2チームが、次の最終予選に進出します。日本にとってはアジア大陸選手権で上位2位以内に入ることが第一関門です。
2028年6月1~4日:最終予選・モントリオール大会
カナダ・モントリオール
男女各10チームが参加し、1位と2位が五輪出場権を獲得します。
2028年6月8~11日:最終予選・オーランド大会
米国・オーランド
モントリオール大会で出場権を獲得できなかった男女各8チームが参加し、優勝チームが最後の出場枠を獲得します。
このように、2026年世界選手権後にも男女各3枠が残されています。日本にとっては、2027年のアジア大陸選手権で最終予選への切符をつかみ、2028年のモントリオールまたはオーランドで勝ち抜くことが必要です。
日本代表の五輪選考は世界選手権のメンバーがそのまま出場するわけではないもう一つ押さえておきたいのが、日本代表の選考プロセスです。
JAFAの「ROAD TO LA2028」では、代表選考について次の4段階を示しています。
- 競技実績と映像資料による事前審査
- 代表候補選手の選考合宿への招集
- JOC強化指定選手への認定
- 日本代表チームの編成
つまり、2026年の世界選手権に出場した選手であっても、2028年の五輪代表入りが保証されるわけではありません。
今後の代表選考では、試合での実績に加えて、競技映像を通じた評価や選考合宿でのパフォーマンスも重要になります。
また、IOCのLA28出場資格規定では、男女ともに1チーム10人、合計12チーム120人がフラッグフットボールに参加する枠組みです。2026年世界選手権の日本代表選出人数とは異なるため、最終的な五輪登録メンバーにも注目が必要です。
【プロの結論】日本代表の今後と強化方針は?2028年に向けた5つの課題
2026年の世界選手権で見えた日本代表の現在地は、世界のトップ層と戦える能力を持ちながら、五輪出場権を獲得するための安定性と競争力には、まだ伸ばす余地があるというものです。
男子は米国との準々決勝で38点を挙げ、カナダとオーストリアにも勝利しました。女子もブラジル戦を32-0で完封し、順位決定戦でフランスとイタリアを下しています。
一方、男子は重要な試合でインターセプトから失点し、女子はグループリーグでパナマとカナダに連敗しました。世界大会で勝ち進むには、好調な時間帯だけでなく、苦しい時間帯にも試合をコントロールする能力が大切です。
1. 男子はターンオーバーを減らし、終盤の試合運びを改善する男子の米領サモア戦で目立ったのは、序盤の2つのインターセプトです。どちらも相手の得点につながり、試合の流れを難しくしました。
フラッグフットボールでは、パスの精度だけでなく、守備の位置を読む判断や、攻撃の選択肢を切り替える能力が重要です。
米国戦でも45失点しており、上位国との対戦では攻撃と守備の両方で精度を高める必要があります。次の大会に向けては、強豪相手のプレッシャー下でミスを抑える戦術練習が重要になるでしょう。
2. 女子は強豪国との対戦経験を増やし、攻守の安定感を高める女子は2024年の世界3位から2026年の10位へと順位を落としました。ただし、2026年の大会でもフランスに40点、イタリアに41点を挙げており、攻撃力を発揮する場面はありました。
今後の課題は、カナダやパナマのような上位国との試合で、相手の攻撃を止める守備と、自分たちの攻撃を継続する力を高めることです。
特に女子は、代表候補となる選手層の拡大も欠かせません。JAFAの2026年度事業計画では、女子リーグの開催を通じて競技機会を増やす方針が盛り込まれています。
3. スプリント能力とフラッグ特有の動きを強化するJAFAは2026年1月10日、フラッグフットボールJAPANの活動を開始しました。この際、スプリントコーチとして秋本真吾氏を招き、走り方やスピードアップに関する講義と実技を実施しています。
フラッグフットボールでは、短い距離での加速、急停止、方向転換、相手の動きを見て瞬時に反応する能力が大切です。
そのため、単純に長い距離を速く走るだけではなく、競技中の動きに直結するスピードを高めることが重要です。
2026年の代表活動では、スプリントトレーニングを継続する方針も示されていました。
4. 17歳以下・15歳以下の育成を進め、次世代の代表候補を増やす代表強化を現在のトップ選手だけに依存していては、2028年以降の国際競争力を維持できません。
JAFAの2026年度事業計画では、18歳以上の代表候補だけでなく、17歳以下の17U、15歳以下の15Uを対象とした選手発掘・強化活動も計画されています。
具体的には、17Uの男女選抜チームを2026年6月17~21日に米国ロサンゼルスで開催されるJunior Flag Football International Cup(JIC)に派遣する計画が盛り込まれました。
加えて、15U・17Uの男女選抜チームによるアジア・オセアニアユース選手権への派遣も予定されています。
こうした育成活動は、現在の代表選手の後継者を育てるだけではありません。若い年代から国際試合を経験させることで、国際大会特有のスピードや戦術に慣れた選手を増やす狙いがあります。
5. 他競技からの人材発掘と女子の競技環境整備日本代表の強化において、もう一つ重要なのが競技人口の拡大です。
JAFAは2026年度の事業計画で、他競技の経験者を対象としたクロスオーバーアスリートの測定会を計画しています。学生連盟の8地区で人材発掘を目指す取り組みも盛り込まれました。
また、女子については、国内で大会に参加する機会が少ないことを課題として挙げ、関西、中部・東海、関東で女子リーグを開催する方針を示しています。
競技人口が増えれば、代表選考で比較できる選手の数も増えます。ポジションごとの競争が活発になれば、代表チームの戦力の底上げにもつながります。
2028年の五輪出場だけを目標にするのではなく、その先の国際大会でも戦える選手層をつくることが、長期的な強化の鍵です。
2026年の結果から考える、日本代表の評価基準日本代表を評価する際は、最終順位だけでなく、次のポイントを分けて見ると実態がつかみやすくなります。
- 世界上位国との直接対決: 米国、カナダ、イタリアなどにどのような試合内容で挑んだか。
- グループリーグの安定性: 強豪だけでなく、勝たなければならない試合を確実に取れているか。
- ターンオーバーと失点: 攻撃のミスを減らし、守備の立て直しができているか。
- 選手層の厚さ: 主力の入れ替わりがあってもチームの戦力を維持できるか。
- 若手の育成: 代表候補を継続的に発掘し、国際試合の経験を積ませられるか。
男子6位・女子10位という順位は、2028年の目標を考えるうえでの出発点です。日本には強豪国と競り合える攻撃力があり、過去には女子の世界選手権銅メダルという実績もあります。
一方、五輪出場を現実のものにするには、一試合の好結果だけでなく、予選から順位決定戦まで高い水準を維持できるチームづくりが必要です。
【フラッグフットボール日本代表】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年のフラッグフットボール日本代表メンバーは誰ですか?
A1:男子は谷口雄仁、植松遼平、奥田凌大、ブレナン翼ら12人と補欠2人、女子は磐田千紘、渋谷そらの、渡邉結ら14人です。JAFAが2026年7月3日に世界選手権の派遣メンバーを発表しました。
Q2:2026年世界選手権で日本代表は何位でしたか?
A2:男子が6位、女子が10位でした。男子は米国に38-45、女子は中国に14-27で敗れています。
Q3:日本は2028年ロサンゼルスオリンピックに出場できないのですか?
A3:まだ出場の可能性はあります。2026年世界選手権で直接出場権を獲得できませんでしたが、2027年の大陸選手権で上位2チームに入り、2028年の最終予選を勝ち抜けば出場できます。
Q4:奥田凌大選手とブレナン翼選手はどこのチームに所属していますか?
A4:奥田凌大選手は富士通フロンティアーズ、ブレナン翼選手はオービックシーガルズに所属しています。2人とも2026年世界選手権の男子日本代表に初めて選出されました。
Q5:渋谷そらの選手はどこのチームに所属していますか?
A5:シグナス・トウキョウに所属しています。2026年の女子日本代表に初選出され、DB/WRとして登録されました。
Q6:日本代表の歴代最高成績は何ですか?
A6:2024年世界選手権では女子が銅メダルを獲得しています。男子は2025年アジア・オセアニア大陸選手権で総合準優勝を記録しました。男女で大会ごとに異なる実績があります。
Q7:2028年の五輪代表は2026年のメンバーから選ばれますか?
A7:2026年の代表選手が再び選ばれる可能性はありますが、出場が保証されるわけではありません。競技実績や映像資料による審査、代表候補合宿、JOC強化指定選手への認定などを経て、最終的な代表チームが編成されます。
2026年のフラッグフットボール日本代表は、世界選手権で男子6位、女子10位という結果に終わりました。男女ともにロサンゼルス五輪の直接出場権は獲得できませんでしたが、五輪への道は残されています。
男子では奥田凌大、ブレナン翼らの新戦力が加わり、女子では渋谷そらの、渡邉結、仲埜心葉らが代表デビューを果たしました。過去の実績を持つ選手と新しい世代が融合し、チームの競争力を高めていくことが期待されます。
今後の最大の焦点は、2027年のアジア大陸選手権です。ここで上位2チームに入り、2028年の最終予選へ進めるかどうかが、五輪出場への重要な分岐点になります。
また、JAFAが進めるスプリント強化、他競技からの選手発掘、女子リーグの整備、15U・17Uの育成は、2028年以降の日本代表にもつながる取り組みです。
2026年の6位・10位を単なる敗北で終わらせるのか、それとも世界との差を埋める転換点にできるのか。日本代表の本当の評価は、次のアジア予選と2028年の最終予選で問われることになります。